プロベラってどんな薬?効果や重大な副作用とは?

プロベラは女性ホルモン製剤で、女性特有の病気や症状を改善するために使用されます。プロベラは、どのような症状に効果があるのでしょうか。ここでは、プロベラの効果と副作用について、医師監修の記事でご紹介します。

56825

この記事の監修

目次

  1. プロベラとは?
  2. プロベラが処方される症状
  3. プロベラの主成分、効果は?
  4. プロベラの4つの副作用
  5. プロベラ服用中の変化
  6. まとめ
  7. あわせて読みたい

プロベラとは?

女性ホルモン(黄体ホルモン)製剤であり、子宮内膜分泌作用や妊娠維持作用を示し、黄体ホルモン不足などによる症状を改善します。通常、月経異常、機能性子宮出血(子宮からの異常な出血)、不妊症、流早産の治療に用いられます。

通常成人は、1日1~6錠(主成分として2.5~15㎎)を1~3回に分けて服用します。

プロベラが処方される症状

Image

無月経

■症状
性成熟期を迎えている女性で、月経が無い状態を無月経といいます。満18歳になっても一度も月経が無い「原発性無月経」と、一度は月経があったにも関わらず無月経になった「続発性無月経」があります。

原発性無月経は、染色体異常症や卵巣形成障害が原因となっている場合、乳房の発育など二次性徴が現れないのが特徴です。子宮や腟に異常がある場合は、ホルモン分泌は正常で二次性徴は認められるため、月経のように周期的に下腹部痛が起こります。

3ヵ月以上月経が止まっているのが、続発性無月経です。これは精神的なストレスや、ダイエットなどによる急激な体重の減少が関係しています。脳下垂体の腫瘍が原因となっている場合は、頭痛や視野狭窄を伴います。高プロラクチン血症の場合は、乳汁の分泌がみられます。こ

■検査と診断
無月経の原因がどこにあるのかを見極めます。血液検査によるホルモン検査や、ホルモン負荷試験を行い、原因が視床下部か脳下垂体か、卵巣か、子宮かを判断します。

■治療
無月経の治療は原因によって異なるので、まずは検査で原因を探ってからになります。そして、月経を起こすことを目的とするのか、更に進んで妊娠の成立を目標とした治療を望むのかという点によって治療方法が異なります。月経を起こす場合にはプロベラなどの女性ホルモン製剤を治療に使い、妊娠を希望する場合は排卵誘発剤を使うことが多いようです。

月経周期異常

■症状
月経周期とは、ある月経の開始日から次の月経の開始日のことです。月経周期が25~38日で、かつ1周期ごとの変動が6日以内の場合が正常周期といわれています。周期が24日以内のものを頻発月経、39日以上のものを稀発月経といいます。変動が大きく、どちらにも当てはまらないものを不整周期月経と呼んでいます。

月経周期異常と排卵の有無とは必ずしも一致せず、多くの場合は妊娠が可能です。原因には様々なものが考えられますが、性周期が通常の28日前後と異なるだけで、排卵もみられて自然に妊娠する場合もあります。しかし、月経周期異常の方は、無排卵の可能性も比較的高いようです。

■検査と診断
排卵が認められるかどうかが、治療の必要性を判断するうえで重要な分岐点となります。基礎体温の計測やグラフ化は必須といえます。また、血液検査で女性ホルモンの状態などを見極めます。

■治療
基礎体温の変化から明らかな排卵が認められる場合は、そのまま経過観察でも構いません。排卵が認められない場合でも、妊娠希望が無ければ治療が不要なこともあります。ただ、妊娠を希望する場合には、ホルモン剤や、排卵誘発剤の服用が必要になってきます。

黄体機能不全による不妊症

■症状
卵巣で卵子が排卵されたあと、卵胞が変化したものを黄体といいます。この黄体から出るのが、黄体ホルモン(プロゲステロン)で、この黄体ホルモンの分泌が少ない状態を黄体機能不全といいます。黄体ホルモンの役割は、子宮内膜の状態を柔らかく厚くすることで、受精卵が着床しやすい状態にしたり、着床後の成長を順調にすることです。

しかし、黄体ホルモンの分泌が少ないと、子宮内膜が薄くなってしまったり、十分な温度を保ちにくくなり、不妊の原因となってしまいます。黄体ホルモンが少なくなる原因としては、視床下部・下垂体の機能異常のほか、糖尿病、ストレス、喫煙などで卵巣機能不全が起こるためと考えられています。視床下部・下垂体の機能異常がなぜ起こるのか、明確なことはいまだ解明されていません。

■症状の現れ方
黄体期が短縮することで月経周期が全体として短縮したり、黄体期(排卵日の後の高温期)、すなわち生理予定日の前に異常出血を起こしたりします。黄体期に自覚しやすい症状(乳房が張る、体が熱い)が起こりにくいことも特徴としてあげられます。


■検査と診断
基礎体温を測ると、正常の性周期では13~14日間続く高温期が短縮しているのが分かります。ただし、診断する基準には高温期が10日未満の時に黄体機能不全とする場合と、12日未満の時にする場合とがあり確立していない現状です。

