妊娠6週|エコーで赤ちゃんの心拍確認、つわりの症状や過ごし方

【医師監修】妊娠6週(6w)は早ければ赤ちゃんの心拍が確認できたりつわりの症状が出始めたりするころです。心拍確認ができると妊娠確定となるため、この時期に職場や周りへ妊娠報告をする人も多いでしょう。赤ちゃんにもママにも変化があらわれ、気分のムラも出やすくなりますよ。妊娠6週にあらわれやすい症状や過ごし方を解説します。

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この記事の監修

藤東 淳也
産婦人科医
藤東 淳也

目次

  1. 妊娠6週の赤ちゃんの成長の様子
  2. 妊娠6週の妊婦の身体の変化と症状
  3. 妊娠6週は初診のタイミング
  4. 妊娠6週の過ごし方と注意点
  5. 妊娠6週のママへ
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妊娠6週の赤ちゃんの成長の様子

妊娠6週は妊娠2ヶ月の3週目にあたります。このころの赤ちゃんはまだタツノオトシゴのような姿をしていて、「胎児」ではなく「胎芽(たいが)」と呼ばれます。胎芽は胎嚢(たいのう)という袋の中で日に日に成長し、妊娠6週ごろには生殖器や手の指の形成などが始まりますよ。

この段階の生殖器の形成は卵巣や精巣といった内性器のみで、外性器が形成されるにはまだ時間がかかります。赤ちゃんの性別は受精した瞬間にすでに決まっていますが、エコー検査で赤ちゃんの外見から性別がわかるのはもう少し先になります。

妊娠6週の赤ちゃんの基礎情報 胎嚢・胎芽の大きさ、発達

胎嚢の大きさ
胎芽の大きさ
発達
1.5~3cm4~8mm・胎嚢の中に胎芽が見えるようになる ・手の指が作られ始める ・生殖器の形成が始まる ・早ければ心拍確認ができる

胎嚢や胎芽の大きさはあくまで平均の数値なので、健診で伝えられた数値が小さめであってもあまり気にする必要はありません。ママが生理不順だった場合などは妊娠週数に誤差が生じていることもあります。

妊娠8~11週になるとエコー検査でCRL(頭殿長、赤ちゃんの頭からおしりまでの大きさ)が測られ、赤ちゃんの大きさから割り出された週数や出産予定日を教えてもらえますよ。

エコー検査で心拍確認ができる時期。確認できないときも焦らないで

妊娠6週のエコー検査では、赤ちゃんの心拍が確認できるかもしれません。心拍の確認は正常な妊娠かどうかを判断する重要な要素で、確認後は流産の確率もぐっと減るため、妊娠確定と診断されます。妊娠7週以降にはじめて心拍確認がされることもあるので、妊娠6週の時点で確認できなくても心配しすぎないでくださいね。

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妊娠6週の赤ちゃんのエコー画像

妊娠6週の健診では経腟の超音波検査が行われます。上のエコー画像は妊娠6週2日の子宮の断面を写したもので、真ん中の黒い丸は胎嚢です。

このエコー画像には胎嚢しか写っていませんが、妊娠6週の超音波検査では胎嚢の中に卵黄嚢(赤ちゃんの栄養源)や胎芽が見えることがあります。卵黄嚢はリング状、胎芽はあずきのような丸い形で胎嚢の中に白く写し出されますよ。

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妊娠6週の妊婦の身体の変化と症状

妊娠6週の妊婦の身体の変化と子宮やお腹の大きさ

妊娠前の子宮の大きさは鶏卵と同じくらいですが、妊娠6週を迎えた子宮は鶏卵よりもひと回り大きいガチョウの卵ほどの大きさになります。このころはまだ外から見たお腹の大きさは妊娠前とほぼ変わりませんが、子宮が大きくなることで膀胱が圧迫されるため、頻尿になるママも多くいますよ。

子宮の大きさ
お腹の大きさ
身体の変化
ガチョウの卵妊娠前とほぼ変わらない・つわりの症状がでてくる ・おりものが増える ・頻尿になる ・だるさ、熱っぽさを感じる ・強い眠気を感じる

