更新日:2017年07月13日

排卵痛の症状、原因、時期、対処法は?生理痛との違いは?

月に1度悩まされるお腹の痛み。生理痛?と思われがちですが、中には排卵痛の痛みである可能性もあります。そもそも、排卵痛はなぜ起こるのでしょう。排卵日付近で痛みを感じる方は、排卵痛の特徴を知っておくと安心ではないでしょうか。今回は、排卵痛の症状や原因、起こる時期、対処法、排卵痛と生理痛との違いについてご紹介します。

監修 : mamanoko 医師・専門家
4952
0

排卵痛とは

Image

排卵痛とは、排卵により感じる痛みのことをいいます。排卵とは、女性の月経前2週間頃に起こる現象で、卵胞が卵巣の中で育って成熟し、卵子が卵巣の表面から飛び出してくる仕組みのことです。この排卵によって、卵巣が破けて卵胞液や出血をしたときに、卵巣を覆う腹膜などを刺激して痛みが生じるのが排卵痛なのです。

卵巣を覆う腹膜は、少量の出血やわずかな刺激でも敏感に反応し、脳に痛みを伝達します。しかし、排卵痛の自覚症状には個人差があり、まったく痛みを感じなかったということもあるようです。

排卵は生理開始から約2週間後に起こるため、その期間に下腹部の痛みや腰痛、おりものが増えるなどの症状がある場合は、排卵痛が起きている可能性が高いでしょう。排卵痛は、排卵日を挟んで前後3日間ほど続くことが多いといわれています。

排卵痛の症状は?

Image

排卵痛の症状として、下腹部全体が重い感じがしたり、左右にある卵巣のどちらかがチクチク・ピリピリと痛みを感じたりします。この他に、生理痛のような痛みであったり、腰痛を感じたりすることもありますが、全体的に痛みには個人差があります。月によって痛みを感じたり感じなかったりすることや、全く痛みを感じないということもあります。

また、排卵の際に出血した場合、おりものに血が混じったり粘り気のあるおりものが見られたりします。排卵痛があまりにひどい場合や数日間痛みが続くような場合は、排卵痛以外の原因が考えられるため、一度婦人科で相談すると良いでしょう。

排卵痛の原因

Image

排卵前の卵巣の腫れ

卵巣の中で卵胞が成熟すると、卵子が卵巣から飛び出して排卵します。排卵前は卵胞が大きく成長している時期であるため、卵巣が腫れたような状態になります。この腫れが下腹部を刺激して、チクチクと痛みを感じることがあります。排卵後は卵巣の腫れが引き、痛みも自然となくなるでしょう。

女性ホルモンによる影響

排卵は、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌によって、卵胞が成熟して卵巣から外に飛び出すことで起こります。排卵の際は多量に分泌された女性ホルモンの影響で、お腹に張りを感じたり腸の動きが悪くなったりするといわれています。

排卵の刺激による排卵出血

排卵出血とは、卵子が卵巣から飛び出したときにできた傷からの出血や、排卵後にエストロゲンの分泌の減少により子宮内膜が剥がれ落ちたことで起きる出血で、排卵期にあった出血のこといいます。排卵出血は病気ではないため、身体に悪影響を与えることはありませんが、卵巣からの出血によりお腹の張りや痛みを感じることがあります。

排卵痛を伴う卵巣出血

卵巣出血とは、文字通り卵巣から出血することで、卵子が卵巣から飛び出すときにできる傷が原因のことがあります。卵巣からの出血が多いと、強い腹痛を引き起こす原因となるようです。

卵巣出血の原因は、ほとんどが性交渉といわれており、誰にでも起こりうる病気です。我慢できないほどの腹痛や嘔吐といった症状がある場合は、その他の病気が隠れている可能性もあるため医療機関を受診して治療を受けましょう。

排卵誘発剤を使用した場合

不妊治療では排卵誘発剤を使用する場合があります。最初の不妊治療には、排卵日を予測して性交渉を行い、妊娠の確率を上げるタイミング方が取り入れられるのが一般的です。しかし、効果がなかった場合、タイミング法と排卵誘発剤を併用して不妊治療を行うこともあります。

排卵誘発剤には、卵巣刺激ホルモンにより卵胞を大きくする働きがあります。通常、排卵の際にはひとつの卵子だけが成長して卵巣から飛び出しますが、排卵誘発剤を使用すると、複数の卵胞が成熟して卵子となります。そのため、複数の卵子が卵巣から飛び出すことで、卵巣が破けるときの傷も大きくなり、腹部に痛みや張りがでる可能性が高くなるのです。

