産婦人科の料金(初診料・診察料)の相場は?妊娠検査や性病検査などパターン別に解説!

産婦人科の料金は、保険適用か自費による支払いかで大きく変わってきます。保険適用となるのは、生理不順や不正出血、生理痛などの症状があり、性病や子宮がんなどの病気が疑われる場合です。妊娠にかかる費用は全額負担となります。診察料や検査費用、紹介状などの書類作成費用がいくらかかるのか、項目ごとに相場を見ていきましょう。

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この記事の監修

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産婦人科医
杉山 太朗

目次

  1. 産婦人科の初診料・診察料の相場はいくら?
  2. 産婦人科の診察は保険適用?
  3. 産婦人科の診察内容・料金【妊娠検査】
  4. 産婦人科の診察内容・料金【妊婦健診】
  5. 産婦人科の診察内容・料金【女性の病気・異常の検査】
  6. 産婦人科の紹介状・診断書・休日診療の費用
  7. 産婦人科を受診するときの服装・持ち物
  8. 病院の費用設定や自治体の助成をあらかじめ確認しよう
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産婦人科の初診料・診察料の相場はいくら?

初診料の相場

病院で行われる医療行為は、健康保険法に基づきすべての「診療報酬点数」が決められています。医療費はこの点数をもとに計算されます。健康保険に加入していると、1点10円換算で診察料が算出されます。こうして計算された金額は、患者が加入している健康保険と患者自身に対し病院から請求されます。

診療報酬として、初診料も金額が決まっています。病床20床以上の病院では2,820円、クリニック(診療所)が3,320円です。産婦人科を受診した理由が病気の検査や治療を目的としている場合は、この金額が初診料として適用されます。

しかし、妊娠となると話は変わります。妊娠は病気ではなく、自由診療という扱いになるからです。そのため、妊婦健診は医療機関がそれぞれ値段を設定しており、病院ごとに金額が違います。

一般的な妊婦健診の初診料を見てみると、相場は6,000~15,000円ほどとなっています。この金額は初診料に検査費用や処置費用が含まれている場合と、単純に初診料のみの場合とさまざまです。超音波検査や血液検査、時間外料金などが別途加算される場合もあり、これらを含むと請求は2~3万円となります。お財布には少し多めのお金を用意しておくと安心かもしれません。

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診察料(再診料)の相場

同じ病気の治療で、同じ病院に通院する場合、二回目以降の診察では診察料(再診料)が加算されます。診察料は健康保険法で720円と決められています。初診料は1回だけ請求される費用ですが、診察料は初診料と違い、診察のたびに請求されます。ただし、自己判断で受診を中断するなどして初診時から1ヶ月以上経過していると、再び初診料が発生するため注意が必要です。

また、妊婦健診では健康保険が適用されないため、診察料は病院ごとの設定で請求されます。妊婦健診の診察料の相場は3,000~5,000円ほどです。

胎児の心拍が確認できるようになると、母子手帳の交付とあわせ妊婦健診の助成が受けられます。補助券が使用できれば、二回目以降の費用負担はなくなるか、大幅に抑えられるので公的な補助をじょうずに活用していきたいですね。

初診料・診察料の他に検査費用がかかる

医療機関を受診した際に検査を受けると、初診料や診察料の他に別途で検査費用がかかります。検査の内容によって金額は異なるため、料金が気になるときは検査前にあらかじめ費用を確認しておくと良いでしょう。

また、検査以外に診察料に加算される項目として、夜間や休日時間外料金があります。

産婦人科の診察は保険適用?

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正常な妊娠・分娩は全額負担

産婦人科は、妊娠か病気のための診察かで健康保険の適用が変わります。正常な妊娠・分娩の経過をたどり、治療や手術といった医療行為が必要とされない場合は、保険は適用されません。

妊婦健診にかかる費用および出産費用は、全額負担となります。ただし、妊婦健診は市区町村の助成が受けられるため、実際に自己負担する金額はそれほど多くありません。

また分娩にかかる費用は、分娩方法、個室利用などで変わってきますが、加入している健康保険の「出産育児一時金」や「出産手当金」を利用することで負担が軽減できます。

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病気の検査や治療は保険適用

生理不順や不正出血、下腹部痛などの症状があり、病気を疑って検査した場合や、診断結果をもとに治療を行う場合は保険が適用され、負担割合に応じた料金が請求されます。

健康保険に加入しておらず、保険証なしの状態で受診したときは、診察料は全額負担で支払わなければなりません。加えて、保険証なしの場合は自由診療となるため医療行為ごとに決められた診療報酬点数の換算額は、健康保険に加入しているときよりも高額となる可能性があります。

保険証を忘れてしまったときも、窓口での支払いは10割負担となります。支払った医療機関に保険証を持参するか、健康保険に支払った分を「療養費」として請求すると、払い戻しが行われます。

