更新日:2017年08月04日

子どもの虫歯の予防方法とは?フッ素、歯磨き粉など対策法をご紹介

子どもに乳歯が生え始める時期や永久歯に生え変わる頃には、虫歯が気になりますよね。食後や寝る前の歯磨きをしっかりしているつもりでも、気づいたら虫歯ができていたという経験をしたママもいるかもしれません。子どもの虫歯を予防するにはどうしたら良いのでしょうか。大人の虫歯対策にも使える予防方法をご紹介します。

監修 : mamanoko 医師・専門家
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目次

    どうして虫歯はできるのか

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    虫歯は、「酸」により歯が溶かされてしまう病気です。虫歯菌は、食事などで口の中に入ってきた「糖」をえさにして「歯垢」を作り出します。歯垢は「プラーク」とも呼ばれる、ねばねばした歯に付着する物質のことです。歯垢中では虫歯菌が繁殖し、糖を分解して歯を溶かしてしまう酸を発生させます。酸によって歯のカルシウムなどが溶かされることで、歯に穴があき、虫歯となります。

    虫歯のリスクを高めるポイント

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    食事のあとに歯磨きをしない

    虫歯になる原因の糖は、食事などを通して口の中に入ってきます。口の中に入ってきた糖は歯垢の中の虫歯菌によって分解され、歯を溶かす酸を発生させます。食事をしたあとに歯磨きをしない状態でいると、酸が作られ、虫歯のリスクを高める原因になります。

    食事と食事の間隔が狭い

    食事や間食などの間隔が短いと、虫歯になりやすくなります。普段は中性である口内に食べ物が入ってくると酸性になりますが、口内が酸性の状態が続くと虫歯になりやすくなります。唾液は口の中を中性に戻し、虫歯になりかけた歯を修復し、虫歯になることを防ぎます。一方で、食事と食事の間隔が短いと、この修復する時間を十分にとることができなくなります。

    糖分や炭水化物の摂取が多い

    甘いものを食べると虫歯になりやすいというイメージがある人も多いかもしれません。甘いお菓子などに含まれる糖分は、虫歯の原因になります。一方で、砂糖を含む食べ物を摂取しなければ良いというわけではなく、白米などの炭水化物でも虫歯になる可能性はあるため、注意が必要です。

    歯の状態が悪くなっているのにケアしない

    健康できれいな歯がある日突然虫歯になる訳ではありません。虫歯になりやすい状態のままケアしないでいると、虫歯になる可能性が高くなります。歯垢が付着している場合は、歯ブラシだけでなく、デンタルフロスなどを使用して取り除いたり、歯石を歯科医院でとってもらったりと、口の中の状態によってさまざまなケアが必要になります。

    赤ちゃんの虫歯予防方法

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    ミュータンス菌の感染を防ぐ

    虫歯は、「ミュータンス菌」と呼ばれる虫歯菌に感染することをきっかけとして起こります。ミュータンス菌は、生まれたての赤ちゃんの口の中には存在しません。周りの大人からミュータンス菌へ感染する可能性が高いようです。赤ちゃんの虫歯予防には、まずこのミュータンス菌への感染を防ぐ必要があります。

    大人の唾液が赤ちゃんの口に入らないようにする

    ミュータンス菌への感染の原因としては、大人が赤ちゃんにキスをしたり、口移しや同じ箸・コップ・食器を使ったりするといったことが挙げられます。パパやママの唾液が赤ちゃんの口に直接または間接的に入ってしまうことで、ミュータンス菌へ感染します。

    大人も口腔内のケアをする

    大人から赤ちゃんへのミュータンス菌への感染を防ぐために、食器などの共有をしないように気を付けていても、一緒に生活している中でどうしても感染を防ぎづらい場面もあるでしょう。このため、普段から周りのママやパパ自身の口腔内のケアが必要となります。ケアを心がけておくことで、大人の口腔内のミュータンス菌を減らすことができます。

    家庭でできる虫歯予防方法

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    1.フッ素配合歯磨き粉の使用

    歯磨き粉の宣伝などで「フッ素」という言葉を耳にしたことがある人もいるのではないでしょうか。フッ素は、虫歯菌が作り出す酸から歯を守り、歯を強くしてくれるといわれています。市販のものでもフッ素配合の歯磨き粉があるので、パッケージなどをよく確認してみてください。子どもは、うがいができるようになってか歯磨き粉を使い始めると良いでしょう。

