更新日:2017年07月28日

タンデム授乳の方法とメリット・デメリット!上の子が気持ち悪いと感じるときの対処法は?

上の子の授乳が終わらないうちに赤ちゃんができたとき、自然卒乳を目指すママなら気になるのが「タンデム授乳」。タンデム授乳の方法やメリットやデメリット、注意点などについて紹介していきます。

監修 : mamanoko 医師・専門家
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タンデム授乳とは?

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「タンデム」とは、その意味を調べてみるとわかるように、「バイクや自転車などのふたり乗り」や「2頭立ての馬車」のことを指し、ふたつ以上のものが並行して同じ行動をするときなどによく用いられます。つまり、「タンデム授乳」とは、ふたり以上の子ども(兄弟姉妹の上の子と下の子)が、ママのおっぱいを並行して分けあいながら飲むことを指します。

タンデム授乳は、上の子の授乳期間が終わらないうちに赤ちゃんが生まれた場合や、生まれてきた赤ちゃんが双子だった場合などに用いられる授乳方法です。赤ちゃんを妊娠したママは当然のように上の子の断乳をしてしまいがちですが、自然卒乳を目指すママにとって、タンデム授乳は大変都合の良い授乳方法であるといえます。

妊娠中に授乳はできる?

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授乳中は、授乳をすることによって分泌される、「プロラクチン」や「オキシトシン」というホルモンが排卵を抑制し、子宮を収縮させながら回復を促してくれます。プロラクチンは母乳をつくる役割、オキシトシンが母乳を出す役割をしており、授乳中のママにとってはとても大切なホルモンです。

しかし、子宮を収縮させるということは、妊娠中には少し注意が必要です。子宮を収縮させるホルモンの正体は「オキシトシン」。妊娠中に子宮が収縮されてお腹が張ってしまうという状態は、特に妊娠初期や臨月にはあまり良い状態とはいえません。お医者さんによっては断乳をすすめてくることもあるでしょう。

しかし、基本的に妊娠中の授乳は可能なことが多いので安心してください。なぜなら、妊娠24週までは子宮がオキシトシンによる刺激を受けることはなく、臨月にも出産を引き起こすほどのオキシトシンが分泌されることはないといわれているためです。きちんと妊娠検診を受け、切迫流産や切迫早産の心配がない限りは問題なく授乳を続けることができます。

タンデム授乳の方法

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タンデム授乳には、同時に行う方法と、時間差で行う方法があります。状況にあわせて最適な方法でタンデム授乳を行いましょう。

同時に行う

同時に授乳を行う場合は、下の子は授乳クッションに寝かせた状態でおっぱいを吸わせ、上の子は反対側のおっぱいを座った状態で吸ってもらいます。下の子がお座りができるようになったら、ふたりとも座った状態で縦抱きにして同時におっぱいを吸わせると良いでしょう。

時間差で行う

時間差で授乳を行う場合は、吸わせる順番に注意が必要です。まず下の子からおっぱいを吸わせ、そのあと上の子におっぱいを吸わせてあげるようにします。なぜなら、最初に上の子に吸わせてしまったら、下の子が吸うときに母乳の分泌量が足りなくなってしまうおそれがあるからです。

上の子と違って、生まれたばかりの下の子にとっておっぱいは唯一の栄養源です。そのため、まずは下の子の健やかな成長を優先しておっぱいを吸わせてあげましょう。もし上の子が先に飲みたいと駄々をこねたら、少しだけ先に飲ませてあげて気持ちを満たしてあげると良いですね。

タンデム授乳のメリット

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メリット1:おっぱいが詰まりにくく、母乳が出やすい

赤ちゃんが強い力でたくさんおっぱいを吸えば吸うほど、母乳はどんどん分泌されるようになります。タンデム授乳を行うと、上の子が強い力でたくさんおっぱいを吸ってくれるので、当然母乳の出が良くなります。また、母乳をどんどん飲んでくれることにより、おっぱいが詰まりにくいといったメリットもあります。

