筋腫分娩の症状と原因、治療法、手術法は?妊娠への影響とは

「筋腫分娩」という言葉、耳にしたことはありますか?聞き慣れない言葉だと思いますが、分娩とつくのに出産とは関係のない婦人科系の疾患なのだそう。今回はそんな筋腫分娩についてまとめました。

41286

目次

  1. 筋腫分娩とは
  2. 筋腫分娩の症状は?
  3. 筋腫分娩の原因は?
  4. 筋腫分娩の診断方法は?
  5. 筋腫分娩の治療法は?
  6. 偽閉経療法の効果、副作用は?
  7. 筋腫分娩の手術法は?
  8. 筋腫分娩は不妊の原因になる?
  9. 筋腫分娩は流産、早産の原因になる?
  10. 筋腫分娩でも自然分娩できる?
  11. 異常を感じたら受診しましょう
  12. 筋腫分娩の関連記事はこちら

筋腫分娩とは

筋腫分娩とは、分娩とは名ばかりの出産とは関係のない婦人科系疾患です。子宮筋腫の一つで、子宮の内側にできる粘膜下筋腫が大きくなり、茎のような物が伸びてきて筋腫の重みで子宮から膣外まで出てしまった状態のことを言います。まさに、筋腫を分娩している状態なのが「筋腫分娩」なのです。

筋腫分娩は放置しておくことでどんどんと出てくるだけでなく、伸びた茎部分がねじれたり、筋腫が子宮口にひっかかってうまく外に出ない状態になると、出血や腹痛等を引き起こすそうです。そのため、小さい筋腫であっても、手術を行うことが多い疾患なのだそうです。

筋腫分娩の症状は?

Image

多量の不正出血

筋腫が大きくなることで、はがれる子宮内膜の面積が増えたり、筋腫の重さでのびて垂れ下がってきた茎部分がねじれることで不正出血を起こしやすくなるのだそう。不正出血の量が増えると、貧血の原因にもなります。生理ではない時に出血があったという場合は筋腫分娩の可能性もあるということになります。

生理過多

筋腫があるせいで子宮内の筋肉がうまく働かなくなり、出血を止める機能がうまく働きにくくなるのだそう。そのために生理過多になることがあるそうです。筋腫分娩を経験した方によると、生理の時にこぶし大の塊が出たり、生理の時の出血が多いばかりではなく間を空けずに生理が来た(おそらく不正出血が続いていた)状態になり、受診したら筋腫分娩の診断を受けたそうです。

子宮入り口の圧迫による腹痛

筋腫が大きくなると、子宮の入り口を圧迫するので、腹痛を感じるようになるのだそうです。

筋腫分娩の原因は?

筋腫分娩の原因ははっきりとはわかっていないそうです。女性ホルモンの一種であるエストロゲンが関係しているとも言われているそうです。

筋腫分娩の診断方法は?

Image

筋腫分娩の診断は、問診や内診・超音波検査やMRI検査の結果によって総合的に診断されます。悪性の子宮肉腫との区別はこういった検査だけでは難しいため、経過を見ながら慎重に判断するそうです。検査自体は入院せずに1日で済むそうです。

筋腫分娩の治療法は?

Image

子宮筋腫自体は良性の腫瘍なので、必ずしも手術しなければならないということはないのだそう。症状によって経過観察か手術かが決められますが、筋腫分娩の場合はリスクを考えると手術になる確率が高くなるのだそう。筋腫の大きさや、数、癒着の有無等によってその方法が決められるようです。

偽閉経療法

いまのところ、筋腫分娩の原因は女性ホルモンの一種であるエストロゲンが関係しているのではないかと言われています。筋腫が大きくなる原因と考えられているエストロゲンをピルで調整したりして人工的に分泌を減らし、閉経後と同じホルモン量にすることで偽閉経の状態を作ります。そのことによって、筋腫が大きくなるのを一時的に止める療法です。

筋腫摘出手術

子宮の外に飛び出している筋腫だけでなく、子宮内に残っている筋腫も取り除きます。

子宮全摘出手術

筋腫が大きくなりすぎた場合、筋腫のみを切除することが難しいので、子宮を全摘出した方がよいケースもあるのだそうです。

偽閉経療法の効果、副作用は?

Image

子宮を温存する療法であるとともに、体にメスを入れない方法なので、出産を希望する場合や閉経が近い女性に選択される方法だそうです。しかし、偽閉経療法に使用されるGnHRアゴニストは使用期間が6ヶ月と限られているので、長期的な治療ができないのだそう。また、一時的とはいえ、閉経した状態になるので、更年期障害のような症状がでたり、骨密度が減ってしまうことがあるのだそうです。更に、ホルモンを調整して筋腫が大きくなるのをおさえているだけなので根本的な解決にはならず、治療をやめてしまえばまた筋腫が大きくなってしまいます。

筋腫分娩の手術法は?