また、高温期の体温が安定せず、高温期であるにも関わらず一時的に体温が低下したり、低温期から高温期への移行がはっきりしないこともあります。

黄体からのプロゲステロンの分泌が低いかどうかを調べるには、黄体期での血中プロゲステロン値の測定が必要です。10ng/ml未満であれば、黄体機能不全である可能性が高くなります。

更に黄体期の子宮内膜の組織検査を行い、その組織の状態が月経周期の日付と合致しているかどうかによって、子宮内膜がプロゲステロンの影響を適切に受けているかどうかを判断することができます。

■治療
黄体機能不全の原因となっている因子に対する治療が主となります。全身性の病気がある場合は、その治療もおこないます。
中枢機能の不整のために排卵が正しくおこらない状態と考えられる場合には、妊娠を希望する方には積極的な排卵誘発法が行われます。これに、黄体期での黄体ホルモンなどの補充を加えることもあります。

プロベラの主成分、効果は?

Image

主成分は「メドロキシプロゲステロン酢酸エステル」で、1錠に2.5mg含まれています。

黄体ホルモンとして働く「黄体ホルモン薬」です。黄体ホルモンの不足やバランスの崩れでおこるいろいろな症状を改善します。生理不順や無月経、機能性子宮出血(器質的に異常のない予定外の出血)、黄体ホルモンの不足による不妊症、流産の防止にも処方されます。

また、女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)を抑制するなど複合的な作用により、エストロゲン依存性のがん細胞(乳がんや子宮がん)の増殖を抑える効果もあります。

プロベラの4つの副作用

Image

血栓症

プロベラの成分の高用量製剤で、脳梗塞・心筋梗塞・肺塞栓症・腸間膜塞栓症・網膜血栓症・血栓性静脈炎の副作用が報告されています。

プロベラの副作用で血液が血管内で血の塊となり、血管につまってしまうことが原因となります。血の塊が脳でつまれば脳梗塞、心臓でつまれば心筋梗塞となります。胸の痛みや呼吸困難、全身や下肢のむくみ、頭痛など、気になる症状があれば早めに主治医に相談しましょう。

うっ血性心不全

プロベラの高容量製剤で、まれにうっ血性心不全が現れることがあります。息苦しさ、下肢のむくみ、首の血管が腫れてみえる、などの症状があれば早めに主治医に相談しましょう。

アナフィラキシーショック

プロベラでアナフィラキシーショックを起こした、との報告もあります。呼吸困難、全身のほてり、血管がむくんで浮き出て見える、じんましんなどの症状は、アナフィラキシーの前兆の場合があるので、注意が必要です。異常がみられたときは、まずはプロベラの服薬を中止して、主治医に相談しましょう。

乳頭水腫

乳頭水腫とは脳周囲の圧力が上がることにより、視神経が眼球に入る部分(視神経乳頭)が腫れた状態になることです。

視力の低下または消失、眼球突出、複視、偏頭痛が急に現れた場合は服薬をまず中止し、主治医に相談するとともに眼科を受診しましょう。乳頭水腫を診断された時は、その症状に合わせた処置を眼科医と連携して行うことになります。

プロベラ服用中の変化

Image

服用すると排卵が止まる

プロベラは生理の5日前から内服し、連続で7日間の内服をすると排卵が抑制されます。ただ、不意の排卵はありますので、妊娠を望まないときは避妊に気をつける必要があります。

服用を止めると生理がくる

プロベラの服用中は黄体ホルモンにより子宮内膜が維持されるため、生理はきません。プロベラの服薬終了後、2~4日ほどで基礎体温が下がり、生理になります。基礎体温が下がってから1週間くらいしても生理にならない場合は、卵胞ホルモン(エストロゲン)が出ていない可能性があります。

まれにプロベラ服薬中に出血がある場合がありますが、それは長期にわたり無排卵が続き、卵胞ホルモンによってできる下地の内膜が厚くなりすぎているときです。その場合、プロベラでは内膜が維持できず、一部がはがれて出血することがあります。

まとめ

女性ホルモンとは非常に微量ながら、人の体を大きく左右する物質です。恒常性といって、人の体の全体のバランスを保つもので、また性差にも影響の大きいものです。元々そのホルモンに異常があってプロベラを服用する状態なので、それだけでもメンタル的にもつらい状況かもしれません。ホルモン剤を使うことによって良い治療効果もありますが、思わぬ副作用に見舞われることもあります。

使用に関しては、用法や用量を守ることはもちろん大切ですが、体調やメンタルの変化にも注意を払いましょう。につらい症状があらわれたら、無理せず早めに主治医に相談しましょう。

あわせて読みたい

プラノバールの効果と正しい飲み方は?飲み忘れたときや服用中の注意点について
Article link iconhttps://mamanoko.jp/articles/21576
Image
デュファストンの効果と副作用、飲み方は?服用中の生理や基礎体温は?
Article link iconhttps://mamanoko.jp/articles/21569
Image
排卵日がズレる!最大何日?早まる・遅れる原因と対策
Article link iconhttps://mamanoko.jp/articles/28298
Image