【産婦人科医監修】つわりが終わる時期は妊娠何週まで?終わりの兆候と注意点

多くのママが妊娠中に体験するのがつわりです。一日中気持ち悪く、つわりの最中は、いつまでこのつわりが続くのかと悩んでしまいがちです。いったい、つわりは妊娠何週に終わるのでしょうか。ここでは、つわりが終わる時期と、つわりが終わる兆候や注意点について、産婦人科医監修の記事で解説します。

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この記事の監修

藤東 淳也
産婦人科医
藤東 淳也

目次

  1. つわりが終わる時期と仕組み
  2. つわりが終わる兆候
  3. 妊娠後期の「第二つわり」はいつからいつまで?
  4. つわりの終わりと注意点
  5. つわりの終わりが早いのは病気?
  6. つわりの終わりに関する体験談
  7. 「つわり」は一時的なもの
  8. あわせて読みたい

つわりが終わる時期と仕組み

つわりが終わる時期は?

一般的に、つわりは妊娠5~6週頃に始まり、12~16週頃には自然に症状が消えるといわれています。個人差があるためすべての人が早い段階で終わるわけではありませんが、遅くとも23週までにはつわりが終わる場合が多いでしょう。一方で、出産までつわりが終わらないという人もみられます。

つわりは、重い時期と軽い時期を繰り返す人が多いです。終わったと思っても、次の日にはまたつわりが始まるという人や、妊娠中期でつわりを終えても後期に入ったらつわりが再開する「第二つわり」(後期つわり)になる人もいます。つわりが終わったと思ってもすぐに安心せず、無理しない程度に引き続き自分の体調に気をつけましょう。

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つわりが終わる原因は?

つわりの原因としては、黄体ホルモンや絨毛性ゴナドトロピンなどの「ホルモンの大量分泌」や胎盤未完成時期に赤ちゃんを異物だと思った身体が拒否反応を示している「アレルギー反応」など、さまざまな説があります。

近年の研究により「GDF15」というホルモンがつわりに関連していることが示唆されており、つわりの治療が進むと期待されていますが、現状では、つわりが終わる原因ははっきりとしていないようです。

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つわりが終わる兆候

徐々に和らいでいく

つわりは、ある日突然パッと良くなるものではなく、「こうなれば終わる」とうように、つわりが終わる兆候のようなものもありません。つわりには波があり、良くなったり悪くなったりを繰り返し、徐々に良くなっていくものです。

特に重いつわりがある場合には、つわりがいったいいつまで続くのか、つわりがいつ終わるのか、とても不安になりますよね。つわりは妊娠中だけのものなので、必ず終わりはきます。お腹の赤ちゃんのためだと思い、なんとか乗り切っていきましょう。

軽いつわりがつづく場合も

つわりは基本的には長引かないものであるといわれています。一方で、「軽いつわりが長く続いている」と感じる人もいるようです。初期から「何となく胃がむかむかする」という軽いつわりのタイプの人に多いようです。

妊娠初期では、ホルモン分泌量や胎盤の未完成などが原因で胃のむかつきがあり、中期~後期ではお腹が大きくなることで胃が圧迫されて胃がむかむかします。同じつわりが続いているように思う方もいるかもしれませんが、原因が異なる場合があります。

妊娠後期の「第二つわり」はいつからいつまで?

妊娠中期につわりが軽くなっても、妊娠後期に「胸焼け」や「胃痛」を再び感じる妊婦さんも多くいます。「第二つわり」あるいは「後期つわり」と呼ばれる胃痛は、出産直前まで続くことが多いです。胸焼け、胃痛に加えて、吐き気やゲップなどが続く場合もあります。

赤ちゃんの成長により胃が圧迫され、つわりに似た症状を引き起こすためです。第二つわりが現れたら「妊婦生活もあと少しだ」と考え、無理せずゆったりと過ごすのが良いかもしれません。

つわりの終わりと注意点

つわりが治まっても心身に気を配る

つわりには波がありますが、徐々に良くなるものです。ある日「つわりが治まっている」ということに気づく方が多いでしょう。ただし、つわりが治まったからといって無理は禁物です。つわりは疲れや行動にも大きく関係しているといわれています。つわりの有無に関わらず、「疲れをためない」「無理をしない」といったことに気をつけましょう。

