更新日:2017年01月05日

小学校英語の今後とは?必修化と教育化の目途と卒業後の影響

今ではすっかり浸透した小学校での英語教育。これからは更に低学年化されるとも言われています。現在予定されているのは小学校5〜6年生で英語という教科が導入されること、3〜4年生で外国語活動が開始されるという2点です。今回はこれらの事をわかりやすく小学校の英語教育についてまとめてみました。

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目次

    小学校英語の今後の見通しとは?

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    2008年英語教育開始

    小学校における英語教育は、2008年から取り入れられています。ただし、2008年の時点では「教科」としてではなく、「外国語活動」と銘打った「英語に親しむためのアクティビティ」としての導入でした。対象は5年生と6年生です。

    英語を使ったレクリエーションやゲーム、ネイティブスピーカーとの交流などといった活動を通し、中学校に入って本格的な英語教育を受ける前に「英語に慣れておこう」という目的で行われてきました。

    2011年小学校5年生から必修化

    小学校における英語教育は、2011年度には「外国語活動」として必修化され、現在では5年生・6年生で英語を習うということが定着化しています。とはいえ、現在の英語教育の目的は、あくまでも「英語に親しむこと」や「海外の文化に興味関心を持つこと」、「英語を使うという姿勢を養うこと」に重きが置かれています。

    そのための取り組みとして教育現場で行われているのは、歌やゲームを通じて英語を使ったり、ロールプレイングゲームを通じて挨拶や定型文を習ったりなどの活動です。子どもたちはレクリエーションの延長線上で楽しく英語を学んでおり、小学校の英語教育現場では和やかな空気で授業が展開されているようです。

    一方、中学校での英語教育で行われている、英単語のスペルや文法、読み書きを覚えるという指導はほとんど行われていません。現在の小学校における「外国語活動」としての英語教育では、英語を「勉強する」という段階には踏み込んでいないのです。

    2020年小学校3年生必修化、5年生教科化が開始予定

    2013年末、文部科学省から小学校における英語教育の新たな方針が打ち出されました。ここで定められているのは、東京五輪が開催される2020年を目指して小学校での英語教育をさらに拡充させていくという内容です。

    たとえば、これまで5年生から開始されていた外国語活動としての英語の授業を3年生からに前倒し、5年生以降は国語や算数と同様に成績がつく教科として導入されるようになります。つまり、5年生以降では、検定教科書を使った授業が行われ、定期テストが実施されることになるのです。

    必然的に、これまでのように「英語に親しむ」だけでなく、実践的に英語を「使える」ように、単語のスペルや文法、読み書きを習得することが必要とされます。

    学校によっては2018年から段階的に実施されることもある

    現在、次期学習指導要領の改訂が中央教育審議会で検討されていて、英語についてもいくつかの新たな方針が決まってきています。次期学習指導要領の改訂は2020年の予定です。

    つまり小学校の英語が変わるのも、2020年からということになります。ただし、先行実施というものがあり、その場合は2018年から変わることもあります。

    必修化と教科化の違い

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    必修とは

    「必修」とは文字通り必ず小学校で教えられなければならないということです。しかし、「教科」ではないので、国語や社会などのように教科書がありません。よって学習内容・テキスト等は学校(教員)独自に決められます。

    必修化のときの内容やテキスト

    国から指定された教科書はなく学校単位でテキストを自由に選べます。いろいろな形で英語になじんでもらうためにする教育が必修化です。例えば、現在社会人の方が小学生の頃、金曜日の6時間目などに「必修」の「部活動」の時間があった方も多いと思います。

    教科とは

    「教科」とは、簡単に言えば、検定教科書(文科省の検定に合格した教科書)を使用し、テストが行われて通知表に数値による成績がつくということです。必修で行うよりも、一段レベルの高い英語教育が教科化です。

    教科化のときの内容やテキスト

    上記でも説明した通り、文科省の検定に合格した教科書を使用し授業をする事です。テストも行われるので成績もつきます。これによって「成績がつく」というのが、生徒、保護者、学習塾業界などに大きなインパクトを与えると言われています。

    小学校卒業後の影響

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    中学校で英語で授業を行うことを目指す

    小学校だけでなく、2020年以降、中学校や高校の授業や大学入試でも英語は変わります。まず中学校では、すでに高校で実施されている、「英語で授業を行うことを基本とする」という指導の方向性が発表されています。

