排卵痛がひどい原因は病気のせい?薬は効くの?

排卵痛は、排卵日前後に起こる下腹部痛で、生理痛と勘違いする方もいるようです。もし我慢できないほどに排卵痛がひどい場合は、どのように対処すれば良いのでしょう。また、排卵痛がひどい原因に、別の病気が隠されている可能性はあるのでしょうか。ここでは、排卵痛がひどい場合の原因や、薬による対処法についてご紹介します。

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目次

  1. 排卵痛とは
  2. 排卵痛の原因
  3. 排卵痛に薬は効く?漢方や市販薬は?
  4. 生理痛と排卵痛の違い
  5. 排卵痛がひどいのは病気のせい?
  6. 排卵日の腰痛がひどい場合
  7. 排卵痛の対処法
  8. 排卵痛がひどいときは、我慢せず医師に相談を!
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排卵痛とは

排卵痛とは、排卵日前後に感じる下腹部痛のことです。一般的な生理周期は28日周期で、排卵日は生理開始日から約2週間後となります。この時期に排卵痛を感じるのですが、排卵痛は排卵前・排卵中・排卵後とそれぞれ起こる時期が違うため、症状や感じ方も人それぞれです。

下腹部痛のほかに、腰痛や頭痛といった生理痛に似た症状を感じることもあります。そのため、生理痛と勘違いしてしまう方もいるようです。

排卵痛は、排卵により卵巣から成熟した卵子が飛び出すときの痛みであり、排卵ができている証拠でもあります。しかし、排卵は毎月左右交互の卵巣から起こるため、右側の排卵時だけ痛みを感じる方や全く痛みを感じないという方もいます。排卵痛を感じないからといって、排卵ができていないと不安になる必要はないので安心してくださいね。

排卵痛の原因

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排卵による卵巣の腫れ

排卵とは、成熟した卵子が卵巣から飛び出すことをいいます。排卵には、女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンが大きく関係しています。卵巣の中で卵胞が成熟し、エストロゲンの分泌がピークを迎え、プロゲステロンの刺激を受けて成熟した卵子が卵巣から飛び出すことで、排卵が起こるのです。

排卵によって卵胞が大きく成熟すると、卵巣全体も腫れたような状態となります。この卵巣の腫れにより、下腹部を刺激することでチクチクとした痛みを感じることがあります。

女性ホルモンの影響

排卵直後は、排卵のため分泌のピークを迎えたエストロゲンが、卵子が外に飛び出すのと同時に外へ排出されます。卵巣から多量のエストロゲンが排出することで、お腹が張ったり腸の動きが悪くなったりすることがあります。

排卵出血による痛み

排卵により卵巣から卵子が飛び出すことで、卵巣の壁に傷ができます。卵巣の壁にできた傷から少量の出血が見られる場合があり、この症状を排卵出血といいます。少量の出血は個人差がありますが、珍しいことではないようです。

また、排卵後にエストロゲンが多量に排出することで、少量の出血が見られる場合もあります。あまりに出血量が多かったり痛みが激しかったりする場合は、一度婦人科で相談するようにしましょう。

排卵痛に薬は効く?漢方や市販薬は?

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低用量ピル

ピルとは、女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンの2種類を含む「経口避妊薬」です。ピルを服用すると女性ホルモンが増えるため、すでに排卵後の状態であると脳と身体が認識し、排卵が起こらないようになるという仕組みなのです。

主流となっているピルは、含まれるホルモン量が少ない低用量ピルとなります。低用量ピルは市販されていないため、婦人科を受診し処方箋が必要です。

低用量ピルの服用によって排卵が起こらない状態にすることで、一度子宮と卵巣を休ませることができます。排卵を止めるので、排卵痛も起こらないということです。低用量ピルは、一般的に避妊目的や生理日をコントロールしたいときなどに使用されており、ピルの服用中は排卵が起こらないため、妊娠もできません。

解熱鎮痛剤

排卵痛が毎月あるわけではない方や、痛みが弱く期間が短い方は、市販されている解熱鎮痛剤を服用して様子を見ても良いでしょう。服用後は安静にして休むのも大切なことです。

漢方薬

排卵痛によるピルの服用は西洋医学の治療法であり、東洋医学では漢方薬の服用が排卵痛に効果的と考えられています。東洋医学では、排卵痛の原因は肝臓の働きの低下によるもので、肝臓機能の低下によって血のめぐり・気のめぐりが悪くなり、排卵痛が起こるとされています。

また、肝臓機能の低下は基礎代謝の低下を招き、ストレスや疲労、冷えなどの原因となることで、排卵痛といった痛みになるといわれています。漢方薬の服用には、体質改善をして血のめぐり・気のめぐりを良くするという目的があります。

しかし、漢方薬は即効性がないため、長期的なスパンで健康な身体作りのサポートをしてくれる薬と考えた方が良いでしょう。低用量ピルの服用や解熱鎮痛剤が身体にあわない場合は、婦人科や漢方専門の薬局で相談し、体にあった漢方を処方してもらいましょう。

生理痛と排卵痛の違い

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生理(月経)とは、子宮内膜が剥がれ落ちて血液と一緒に排出されることです。生理の際は、いらなくなった子宮内膜や血液を身体の外に排出する働きをする「プロスタグランジン」が分泌されます。