健康な食習慣と健康管理

「つわりがあるときには、自分の食べられるものを食べたいように食べて」というアドバイスを聞いたことがありますか。つわりが終了後もこの食習慣を持続するのは危険です。「常に何かを口に入れておかないと気持ち悪い」という「食べづわり」タイプの妊婦さんは特に注意が必要ですよ。

「食べづわり」時の食習慣をつわりが終わったあとの妊娠中期以降に持ち込むと、体重増加が著しくなり、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などの病気のリスクを高めることがあります。つわりが終わったら、食習慣の見直しをしましょう。「よく噛んで食べる」「温かい汁ものを食事に加える」など、ちょっとした工夫で一旦増加した食欲を抑えることができますよ。

無理をすると再発につながる

つわりがある時期はまだ子どもが大きくなる前の時期なので、旅行などいろいろやっておきたいことが浮かぶかもしれませんが、妊娠初期に無理は禁物です。無理をすることで、つわりが悪化する可能性があります。

「つわりが終わった」と油断して、無理をすると、つわりが再発することもあります。妊娠中の身体は妊婦さんひとりのものではありません。気持ちやスケジュールに余裕を持って過ごすようにしましょう。

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つわりの終わりが早いのは病気?

妊娠初期に急に治まった場合は病院へ

「つわりが急に治まったから流産かもしれない」と考えるママもいるかもしれません。一般的に、つわりと流産との関係は薄いようです。つわりは軽くなったり重くなったりするものなので、軽いと思ってもまたつらいつわりがくる場合があります。

一方で、稽留流産の場合にはつわりが突然なくなる場合があります。素人が判断するのは難しいため、気になることがあれば健診まで待たずにすぐに病院に行きましょう。

出血やお腹の張りが気になる場合は病院へ

お腹の張りや出血が気になる場合には、迷わず病院に行きましょう。特に妊娠初期は、「子宮の収縮によりお腹が張る」ということはあまり考えられません。

子宮を支える「靱帯」や「子宮広間膜」という部分が引っ張られるために、軽い下腹部痛やお腹の張りなどが起きる可能性があります。少し横になっていると楽になるようなであれば心配ないでしょう。1時間のうちに何度も張りを感じたり、痛みを伴う出血がみられたりする場合には、すぐに病院へ行きましょう。

張りや出血で病院に行く場合には、「いつから張りがあるか」「出血、おりものの量に変化はあるか」「お腹のどのあたりが張るのか」「1時間に何度張ることがあるのか」を確認し、先生に伝えると良いでしょう。

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つわりの終わりに関する体験談

22週でひと段落した一人目妊娠時

一人目妊娠時は、一般的につわりが治まると言われる16週から大きくずれ込み、22週頃に体調が戻りました。仕事の打ち合わせで、長時間嘔吐せずにいられたことがきっかけです。

つわりの気持ち悪さを乗り越えられるかもしれないと自信が持てたことで、徐々に症状の消失に向かいました。ピタッと治まるというよりも、吐く回数が段々と減っていった感じです。体調が良くなっていたころに少し無理をしてしまい、一瞬雲行きが怪しいときもあったのですが、それもなんとか乗り切れました。どんなときも油断は大敵ですね。

二人目妊娠時は12週頃に消失

二人目のつわりはピークらしいピークを迎えぬまま、12週頃に消失しました。上の子の前で弱っている姿を見せたくないという気合いも、いくらかは功を奏したのかもしれません。気づいたら「あれ、気持ちが悪くない」という感じです。

味の好みは産後にようやく復活

味覚の変化は妊娠後期になっても続きました。大好きだった食べ物も、あまりおいしく感じないのです。むしろ、食べたくないなという気持ちの方が大きくなりました。

夫とは食の好みが似ていて、外に食べに行くのも楽しみのひとつだったので、産後も味覚が変わったままだったら悲しいなと気が沈むこともありました。しかし、出産してしまうと味覚は復活。食の好みも元通りとなり、そのDNAは子どもたちにも受け継がれています。

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「つわり」は一時的なもの

ママのお腹の中に赤ちゃんがいる、という体験は、妊娠中にしか味わえないものです。自分の身体が「自分ひとりだけの身体ではない」という感覚は不思議なものですね。

「つわり」は赤ちゃんがママのお腹の中にいるときだけに感じる特別な感覚です。「つわり」は、本当につらく大変なものですが、元気に赤ちゃんが育っている証であると考えることもできます。つわりを少しでも前向きにとらえることで、赤ちゃんとママが心身ともに一緒の時間を大切に過ごせると良いですね。

※この記事は2024年2月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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