更新日:2018年10月29日

乳児院とは?入所方法、入所理由、在所期間、入所後について

乳児院って知っていますか?保育園のように赤ちゃんを預かるところだと思っている人もいるかもしれません。なかなか身近でないと、乳児院の存在を知らないという人も多いのではないでしょうか。乳児院とはどんな施設であるのか、入所する理由や在所期間、その後の子どもたちの様子について調べてみました。

167940
0

乳児院とはどんなところ?

親との生活が困難である子どものための施設

Image

乳児院とは、何らかの理由によって、親との生活が困難である子どもを保護、養育するための施設です。預けられる理由は、親の病気や死亡、経済的理由、虐待などさまざまです。子どもの養育が困難であると判断される場合に、乳児院で保護し、生活の場として24時間体制で子どもを養育していきます。

新生児から2歳くらいまでの乳幼児が生活をする施設

Image

乳児院では、主に新生児から2歳くらいまでの乳幼児が多いようです。基本的には小学校就学前まで対象となるため、就学前の子どもも多く在所しています。小学校入学の時期になると、児童養護施設の判断で、他の児童養護施設へ移ることがおおいようです。

たくさんの職種がチームで子どもを育てる

Image

乳児院では、保育士、看護師、管理栄養士、医師など、さまざまな職種の職員がチームとなって子どもを育てていきます。乳児院に預けられる子どもたちは、産まれて間もない新生児だったり、虐待などにより栄養状態が良くなかったり、障害を持っている子も珍しくないため、さまざまな面から子どもを養育していくことが必要となります。専門的な知識を持った、さまざまな職種の職員たちが、情報交換しながら一体となって子どもに関わっていきます。

親の出産や病気、入院などで一時的に預かる機能

Image

乳児院には、親の出産や病気、入院などにより、一時的に子どもを預かるという機能もあります。さまざまな理由から、家族や両親を頼ることのできないという人にとって、必要な時に子どもを預けることのできる乳児院は、なくてはならない施設です。

24時間体制で子どもを育てる

Image

乳児院は、24時間体制で子どもを育てていきます。保育園は、一日のうち数時間預かって保育をしていきますが、乳児院は、親に代わって24時間常に子どもを養育していくことが必要になります。夜間や休日も関係なく、保護者として子どもに関わっていくことが求められます。

子どもを預かるだけでない親子再統合支援

保護者支援

Image

乳児院では、子どもを預かるだけでなく、保護者支援にも取り組んでいます。保護者支援の方法はさまざまで、それぞれが置かれている状況によって異なってきます。子どもにとっては、やはり実の親と一緒に暮らせることが一番です。将来的に親と子どもが一緒に生活していくことや、定期的に面会などを設けることなど、親と子どもの関係性を大切にしながらのサポートとなります。

退所後のアフターケア

Image

乳児院に入所している間だけでなく、退所した後のアフターケアにも力を入れています。退所後、親元に帰る子どもの場合、帰ってから、家族に溶け込み、親との信頼関係をうまく築くことができているのかなど、その後のフォローが重要になってきます。他の施設などへ移った場合においても、周囲との関係性など、その後の状況をしっかり見守っていくことが必要になります。

地域の育児相談

Image

乳児院に預ける家族だけでなく、地域の育児相談も行っているところもあります。子育てに疲れてしまった時や、誰かに話を聞いてもらいたい、子どもの発達で気になることがある、など、子育ての不安や悩みを抱えた人のためのサポートです。相談できる場所があることは、子育て中のママにとってありがたいですね。

乳児院に入所するには?

全国に131か所の乳児院(都道府県に1か所以上ある)

Image

乳児院は、各都道府県に必ず1か所以上あり、全国で131か所あると言われています。身近でない人にとっては、どこにあるのか知らない人も多いと思いますが、全国各地に設置されています。

入所するには地域の児童相談所に相談する

Image

さまざまな理由により、子どもを乳児院に預けたいと考える場合、まずは地域の児童相談所に相談することが必要です。子どものことであればどんなことでも相談することができます。児童相談所によって入所が認められることで、入所できます。

費用は公費(家庭の収入に応じて、都道府県などへの個人の負担が発生する)

Image

乳児院に預ける際の費用は、基本的には公費によってまかなわれているため、乳児院から必要な費用を請求されることはありません。ただし、家庭の収入に応じて、都道府県などへの個人負担が発生する場合もあるようです。

乳児院の主な入所理由

親の病気や死亡

Image

親の病気や死亡などによって、子どもを養育することができない場合に、乳児院に預けられることになります。特に母親の病気を理由に入所する子どもが多くいます。

経済的理由

Image

経済的な理由で入所する子どももいます。子どもを育てるためには、ある程度のお金が必要です。経済的に、子どもを健康的に養育することが難しい場合、乳児院で預かって子どもを養育することが必要になります。

捨て子

Image

さまざまな事情によって、病院や児童養護施設、路上などにこっそり置き去りにされてしまった子どもも乳児院で生活しています。熊本県にある赤ちゃんポストで受け入れる乳幼児も、同じように乳児院などで引き取られて生活します。捨て子の場合、実際の親がわからないことが多くあります。

虐待

Image

虐待によって入所する子どもも決して少なくありません。虐待は身体的な傷だけでなく、精神的な傷も大きく、その後の関わり方が大変重要になってきます。親と築くことのできなかった信頼関係や愛着の形成が、強く求められます。

私生児

Image

私生児とは、法律上の婚姻関係にない男女の間に生まれた子どものことを言います。私生児は、社会的立場などの事情から、育てることを放棄され、乳児院で養育されることが少なくありません。

乳児院の在所期間

Image

平均すると、1年1ヶ月ほどになりますが、1ヶ月未満が26パーセント、6ヶ月未満を含めると約50パーセントになります。

引用元:joho.end-childpoverty.jp

乳児院を出た後は?

