基礎体温の高温期が短い原因と目安となる日数は?治療は必要?

妊活や健康管理の一貫として、「基礎体温」の計測は手軽に試すことができる方法のひとつです。基礎体温を計測すれば、ホルモンバランスや身体の異常のサインを読み取ることができます。基礎体温は高い時期と低い時期がありますが、高い時期が短い場合はどのような状態なのでしょうか。

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目次

  1. 基礎体温と女性ホルモン
  2. 基礎体温と身体の変化
  3. 高温期の日数は14日間前後でほぼ一定
  4. 更年期になると高温期が短くなる?不妊などの影響は?
  5. 高温期が短い場合、治療は必要?漢方などで改善する?
  6. 流産後・産後に高温期が短い場合も
  7. 「いつもより短い」といった変化がわかるように
  8. あわせて読みたい

基礎体温と女性ホルモン

基礎体温とは

基礎体温とは、寝起きの安静な状態で計測した体温のことです。専用の基礎体温計(婦人体温計)を用い、舌の下で計測します。体温は風邪などによる発熱や運動・入浴などで体温が変動しますが、女性は生理・排卵といった女性特有の身体の変化のタイミングで細かな変動が起こっています。このため、基礎体温計は一般的な体温計とは異なり、0.01℃の細かな単位まで計測ができるようになっています。

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女性ホルモンで基礎体温は変化する

基礎体温は2種類の女性ホルモンの分泌量により上下します。健康な女性の場合には、基礎体温の数値をグラフ化すると、基礎体温が高い時期(高温期)と低い時期(低温期)にわかれます。基礎体温は生理が始まってから次の生理が始まる前日までの生理周期の中で、高温期と低温期を繰り返しています。基礎体温に一定期間の高温期と低温期があれば、女性ホルモンは正常に働いていると考えて良いでしょう。

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基礎体温と身体の変化

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基礎体温は、女性ホルモンの分泌量によって、生理周期の中で変動を繰り返しています。生理周期は卵胞期・排卵期・黄体期・月経期にわかれ、それぞれ名前の通りの変化が身体に起こっている時期になります。卵胞期に育った卵胞が排卵期に刺激されることで排卵が起こり、妊娠に備えて黄体期に黄体ホルモンが分泌されます。妊娠が成立しなければ、月経期に生理(月経)が起こります。

女性ホルモンの分泌に応じて、月経期から卵胞期までは基礎体温が低くなり、排卵期に上昇します。黄体期には基礎体温が高い状態が続き、月経期には再び低くなります。女性ホルモンの影響を受けて、生理や排卵といった女性特有の身体の変化も基礎体温の変動も起こっています。このため、基礎体温の変化から生理や排卵、女性ホルモンの働きに問題ないかをおおまかに読み取ることができます。

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高温期の日数は14日間前後でほぼ一定

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高温期は、排卵が起き、次の生理が始まるまでの約2週間のことです。個人差はありますが、一般的に高温期は14日前後で一定しており、次の生理が始まるタイミングで体温が下がります。高温期はほぼ一定の期間になる場合が多いため、基礎体温が高温期に入ったら、「あと何日程度で生理になるかな」といった予測を立てることができます。

高温期は、排卵後の妊娠に向けた準備が身体の中で整えられている時期です。受精した場合に受精卵が着床しやすいように、子宮内膜は厚くなります。着床が成立しなければ、やがて妊娠を維持するための女性ホルモンと呼ばれる「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の分泌量が減少し、基礎体温が下がり、厚くなった子宮内膜がはがれて生理が起こります。妊娠が成立した場合には、プロゲステロンは減少せず、基礎体温も高い状態がしばらく続きます。

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更年期になると高温期が短くなる?不妊などの影響は?

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高温期が短い・ない場合には更年期の可能性あり

「更年期」とは生理が完全になくなる閉経前後の約10年間を指した言葉です。更年期には女性ホルモンの分泌量が減少することで、のぼせ・冷え・イライラ・腰痛といったさまざまな症状が出る場合があります。個人差はありますが、更年期が近づくと、ホルモンバランスの乱れにより、高温期が短くなる・なくなる場合があります。

高温期が9日以内の場合には病気の可能性も

高温期はプロゲステロン(黄体ホルモン)と呼ばれる女性ホルモンの一種の影響によって基礎体温が上昇しています。高温期が9日以内の場合には病気などの異常があるかもしれません。不妊につながるといわれている「黄体機能不全」が起こっている可能性もあります。

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高温期が短い場合、治療は必要?漢方などで改善する?

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更年期は漢方療法が用いられる場合もある

「高温期が短い・ない」場合には、更年期の初期症状である可能性があります。女性ホルモンの減少が原因となっている場合には、少なくなったホルモンを補う治療(ホルモン補充治療)が行われる場合があります。人によっては漢方療法が行われる場合もあります。漢方薬はさまざまな症状が現れる更年期において、細かやかに処方することができるため、症状の改善に期待ができるといわれています。

更年期は、人によって開始時期も症状もさまざまです。ホルモンバランスの乱れにより、心と身体のバランスも崩れやすい状態になるため、無理をせず向き合っていくことが大切になります。

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黄体機能不全では治療が必要な場合も

「高温期が9日以内」の場合には、黄体機能不全である可能性があります。黄体機能不全の場合には、薬を用いた排卵誘発を行う場合があります。黄帯機能不全の診断には、基礎体温だけでなく病院での詳細な検査が必要になります。不妊につながる可能性もあるため、気になる点があれば、自己判断せずに病院を受診し、医師に相談しましょう。

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流産後・産後に高温期が短い場合も

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流産後は高温期がはっきりしない場合がある

流産後は約1〜2ヶ月程度は高温期がはっきりしない場合があります。一般的には一定期間が過ぎれば通常通りに戻るため、まずは様子を見て、安定しない状態が続くようであれば病院に相談すると良いでしょう。

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産後の生理・排卵の再開には個人差が

出産後の生理が再開する時期には個人差があり、排卵の再開にも個人差があります。特に授乳している場合には排卵を抑制するプロラクチンというホルモンが分泌されて、生理がこない場合があります。生理や排卵の乱れに伴い、基礎体温も上下する可能性があるため、様子を見る必要があるでしょう。あまりにも長期間のあいだ安定しない場合には、病院に相談してみましょう。

「いつもより短い」といった変化がわかるように

基礎体温の変化から、女性ホルモンが正常に働いているかを読み取ることができます。女性ホルモンは年齢によっても分泌量が異なり、8歳頃から分泌量が次第に増えて、18歳〜45歳頃にピークを迎えて、45歳〜55歳頃にかけて次第に減少していきます。女性ホルモンは生理・排卵といった、妊娠・出産において重要になる要素に深く関わっているイメージが強いかもしれません。一方で、思春期の月経不順や更年期の更年期症状など、年齢ごとの病気や身体の異常にも大きく関わっています。

基礎体温だけでは病気の断定はできないケースが多いですが、目安として利用できたり、早期発見に役立てたりすることはできます。正しい知識を得て、健康管理の一環としても続けていけると良いですね。「いつもより短い」「いつもより低い」といった、平均との比較ができるように、できる限りの範囲で無理なく計測を続けていきましょう。また、外気温などで変動があることもあるので、あまり神経質になりすぎず健康管理に役立てましょう。

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