    2.歯磨きの後にフッ素ジェルを塗る

    お店や歯医者さんなどで「フッ素ジェル」というものが販売されている場合があります。フッ素ジェルは歯磨き後の歯に直接塗ることで、歯を強くします。子ども用のものは、イチゴ味やブドウ味など、さまざまな香味付きのものが多くありますが、香味によって濃度が異なることもあります。確認してから使用しましょう。

    3.歯磨きの後にフッ素スプレー液を使う

    フッ素ジェルは直接歯に塗る必要があるため、子どもが嫌がってうまく塗ることができないケースもあるかもしれません。フッ素スプレーは、口の中にシュッとスプレーすることでフッ素ジェルと同じ働きをしてくれるものです。嫌がる子どもにもさっと使える点が便利ですね。

    4.キシリトール配合のお菓子を与える

    「キシリトール」は、木やとうもろこしなどから作られる天然甘味料です。砂糖のように甘いのですが、砂糖のように酸を作ることはありません。キシリトール配合のお菓子というと、ガムを思い浮かべる人が多いかもしれませんね。最近では、ガムだけでなくタブレット・グミ・あめ・チョコなどキシリトール配合のお菓子が増えているので、上手にキシリトール入りのお菓子を取り入れてみてはいかがでしょう。ただし、キシリトールの含有量が100%でないものは、キシリトールの他に砂糖などが使われていることもあるので注意が必要です。

    5.1日1回でも丁寧な歯磨きをする

    毎回丁寧な歯磨きができるのが理想ですが、仕事などで難しいケースもありますよね。せめて1日1回でも丁寧な歯磨きができれば、虫歯予防への効果が高まりますよ。子どもの仕上げ磨きでは、嫌がったり、泣いたりと、なかなか毎回丁寧にできないのが現実かもしれません。1日1回だけでも意識的に丁寧に磨いてあげることで、虫歯の発生リスクを抑えていきたいですね。

    6.デンタルフロスや歯間ブラシを使う

    いくら丁寧に歯ブラシをしていても、歯の根元や歯と歯の間など、歯ブラシだけではうまく取り切れない箇所もあるでしょう。糸状のデンタルフロスや歯間ブラシを取り入れることで、より一層歯をきれいな状態へと近づけることができますよ。

    7.糖分や炭水化物の摂取量を考える

    虫歯の原因となる、糖分や炭水化物の摂取量を考えることも、虫歯予防へとつながります。糖分や炭水化物を一切取らないということは難しく、身体の栄養面においてもすすめられません。料理の中での食材や調味料の工夫、食事のバランス、おやつの選び方などに気を付けることで、虫歯の発生を抑えるきっかけにすることができます。

    8.食事の回数を考える

    食事の回数に気を付けることで虫歯予防になります。食事と食事の間隔をしっかりと開けることで、唾液が働き、虫歯になりやすい状態になるのを防ぎます。小さい子どもの場合、1日3食の他に、1~2回のおやつがあり、食べ物を口にする回数は多くなるかもしれません。だからこそ、食事やおやつはだらだら食べず、食べるときと食べないときのメリハリをつけた生活を心がけることが大切です。

    歯医者さんでできる虫歯予防をする

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    9.高濃度フッ素の使用

    歯科医院では、市販されているものよりも高濃度のフッ素を使用しています。そのため、1回の塗布での効果が高く、数ヶ月ごともしくは年に数回でも効果があります。料金は3,000~5,000円と医院によって異なります。子どものフッ素塗布に対して補助が出る地域もあるため、うまく活用していきたいですね。また、市の集団検診などでフッ素塗布を行っているところもあるので活用しましょう。

    10.歯科衛生士の歯磨き指導を受ける

    歯科医院では、歯の治療だけでなく、予防のための歯磨き指導を受けることができます。現在の歯の状態をみて、歯垢が残っている場所、磨けていない場所などをチェックしてもらい、自分に合った歯磨き方法を教えてもらいましょう。大人はもちろん、子どもの歯の磨き方も教えてくれるので、仕上げ磨きでのポイントを学ぶことができます。

    11.定期健診を受ける

    普段から口の中を気にしていても、家庭ですべてをチェックすることは難しいです。見えにくいところがあったり、見た目では虫歯かどうかわからない箇所もあるでしょう。定期的に検診を受けることで、虫歯や虫歯の重症化を予防できます。子どもの場合は、乳歯が生えてきたり、永久歯に生え変わったりと、歯の状態が変化する大切な時期でもあります。定期的に検診を受けることで、ちょっとした変化にも気づきやすいので安心できるでしょう。