Image

子宮内膜アブレーション

膣から細い管状の器具を入れてマイクロ波を照射し、子宮内膜を加熱して筋腫を焼く手術です。子宮内膜からの出血を減らし、月経過多を改善することができるそうです。1日程度の短期間の入院で済むのが特徴です。

腹腔鏡下子宮筋腫核出術

下腹部の数カ所を小さく切開して、筋腫の摘出を行う手術方法です。筋腫が小さく、数が少ない場合に行われるそうです。周辺の臓器との癒着等ほかの異常がないか確認した上で行われます。

腹式子宮筋腫核出術

開腹して筋腫のみを摘出する方法です。筋腫が大きい場合や、複数ある場合に選択されるそうです。

腹腔鏡下補助膣式子宮全摘術

筋腫が周辺の臓器と癒着していないと確認できた場合で問題が無ければ、止血した後に膣から子宮すべてを摘出する手術方法です。膣式子宮全摘術と違い、腹腔鏡を使い、視野を確保した上で行うので、いままでは開腹手術を選択していた大きな筋腫の場合や、癒着がある場合、未産婦の場合など、この手術方法が選択されるようになってきているようです。

腹式子宮全摘術

開腹して子宮を全摘出する方法です。筋腫が大きい場合や卵巣に異常がある場合等に選択されるそうです。

膣式子宮全摘術

子宮を膣から摘出する方法です。筋腫が余り大きくない場合に選択されるそうです。しかしこれには条件がいくつかあるのだそうです。膣式は開腹等をしないので患者さんへの負担が小さい手術ですが、視野が狭いので、開腹手術の既往歴がなく、腹腔内癒着がない、経産婦で膣式操作が可能である場合と限られているようです。

筋腫分娩は不妊の原因になる?

Image

筋腫が大きくなることで、剥がれる子宮内膜の面積が増えたり、筋腫の重みで伸びて垂れた茎部分がねじれたりして不正出血を起こしやすくなります。不正出血の量が増えてくると貧血の原因にもなるので、日常生活に支障が出る可能性もあります。筋腫がさらに大きくなると子宮の入口を圧迫するので腹痛を感じるようになります。また、筋腫が子宮の中で大きくなると卵管から子宮に移動してきた受精卵が着床できる場所が少なくなり、不妊症の原因になったり初期流産のリスクを高めますから、妊娠したい方は放置せずに早期治療を心がけてくださいね。

筋腫が子宮内でおおきくなることで卵管から子宮に移動してきた受精卵が着床できる場所がすくなくなるため、不妊の原因になったりするそうです。

筋腫分娩は流産、早産の原因になる?

Image

子宮はもともと妊娠するとやわらかくなり、胎児が成長しやすいように環境を整えます。しかし、筋腫分娩の場合も子宮筋腫がある場合も、子宮が固くなってしまうので妊娠初期には流産を招くこともあるそうです。また、ちょっとした刺激でも子宮収縮が起こりやすいので、妊娠22週を過ぎてからも早産につながる可能性もあるそうです。

また、子宮筋腫が子宮内を圧迫して胎児が発育不全になるケースも。そのため、妊娠前に筋腫分娩に気づいた場合は取り除く方がベターなのだそう。また、妊娠中に気付いた場合も経過観察をきちんと行うなど、医師と相談しながらがいいようです。

筋腫分娩でも自然分娩できる?

Image

基本的には、子宮筋腫が子宮の上の方にある場合、自然分娩ができるようです。しかし、筋腫分娩の場合、子宮口付近に垂れ下がった筋腫があるか、子宮口を筋腫が押し広げて子宮外へ出てしまっているパターンなので、自然分娩は難しいようです。妊娠前に検査で判明すれば、妊娠を希望する場合早めに切除してしまったほうがよいそう。筋腫分娩がある場合は基本的には予定日より早めに帝王切開での出産になり、開腹した時に一緒に筋腫を取り除くという場合もあるようです。

異常を感じたら受診しましょう

Image

なかなか普段耳にすることが無い「筋腫分娩」ですが、子宮の外に筋腫が飛び出しているという想像するとちょっと恐い病気です。筋腫自体、あまり神経質に恐れる病気ではないといわれていますが、筋腫分娩の場合は出血が多くなったり月経過多になったりと貧血のリスクや、妊娠を希望する女性にとってはデメリットが大きい病気です。

もし筋腫分娩ではなかったとしても、なにか普段とは違う、なんだかおかしいと感じたら病院を受診するのがよいかもしれません。女性のたしなみの一つとして定期的に婦人科検診を受けることも大切です。我慢すれば…と考えず、自分の体の症状に耳を傾け、大切にしていきたいですね。

筋腫分娩の関連記事はこちら

子宮筋腫とは?症状や検査・治療の方法は?妊娠への影響は?
Article link iconhttps://mamanoko.jp/articles/19405
Image
【体験談】諦めないで!3つの子宮筋腫があっても妊娠・出産を経験した実録
Article link iconhttps://mamanoko.jp/articles/8479
Image