更新日:2017年07月19日

ゴナドトロピン療法の効果や副作用、費用は?hMG注射・hCG注射とは?

不妊治療で行われることのある「ゴナドトロピン療法」。難しそうな名前ですが、卵巣を刺激したうえで排卵を促す方法です。どうしてそのようなことができるのでしょうか。効果、そして気になる副作用について詳しく解説します。

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目次

    ゴナドトロピン(hMG-hCG)療法とは?

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    外来での不妊治療のひとつの選択肢である「ゴナドトロピン療法」。不妊検査で原因不明とされた場合に、タイミング法からステップアップしてゴナドトロピン療法が選択されることがあります。また、クロミッドなどの排卵促進法を使用するクロミフェン療法では妊娠が成立しない場合や第2度無月経などの場合にも、このゴナドトロピン療法が選択されます。

    卵胞期にhMG注射で卵胞を育て、卵胞が大きく成長したらhCG注射によって排卵を促す治療法です。効果は高いものの、副作用もあることから、ステップアップした治療法や無月経でも比較的軽度な第1度無月経ではなく第2度無月経に適応されます。

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    ゴナドトロピン(hMG-hCG)療法の効能・効果は?

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    ゴナドトロピン療法は、不妊治療で原因不明の場合に「タイミング療法」「クロミフェン療法」のあとにステップアップした治療法です。主に不妊治療領域で、妊娠確率を上げる効果が期待できます。「多嚢胞性卵巣症候群」「無排卵」の治療にも用いられることが多い治療法です。

    多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の治療

    多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、若い女性の排卵障害では多い病気です。その治療にゴナドトロピン療法が適用されることがあります。

    無排卵症(無月経・無排卵)の治療

    ゴナドトロピン療法は、脳下垂体に異常がある排卵障害、視床下部の異常による無月経の場合に、直接卵巣に排卵を促す効果があります。排卵率は60~85%といわれており、妊娠率は20~40%となっています。月経異常の状態によっては、ゴナドトロピン療法での妊娠率が40%以上というデータもあります。

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    ゴナドトロピン(hMG-hCG)療法のhMG注射とhCG注射とは?

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    ゴナドトロピン療法に使用されるhMG注射とhCG注射について詳しく解説していきます。

    hMG注射

    hMG注射とは、閉経後の女性の尿から生成したFSHとLHを含む注射です。hMGには女性の卵巣を刺激する働きがあり、卵巣の成長を助ける役割もあります。他に同じ働きをするものとして、hMG製剤からLH成分を除去した製材FSH製剤、遺伝子組み換え型FSH製剤があります。

    hCG注射

    hCG(人絨毛性ゴナドトロピン)とは、妊娠時にのみ胎盤から分泌されるホルモンです。胎盤から抽出された性腺刺激ホルモンは、hCG注射として不妊治療で使用されます。hCGの構造はLH(黄体形成ホルモン)の構造に類似していて、hCG注射によっては、卵胞ホルモンや黄体ホルモンの分泌を促すことができます。

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    ゴナドトロピン(hMG-hCG)療法の流れは?

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    ゴナドトロピン療法では、まず、月経または消退出血の3~5日目からhMG製剤を75~225単位、連日皮下注射または筋肉注射を行います。経腟超音波で、卵胞経が18mm以上となった時点でhCGを5000~10000単位で筋肉注射し、排卵を起こします。排卵は通常hCG注射の36~40時間後に起こります。排卵が起これば、その後、タイミングをとり、それぞれの方法で受精するように試みます。

    ゴナドトロピン(hMG-hCG)療法の副作用は?

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    効果のある治療法だけに、副作用が気になりますよね。ゴナドトロピン療法の副作用にはどのようなものがあるのでしょうか。

    卵巣過剰刺激症候群(OHSS)

    ゴナドトロピン療法の副作用は、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の確率が高まることだといわれています。日本産婦人科学会の発表した「生殖医療ガイドライン2007年」のゴナドトロピン療法の臨床成績では、OHSS発症率が稀発月経で2.8%、無排卵周期症で8.5%、第1度無月経で17.0%、第2度無月経で6.3%となっています。

    多胎妊娠

    多胎妊娠の可能性も自然妊娠と比べると高くなります。日本産婦人科学会の発表した「生殖医療ガイドライン2007年」のゴナドトロピン療法の臨床成績では、稀発月経で4.0%、無排卵周期症で17.6%、第1度無月経で17.2%、第2度無月経で21.5%の多胎妊娠率となっています。

    その他の症状

    注射をしたから直接起こる病気ではありませんが、OHSSから派生する疾患としては「血栓症」「脳梗塞」「卵巣破裂」「卵巣茎捻転」「肺水腫」「呼吸困難」などがあります。気になる症状がある場合、担当医に相談しましょう。

    ゴナドトロピン(hMG-hCG)療法にかかる費用は?

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    ゴナドトロピン療法は、保険適用の範囲内です。hMG注射とhCG注射、さらに、注射の手技料もありますので、1周期あたり大体2000~3000円程度となります。病院によっても異なりますので、詳しく知りたい場合は、かかりつけの病院に聞いてみましょう。大体の価格を教えてもらえるでしょう。

    ゴナドトロピン療法だけでなく、ART(高度生殖医療)も行う場合には自由診療となりますので、保険は適用されません。高度生殖医療では治療法や病院によっては100万円を超えることもあります。ただし、高度生殖医療は国や都道府県で補助を行っていますので、自分が補助の対象に該当するか確認して、申請をしましょう。

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    怖がりすぎず正確な情報を知って

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    ゴナドトロピン療法は、タイミング法よりステップアップした治療や、治療の難しい無月経に使用されます。副作用などについてきちんと知ったうえで治療に取り組めると良いですね。副作用を知っておけば、身体に異常が生じたときに気付きやすくなるかもしれませんね。少しでも不安なことがあったら、主治医に相談することをおすすめします。

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    子育て奮闘中の2児の母です。教育関係職に勤めた後、現在は主…

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