    虫歯予防で注意すること

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    フッ素やキシリトールを過信しない

    虫歯の予防に効果があるものとして、フッ素やキシリトールがありますが、「フッ素を塗っているから虫歯にならない」「キシリトール配合のお菓子を食べているから歯磨きをしなくても大丈夫」という訳ではありません。キシリトールやフッ素はあくまで虫歯になりにくくするためのものであり、摂取しているから虫歯にならないというものではありません。食事や間食、睡眠などの生活習慣、歯磨きをしっかりと行なった上で、フッ素やキシリトールなどをうまく取り入れることで、虫歯予防の効果を高めることができるでしょう。

    バランスの良い食事、規則正しい生活を

    一番大切なのは、やはり規則正しい生活です。どんなに虫歯予防に効果がある製品を取り入れても、食事のバランスが偏っている・睡眠がきちんととれていない場合には、健康な歯が生えてこなかったり、健康な状態を維持するのが難しくなってきたりします。虫歯予防のためには、まずはバランスの良い食事、規則正しい生活を心がけることが大切です。

    それでも虫歯ができてしまったら

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    初期の虫歯は削らないことも

    初期の虫歯の場合は削らずに処置することも多く、虫歯の状態によってはフッ素を塗るだけで様子を見ることもあります。奥歯が生えてくるとうまく磨くことができず、歯垢がたまりやすくなる場合があり、歯の溝をコーティングして虫歯を防ぐ効果がある「シーラント」という処置をすることもあります。

    重症化する前に受診

    初期の虫歯であれば、治療の負担を小さく抑えることができます。重症化してしまうと治療で痛みを強く感じたり、治療の回数が多くなって負担が大きくなったりします。重症化する前に早めに受診することで、精神的にも経済的にも負担を減らすことができるでしょう。乳歯が虫歯になると、その後生えてくる永久歯も虫歯になりやすくなります。乳歯は生え変わるから大丈夫と思わずに、虫歯予防や、虫歯になってしまった場合には早期の治療を心がけましょう。

    虫歯に関する体験談

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    筆者にはふたりの子どもがいますが、今のところふたりとも虫歯にはなっていません。子どもの歯が永久歯に生え変わる頃に、虫歯になってしまうのではないかと心配した経験があります。虫歯の予防のため、乳歯の頃はほぼ毎日仕上げ磨きをしていましたが、成長とともに少しずつ頻度が減りました。前歯から順番に永久歯に生え変わりはじめ、改めて虫歯に気を付けようと思っていた頃に何気なく永久歯の内側を見たら、白い歯垢のようなものがたくさん付いていることに気づきました。

    歯ブラシで磨いても取れなかったため、歯科に行きました。歯磨きの仕方や歯ブラシの当て方の指導を受け、きれいに磨いてもらえました。生え変わったばかりの歯は歯垢が付きやすく、うまく歯ブラシを当てることができていないようで、日々の汚れがたまってしまった結果でした。

    生え変わりの時期はどうしても汚れを落としきれないことが多いため、歯ブラシだけでなく、デンタルフロス、部分的に磨けるタイプの歯ブラシをおすすめされました。また、虫歯予防にシーラントの処置をしてもらい、その後も何とか虫歯になることなく過ごせています。小さな子どもでなくとも、定期的に仕上げ磨きをしてあげることが大切だと実感したできごとでした。

    虫歯になりにくい健康な歯を育てよう

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    乳歯が生えそろってきたり、永久歯に生え変わったり、子どもの歯は成長とともにどんどん変化していきます。変化していく中で、虫歯を予防するために必要な歯磨きの方法も変わっていきます。子どもだけではなかなかうまく磨けなかったり、生えかけの歯に歯ブラシがうまく当たっていなかったりと、さまざまな点に気をつける必要がありそうです。ママやパパのサポートが大切になるため、仕上げ磨きだけでなく、子ども自身が磨いている所も定期的にチェックしてあげると、虫歯の予防効果をより高めることができるでしょう。

    最近は、フッ素やキシリトール配合のものが多くあり、手軽に家庭で取り入れられるようになりました。フッ素やキシリトールを用いれば確実に虫歯にならないというものではありませんが、上手に取り入れながら、虫歯になりにくい健康な歯を育てていきたいですね。デンタルケアグッズは対象年齢が設定されていることもあるため、子どもが使用する場合には必ず対象年齢を確認してくださいね。

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