つわりが始める?妊娠6週にあらわれやすい症状 吐き気・頻尿・便秘

妊娠6週は一般的につわりの症状があらわれ始める時期です。つわりは吐き気以外にも胃部不快感や眠気、唾液過多などさまざまな症状があり、約7割の妊婦が何かしらの症状を自覚するといわれています。

つわりは多くの場合妊娠8週ごろにピークを迎えますが、程度の個人差が大きく、水分もとれないような例や出産まで症状が続く例もあります。重症のつわりは「妊娠悪阻(にんしんおそ)」という病名がつき、入院が必要な場合もありますよ。

逆にまったくつわりの症状がないことを心配するママもいますが、つわりがないからといって赤ちゃんが育っていないわけではないので安心してくださいね。ただし、つわりの症状が急に消失した場合は流産の兆候である可能性があるため、心配なときは受診すると良いでしょう。

また、妊娠6週は頻尿になったりおりものが増えたりするケースがよく見られます。茶色いおりものがみられるときは出血している可能性があるので念のため受診しましょう。妊娠6週にあらわれやすい症状と効果的な対策を表にしたので、ぜひ参考にしてくださいね。

症状
対策
吐き気・生姜を摂取する ・ミントの香りを嗅ぐ ・腹式呼吸をする ・内関というツボ(※)を押す ・葉酸、ビタミンB6を摂取する
頻尿・身体を冷やさないようにし、カフェインの摂取を控える ・排尿時に腕を組んで前かがみになり、膀胱を空にする
便秘・ヨーグルトや納豆、キムチなどの発酵食品を摂取する ・オリーブオイルを摂取する ・キウイフルーツを摂取する

※手のひら側の手首のシワの真ん中から肘に向かって指幅3本分のところにあるツボ

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妊娠6週は初診のタイミング

妊娠検査薬で陽性反応がでたら、産婦人科を受診しましょう。妊娠6週はエコー検査で胎嚢や心拍を確認できる可能性が高い時期なので、初診のタイミングとして適しています。

子宮内に胎嚢が確認できると異所性妊娠(子宮外妊娠)の可能性が否定され、さらに赤ちゃんの心拍が確認できると正常な妊娠であることが確定します。妊娠6週で胎嚢が見えなくても、次の健診で妊娠確定の診断がされるケースもありますよ。あまり心配しすぎないで赤ちゃんの成長を見守ってくださいね。

初診時の持ち物は最低限、保険証と診察代があれば問題ありません。診察代は初診料を含めて1万円前後かかることがあるので、余裕をもって現金を用意しておくと安心ですよ。基礎体温の記録があれば持参しましょう。必ず経腟のエコー検査をするので、下半身は下着まで脱ぎやすい服装で受診することをおすすめします。

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妊娠6週の過ごし方と注意点

出血や腹痛は異所性妊娠や流産の兆候の場合も

妊娠検査薬で陽性がでても、正常な妊娠かどうかは産婦人科を受診しないとわかりません。特に腹痛や出血がみられる場合は異所性妊娠や初期流産が疑われるので、速やかに受診をしましょう。

妊娠6~9週は、腹痛や出血といった流産の兆候がなく赤ちゃんが子宮の中で亡くなってしまう「稽留流産(けいりゅうりゅうざん)」が起こりやすい時期でもあります。一度確認できた心拍がその後確認できなくなった場合や、赤ちゃんが妊娠8週相当の大きさであるにも関わらず心拍確認ができない場合は稽留流産と診断されます。

稽留流産は自覚症状がありませんが、そのままにしておくと死亡した胎児などが排出される「進行流産」になり、出血や痛みがあらわれるリスクがあります。異所性妊娠や流産の兆候が見られなくても、妊娠が判明したら妊娠6~7週ごろには産婦人科を受診し、その後も医師の指示にしたがって健診を受けるようにしましょう。

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赤ちゃんの発育・発達のために葉酸を摂取して

葉酸は赤ちゃんの脳や脊髄などの器官の発育と発達を助けてくれ、妊娠初期に重要な栄養素といわれています。

ほうれん草や納豆、鶏レバーなどが葉酸を多く含む食材ですが、1日の必要量をほうれん草で計算すると約13株も必要になるため、葉酸を食事だけで十分に摂取するのは難しいといわれています。つわりの影響で思うように食事をとれない場合もあるため、葉酸の摂取にはサプリメントも活用したいですね。

