排卵する時の卵胞の大きさは?妊娠しにくい卵胞とは?

卵胞とは、卵子を包み込む袋です。卵胞が充分に成熟しないと、放出された卵子も受精にいたりません。不妊治療においては、卵胞の数、質、大きさなどが大きく関わってきます。卵胞が小さかったり、成長が遅かったり、破裂せずにしぼんでしまったりする原因はどこにあるのでしょうか?また、予防する方法はあるのでしょうか?

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この記事の監修

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産婦人科医
藤東 淳也

目次

  1. 卵胞の役割と機能は?
  2. 生理周期の卵胞の大きさの変化と女性ホルモンの関係
  3. 卵胞の大きさのチェックの方法は?費用は?
  4. 妊娠しにくい卵胞とは?
  5. 卵胞を成長させる方法
  6. 卵胞の大きさに関する体験談
  7. 健康な卵子は正常な卵胞から
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卵胞の役割と機能は?

卵胞とはなに?

卵胞(らんほう)とは、卵巣内にある袋状の組織で、たくさんの細胞が集まってできています。この卵胞の一つひとつに、卵子がそれぞれ存在しています。卵胞は受精卵のもととなる卵子を成熟させ、守ってくれている場所ともいえるでしょう。

卵胞にはいくつかの段階があり、原始卵胞から一次卵胞、二次卵胞、初期胞状卵胞、後期胞状卵胞、そして成熟卵胞となっていきます。

まず、生理初日の卵胞期に3~30個の卵胞が成長を始め、最終的には競争に勝ったひとつの主席卵胞が発育を続けて成熟卵胞となります。卵胞がさらに成長すると卵子が飛び出し、腹腔内へと送り出されます。これが排卵です。

未熟な卵胞から卵子を取り出したとしても、受精する力を持ちません。つまり、体外受精などの不妊治療においては、しっかり成熟した卵胞から卵子を取り出すことが重要な条件となります。

卵胞の数はどのくらい?

卵胞は女性が大人になるにつれて増えていくわけではなく、誕生した時点で一生分の卵胞を全て持っています。生まれたばかりの時点で約200万個あった卵胞は自然に減っていき、初潮のころには約20~30万個にまで減少するといわれ、閉経時には1,000個を下回ります。

女性の身体は、月に1度のひとつの卵子の排卵のために、3ヶ月前から多くの原始卵胞を用意していますが、主席以外の卵胞はそのまま死滅していきます。1回の排卵で消失する卵胞の数は、20代で1,000個、30代で500個、40代で10個といわれています。若い人ほど毎月多くの原始卵胞が用意され、排卵されずに消えていくのです。

排卵時は何mmが理想的?

原始卵胞の大きさは、わずか0.03mmほどといわれています。主席卵胞になる可能性のある卵胞だけが、FSH(卵胞刺激ホルモン)の分泌によってさらに発育し、直径0.2mm~5mm程度の胞状卵胞となっていきます。

排卵前には、最も大きく育った主席卵胞だけが成長を続けます。直径が約18mm〜22mmまで成熟すると卵胞が破裂し、卵子が排出されます。通常、主席卵胞は1日に1.5mm~2mmのペースで成長し、排卵を迎えるようです。主席卵胞が分泌する女性ホルモン(エストロゲン)により、他の卵胞は退化していきます。

生理周期の卵胞の大きさの変化と女性ホルモンの関係

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生理初日から、卵胞の発達する「卵胞期」がはじまります。そもそも生理とは、受精が起きなかったときに子宮内膜の内側の部分がはがれ落ち、出血する現象です。

生理が始まると脳下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモン(FSH)が少し増加し、これに刺激された、いくつかの卵胞が成長します。卵胞期後半には卵胞刺激ホルモン(FSH)の濃度が低下し、一番優れた卵胞だけが発育します。

やがて黄体形成ホルモン(LH)の濃度が急激に上昇すると、卵胞期は終わりを迎え、排卵期が始まります。この黄体形成ホルモン(LH)の働きによって主席卵胞が完全に成熟し、卵子を排出します。卵胞の大きさはこのときが最大です。

排卵の後に黄体期が始まります。卵胞の破れた部分が閉じて黄体となり、黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌します。黄体ホルモンの働きは、子宮内膜を厚くし、受精に備えて栄養などをためることです。

黄体期は卵胞ホルモン(エストロゲン)の濃度も高いままです。受精が成立しないと黄体は退化し、再び生理がはじまります。

卵胞がしっかり成熟して受精が成功し、妊娠を維持するためには、これらのホルモンがしっかりとバランスを取って分泌される必要があります。

卵胞の大きさのチェックの方法は?費用は?

