更新日:2017年01月05日

おたふく風邪で髄膜炎になることも?原因や症状、治療法について

おたふく風邪は唾液腺が腫れる症状が特徴で、おたふくのお面のような顔になることから通称おたふく風邪と呼ばれています。子どもが感染するよくある病気という認識かもしれませんが、合併症で髄膜炎を起こすこともあり、油断すると怖い病気です。ここではおたふく風邪による髄膜炎の原因や症状、治療方法について見ていきましょう。

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おたふく風邪による髄膜炎とは

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おたふく風邪の合併症

おたふく風邪は流行性耳下腺炎とも言われ、ムンプウィルスというウィルスによって感染します。おたふくかぜによる髄膜炎では、このムンプウィルスが脳や脊髄を保護している髄膜に侵入して炎症を起こすことで、発症することがあります。

無菌性髄膜炎と呼ばれる

髄膜炎は脳や脊髄の周りにある保護膜で細菌による炎症を起こすことを言います。原因菌によって重症度は大きく変わります。おたふく風邪などのムンプウィルスなど、ウィルスによる髄膜炎は無菌性髄膜炎と呼ばれ、重症化することはあまりなく、比較的予後は良好であるといわれています。

無菌性髄膜炎の症状

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発熱や頭痛、嘔吐があり、うなじのあたりが固くなる症状がみられます。重症化してしまうと意識障害やけいれんなどが出たりし、顔面硬直などの後遺症が出ることもあります。頭痛や嘔吐、発熱の段階で早めに受診するようにしましょう。

無菌性髄膜炎となる原因と感染経路

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原因

ウィルスの感染が原因となります。おたふくかぜの原因になるムンプウィルスも原因のひとつですが、代表的なのは手足口病やヘルパンギーナなどを起こすエンテロウィルスで、全体の8割以上にも上ります。これらのウィルスは夏季に流行することが知られています。

感染経路

糞口感染(便などが手などを介して口に入って感染する)や、飛沫感染(咳やくしゃみなどにより感染する)が多くなっています。保育園や幼稚園など、乳幼児が多くウィルスが繁殖しやすい環境では感染が多く見られます。

おたふく風邪による髄膜炎の治療

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特効薬はない

無菌性髄膜炎では、原因はウィルスです。そのため特効薬はありません。よって基本的には入院して経過を観察します。基本的に経過は良好なので、脱水症状などがある場合は点滴などで補給するなど、対症療法のみの治療になります。

対症療法

無菌性髄膜炎では原因がウィルスであり、ウィルスには対抗する特効薬がないため、治療としてはそれぞれの症状に併せて対症療法を行っていくのみとなります。

発熱したりしている場合には脱水を起こしていることがあります。この場合は点滴で緩和します。また、脳圧が上がっている場合は、髄液で念のため細菌性髄膜炎でないかどうかを確認するために髄液を取り、それを脳圧を下げるために利用したりすることもあります。

おたふく風邪で髄膜炎になる確率

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軽症も含めると、髄膜炎はおたふく風邪全体の約10%で起こるといわれています。症状が出ないため気づかれないこともあります。確率は高くはないですが、一定の割合で髄膜炎になりうるということは知っておき、症状のようなものが出た場合は早めに受診することを念頭に置いておきたいですね。

おたふく風邪の髄膜炎で後遺症がでることも

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おたふく風邪の髄膜炎の後遺症としては、難聴があります。1000分の1の確立といわれています。髄膜炎を発症しなくても、おたふく風邪にかかっただけで発症することがあるそうです。また、思春期以降の男性が感染すると、睾丸炎を起こし無精子症となって不妊の原因となることもあるといわれています。

髄膜炎以外のおたふく風邪の合併症

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脳炎・脊髄炎

髄膜でなく、脳や脊髄に直接ウィルスが入り込んで炎症を起こすことがあります。髄膜炎よりも起こる確率はかなり低いですが、髄膜炎と併発し、まひや意識障害が出るといわれています。

睾丸炎・卵巣炎

成人男性の30%で起こるといわれています。場合によっては睾丸の萎縮を起こすことがあります。睾丸の萎縮から無精子症の原因となることもありますが、多くは片側だけであるため非常にまれです。卵巣でも感染がおこることがあり、下腹部痛などの症状がみられます。

すい臓炎

上腹部痛、悪心、嘔吐、下痢などの症状がみられます。1週間程度で軽快するといわれています。耳下腺の炎症がない場合にでも起こることがあります。また、糖尿病との関連があるのではないかと言われていますが、今のところ実証はされていません。

聴力低下

ムンプウィルスによる聴力低下は難治性で回復がしづらいといわれています。幼少期に起こる難聴の原因の一つとされています。多くは片耳だけで起こります。おたふく風邪での発熱の度合いや髄膜炎の発症との関連は証明されていません。

心筋炎

おもに成人での合併症です。頻度は非常に稀ですが、1~2週間ほどで発症します。胸痛、頻脈、呼吸困難などの症状が現れ、突然死に至ることもあるといわれています。

おたふく風邪を甘く見ないで!

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ワクチンもあるおたふく風邪。合併症には髄膜炎以外にも深刻なものも多いので、できれば打っておくと安心ですね。またおたふく風邪のような症状が見られたら早めに受診をすること、経過をよく観察しておくことも重要です。大人になってかかると深刻な症状がでることもあるので、大人も子どもも気を付けたい感染症ですね。

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Kanae.O

苦悩の妊活約3年を経て、現在双子のプレママです♡ 妊…

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