プロスタグランジンは、体内のさまざまな器官や組織に存在し、生体機能の調整をしてくれる生理活性物質です。プロスタグランジンが多く分泌され、血液などを身体の外に排出しようと子宮の収縮も激しくなることにより、痛みを感じます。これが一般的な生理中に見られる下腹部痛であり、生理痛です。

排卵痛と生理痛の違いは、大きく分けてふたつあります。1つ目は、痛みが起きる時期です。排卵痛の痛みは排卵日前後の約3日間に起こりますが、生理痛は生理開始日から痛みを感じます。生理痛は個人差があるため、全く痛みを感じない場合もあります。

2つ目は、出血量です。排卵出血の場合、少量の出血で色は生理の出血よりも薄く透明感があります。また、おりものに血が混じっていたり、粘り気のある出血が見られたりします。生理中の出血は約1週間ほど続き、レバーのようなドロッとした血液や黒っぽい出血が見られることもあります。

排卵痛がひどいのは病気のせい?

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卵巣出血

卵巣出血は、排卵が終わったあとに起こりやすいといわれています。排卵によって卵巣の壁が破れたときの傷が大きいと、出血量が増えて腹腔内の腹膜を刺激し、激しい腹痛を引き起こします。卵巣出血の主な原因は、性交渉によるものが多いようです。

万一、卵巣出血の疑いがある場合は、エコーで血液が溜まっているか確認し、適切な治療を受けることになります。治療後は安静にすることで、腹腔内に溜まった血液は自然に吸収されていき、痛みも治まります。もし、我慢できない痛みを感じる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

子宮内膜症

子宮内膜症とは、子宮内膜に似た組織が卵巣や腹膜など子宮の周囲にできてしまうことをいいます。子宮内膜症は珍しい病気ではなく、月経がある女性の10~20%の割合で発症し、30代~40代の女性に多いようです。しかし、最近では若い女性にも見られます。

子宮内膜症は進行すると炎症が進み、本来ばらばらになっているはずの臓器同士を癒着する可能性があります。この臓器の癒着によって、排卵痛を引き起こすことがあるのです。

また、卵巣に病巣を形成した子宮内膜症が進行すると、血液が卵巣に溜まって「チョコレート嚢胞」と呼ばれる血の塊ができます。この血の塊が排卵を防いでしまうため、排卵時に痛みを感じることもあります。

卵巣嚢腫

卵巣嚢腫とは、卵巣に良性の腫瘍ができ肥大する病気です。卵巣嚢腫は若い女性にも多い病気で、自覚症状がほとんどないのが一般的です。腫瘍が大きくなると、下腹部が引っ張られるような違和感や痛みを感じるようになります。

また、肥大した腫瘍の重みから、卵巣が根元からねじれて下腹部に激痛や嘔吐などの症状があらわれます。これを「卵巣嚢腫茎捻転」といいます。

排卵日の腰痛がひどい場合

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腰痛を感じるとき

女性ホルモンは子宮や卵巣に働きかけるだけでなく、骨盤周りの組織にも大きな影響を与えています。排卵日の腰痛の原因は、この女性ホルモンの働きによるものです。骨盤の位置関係が変化することで、腰痛があらわれるといわれています。特に、出産を経験している女性は、排卵日に腰痛を感じる方が多いようです。

生理が終わってホルモンバランスが整うまでは、腰痛を解消するのは難しいかもしれません。単純に痛みに対して対処する場合は、炎症を鎮めるために湿布薬などで局所を冷やして安静にしましょう。

排卵時の腰痛は改善できる

排卵時に腰痛を感じる原因は、骨盤の位置関係の変化にあります。柔軟な身体作りをすることで、骨盤の位置の変化にも対応でき、痛みを軽減できるでしょう。

骨盤周りの筋肉や関節を柔軟にするには、身体を温めて運動をするのが効果的です。ストレッチや柔軟体操をすることで身体が温まり、筋肉の緊張も和らぎます。お風呂上りなどのリラックスした状態で行うことで、より効果が得られるでしょう。

排卵痛の対処法

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排卵痛の対処法は、低用量ピルや漢方薬といった薬だけではありません。身体の冷えは、子宮周りの血流を悪くし、ホルモンバランスを崩すことで排卵痛を引き起こす可能性があります。

そのため、毎日の生活の中で身体を温める習慣を身に付けておきましょう。お腹周りを冷やさない下着を身に付ける、お風呂は湯船にしっかり浸かるなど、日常で簡単にできることはたくさんあります。また、適度な運動やバランスの良い食事の摂取を心がけることは、健康的な身体作りの基本といえます。

排卵痛がひどいときは、我慢せず医師に相談を!

排卵痛は、女性なら誰もが起こる生理現象であり、痛み方には個人差があります。また、ただの排卵痛かと思えば、実は別の病気が隠されているケースもあるのです。

一般的な排卵痛の場合、特に治療などはありませんが、症状によってはピルの服用などの治療をすすめられます。排卵痛がひどい場合は我慢せず、一度医療機関を受診するようにしましょう。

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