更新日:2017年09月28日

切迫流産とは?切迫流産の原因と症状、予防法について

切迫流産というのはどういうものなのか、わからないことが多いですよね。切迫流産がなぜ起こってしまうのか、どのような症状なのか、予防法はあるのか、今回はそんな切迫流産について紹介します。

監修 : mamanoko 医師・専門家
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切迫流産とは

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流産の一歩手前の状態

切迫流産とは、妊娠初期である妊娠21週までのあいだに出血やお腹の張りや痛みがありながらも、赤ちゃんの心拍が確認でき、子宮頸管が閉じている状態で流産の一歩手前の状態を指します。

妊娠継続が可能

流産をすると妊娠を継続することはできませんが、切迫流産では妊娠を継続できる可能性があります。

流産との違い

通常の流産では、妊娠21週までに赤ちゃんが育たなかったり途中で流れ出てしまって、すでに赤ちゃんが死んでしまっていることを指します切迫流産であれば、赤ちゃんがお腹の中でまだ生きているため医師の指示にしたがって安静に過ごすことで妊娠の継続の可能性があるといわれています。

切迫流産になる確率

切迫流産の経験がある人は15%にのぼります。10人中1人か2人が切迫流産を経験しており、それほど珍しいことではありません。

切迫早産との違い

切迫流産は妊娠21週6日までに起こるものを呼び、切迫早産は妊娠22週~37週未満で赤ちゃんが早産になりかかっている状態を呼びます。

また原因も切迫流産は受精卵側に染色体のトラブルなどがあることがありますが、切迫早産は感染症などが原因の場合もあります。絨毛膜羊膜炎という細菌による腔内の炎症が進行して、赤ちゃんを包む卵膜まで感染した状態になると、子宮収縮や破水を起こしやすくなり切迫早産になりやすくなるのです。

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切迫流産の原因

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胎児の染色体異常

妊娠初期の流産は、胎児のなんらかの染色体異常がその6割~7割に見つかっているといわれており、流産の原因のほとんどが染色体異常によるものといわれています。染色体異常による切迫流産である場合には、そのほとんどが妊娠の継続が難しいといわれています。

多胎妊娠

多胎妊娠の場合、単体妊娠よりも早産や流産のリスクが高くなってしまいます。多胎妊娠の中でも一卵性と二卵性、胎盤や卵膜を共有しているかどうかなどで4種類に分類され、それぞれのケースによって妊娠中のリスクが異なります。

なかでも流産や早産についてはすべての多胎妊娠についてリスクが高まるといわれています。双胎妊娠での早産率は約50%になるため、切迫流産や切迫早産のリスクを十分に理解して対策が重要であるといえます。

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子宮の異常や病気

子宮頸管無力症といって、子宮の出口(子宮頚管)が緩くなって短縮している状態をいいます。これは痛みが伴うことなしに子宮頸管が開いてしまいます。

妊娠して初めて子宮頸管無力症であることがわかるといわれており、出生時からの結合組織疾患や損傷によって子宮頸部の組織が弱いということもあります。

子宮内の炎症

子宮内の炎症が原因で切迫流産になることがあります。妊娠12~21週に気をつけたい症状で「切迫後期流産(せっぱくこうきりゅうざん)」と呼ばれています。切迫後期流産はママが原因で流産してしまうことがほとんどです。

これは治療により防げることが多いため、くれぐれも無理はしないことが大切。出血、下腹部の張り・痛み、おりものの変化などがあったらすぐにかかりつけの産科を受診しましょう。医師の指示にしたがって安静に努め、お腹の赤ちゃんを守ることが大切です。

身体の冷えや疲れ

流産や早産の原因には多くの要素が含まれると考えられています。冷えや疲れもその原因のひとつです。ただ、これだけで流産や早産につながるということではなく、複合的な原因が重なって流産や早産を引き起こしてしまうということのようです。

睡眠不足や疲労、精神的なプレッシャーなどで身体に無理を強いると必然的に免疫力が低下します。さらに身体を冷やしたり重いものを持ったりすると子宮への負担が増え、結果的にトラブルを招きやすいと考えられます。

切迫流産の症状

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下腹部の張りや痛み

この時期はまだお腹のハリを感じにくい時期でもあります。しかし、生理痛のような下腹部痛がある場合は子宮収縮の可能性があります。下腹部痛は妊娠中によくある症状ですが、長く続いたり重い鈍痛を感じたりする場合は注意しましょう。

出血がある

妊娠初期は母体・赤ちゃんともに不安定な状態であるため不正出血は少なくありませんが、子宮に何らかの異常が起こって出血していることが多いので、まずは切迫流産の可能性を疑いましょう。流産の出血の特徴としては点々とした微量の出血や多量の出血と分泌物がみられます。

茶色のおりものが出る

最も症状が軽い状態のときは腹痛もなく、茶色のおりものがでます。異変に気づきにくいですが、気づいたときは家事や重労働は避けて疲労をためないように心がけることが大切です。

子宮収縮が強い

子宮が収縮してけいれん性の痛みが起こることがあります。これは下腹部痛にも通じるものです。お腹が頻繁に張る、生理痛のような痛みがある、また人によっては立てないほどの強い痛みに襲われるケースもあります。