産婦人科の診察内容・料金【妊娠検査】

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生理の遅れ、高温期の持続、妊娠検査薬で陽性反応が出たなど妊娠の兆候があるときは、妊娠検査が行われます。妊娠検査では尿検査や内診、経腟エコーを行うのが一般的です。妊娠検査、妊娠判定は初診として扱われるため、費用は初診料の相場となる6,000~15,000円が目安です。

尿検査で陽性反応が出ても子宮内に胎嚢が認められない場合は、期間をおいて再度受診するように求められます。いつごろ再診すれば良いか医師に確認しましょう。

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産婦人科の診察内容・料金【妊婦健診】

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妊婦健診では検査計測と医師による内診、助産師による保健指導が行われます。検査の内容は血圧測定、体重、子宮底長、腹囲、浮腫、尿検査(糖、蛋白)、エコー検査などです。妊婦健診に組み込まれていない4Dエコーや3Dエコーの相場は5,000~7,500円です。

妊婦健診の費用は5,000~10,000円ほどが相場です。しかし、採血による出生前診断をしたり、投薬や点滴などの医療行為が加わったりすると、金額は大きく変わってきます。また、妊婦健診の費用は、高い値段設定の病院と安い値段設定の病院で差があります。

妊娠届を市区町村に提出すると、母子手帳の発行とあわせ、市区町村から妊婦健診の助成券や補助券が交付されます。助成を受けると支払いの負担は抑えられますが、受けられる助成と病院の値段設定の差額がどれくらいになるかで負担額が変わります。事前に確認すると良いでしょう。

産婦人科の診察内容・料金【女性の病気・異常の検査】

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生理不順

正常な生理周期は25~38日の間隔で、生理の持続日数は3~7日間とされています。生理周期が正常な範囲から外れていたり、生理が来ない無月経の状態が続いていたりすると、生理不順となります。

生理不順の原因には過度なダイエット、ストレス、子宮や卵巣の病気、ホルモン異常などが考えられます。産婦人科では、こうした理由を突き止めるため血液検査やエコー検査、内診を行います。検査で異常が見つかれば、さらに詳細な検査が必要です。

生理不順の治療には、ホルモン剤やピルがよく用いられます。諸検査を含め、生理不順の治療にかかる費用は5,000~8,000円を見ておきましょう。

生理痛

生理痛は個人差が大きく、痛みの受け止め方も人それぞれです。しかし、日常生活に支障をきたすような痛みはなんらかの原因が潜んでいることもあります。原因を調べるために、内診やエコー検査を実施します。

エコー検査で子宮内膜症が疑われれば血液検査やMRI検査を行います。性病の所見があれば、性病検査をします。すべての検査を含め、生理痛の診察にかかる費用は5,000~6,000円です。薬が処方された場合、1ヶ月の服用で1,000~3,000円の薬代がかかります。

不正出血

不正出血とは、生理日以外に腟から出血があることを言います。ホルモンの変動や排卵にともなう一時的な出血であることが多く、ほとんどの場合は心配がありません。しかし、子宮筋腫やがん、ポリープが原因の可能性もあるため、しっかりとした検査をすることが大切です。

不正出血の診察は、内診とエコー検査が基本です。子宮頸がんの検査を1年以上受けていなければ、検査を実施します。必要に応じ子宮体がん検査、ホルモン検査、血液検査をすることもあります。

内診、エコー検査、子宮頸がん検査を保険診療で行った場合、診察料は約3,500円です。子宮頸がんと子宮体がんの検査は、市区町村の助成がないか調べてみると良いでしょう。

おりものの異常

おりものは排卵前後で色や質感が変化するものですが、通常と違う変化を感じたら菌への感染や子宮頸管の炎症などが疑われます。産婦人科を受診し、検査を受けましょう。

感染や炎症の検査は、はじめに内診が行われます。必要に応じてエコー検査や菌の確定のための検査が行われます。検査費用は検査内容によって異なりますが、ひとつの検査につき2,000~4,000円が相場です。

性病

性病はおりものの変化や性器のかゆみなどが自覚症状としてあらわれますが、症状が表面化しないケースもあります。少しでも気になることがあるときや、パートナーの感染が判明したら、性病検査を受けてみましょう。

日本で患者数が多い性病はクラミジア感染症、淋菌感染症、ヘルペスウイルス感染症です。カンジダ症や梅毒の感染も見られます。性病検査は採血とおりものの検査が行われ、通常ひとつの検査で2,000~3,000円ほどかかりますが、同時にいくつかの検査を行うこともあります。

また、病院によってはクラミジア、カンジダ、淋菌に加え、B型肝炎、梅毒、HIVなど主な性病検査のセットを用意しています。性病検査に子宮頸がんなどの検査を加えた「ブライダルセット」も15,000円ほどで設定されています。

症状がないときに検査を行う場合は自費診療となり、保険が適用されません。検査内容と検査の料金は病院のホームページなどで確認してみましょう。

膀胱炎

膀胱炎のほとんどは、菌への感染が原因で起こります。冷えや抵抗力の悪化、トイレを我慢することで症状は悪化しやすくなります。膀胱炎は尿検査でわかります。妊婦さんがかかることも多く、産婦人科での検査も可能です。検査費用は診察料を含め2,000~3,000円ほどです。