メリット2:上の子とスキンシップがとれる

授乳を通して上の子とスキンシップがとれることは、タンデム授乳の最大のメリットといえます。子どもはママのことが大好きです。その気持ちは上の子も下の子も変わりません。

上の子は、下の子が生まれてきて「大好きなママをとられた」と寂しい思いをしていることもあるでしょう。そんな上の子の心のケアをするひとつの手段として、授乳を通じてスキンシップをとることができるタンデム授乳が役に立つのです。

メリット3:溜まり乳の人は楽

溜まり乳で悩んでいる人は、下の子に母乳を飲んでもらうだけでは、片方のおっぱいしか飲んでもらえなかったり、少ししか飲んでもらえなかったりと、うまく解消することができないことも多いでしょう。下の子はまだまだおっぱい初心者です。母乳を上手に吸うことも、たくさん吸うこともできません。

タンデム授乳を行なっていれば、おっぱい上級者である上の子が力強く、たくさんの量の母乳を吸い出してくれます。そのため、母乳が溜まってしまうことに悩まされることが少なくなるので、溜まり乳のママにとっては楽ちんです。

メリット4:ダイエット効果も期待?

母乳を飲ませていれば産後太りを解消できるというお話は、みなさんも聞いたことがあるでしょう。母乳育児が産後のダイエットに大きく役立つ理由は、母乳中の脂肪のほとんどがママの体内に蓄積された脂肪からつくられているためです。

通常だと小さな赤ちゃんが飲む量に合わせた量しか母乳がつくられませんが、タンデム授乳では上の子も一緒におっぱいを吸ってくれるため、通常よりたくさんの母乳がつくられるようになります。そのため、産後のママのダイエットにとても役立つのです。だからといって、もちろん食べ過ぎは禁物ですよ。

タンデム授乳のデメリット

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デメリット1:栄養が不足する

タンデム授乳は産後ダイエットに効果的ではありますが、デメリットであるともいえます。なぜなら、母乳は脂肪だけではなく、さまざまな栄養を源にしてつくられているためです。

タンデム授乳では、上の子と下の子に並行して授乳を行うことで、大量の母乳が分泌されることになるので、ママの栄養が不足しがちになってしまうといったデメリットがあります。

デメリット2:腱鞘炎、腰痛、肩こりになりやすい

まだ首が座らない赤ちゃんを支えるための姿勢や、ふたり同時に支えるためにとる姿勢などが影響して、腱鞘炎や腰痛、肩こりに悩まされることがあります。タンデム授乳を行うということは、ママが長時間、無理な体勢をとるということです。なるべく身体を痛めてしまわないようにクッションなどを利用して工夫をすることが大切です。

デメリット3:上の子に授乳をすることを気持ち悪く感じることがある

タンデム授乳を行うと、上の子がおっぱいを飲むことを気持ち悪く感じることがあります。これは「生まれたばかりの赤ちゃんにちゃんとおっぱいを飲ませてあげたい」という母親としての本能が影響しているため、とても自然なことです。母親として失格だと落ち込む必要はありません。

タンデム授乳で上の子を気持ち悪く感じるときの対処法は?

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タンデム授乳で上の子を気持ち悪く感じてしまった場合は、上の子に断乳を促してみても良いでしょう。上の子は授乳を通してママとのスキンシップを求めています。「下の子の方が大切なのでは」という上の子の不安をぬぐってあげられるよう、授乳以外でのスキンシップや関わりを増やしてあげましょう。

たとえば、絵本を読み聞かせてあげるなど、上の子だけにしかしてあげない特別な時間をつくってあげると効果的です。また、上の子が新しくできるようになったことを積極的に褒めてあげるのも良いですね。新しいことができるようになることを、上の子自身が「うれしい」と感じるようになることで、自然とおっぱいを求めなくなってくることもあります。

タンデム授乳時の初乳はどうなる?

