3歳児におすすめの遊びは?発達の特徴と、遊びを通した保育のねらい
3歳児になると、体の成長だけでなく、知能や社会性も発達していきます。そこで重要になるのが子どもにとっての「遊び」で、遊びを取り入れることでより大きな成長をすることができます。今回は、3歳児におすすめの遊びと、遊びを通した保育のねらいについてまとめてみました。
目次
3歳児の発達の特徴
身長は生まれたときの約2倍

3歳になる頃には、身長は生まれたときの約2倍にまで成長しています。
生まれたときが約50㎝だとすると、3歳児になる頃には100㎝程度まで成長するということなので、目覚ましい成長ですね。
3歳児になると、体全体を使う遊びも上手になってくるので、遊びの幅が広がります。
体重は生まれたときの約4倍

3歳児になる頃には、体重も生まれたときの約4倍にまで成長しています。
体重の増え方は、最初に比べて緩やかになりますが、程よい力もついてバランスが取れるようになります。
体のつり合いも取れてくるので、筋肉も発達しやすい時期です。
色や形、大きさの違いが認識できるようになる

3歳児になると、知能が発達することから物の色や形、大きさを尋ねると正しく答えられる子どもが多くなります。
物を比べる力が身に付き、「これは何色、丸型」「こっちは何色、四角形」など違いが分かるようになり、簡単なことならすぐに覚えられる学習能力が備わっています。
知育を目的とした遊びを取り入れると良いですね。
自分で欲求を満たせるようになる

赤ちゃんのときは、ママや周りの人に欲求を満たしてもらっていた子も、3歳児になる頃には食べる・寝る・遊びなど自分がやりたい!と思った欲求を自分で満たすことができるようになる子どもが多くなります。
まだ周りの力を借りないと自分で欲求を満たせない子もいますが、少しずつ自分で欲求を満たせるようになってくるので、叱らずに様子を見ましょう。
社会性が成熟してくる

3歳児になる頃には、2歳児の頃までと違い社会性が成熟することによって、自分のことだけでなく、家族や友達など周りの人のことや相手の気持ちを少しずつ考えられるようになってきます。(※1)
わがままを言う頻度が減ったり、何かあったときに相手に優しい言葉をかけてあげることができるようになるので、精神面でも成長を実感することができる時期です。
遊びを通した保育のねらい
運動能力を高める

外で体を動かす遊びを取り入れることによって、体全体を使う遊びを通して、個々の運動能力を高めるねらいがあります。
3歳児には、体を使って活発に動ける遊びはとても大切になります。
知的好奇心を刺激する

知的好奇心を刺激する遊びは、子どもの知識を増やし学習能力を育てるねらいがあります。
子ども自身が楽しみながら、知的好奇心を刺激する遊びを通してさまざまな知識を身につけていけるため、頭を使う遊びも非常に大切です。
手先を器用に使えるようにする

手先を使う遊びとして、折り紙やはさみを使用する工作などがあります。
手先を使うことで、ある程度子ども自身が器用になり、日常生活でも手先を使えるようになる目的と知能の発達がねらいです。
手先を使う遊びは知育にも日常生活にもメリットになります。
季節に合わせて自然物を収集し、制作に生かす

季節に合った自然物を収集する遊びは、発展性があり、自分で考える力が身に付きます。
春は桜の花びら、秋はもみじの葉など、それぞれの季節にふさわしい物を自然に覚えられるきっかけにもなり、収集した自然物をごっこ遊びなどに取り入れることによって知能の発達にもなります。
社会性を身に付ける

社会性を身に付ける遊びは、3歳児にぴったりです。(※2)
ジェスチャーゲームやごっこ遊びなど、遊び方を工夫することで子どもひとりひとりの社会性が身に付き、育てていくことができます。
3歳児におすすめの外遊び
公園遊び

