更新日:2018年05月01日

マタニティブルーズとは?妊娠中・産後になるの?症状をチェックしよう

出産の喜びも束の間、将来への不安が押し寄せ、情緒不安定になってしまうマタニティブルーズ。生理的な変化や母親として我が子の命を背負うことへの不安、授乳による育児疲れが重なり、そのつらさや夫との関係性に悩むママは少なくないですよね。マタニティブルーズと上手に付き合い、解消するにはどうすれば良いのでしょうか。

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マタニティブルーズ(マタニティブルー)とは?

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産後、特に出産後まもなくの産褥期は、ホルモン分泌をはじめとする母体の生理的機能が大きく変化します。それに加えてママになって一気に環境が変わり、ストレスや不安を感じやすい時期でもあります。出産後はゆっくり休む間もなく1日に何度も授乳をしなければならず、疲れも相当なものでしょう。こうした要素があいまって、一般的には「マタニティブルー」、医学的には「マタニティブルーズ」と呼ばれる状態になる人がいます。

産後3~10日に発症する一時的な抑うつ状態

マタニティブルーズは出産後3日~10日のあいだに発症し、およそ2週間で解消される一時的かつ軽度な抑うつ状態です。産褥婦の3割~5割程度の人にみられます。妊娠中や産前にも不安感やイライラ、情緒不安定に悩まされる人がいて、こうした症状が一般的に「マタニティブルー」と呼ばれることがありますが、医学的には異なります。

生理的なもので治療はしない

疾病である「産後うつ病」とは異なり、マタニティブルーズは産後に誰でもなりうる生理的な軽い抑うつ状態です。そのため通院したり薬を用いて治療したりすることは基本的にはありません。自分は異常なのではないかと心配になってしまう人もいるかもしれませんが、通常は2週間ほどで症状がおさまるので安心してくださいね。

2週間を過ぎても症状が良くならない、あるいは悪化する場合や、もともとあまりにも症状がひどい場合は、マタニティブルーズ以外の原因が潜んでいるのかもしれませんね。一度病院で相談してみましょう。

産後うつ病に移行することも

マタニティブルーズは生理的な現象ですが、重症になると精神疾患である「産後うつ病」に移行してしまうことがあります。産後うつ病は産褥期精神病の一種で、強い抑うつ状態となるのが特徴です。多くは産後1ヶ月以内に発症し、不眠や食欲不振など、前兆となる症状があらわれた後に本格的なうつ状態に移ります。産後うつ病以外の産褥期精神病には、意識レベルの低下による幻覚・妄想や神経症があげられます。

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マタニティブルーズの症状は? 

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マタニティブルーズになるとどのような症状が出るのでしょうか。病気ではないので確固たる診断基準があるわけではありませんが、特徴的な症状がいくつかあります。チェックしていきましょう。

軽度の抑うつ感

マタニティブルーズのもっとも特徴的な症状が抑うつ感です。病的なうつ状態にはいたりませんが、気分が落ち込んで何もしたくなくなるといった症状が起こるかもしれません。病気ではないとはいえ、憂うつな気分や気が滅入った状態が続くのは非常につらいですよね。

不安感や集中力の低下

出産して母親となったものの、自分が子育てをしていけるのだろうかと不安な気持ちに襲われるママは少なくないのではないでしょうか。不安感もマタニティブルーズの症状のひとつです。

また産褥期は1~2時間おきに授乳をするなど、慣れない育児が始まって心身ともに負担が大きい時期です。マタニティブルーズになると集中力が低下しやすいため、育児にも集中しづらくなり負担がますます大きく感じられることもあるかもしれません。

涙もろい・情緒不安定

ちょっとしたことで泣きたい気持ちになったり、涙が出たりする人もいます。涙もろくなったり情緒不安定になったりするのもマタニティブルーズではよくある症状です。夫のふとした一言に傷ついてしまったり、イライラや怒りが沸いてきたりすることもあるかもしれません。

不眠

抑うつ感や不安の影響で夜なかなか眠れず、睡眠障害に陥るケースもみられます。不眠が続くと疲れがとれず、体調不良になってしまうこともあります。夜は眠れなくても横になって目を閉じ、一時的にでも身体を休めることが大切です。授乳しなければならないこともあり熟睡するのは難しいかもしれませんが、無理しすぎて身体を壊さないように自分の心身をいたわりましょう。

その他

上記の症状以外に、頭痛や食欲不振といった身体的な症状があらわれる場合もあります。心の健康と身体の健康は切っても切り離せないものなのです。

マタニティブルーズの原因は?

