更新日:2017年01月05日

体外受精のプロセス、媒精(ばいせい)について

媒精は、体外受精を行う方なら耳にすることのある言葉です。体外受精の中でも、受精を担う最も重要なプロセスです。体外受精を本格的に考え取り組むのであれば、ぜひしておきたい言葉です。この記事では、媒精について方法や媒精に要する時間、卵子数や精子濃度などについて詳しく見ていきましょう。

1007
0

目次

    媒精(ばいせい)とは?

    Image

    媒精とは、体外受精の際に行われる過程の1つです。

    受精可能な状態に成熟した卵子を採卵し体外培養環境下で精子と受精させることを媒精といいます。体外受精では精子は振りかけるだけで、精子自身の力で卵子までたどり着き受精するのを待ちますので、元気な精子と卵子が出会わなければ妊娠成立となることはありません。媒精は体外受精を行う上でとても大切なステップです。

    体外受精の流れ、媒精が行われるとき

    Image

    体外受精は、精子の数が少ない男性、女性では子宮内膜症や原因不明の高齢不妊、精子に対する抗体や排卵障害のある方などに適応されています。

    体外受精は以下のような流れで行われます。

    1卵巣刺激(排卵誘発)
    2採卵・採精(精子の調整を含む)
    3媒精(受精)
    4胚培養
    5胚移植
    6黄体ホルモンの補充
    7妊娠判定

    媒精は受精をさせるためのステップで、卵子と精子が出会う場を作る、体外受精で最も大切なタイミングです。

    媒精(ばいせい)にかかる費用について

    Image

    媒精費用の内訳、(採卵・精子調整・媒精・培養まで)

    媒精の費用は病院によって異なりますが約1万円~5万円程度です。体外受精全体で、採卵や採精といった他の治療費と一緒になっている病院もあります。体外受精自体にかかる費用の相場は約30万円~100万円です。

    健康保険制度の適応外

    不妊治療は健康保険制度の適応外で、保険は使えません。実費支払いとなります。

    厚生労働省の特定不妊治療費助成事業により助成金

    体外受精は特定不妊治療に当たるので、条件を満たせば、厚生労働省の特定不妊治療費助成事業により助成金が支給されます。

    媒精(ばいせい)に必要な卵子と精子とは?

    Image

    良質な卵子と、精子濃度

    媒精には、良質な卵子と、一定の精子濃度が必要です。基本的な媒精にはマイクロプレートが用いられます。必要な卵子は2~4個、精子濃度は10~40万個/mlです。

    媒精では受精障害が起こる可能性が約10%あります。この10%の中には媒精後に受精卵が見られない全受精障害と、媒精を行っても受精率が極端に低い受精障害が含まれています。また、受精が成立しなかったことの他にも、異常受精として通常は前核が2つ並んで見られるのに3つ並んで見られる場合もあります。

    媒精の方法は?

    Image

    媒精の手順は下記のとおりです。

    ・採卵後、採精します
    ・精子を濃縮洗浄します(濃度を10~40万個/mlに調整)
    ・プレートにくぼみを作り培養液を入れます
    ・培養液に2~4個の卵子を入れ、濃度を調整した精子をかけます。
    ・17~20時間後に受精確認をします

    なお、乏精子症の方などの場合には、卵子を1個ずつ入れたり、卵子の膜を除外するなどの処置をし媒精します。

    媒精(ばいせい)で受精可能な時間

    Image

    媒精後17~20時間後に、卵子と精子それぞれの前核が並んだ前核期胚と呼ばれる状態が見られれば、受精完了と確認できます。この時間内に前核が確認出来なければ受精出来なかったと判断されます。

    媒精に関する筆者の体験

    Image

    筆者も体外受精で媒精を2回体験しています。

    1回目は2個採卵で1個のみ媒精により受精しました。しかしながらその後分割が止まってしまい移植は中止に…。

    その後2回目の採卵では8個採卵でき、うち6個が媒精による受精までたどり着きました。そのうち5個が初期胚(6~8分割)まで成長し、そのうち成長の良かった1個のうちを移植し、妊娠に至りました。

    媒精をしてもらったから必ず受精できるわけではないことは、身をもって感じました。一方で、ある確率では受精できるということでもあります。卵や精子の状態にもよりますが、お医者さんに相談しながら、失敗してもあきらめずにトライし続けていくことが大事なのだなと感じました。

    媒精は体外受精で重要なステップ!

    Image

    媒精は卵子と精子が自分の力で受精するタイミングや環境を提供することです。体の外ではありますが、受精する精子は自然選択なので、自然妊娠と近い受精方法であると言えます。

    体外受精で媒精が成功しても、胚移植後に着床して妊娠成立にたどり着くまではまだ道のりは長いですが、まずは受精が成立することが大切です。その過程を知ったり、受精卵を見ることができるのは、ある意味体外受精ならではですね。

    媒精をはじめ、1つ1つのステップを大事にしながら、赤ちゃんに会う日に向けて進んでいけるといいですね。

    媒精の関連記事はこちら

    Image

    人工授精・体外受精・ 顕微授精の違いは?治療法、妊娠率、費用について | mamanoko(ままのこ)

    https://mamanoko.jp/articles/20518
    Image

    体外受精とは?体外受精のスケジュールと流れ、妊娠率、費用、副作用について | mamanoko(ままのこ)

    https://mamanoko.jp/articles/19550

    キーワードで記事を探す

    おすすめの記事

    関連する人気の記事

    ライタープロフィール

    Image

    Kanae.O

    苦悩の妊活約3年を経て、現在双子のプレママです♡ 妊娠前までは保育士をしていました。...