更新日:2017年01月13日

精子バンクが利用できる条件と費用は?精子提供の現状

「精子バンク」や「精子提供」という言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。しかし、実際のシステムや現状などはまだあまり認知されていません。日本でも、実際に精子バンクから産まれている赤ちゃんがいます。ここでは、精子バンクが利用できる条件と、精子提供と人工授精の現状について、医師監修の記事で解説します。

監修 : mamanoko 医師・専門家
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目次

    精子バンクとは

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    「精子バンク」とは、男性から提供された精子を保存する施設や機関のことを言います。不妊症のご夫婦や、同性愛者や非婚女性が出産を希望する時に提供されます。

    精子バンクで提供される精子は、精子提供者の情報がまったくわからないということはありません。利用者はある程度精子提供者のプロフィールを知ることができ、自分が望む遺伝子を持つ精子かどうかを知ってから利用することができます。

    精子バンクは人間に限らず、血統を重んじる馬や牛などの動物にも存在します。ブランドを守るために、厳重な管理の下に精子を保存しています。

    精子提供の現状

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    子どもを望むカップルの不妊の原因の約40%は男性側にあると言われています。精子バンクを利用するカップルは、年々増加傾向にあります。どのように精子提供がされるのが、精子提供の流れについてご紹介します。

    精子提供とは

    「精子提供」とは、男性が精子バンクへ自分の精液を提供することです。精子提供は、精子バンクなどの機関に提供するだけではありません。インターネットなどで個人的に知り合い、直接性交渉を通じて精子を提供してもらう場合も、精子提供と言えます。

    医療機関を通じて精子提供を受ける

    日本で精子バンクや精子提供を利用するには、法的に婚姻関係にある夫婦のみとされています。つまり、男性に何らかの原因があり、不妊に悩む夫婦だけが利用できるということです。希望すればいきなり精子提供を受けることができるわけではなく、不妊治療で医療機関を受診してからになります。不妊で悩むカップルはまず、病院で不妊治療の相談をしてください。

    インターネットを通じて個人で精子提供を受ける

    未婚の女性やシングルマザー、同性愛者など、法的な婚姻関係であるパートナーがいない場合に行う方法です。医療機関での精子提供を受けられないので、インターネット経由で民間企業や個人から精子提供を受けるのです。

    日本でも、個人的に精子提供を行っているインターネットサイトは数多くあります。ただし、膨大な費用がかかる場合もあるので、最近は海外で精子提供を受ける女性も増えてきています。

    インターネットでの精子提供は個人的な関わりが増えることと、何かあっても法的措置が無いことから、トラブルに繋がる場合もあるので注意が必要です。

    精子バンクや精子提供を利用できる条件とは?

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    日本で精子バンクを利用する場合は、いくつか利用できる条件が設けられています。厚生労働省が定めた条件では、精子バンクを利用する際、法的に婚姻関係にある夫婦であるという事が条件になります。日本では、独身の女性が子どもだけが欲しい場合は、精子提供を受ける事ができません。

    夫婦で精子バンクを利用する際は、夫婦の健康・精神・経済状態、生活環境などを詳しく調査されます。

    ●法的に婚姻関係にある夫婦
    ●一般的に妊娠可能と言われている年齢である夫婦
    ●夫自身が精子を持っていない夫婦(男性不妊の夫婦)
    ●夫婦の健康・精神・経済状態が安定している夫婦

    厚生労働省によると、加齢によって不妊に繋がっている可能性のある夫婦は対象外としているそうです。「加齢」といってもアバウトなもので議論が起こっていますが、おおよそ50歳以上だとしています。この年齢をこえると、妊娠が難しい年齢とされ、精子提供を行うことが出来ないようです。

    海外の精子バンク・精子提供について

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    日本では法的な婚姻関係者以外の精子提供が認められていないため、海外で精子提供を受ける女性も増えてきています。また、婚姻関係にあるパートナーが居ても、信用できる精子バンクを見つけて海外で精子提供を受けるカップルもいます。

    アメリカは他国よりも精子バンクの歴史が長いことから、精子提供に関する様々な規則が整えられています。アメリカでは匿名による精子提供と、プロフィールが公開された精子提供のふたつが行われています。もちろん、どちらも安全性が確保されており、精子提供者の職歴や能力で値段が異なるという特徴もあります。モデルや医師、スポーツ選手などの精子も提供されているそうです。

    ただし、男性が精子バンクに精子を提供する回数が制限されていないため、一都市の中で150人の異母兄弟が産まれた例もあるとか。

    精子バンクや精子提供にかかる費用

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    日本で精子バンクを利用して妊娠を希望する際にかかる費用は、大体10万円~20万円ほどになります。ただし、1回で妊娠が成功するとは限らないため、精子提供~人工授精を何回かトライすることになると、最終的な費用は数十万円から数百万円なることも少なくないそうです。

    また、民間企業や個人から精子提供を受ける場合は、金額はまちまちです。無償提供のものもあれば、膨大な金額を請求されるところもあるので、事前の調査と見極めが必要になります。

    精子バンクに関する体験談

    私は色々と困難がありましたが、諦めずor運が良かったと思います。もし精子バンクを利用する人にアドバイスできるとすれば、良い提供者を見つけてください。

    実際に面談で会ってみて信頼出来ないと思えば辞めた方が良いと思います。信頼出来て妊娠出来るまで続けてくれる人を選んでください。

    引用元:www.geocities.jp

    この方は、個人と民間の精子バンクで精子提供者を見つけて、未婚で妊娠・出産を体験されたそうです。実際に面談を重ねて、信頼できる提供者を見つけることが重要ですね。

    昔のボーイフレンドとの間にできた5歳の娘を、近所に住む自分の母親の手を借りながら育てていて、 娘のためにももう一人子どもが欲しいと願っていた。「一生を共にしたいと思う男性とはいまだに出会ってないの」とため息をつきつつ、「40歳になる前にもう一人産んでおきたい」との思いから、精子バンクを利用することに決めたと話してくれた。

    引用元:style.nikkei.com

    子どもを望んでもパートナーがいないと、民間・個人の精子バンクを利用せざるを得ない場合があります。それはシングルマザーも同様です。この方のように、年齢を考えて精子バンクを利用する女性も増えています。

    まとめ

    精子バンクや精子提供はニュースなどで耳にすることはありますが、実際どういうシステムなのかあまり認知されていないのが現状です。また、精子提供には今でも賛否両論さまざまな意見があります。

    ただ、男性不妊で子どもを授かることができない夫婦にとっては、これほど希望が持てるシステムはありません。実際に精子提供で子どもを授かり、幸せな家庭を築いている夫婦もたくさんいます。

    精子提供を受けるということはとても勇気がいることです。男性にとっては、自分と子どもの血のつながりを気にしてしまう場合もあるでしょう。精子バンクを利用する際は、きちんと夫婦で話し合って、メリット、デメリットを考慮したうえで決断しましょう。

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