機能性出血の原因はストレス?治療法や更年期・妊娠との関係は?

「機能性出血」についてご存じですか。機能性出血はホルモンバランスが崩れることで起こる生理以外の出血(不正出血)で、ストレスや疲労、生活習慣といったさまざまな要因が関係しています。機能性出血の原因や治療法・予防法、更年期や妊娠との関係について解説します。

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目次

  1. 機能性出血とは?原因は?
  2. 機能性出血の種類は?
  3. ホルモンバランスが崩れるのはどうして?
  4. 機能性出血は更年期の症状でもある?
  5. 機能性出血が起こると妊娠しにくい?
  6. 機能性出血に腹痛を伴うときは病気?
  7. 機能性出血の治療法
  8. 機能性出血の予防法
  9. 機能性出血を予防するには、日々の積み重ねが大切
  10. あわせて読みたい

機能性出血とは?原因は?

女性ホルモンのバランスが崩れることによって起こる不正出血(生理以外の出血のこと)を「機能性出血」と言います。

通常は生理が終わると、エストロゲン(卵胞ホルモン)が分泌されることで子宮内膜が厚くなった後、プロゲステロン(黄体ホルモン)の働きによって子宮内膜が厚くやわらかい状態に保たれます。妊娠しなかった場合にはこの2つの女性ホルモンの分泌量が減ることで子宮内膜が剥がれ落ち、経血として体外に排出されます(生理)。

そのため、2つの女性ホルモンが十分に分泌されていなかったり、分泌量のバランスが悪かったりすると、生理が起こるはずでない時期に子宮内膜が剥がれ落ちてしまい、不正出血となる可能性があるのです。

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機能性出血の種類は?

機能性出血をホルモンの分泌の仕方によって分類すると以下の2種類があります。排卵があるかどうかや年齢によって分類する方法もあります。

消褪出血(しょうたいしゅっけつ)

女性ホルモンの分泌量が減少して子宮内膜を維持できなくなることで起こる不正出血を「消褪出血」と呼びます。たとえば女性ホルモン剤の一種であるピルを服用し続けてから服用をやめると、体内の女性ホルモンの量が減ることで消褪出血が起こります。

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破綻出血(はたんしゅっけつ)

エストロゲンの分泌量が多いために子宮内膜が分厚くなり、プロゲステロンが足りず子宮内膜を維持できなくなることで起こる不正出血を「破綻出血」と呼びます。たとえばピルの飲みはじめには、エストロゲンが増えすぎて破綻出血が起こる可能性があります。

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ホルモンバランスが崩れるのはどうして?

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ストレスや疲労

ストレスや疲労は脳や神経の負担となるため、ストレスや疲労がたまると脳や神経が女性ホルモンを分泌させるための指令をしっかりと伝えることができなくなってしまう可能性があります。ストレスや疲労によってホルモンバランスが崩れることで、生理不順(月経不順)といった生理の異常につながり、不正出血の原因となることが考えられるでしょう。

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不規則な生活

不規則な生活も女性ホルモンのバランスに影響を与えます。生活習慣が乱れて夜更かしや睡眠不足が続くと、身体の負担となり疲労を十分に回復することができなくなってしまいます。ホルモンバランスを整えるためには、基本的な生活習慣を正すことが大切です。

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機能性出血は更年期の症状でもある?

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更年期とは

更年期とは、閉経前後の約5年間(およそ45歳~55歳)のことを指し、更年期には女性ホルモン、特にエストロゲンの分泌量が低下することで身体的・精神的にさまざまな症状があらわれやすくなります(更年期障害)。更年期の症状としては、のぼせやほてり、発汗、不眠、息切れ、動悸、不安感、抑うつ状態、恐怖感、疲労感、脱力感、集中力の欠如、肩こり、腰痛があげられます。

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更年期には機能性出血が起こりやすい?

更年期には女性ホルモンの分泌量が低下するため、子宮内膜を厚く保つことができずに不正出血を起こしてしまう可能性があります。また、閉経後であっても女性ホルモンは少ないながらも分泌されているため、バランスが崩れて不正出血を起こすことはしばしばあるようです。

しかし、更年期には加齢によって子宮体がんなどの婦人科系の病気のリスクが高まるため、不正出血が続く場合にはすぐに病院で診てもらい、病気でないかどうかを確認しましょう。

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機能性出血が起こると妊娠しにくい?