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超音波で卵胞を計測できる

卵胞の大きさを計測することで、排卵日を予知することができます。検査方法としては、「超音波卵胞計測」があり、腟に経腟プローブという超音波器具を入れて卵胞の大きさを測ります。

卵胞の大きさだけではなく、成熟具合や排卵の有無、子宮内膜の厚さなども同時に測定が可能です。超音波計測は排卵日の予測だけではなく、体外受精における採卵のタイミングを調べるのにも有効です。

この他にも、基礎体温や頸管粘液検査、尿中のLHの測定などで、排卵日を予測することはできます。しかし、排卵日がわかっても、肝心の卵胞がしっかりと成熟していないと、受精は難しくなります。不妊治療の採卵においては、超音波計測で卵胞の実サイズを測ることが確実な方法といえるでしょう。

大きさではなく残数を測るのがAMH検査

不妊治療では、卵胞の大きさだけでなく、残りの原始卵胞の数も重要です。卵子となる卵胞の数は加齢に伴って少なくなってしまうので、残り数を調べることで、不妊治療が可能であるかどうかの目安がわかります。原子卵胞の残数を測ることができるのが、AMH(抗ミュラー管ホルモン)検査です。

AMHは、発育過程にある卵胞から分泌されるホルモンです。つまり、血中のAMH値が少ないほど、卵巣内に残っている卵子も少なくなっているといえます。AMH検査は血液検査なので、30分から1時間ほどで終わります。

保険が適用されるかどうかで費用は変わる

超音波検査に保険が適用されるかどうかは、治療の内容や検査の回数によっても変わってくるようです。保険が適用された場合、一度の超音波検査は1,000円~3,000円ほどですみます。保険が適用されないと、数千円かかることもあります。

AMH検査はまだ新しい検査ということもあり、保険は適用されません。5,000円~1万円ほどが目安となります。不妊治療に関しては国や地方自治体の助成範囲も広がり、保険が適用されたり、治療費の助成があったりするので、まずは公的機関の情報をチェックしてみましょう。

妊娠しにくい卵胞とは?

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不妊症の原因はさまざまですが、人によっては卵胞や排卵に問題があることもあります。どういった原因が考えられるでしょうか。

卵胞が小さい

卵胞がまだ小さい内に卵胞の成長が止まってしまうことがあります。卵胞が小さいまま卵巣の膜が厚くなってしまい、排卵できなくなる症状を「多嚢胞卵巣」と呼びます。卵巣内には、成長が停止した多くの卵胞がみられます。

卵巣の未発達は、卵胞の成長に不可欠なホルモンの異常によって起こるといわれています。検査でそれぞれのホルモン値をみることで、診断が可能です。また、超音波検査でも小さい卵胞を確認でき、薬や手術によって治療できます。

卵胞が小さいままで成熟しないと、たとえ排卵されても受精につながりません。体外受精などの場合はしっかり成熟した卵胞から卵子を採取するので、卵胞が小さいことは、不妊治療において大きな問題となります。

卵胞の成長が遅い

排卵までの周期が長いという人は、卵胞の成長が遅くなっている可能性もあります。たとえば、通常であれば28日周期でくる生理が35~40日の周期になっている場合は、卵胞が成熟するまでに、基準より多くの時間がかかってしまっているかもしれません。

原因は不明のことも多いですが、多囊胞卵巣も要因となりますし、ホルモン分泌の異常も考えられます。卵胞が成熟するために必要な、卵胞ホルモン(エストロゲン)や卵胞刺激ホルモン(FSH)などが不足している場合もあります。また、ホルモンの分泌は脳と深い関わりがあるので、精神的・身体的なストレスの影響を受けやすいといわれています。

卵胞がしぼむと不妊の原因に

卵胞は、一般的に約20mmに達すると破裂します。これには、脳下垂体の卵胞刺激ホルモンが大きく関わっています。ところが、ホルモンの乱れや何らかのトラブルで卵胞破裂がうまくいかず、そのまましぼんで黄体になってしまうことがあります。これを黄体化非破裂卵胞と呼びます。