出典:belta-ad.jp
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妊活中~妊娠3ヶ月の女性は葉酸の積極的な摂取が望ましいとされています。厚生労働省は妊娠可能性のある女性に対し、食事からの摂取に加えて1日400μgの葉酸を摂取することを推奨しています。 ベルタ葉酸からは400μgの葉酸を手軽に摂取できるほか、鉄分やカルシウム、ビタミン、ミネラルなどが摂取でき、妊娠中の健康維持に役立ちますよ。

葉酸を効率良く摂取できるように体内にとどまりやすい「酵母葉酸」を使用している点もこだわりポイントのひとつ。香料、着色料、保存料などを使用していないところもうれしいですね。サプリメントの大きさは直径9mmと小さく比較的飲みやすいでしょう。

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禁酒・禁煙をして健康的な生活に

妊娠中や妊娠の可能性があるときは不規則な生活や栄養の偏った食事、飲酒、喫煙はやめ、健康的に過ごす努力をしましょう。特にお酒とタバコが赤ちゃんに与える悪影響は大きく、医学的にも妊娠中の禁酒・禁煙の重要性は強く示されています。

普段の生活習慣を変えることはかなりの労力を要しますが、出産への不安を少しでも取り除くためにも健康的な生活を送ることは大切です。お酒やタバコが自分の力でやめられなさそうなときは、勇気をだして医師や専門家に相談してみましょう。

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職場や周りへの報告は心拍確認以降がベター

妊娠判明後、周りへいつ報告すれば良いのか悩んでしまう人も多いのではないでしょうか。仕事を持っている場合は職場へ報告するタイミングも考えなければいけませんよね。妊娠検査薬で陽性反応がでた時点では異所性妊娠などの可能性が否定できないため、妊娠報告のタイミングとしては早すぎる印象です。

職場や周りへの妊娠報告は、妊娠6週以降に心拍確認ができて正常な妊娠が確定するまで待つことをおすすめします。ただし、心拍確認の前からつわりの症状がつらいときや仕事で重いものを持つ場面があるときなどは例外で、早めに報告して養生させてもらいましょう。

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薬の服用は必ず医師に確認して

妊娠4~7週ごろは赤ちゃんの重要な器官が形成される時期です。「絶対過敏期」と呼ばれ、薬の服用やレントゲンによる被ばくに対して最も気を付けなければいけません。妊娠6週はだるさや熱っぽさを感じやすいころですが、安易に薬を飲まないように注意しましょう。

ただし、赤ちゃんにほぼ影響を与えないとされている薬もあるので、妊娠前から継続的に服用している薬やどうしても使用したい薬がある場合は医師に相談しましょう。

妊婦健診で子宮筋腫があるといわれたら

子宮筋腫は成人女性に最もよくみられる婦人科系の病気で、妊婦健診で発覚するケースも多いようです。筋腫が大きいと流産や早産などを引き起こす危険性が高まるためハイリスク妊娠となり、帝王切開でのお産を勧められることがあります。

妊娠の判明とともに子宮筋腫がみつかり、ハイリスク妊娠であることを告げられたら、とても不安になってしまいますよね。ですが、子宮筋腫があっても正常な妊娠経過で元気な赤ちゃんを産んだママはたくさんいます。あまり悲観しすぎず、わからないことや不安に思うことはその都度医師に伝えて解消すると良いでしょう。

妊娠6週のママへ

妊娠6週ははじめて赤ちゃんの心拍が確認できたり、つわりの症状がだんだんとあらわれたりする時期であり、妊娠期間中におけるひとつのターニングポイントといえるでしょう。

気分のムラがでやすい時期でもあるため、妊娠を喜ばしく思う反面、「出産まで無事に過ごせるか心配」「うまく子育てする自信がない」など、いろいろな不安を抱くことがあるかもしれません。そんなときは、こうした気持ちの変化も母性の目覚めのひとつなのだととらえてみましょう。

これから赤ちゃんはぐんぐん成長し、エコー画像もどんどん鮮明になっていきますよ。気分が沈んでしまったときは数ヶ月後にかわいい赤ちゃんに会えることを思い出し、上手く気持ちを切り替えられると良いですね。

※この記事は2022年5月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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