    変化のポイントは、先生が一方的に英語の単語や文法などの知識を伝達する授業から、生徒が自分自身で英語をしっかり使う授業にしていこう、というところにあります。

    高校で英語で発表・討論・交渉などを体験する授業を目指す

    高校でもその方針は現行のものから引き継がれるとともに、さらに「英語で発表・討論・交渉などを体験する授業」へと高度化する予定です。

    単に英語で話すだけではなく、相手とコミュニケーションを取ったり自分の気持ちを上手く伝える能力が必要とされます。

    大学入試の変化

    大学では、入試を「4技能(聞く、話す、読む、書く)」で測ろうとしているのが大きな変化です。現状の英語の大学入試問題は、「読む」力を問う比率が高いのですが、これからは4技能をバランスよく問う試験に変えていこうということです。

    例えば、従来のような「読み、書き、リスニング」の能力を測るペーパーテストだけではなく、面接方式などで「スピーキング能力」を試す試験を取り入れる大学が増えていくと予想されています。

    英語教育義務化のメリット

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    コミュニケーション能力が養われる

    英語教育が目指すところは、外国の人とコミュニケーションをとることです。小学生から英語を学ぶことで、外国の人と関わることに抵抗が少なくなります。それだけでなく、学校内においても子供達のコミュニケーション能力の向上が期待されます。

    現在、すでに英語教育を取り入れている一部の私立小学校などでは、英語教育を取り入れるようになってから「子供達のコミュニケーション力が向上している」「課題にも積極的に取り組むようになった」「学級の雰囲気が良くなった」などの教師の声が上がっています。

    英語教育の地域格差がなくなる

    従来の教科書を使用しない「外国語活動」においては、学校間に指導の仕方や方法に違いがあり、子供の習得レベルにも差が出てしまいます。英語教育義務化により、教科書を使用したり教科として指導方法を統一することで学校間のレベルの差が少なくなり中学校以降での英語の授業にもつながりやすくなります。

    英語教育全体の学習時間の確保

    現在の中学、高校での履修時間では、英語を習得するには時間が足らないという意見も多くあります。小学校から「英語」の授業を取り入れることで、小・中・高校を通しての履修時間が増え時間不足を解消することに繋がると考えられます。

    英語教育義務化のデメリット

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    他の教科を学ぶ時間が減る

    「英語」の時間を増やすということは、他の教科の時間が削られるということです。特に、現場の教師で英語教育義務化に反対する人の中には「英語よりも他の教科の内容を身につけてほしい」という理由を挙げる方もいます。

    講師の確保や担任の負担の問題

    小学校の教師は、学級運営や授業の準備などの他にも業務がたくさんあります。そこにさらに「英語」が導入されるとなると余裕がなくなってしまう、という声もあります。

    現在の「外国語学習」においては、ネイティブの人を外国語の先生として迎えている学校もありますが、英語教育が義務化されると、担任が英語の授業を受け持つことに対して指導に不安を感じている教師もいます。質の高い授業をするために、どのように教師の質を高め、人材を確保するのかが大きな課題となりそうです。

    母国語が不安定なうちに外国語を学ぶことへの危惧

    小学生の段階では、母国語である日本語の習得も完全ではありません。その段階で外国語を学ぶことに対して危惧する声も上がっています。

    まずは、日本語や日本文化をしっかりと理解し、日本人としてのアイデンティティを確立する方が先ではないのかという考え方です。グローバル化が進むからこそ、日本人としての誇りや意識をしっかりと育てることが大切であるともいえます。

    英語教育の早期化で親としてできること

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    英語教育の早期化によって子どもたちが得る最大の恩恵は、幼いころから英語に接することにより、「英語って楽しい」「英語が話せたらカッコいい」という気持ちを子どもたち自身が人生の早い段階で感じることだと思います。

    家庭の中でも、子どもが苦手意識を持つ前に、自然に英語に触れる機会を作ってあげるようにして少しでも英語を楽しく学べる環境を作ってあげる事が大切になってくるかもしれません。

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    ライタープロフィール

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    1歳の男の子を持つ新米ママです。私も子育て真っ最中なので、皆さんに色んな情報をお届け出来た...