原因が確定されれば、抗生物質が処方されます。薬代は1週間分で約2,000円を見ておきましょう。

子宮がん

子宮がんで多いのは、子宮頸がんと子宮体がんです。子宮体がんは子宮内膜がんとも呼ばれています。いずれも早期に発見されることがその後の経過に影響するので、定期的に検査を受けることが大切です。

子宮頸がんと子宮体がんはできる場所が違うため、検査の内容も異なります。いずれかひとつを受ければ良いわけではなく、セットで検査を受けることが望ましいと言えます。

子宮がん検診は、多くの自治体で助成対象となっています。また、厚生労働省が推進する「がん検診手帳」には、一定の年齢を対象とした子宮頸がんの無料クーポンが付いています。自治体によって助成内容や配布方法が違うため、各自治体の窓口で確認してみましょう。

また、検査費用は、がんを早期に発見するための検診と症状がある場合の受診では異なります。検診での費用はそれぞれ4,000~6,000円が相場です。

不妊

不妊の治療は原因や年齢などでさまざまなケースがあり、治療内容によって値段は大きく変わります。治療が高度になればなるほど、費用は高額となります。しかし、年齢や年収に応じて自治体から助成が受けられる場合があるため、窓口で確認することをおすすめします。

「タイミング法」による初期の治療では、1回あたりの診察で検査を含め5,000~10,000円がかかります。段階が上がると「人工授精」で1回15,000~30,000円、体外受精や顕微授精を行う「高度生殖医療」では1回あたり20~60万円が相場となります。

乳腺炎

乳腺炎は母乳育児で赤ちゃんがおっぱいを吸っている時期に、母乳がおっぱいにたまって起こる「急性うっ滞性乳腺炎」と、細菌感染で起こる「急性化膿性乳腺炎」があります。乳腺炎ではまず、細菌感染を起こしているか調べるために、血液検査が行われます。母乳がたまっている場合には、母乳マッサージで流れを良くします。

検査の結果、感染が認められた場合は抗生物質が処方されます。検査費用は診察料を含み約5,000円です。抗生物質を投与しても炎症が治まらず、膿がたまっている場合は手術を行うこともあります。

産婦人科の紹介状・診断書・休日診療の費用

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紹介状

分娩設備のない病院で妊婦健診を受けていて、分娩のために転院したり、里帰り出産のために転院したりする場合は、転院先の医師に状態を伝えるための紹介状を書いてもらいます。紹介状は基本的に保険診療の対象になります。紹介状の書類作成料は病院によって異なりますが、2,000~5,000円が相場です。

診断書

職場などに提出する診断書は、相場が3,000~5,000円で、依頼してから書類ができあがるまでに1週間ほどかかることがあります。診断書と同じような効力を持つ書類に「母性健康管理指導事項連絡カード」があります。母体健康連絡カード、母体管理連絡カードなどとも呼ばれ、書類作成代は診断書より安く設定されている場合がほとんどです。1,000~2,000円ほどで作成が可能です。

母性健康管理指導事項連絡カードは一般的な認知度が高くないため、診断書の提出を求められることもあります。職場で診断書を求められたときは、母性健康管理指導事項連絡カードでも良いか、あらかじめ確認しておいた方がスマートかもしれません。

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夜間・休日診療

妊娠中は夜間・休日関係なく分娩や異常が起こるため、夜間・休日診療費が設定されていることもあります。産婦人科の自費診療では病院ごとに時間外料金が決められています。おおむね2,000~3,000円が相場です。

保険診療では、深夜(22~6時)の加算料金が4,800円、平日時間外(8時前、正午~午後の診療時間まで、18時以降)の加算料金が850円、休日(日曜・祝日・年末年始)の加算料金が2,500円、クリニックでは夜間・早朝(18時~翌朝6時)の加算料金が500円と決まっています。

産婦人科を受診するときの服装・持ち物

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産婦人科では内診や経腟エコー検査が行われることがあります。内診台には下着を脱いで上がるため、上下がつながった服装やパンツスタイルを避け、スカートにすると抵抗感が薄まるかもしれません。

内診では出血する可能性もあります。生理用のナプキンを持っていくと安心ですよ。

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病院の費用設定や自治体の助成をあらかじめ確認しよう

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産婦人科の受診項目は、保険が適用されるものと適用外のもの、自治体などからの助成が受けられるもので金額が大きく変わってきます。病院によって値段の設定も違うため、どのような検査を行うのか、どれくらいの費用がかかるのか、助成にはどのようなものがあるのかをあらかじめ確認しておきましょう。

保険が適用される病気は、診療報酬の点数が決められているため、病院ごとに金額が大きく変わることはありません。ただし、病床数が200床以上の病院では初診費に「初診時特定療養費」がかかります。また、500床以上の病院では紹介状なしで受診すると初診時で5,000円、再診時に2,500円の費用が発生するため注意しましょう。

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