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タンデム授乳を行う上で少し気になるのが、初乳のことです。生まれたばかりの赤ちゃんに初乳を飲ませると免疫がつくといわれ、飲ませるべきとされています。そんな貴重な初乳が出るのは分娩後3~5日間です。

分娩後3~5日の間は、ママと赤ちゃんはほとんどの時間を一緒に過ごしているので、もし初乳が出ている間に面会に来た上の子に授乳をしたとしても、その授乳が原因で下の子に初乳を飲ませられなかったという事態は起こりにくいでしょう。

ただし、生まれたばかりの赤ちゃんが優先的に初乳を飲むことができるように、下の子から授乳をするという順番だけは守るようにしてくださいね。

タンデム授乳の注意点とコツ

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栄養を十分に補給する

授乳中はママの栄養が奪われてしまうので、食事で栄養を十分に補給することが大切です。タンデム授乳を行うことで、授乳の回数も母乳の消費量も増えるため、ママの身体に負担がかかります。特に、たんぱく質、鉄、葉酸、亜鉛、カルシウムは意識して摂取するよう心がけましょう。

虫歯予防で消毒を忘れない

タンデム授乳を行うときに忘れてはいけないのが、虫歯予防のためのおっぱいの消毒です。上の子と同じおっぱいを飲んでいるので、下の子に虫歯菌が感染してしまう可能性があります。また、虫歯菌のみならず、風邪などのウイルスが感染してしまう可能性もあります。

虫歯菌やウイルスの感染を予防するために、授乳をするときにはおっぱいの消毒を忘れずに行いましょう。とはいえ、アルコール消毒は生まれたばかりの赤ちゃんにとっては強すぎます。滅菌済みのコットンなどを利用し、おっぱいを清潔に保つようにしておくと良いでしょう。

飲ませる順番

タンデム授乳を行う上で、おっぱいを飲ませる順番はとても重要です。上の子と下の子では授乳の目的が異なることをママ自身がきちんと理解し、下の子に優先的に母乳を飲ませてあげましょう。その際、上の子の心のケアも忘れずにしてあげてくださいね。

無理をしない

タンデム授乳は、上の子の授乳にストレスを感じたり、栄養がたくさん吸い取られてしまったりと、ママにとって精神的にも肉体的にも負担がかかることもあるでしょう。そんなときは、無理をせず、気持ちに余裕を持って授乳を行うことが大切です。

タンデム授乳を続けることがどうしても難しいという場合は、上の子の断乳を考えてみても良いでしょう。上の子が必要としているのは母乳の栄養ではなくママとのスキンシップなので、必ずしも授乳をしなければいけないわけではありません。

最終的には上の子の心のケアをしながら断乳を目指せば良いという気持ちで、ママ自身が不安や焦燥感にとらわれることなく、タンデム授乳を楽しむことが大切です。

タンデム授乳での寝かしつけ

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タンデム授乳では、上の子と下の子の寝るタイミングをママが調整してあげる必要があります。子どもの性格や周りの環境にあわせて、最適な寝かしつけ方法を探してみましょう。

まず、上の子と下の子のお昼寝の時間を調整し、寝る時間をずらしてあげることがひとつの方法です。もしくは、上の子を日中できるだけ外で遊ばせて疲れさせておき、すぐに寝られるような状態にしておいても良いでしょう。

パパやおじいちゃん、おばあちゃんなど、周りが手助けできるような環境であれば、周りの人に上の子の寝かしつけを手伝ってもらうのもおすすめですよ。

ママの体調と気持ちが最優先

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タンデム授乳とは、必ず行うべきものではなく、あくまで母乳育児の選択肢のひとつであることを忘れないでください。ママが体調を崩してしまったり、苦痛を感じてしまったりしているのであれば、無理にこだわる必要はありません。

ママが体調や気分が優れず、イライラしながら授乳をしていては、子どもたちも不安になってしまうでしょう。授乳は子どもにとって特別な時間です。いつも穏やかな気持ちで授乳をすることが、子どもにとっても、ママにとっても、とても大切なことなのです。

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