親元へ帰る

Image

乳児院を退所した後、一番理想なのは親元へ帰って幸せに暮らせることです。ただ現実は、親元へ帰れる子どもは決して多くありません。親元へ無事に帰ることができた後も、その後の関係性がうまくいっているのかどうかなど、アフターケアが重要になります。

里親に引き取られる

Image

乳児院を退所したあと、里親に引き取られていく子どももいます。里親は、戸籍上のつながりはありませんが、子どもを自分の家庭に迎え入れて養育します。温かい愛情と正しい理解を持つことが必要になります。

児童養護施設

Image

乳児院を退所後、親元へ帰ることが難しい場合、児童養護施設へ移ることになります。児童養護施設は、乳児院と同じような理由から、20歳以下の子どもたちが生活している施設です。児童養護施設へ移ってからも、可能であれば親元へ帰ることを目指しますが、現実は難しい場合も多いようです。

子育て中こそ周囲とのコミュニケーションが大切

乳児院にはさまざまな理由で入所する子どもたちがいます。本来であれば、本当の親と一緒に生活できることが、子どもにとっては一番幸せなことです。でも一緒にいることで、反対に子どもの身体や心が傷ついてしまう場合、やはり乳児院や児童養護施設での保護、養育がとても大切になってきます。

乳児院の存在が身近でない人にとっては、なかなかイメージが湧きにくいことだと思いますが、私たちにできることは何でしょうか。直接乳児院の子どもたちに支援するのはなかなか難しいことでしょう。子育ては、とても大変なことです。ひとりでは決して乗り越えられません。私たちにできることは、周囲とのコミュニケ―ションを心がけていくことではないでしょうか。

核家族化が進む中で、頼れる人がいないというママも少なくありません。自分自身も、子育てで行き詰った時に、地域の中で吐き出せる場所があると安心です。また、近所で子育てしている人がいたら、ちょっと気にかけてみることで、お互いに子育てしやすい環境になっていくのではないでしょうか。

乳児院の存在はなくてはならないものだと思います。でも将来的に少しでも、乳児院で生活しなくてはならない子どもたちが少なくなってほしいと願っています。

あわせて読みたい

Image
保育園とは?種類や保育時間、保育料について!保育所との違いは?
Mamanote iconhttps://mamanoko.jp/articles/28972
Image
保育園に年度途中に入園するには?申し込みの流れや入りやすい時期について
Mamanote iconhttps://mamanoko.jp/articles/28942
Image
認可保育園とは?保育料金や入園基準を解説!認証・認可外との違いは?
Mamanote iconhttps://mamanoko.jp/articles/28910
Image
認定こども園とは?管轄は?種類や時間・利用方法
Mamanote iconhttps://mamanoko.jp/articles/25530
Image
幼稚園・保育園・認定こども園の違いは?特徴とメリット・デメリット
Mamanote iconhttps://mamanoko.jp/articles/29089
Image
保育料は月額23万円!?ファミリアが保育園を開園。どんなサービスを受けられるの?
Mamanote iconhttps://mamanoko.jp/articles/9956
Image
母子家庭の保育料の免除額はいくら?別居の場合はどうなる?
Mamanote iconhttps://mamanoko.jp/articles/20330
Image
一時保育とは?どんな理由で利用できる?料金や持ち物などを解説!
Mamanote iconhttps://mamanoko.jp/articles/28893
Image
病児保育とは?インフルエンザでも預けられる?料金や施設、利用方法を解説
Mamanote iconhttps://mamanoko.jp/articles/28892
Image
育児放棄(ネグレクト)の種類・具体例・きっかけや理由は?子どもへの影響と対策法
Mamanote iconhttps://mamanoko.jp/articles/26875
Image
東京23区、どの自治体の出産・育児サポートが一番いい?妊婦健診から私立幼稚園の補助まで、まとめて比べよう
Mamanote iconhttps://mamanoko.jp/articles/15985
Image
母子家庭の貧困が問題に!母子家庭の実情と経済状況とは
Mamanote iconhttps://mamanoko.jp/articles/18160
Image
母子家庭の生活費はいくら?子どもの数による違い、節約法は?
Mamanote iconhttps://mamanoko.jp/articles/19735
Image
母子家庭で生活保護は受けられる?条件と金額、申請方法について
Mamanote iconhttps://mamanoko.jp/articles/20247
Image
母子家庭の住宅手当と住宅ローン。押さえておきたいポイントは?
Mamanote iconhttps://mamanoko.jp/articles/22673
Image
児童手当の申請方法は?支給日や所得制限について解説
Mamanote iconhttps://mamanoko.jp/articles/28518
Image
「看護休暇制度」とは?対象や取得の仕方と給与について
Mamanote iconhttps://mamanoko.jp/articles/27767

関連カテゴリ

関連する人気の記事

子育て・育児のカテゴリ

ライタープロフィール

Image

はじめまして。 7歳と3歳の子どもがおります。 今は専…

おすすめの記事