排卵痛が起こる時期は3パターン

Image

排卵痛が起こる時期をわけると、排卵前、排卵中、排卵後の3つです。排卵前には卵胞が成熟して大きくなり、周囲を圧迫するため、排卵痛が起こります。排卵中は、卵子が卵巣から飛び出した瞬間にできる傷が原因です。排卵後は、卵子が卵巣から飛び出したときの傷から出血したり、血が溜まって卵巣が腫れたりすることで排卵痛を引き起こします。

このように、排卵のどの段階で痛みを感じるかによって、排卵痛が起こる時期は3つにわかれるため、感じ方も人それぞれ異なります。

排卵痛が起こる場所は?

Image

排卵日には、月ごとに違う卵巣から卵子が放出されています。毎月どちらから一方の卵巣から排卵されるため、排卵痛が起こる場所も右側だけや左側だけということになります。しかし、痛みを感じる場所は人により個人差があるため、いつも右側だけ排卵痛を感じるという方もいます。

また、生理痛のように、排卵によって腰痛や頭痛を伴うこともあります。偏頭痛のようなズキンズキンとした痛みや、腰全体が重く感じたり鈍い痛みを感じたりすることもあるようです。しかし、全く痛みを感じないという方もいるため、排卵痛がなくても心配する必要はありません。

排卵痛と生理痛の違い

Image

痛みの時期

排卵痛と生理痛の大きな違いは、痛みを感じる時期です。排卵痛では、生理と生理の間の排卵期に痛みを感じますが、生理痛では、生理が開始した日から痛みを感じます。一般的な生理周期は28日周期とされており、排卵の時期は生理が始まった日から約2週間前後です。

また、排卵痛は最短で1日、長くても3日前後でおさまりますが、生理痛と同じように痛みの感じ方に個人差があるといわれています。排卵痛に関しては、排卵前や排卵後に痛みを感じることもあるため、痛みがあるから現在は排卵中だということではありません。

出血量

排卵痛の場合、出血量はごく少量で2~3日程度で出血はおさまるでしょう。排卵出血は必ず起こるわけではなく、卵巣が破れたことによる傷からの出血があった場合に起こります。また、色は生理の出血よりも薄く透明色であることが多く、粘り気のある出血があり、おりものに血が混じることもあります。

それに比べ、生理の出血では子宮内膜に溜まった血液が剥がれ落ちるため、出血量が多くなります。出血は5日~7日ほど続き、レバーのようなドロッとした血が出ることもあります。溜まった血液が上手く排出されずに酸化すると、黒っぽい出血が見られたり、おりものに混じると茶色っぽい色になったりすることもあります。

排卵痛の対処法

Image

ピルの服用

排卵痛は病気ではないため、必ずしも治療が必要ということではありません。しかし、毎月痛みが出たり、我慢できないような痛みを感じたりする場合は、一度婦人科を受診するようにしましょう。
排卵痛を抑制するため、低用量ピルを処方されることもあります。ピルの服用により排卵を止めることで、排卵痛の症状を改善させる効果があります。

この他にも、ピルはさまざまな女性特有の症状に処方されることがあります。生理不順で生理周期を整えたい場合や、生理痛や出血量などのトラブルといった月経異常、避妊目的などで活用されています。

漢方による体質改善

排卵時は、卵巣から成熟した卵子が飛び出すため、身体のエネルギーの源となる血液や生気が活発に働いています。排卵痛は血液や生気といわれる気血のめぐりの悪さと関係しており、漢方薬を服用することで体質改善が見込めるようです。

また、血液の流れが悪いと冷えに繋がり、身体の冷えは排卵痛の原因となることもあります。そのため、血行を改善する漢方を服用することもあるでしょう。

漢方薬は鎮痛剤ではないため、排卵痛の痛み止めとしての即効性は期待できません。ピルの服用で排卵を止めることによって排卵痛は抑制されますが、服用を止めると痛みが再発することもあります。

また、ピルの服用は妊娠希望の方にも適していないでしょう。長いスパンで体質改善を目指すという考え方であれば、漢方薬を試してみると良いかもしれません。

適度な運動と血行促進

簡単なストレッチやウォーキングを習慣化することで、身体の筋力や筋肉量が維持でき、血流が良くなります。また、ストレスや疲れを溜めないためにも睡眠をしっかりとり、規則正しい生活を送るようにしてくださいね。身体がリラックスできる環境を整えることで、排卵痛の緩和にもつながるでしょう。