公園遊びは、身体能力を育てるのにおすすめの外遊びです。
遊具を使って全身のバランス感覚を養ったり、ボール遊びなど色々な遊び方が無限にあります。
運動能力の向上にとても良い効果があるので、代表的な外遊びのひとつに挙げられます。
自転車

三輪車やキックボード、ペダルのない自転車は、3歳児の外遊びにおすすめです。
足を使って乗り物を動かすことができるようになり、体を目一杯使ってできる遊びです。
使用する際はヘルメットを着用したり、公園など広い場所で遊ばせてあげるようにしましょう。
探検遊び

探検遊びは、子どもにとって良い刺激になります。
広い公園や草むらなど、そこにある花や昆虫など新しい発見をすることは脳にとても良く、3歳児は大好きです。
周りの大人も一緒に楽しめて、自然と触れ合うことができます。
3歳児におすすめの室内遊び
ごっこ遊び

ごっこ遊びは、子どもの想像力を膨らませることで、表現力を身に付けることができます。
女の子ならおままごと、男の子ならヒーローごっこというように、目標の役になりきって遊ぶことは脳の発達にとても良いです。
女の子と男の子、両方を交えてグループで行うことができる遊びなので、仲の良い友達を作れる遊びとしても知られています。
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組み立てる塗り絵「Nullie」(ヌリー)は、紙でできた塗り絵パーツを組み立てることができ、家やお城などを作ることができます。
組み立てる→色を塗る→完成したもので自由に遊ぶ
このプロセスを通して、子どもの発想力や想像力、指先の器用さを養うことができます。
自分で組み立てて完成させたものを、おままごとなどで使用することもできるのも嬉しいです。ママやパパも子どもと一緒に塗り絵を組み立てて、コミュニケーションを取る時間にするのもいいですね。
工作

工作は紙だけではなく、身近にあるさまざまな物を使って行うことができます。
ただのティッシュペーパーも、子どもの想像力で工作遊びをすることによって個性あふれた素晴らしい作品を作り出すことができるので、手先を使う練習にもなりおすすめです。
体操やダンス

テレビなどに興味を持つ子どもも多いですが、集中して行えるよう、音楽のみで体操やダンスをすることで、全身を使って表現する能力が身に付きます。
子どもに人気の曲やみんなが知っている体操なら楽しく踊ることができますね。
幼稚園、保育園で出来るゲーム性のある遊び
枯れ葉のお掃除ゲーム

普通に枯れ葉を掃除するだけでは面倒くさがる子どももいますが、枯れ葉を誰が1番早く集められるかを競争する遊びにすることで、楽しみながら掃除をすることができます。
自然との触れ合いもできるので。秋にはぴったりの遊びです。
木の実のかくれんぼゲーム

複数の入れ物に、拾ってきた木の実を入れ、どこにどの木の実が何個入っているかを当てる遊びです。
知的好奇心を刺激するだけではなく、木の実を拾ってくるという外遊びと当てっこゲームの室内遊びを両方楽しむことができるのでおすすめです。
ハットをかぶってゴールへ走れ!

「パン食い競争」のように、ハットを高めに吊るしてスタート地点から走ってジャンプしてハットを取る遊びです。
運動会の種目としても楽しいですよ。
ハットをゲットしたら頭にかぶってゴールするシンプルなゲームですが、子どもは盛り上がること間違いなしです!
まとめ
3歳児になると、身体能力や精神面が発達して今まで以上に活発になり、遊びの幅も広がっていきます。
家庭内でもできる室内遊びや休日にできる外遊びなどを取り入れ、一緒に遊びを楽しむようにしていきましょう。
さまざまなことが身に付き、ますます成長に繋がるので、遊びを大切にして子どもの成長を見守っていきましょう!
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参考文献
※1子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題|文部科学省
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/053/gaiyou/attach/1286156.htm
※2幼児期運動方針|文部科学省
http://www.mext.go.jp/a_menu/sports/undousisin/1319771.htm