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機能性出血は妊娠とどのように関係しているのでしょうか。機能性出血が起こったからといって必ずしも妊娠しにくくなるというわけではありませんが、「無排卵月経」や「黄体機能不全」といった女性ホルモンの分泌異常が原因となっている場合には、不妊につながりうることが指摘されています。

黄体機能不全

黄体機能不全とは、女性ホルモンであるプロゲステロンを分泌する「黄体」の機能が低下している状態のことを指します。黄体機能不全になると生理周期における高温期が短くなったり、高温期と低温期の差が小さくなったりする傾向があります。プロゲステロンが正常に分泌されないため子宮内膜が通常よりも早く剥がれ落ちてしまい、生理前に少量の出血が続く可能性があるでしょう。

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無排卵月経

生理の出血があるにもかかわらず排卵していない状態のことを「無排卵月経」と呼びます。無排卵月経になると、生理周期が24日以下と短くなったり39日以上と長くなったりする生理不順になりやすくなるほか、高温期と低温期の差が小さくなり、低温状態が長く続くことが考えられます。

機能性出血に腹痛を伴うときは病気?

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不正出血に腹痛や腰痛などほかの症状を伴うときは、機能性出血以外の原因がある可能性があるため注意が必要です。

子宮や腟の病気を原因とする「器質性出血」

婦人科系などの病気が原因で起こる不正出血を「器質性出血」と呼びます。具体的には、子宮頸がん(しきゅうけいがん)や子宮体がん、子宮内膜炎、子宮筋腫、腟がん、細菌性腟症、萎縮性腟炎といった病気があげられます。病気によって下腹部痛や腰痛、性交時痛、排尿時痛などさまざまな症状を伴うため、不正出血以外の症状にも目を向けて病気の兆候に早めに気付きましょう。

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流産や切迫流産による不正出血

妊娠中には、不正出血と腹痛が流産や切迫流産といった妊娠にかかわるトラブルのサインとなる場合があります。出血がだらだらと続く場合や強い腹痛がある場合、つわりがあまりにも重い場合など、異変がある場合にはなんらかのトラブルが起こっているかもしれません。病院で診てもらいましょう。

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機能性出血の治療法

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ストレスを解消する

ストレスや疲れが原因でホルモンバランスが崩れていると考えられる場合には、原因を取り除くことで機能性出血が収まる場合があります。疲れたときには無理をせずに身体を休め、心と身体に負担をかけすぎないようにしたいですね。

生活習慣を整える

睡眠不足や極端な偏食、過剰な飲酒や喫煙により生活習慣が乱れていたり、体調を崩したりしている人は、生活習慣を整えることでホルモンバランスを改善できる可能性があります。まずは基本的な生活習慣を見直してみましょう。

女性ホルモン剤を使用する

機能性出血がなかなか治らない場合には、自己判断せずに病院に相談しましょう。病院において機能性出血の治療の中心となるのは、エストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンを配合した薬剤を用いた治療です。どの女性ホルモン剤を用いるかは原因や症状によって異なります。医師の指示に従い、用法・用量を守って服用してください。

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止血薬を使用する

出血量が多い場合や出血がなかなか止まらない場合には、止血薬を使用して出血を抑えることがあるでしょう。これはホルモンバランスを整えることにはつながらないため、一時的な応急処置として行われます。

機能性出血の予防法

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ストレス疲労をためない

ストレスや疲労はホルモンバランスに大きな影響を与えます。仕事や育児に追われて忙しい時期には特に、自分ですべてを抱え込み、ストレスや疲労をためこんでしまう人も少なくないのではないでしょうか。普段から気負いすぎず、心や身体に負担がかかっていると感じたら無理をしないように心がけてください。短い時間であってもリラックスしたりリフレッシュしたりする時間を設けてみると良いでしょう。

十分な睡眠と栄養をとる

機能性出血を予防するためには、健康な身体の基礎となる睡眠と栄養が欠かせません。睡眠と栄養を十分にとって基本的な生活習慣を正し、ホルモンバランスを整えましょう。夜更かしや睡眠不足、暴飲暴食、無理なダイエットは控えてくださいね。

過剰な飲酒や喫煙を控える

お酒の飲みすぎや喫煙も、ホルモンバランスが崩れる原因になることがあります。飲酒や喫煙はほどほどにし、体調をしっかりと整えましょう。

ホルモンバランスを整える働きのある食べ物やサプリ

女性ホルモンのバランスを整える働きのある食べ物やサプリを摂取するのも良いでしょう。具体的には、ナッツ類やアボカド、卵黄、大豆製品、ザクロやマカなどがあげられます。

機能性出血を予防するには、日々の積み重ねが大切

ホルモンバランスは、ストレスや疲労、毎日の睡眠や食生活の変化を映す鏡のような存在です。ホルモンバランスの崩れによって機能性出血が起きたときには、普段の生活を見直すところからはじめてみましょう。しかし、自分ですべて解決しようと無理をせずに病院に相談することも大切です。機能性出血がなかなか改善しないときには医師と相談しながら治療を進めてくださいね。

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