黄体化非破裂卵胞の状態になると黄体ホルモンは分泌されるので、基礎体温は高温期に入ります。しかし、卵子は卵巣に閉じ込められたままなので、妊娠にはつながりません。排卵のメカニズムの調子が悪かったり、卵巣周りに癒着などがあったりすると、黄体化非破裂卵胞の原因となるようです。

卵胞を成長させる方法

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ストレスをなくす

卵胞の成長速度が遅いときは、まずは心身のストレスの原因を取り除くことが重要です。なぜなら、卵胞の成熟には、正常なホルモン分泌がかかせないからです。ホルモンは脳からの指令で分泌されているので、脳に強いストレスがかかると分泌のバランスが崩れる可能性があります。

適度な運動で体を温め、できるだけ質の良い睡眠をとりましょう。お風呂にゆっくり入ったり、趣味を持ったりと、リラックスできる環境を整えることが、ホルモンのバランス調整には有効です。

食生活や生活習慣を整える

卵胞の成熟と正常な卵胞破裂には、活性酵素のバランスが重要になってきます。卵巣機能の維持に欠かせない活性酵素が過剰になって酸化ストレスがかかると、さまざまな異常を引き起こしてしまいます。排卵障害などもそのひとつです。

活性酵素は、生活習慣次第で減らすことができます。喫煙や過度の飲酒はできるだけ避けましょう。また、紫外線も活性酵素につながってしまうため、対策しておくと良いですね。

過剰な活性酵素の発生を防ぐには、食事やサプリなどでも、抗酸化作用のあるものを取り入れていく必要があります。たとえばビタミンA、ビタミンC、ビタミンEです。抗酸化作用のある栄養素は、野菜や果物に多く含まれます。

さらに、抗酸化力が期待されているのは「コエンザイムQ10」です。お肉などに多く含まれていますが、最近ではサプリもいろいろなものが出ています。また、女性ホルモンに似た働きをしてくれる大豆イソフラボンも、効果的とされています。

排卵誘発剤(クロミッド等)の服用

排卵誘発剤とは、卵胞刺激ホルモンや黄体形成ホルモンの分泌を促進し、卵胞を成熟させる目的で使用される薬や注射のことです。妊娠を希望していても卵胞が大きくならない場合に処方されることがあります。

排卵誘発剤には、いくつか種類があります。ポピュラーなのがクロミッド(クロミフェン)と呼ばれる飲み薬です。クロミッドには、脳の視床下部を刺激し、卵胞刺激ホルモンや黄体形成ホルモンの分泌を促進する効果があります。他にも、hMG注射やhCG注射があり、卵胞刺激ホルモンや黄体形成ホルモンを筋肉に接種することで、直接卵巣に働きかけます。

ホルモン剤を使うと、薬の副作用で倦怠感や頭痛、卵巣の腫れなどがあらわれることもあります。医師と十分に相談・確認してから、治療にあたりましょう。

卵胞の大きさに関する体験談

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筆者は不妊治療を始めたころ、検査で初めて卵胞がうまく育っていないことを知りました。それから何度もチェックしたり、ホルモン剤を使用したりして治療を行いました。不妊治療のタイミング療法から人工授精、体外受精の採卵前まで体験しましたが、卵胞の大きさはいつも気になることでした。

卵胞は超音波で毎回チェックしてもらえるので、実際に自分の卵胞がどの程度育っているのかを見ることができるのは、治療をしていく上で励みになりました。

筆者の場合は、体の冷えが一番卵胞の成長速度に影響していたように思います。お腹や身体が冷えてしまったと思うときは卵胞の成長が遅かったり、カイロや腹巻でしっかり温めたときは成長が早かったりしました。

最終的には、毎日カイロを仙骨あたりに貼ると成長が早いことを発見し、順調に卵胞が育つようになりました。生活習慣と卵胞の成長速度にはもちろん個人差があると思いますが、これを機に生活習慣の見直しをしてみてはいかがでしょうか。

健康な卵子は正常な卵胞から

妊娠するためには、成熟した卵胞は欠かせません。とはいえ、自分で状態を確認するのは難しいものです。妊娠を望んで気になったら、まずは超音波検査などで卵胞の大きさを確認してみてはいかがでしょうか。

不妊治療では、採卵などの際、卵胞の大きさが重要です。生活習慣や食事を気にかけることで、卵胞を成熟させる環境が整っていきます。ホルモンや活性酵素のバランスを整えていくことを心がけ、自分の卵胞のことをよく知り、不妊治療を進めていけると良いですね。

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