身体を冷やさない

女性の大敵となる冷えは、身体にさまざまなトラブルを与えます。冷えによって子宮まわりの血流が悪くなると、子宮が上手く活動しない状態となります。

その結果、ホルモンバランスが崩れ、排卵痛の原因となる可能性もあるようです。普段の生活では、身体を冷やさない対策をしておくと安心でしょう。特に、以下のような下半身を冷やさない心がけが大切です。

・お風呂はシャワーで済ませず、しっかり湯船につかる
・身体を冷やさない下着や洋服選び
・温かい食事や身体を温める食材を食べる

食生活の見直し

バランスの摂れた食事を心がけ、排卵痛を緩和する食材選びをしましょう。食材選びは冷え性を改善するものがおすすめです。たとえば、にんじんやショウガ、豆腐、アーモンドなどが身体を温める食材となります。

逆に、トマトやキュウリなどの夏野菜、バナナ、マヨネーズなどは身体を冷やすといわれています。身体を温めることで基礎代謝がアップし、冷え性の改善にもつながるでしょう。

排卵日に起こる排卵痛以外の症状

Image

眠気や怠さ

排卵日前後は、女性ホルモンであるプロゲステロンが急激に分泌されます。プロゲステロンは体温の上昇や眠気を引き起こす作用があるホルモンでもあり、まさに眠気や怠さの原因となります。

頭痛、めまい、吐き気

生理痛の症状のように、排卵日には頭痛やめまい、吐き気を感じる方も少なくありません。主に、もともと頭痛や胃の調子に悩んでいる方に出やすいため、規則正しい生活やバランスの取れた食事といったストレスのない環境を整えることは、頭痛などの症状を緩和する手助けとなるでしょう。

排卵痛がひどい場合

Image

排卵痛がひどい場合、ピルや漢方薬といった薬による対処法がありますが、ただの排卵痛ではない可能性もあります。痛みの度合いや出血量の多さなどによっては、別の病気が隠れていることも考えられます。

子宮内膜症は、子宮内膜が卵巣や腹膜といった子宮内腔以外の場所に入り込んでしまう病気のことです。生理痛や排卵痛がひどい場合や不正出血などが見られる場合、子宮内膜症の疑いがあります。

また、卵巣嚢腫と言われる良性の腫瘍が卵巣にできる病気があります。肥大した腫瘍は、重みから卵巣がねじれる卵巣嚢腫茎捻転を引き起こす可能性も否定できません。卵巣嚢腫は自覚症状があまり感じられませんが、卵巣嚢腫茎捻転になると激痛を引き起こすこともあるようです。

下腹部痛だけでなく腰痛や吐き気、発熱などの症状がある場合は、一度婦人科を受診するようにしましょう。

排卵痛と妊娠の関係

Image

妊娠を希望している方は、自分の排卵日を知ることが大切です。もちろん、排卵日当日は妊娠の確率が上がりますが、排卵日の3~4日前から排卵後の1~2日までは妊娠しやすい時期となります。まずは基礎体温を測り、自分の排卵期を知りましょう。

基礎体温を測ると、自分の生理と排卵の周期や、女性ホルモンが正常に分泌しているかを確認でき、身体のリズムを把握することができます。低温期から高温期に上がる時期を目安に排卵期を知ることもできるため、性交渉の目安にもなるでしょう。

また、妊娠したいけど排卵痛がつらい…という悩みを持っている女性も多いかもしれません。「この日だ」と意気込まず、基礎体温表をつけて妊娠しやすい時期を把握し、自分の体調とあわせながら子作りを考えていきましょう。

排卵痛を知って、自分の身体と向き合おう

Image

排卵痛は、女性なら誰にでも起こりうる生理現象です。そのため、排卵痛は病気ではありませんが、病気が潜んでいる可能性もあります。しっかり排卵痛について理解することで、排卵日前後に下腹部に痛みを感じた場合も対処しやすいのではないでしょうか。

また、自分の排卵期を知ることで、排卵痛が起こる時期の目安にもなります。自分の身体と向き合い、気持ちの良い毎日を過ごせると良いですね。

関連カテゴリ

関連する人気の記事

妊活・不妊のカテゴリ

妊活・不妊 デイリーランキング

おすすめの記事