いずれの場合も心配な場合はすぐにかかりつけ医に相談しましょう。

切迫流産の予防法

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重いものは持たない

重いものを持ったり高い場所にあるものを取ろうとしたりなどは腹筋に負担をかけるためお腹の張りを助長してしまいます。

切迫流産や切迫早産はさまざまな要因が重なり合ってそのような症状を引き起こすといわれていますが、重いを持ったことが引き金になって切迫流産になることもないとはいえません。

激しい運動は避ける

切迫流産でお腹の赤ちゃんがまだ生きている場合には、絶対安静が必要といわれています。もちろん激しい運動は避け、ストレスや過労なども極力排除する必要があります。これは逆に安静にする以外の確実な対処法がないともいえます。

アルコールやタバコは禁止

妊娠中の喫煙・禁酒はもはや当たり前といえます。妊娠中のタバコは、赤ちゃんの突然死といわれる「乳幼児突然死症候群(SIDS)」を引き起こす要因となっていたり、口唇口蓋裂、四肢短縮・欠損、泌尿生殖器系の異常、腹壁欠損などの胎児の奇形などもタバコにより引き起こされると考えられています。

また、妊娠中のアルコール摂取も赤ちゃんの奇形に関わることが明確になっています。それ以外にも発育不全や成長障害、精神遅滞や多動症などの中枢神経障害、特異顔貌や小頭症などの頭蓋顔面奇形なども引き起こすといわれています。

ストレスや疲労を溜めない

妊娠中のストレスの問題があまり注目されておらず、それを実証する研究体制も整っていません。海外ではさまざまなストレスによる妊娠中の影響が研究されており、最先端の研究ではストレスが妊娠中におよぼす影響を伝えています。

しかし、過度にストレスが切迫流産になると思い詰めるのではなく、ストレスに対する正しい知識とそれをどのように自分なりに防いでいくのかという前向きな姿勢が大切であると考えます。

もし切迫流産になってしまったら

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安静が第一

出血やけいれん性の痛みを緩和するためには、安静が第一です。ベッドの上での安静が良いとする研究報告などはありませんが、一般的には安静にするように助言されます。

薬を服用する

一般的な治療法としては、お腹の張りを抑えるために子宮収縮抑制剤を使用したり、自宅安静や入院したりなどで経過を観察します。

子宮収縮抑制剤は、内服でコントロールできないと判断される場合には点滴で静脈注入されます。点滴ポンプで1時間に10mLから20mLというわずかな量を24時間、持続的に投与されることになります。

入院が必要な場合も

基本は安静にしておくことが第一といわれ、薬は安静に加えて効果を発揮してくれるものと認識されることが多いようです。子宮の出口が緩くなっていたり、自宅安静での治療効果が見込めない場合に入院となります。

出血や腹痛がある場合は医師に相談を

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切迫流産の症状は出血やお腹の張り、下腹部痛などがあります。下腹部痛の強さは人それぞれのため感じない人もいれば激痛を伴う人もいます。少しでも異常を感じたらすぐに診察を受けましょう。

切迫流産に関する体験

妊娠5ヶ月(16週目)のときに切迫を宣告されました。症状としてはなんとなくお腹が張っていたけど初産ということもあり「こんなもんなのかな」と思っていました。

妊娠がわかってからも仕事を続けていたのですが、安定期に入るころにそれがわかり、立ち仕事でもあったことからすぐに仕事をやめて自宅安静になりました。医師からはトイレとお風呂以外は基本寝ているようにとの指示を受けました。

しかしそれほど自覚症状があまりなかったことからあまり安静にしていませんでした。すると次の健診で少しでも子宮頚管が短くなっていたら即入院と言われたときに初めて重大さに気づきました。このときから薬も張り止めを処方され、薬の副作用と戦いながらひたすら安静にしていたのを覚えています。

買い物もネットスーパーを利用し、キッチンに立っている時間もなるべく少なくして、家事はほとんどやらず家の中ではソファーに座っている時間が大半という状況でした。

旦那さんがお休みの日に近所の古本屋さんに連れて行ってもらい、本を大量に購入してひとりの時間を安静に過ごしていました。結局臨月に入るまで自宅安静で住みましたが、初産の楽しいマタニティライフとはならなかったですね。

その後元気な男の子を予定日より10日遅れで出産できましたが、切迫流産への知識が足りなさすぎだったと反省しています。初めての妊娠で過度に調べたりするのは良くないけれど、ある程度の知識はきちんと身につけるべきだったなと今は思っています。

とにかく安静第一!

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切迫流産は、妊娠した方のうち15%が経験するといわれています。筆者もそうでしたが自己判断がとても難しいので安易に楽観視せず、少しでも異常があればかかりつけの医師へ相談しましょう。

また、切迫流産は身体を安静に保つことでそのまま妊娠の継続が可能であることがほとんどです。赤ちゃんもママも健康であることが第一なので、切迫流産の診断を受けたらとにかく安静にして穏やかな気持ちで過ごせるよう、心のゆとりも大切にしてくださいね。

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