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マタニティブルーズの原因は明確には解明されていませんが、以下のような複数の要因が重なって引き起こされていると考えられています。

ホルモンバランス

出産後は、妊娠中に増加していた「エストロゲン」や「プロゲステロン」という女性ホルモンの分泌量が一気に減少します。

特にエストロゲンは自律神経を正常に保つ作用や髪や肌のつやを出す作用など、女性の健康や美容にとって欠かせない作用を持っており、エストロゲンの減少は更年期障害の大きな原因となっています。そのため産褥期には、抑うつ状態や情緒不安定など、更年期障害でもみられる症状があらわれることがあるのです。

エストロゲンやプロゲステロンが減少する一方、産後に増加するホルモンが「プロラクチン」や「オキシトシン」で、どちらも母乳の分泌のためになくてはならないホルモンです。

なかでもオキシトシンは「愛情ホルモン」とも呼ばれ、親と子の絆を深めるためにも役立ちますが、逆に敵とみなした相手への攻撃性を高める作用も持っています。そのためオキシトシンが夫へのイライラや攻撃につながることもあるといわれています。

環境の変化

妊娠・出産を乗り越えて変化するのは内分泌機能だけではありません。赤ちゃんに会えてうれしい一方、ママになって一気に生活環境が変化すると、初めてのことばかりで不安や戸惑いが生まれてしまう人も多いことでしょう。体内の変化に加えてこうした環境の変化にもすぐに適応できず、精神的に不安定になり、マタニティブルーズを発症してしまうこともあります。

育児の疲労

赤ちゃんが生まれるとママはひと段落かと思いきや、そこからノンストップで育児が始まります。最初にやってくる育児の難関が「授乳」です。産後3日目~5日目には初乳を迎え、1~2時間おき程度の短いスパンで授乳をすることになります。寝不足や疲労に悩まされ、授乳を大きなストレスと感じるママは少なくありません。

このように体内の変化や環境の変化、育児による疲労などさまざまな要素が絡みあい、マタニティブルーズの症状につながるのです。

マタニティブルーズを解消するには?

つらいマタニティブルーズは早く解消・緩和したいですよね。一般的には放っておいても2週間程度で症状が改善しますが、そのあいだに症状が悪化してしまうと精神病になってしまうこともあります。周囲の人の協力も得ながら心を休ませることを心がけましょう。具体的には以下のような方法があげられます。

家事を頑張らない・手を抜く

産後は心身ともに不安定であり、慣れない育児でストレスや疲れがたまりやすい状態が続きます。家事に育児に頑張らなければと自分にプレッシャーをかけると、自分で自分を追い込んでしまうことにつながりかねません。なんでも完璧にこなそうとして無理をすると、体調を崩してしまうこともあるでしょう。

ママが元気であることは、ママ自身にとっても赤ちゃんにとっても大切なことです。出産後の自分の身体をいたわり、適度に休んだり手を抜いたりするように心がけ、ストレスがかかりすぎないようにしてくださいね。

悩み・不安を人に聞いてもらう 

悩みや不安をひとりで抱え込まないようにしましょう。夫や親、友人、病院や助産院の担当者や保健師さんなど、相談できる相手を見つけて心の内を話してみてください。話し相手や頼れる人がいるだけで大きな安心感を得られるかもしれません。夫にはマタニティブルーズについて説明し、産後のママが抑うつ状態や情緒不安定になるのは仕方ないことだということをできるだけ理解してもらいましょう。

身近なところでは相談しづらい人や、第三者の意見を聴きたい人は、以下のような自治体や社会福祉法人、企業が運営する子育てや育児の相談窓口を活用してみるのも良いでしょう。各都道府県の窓口については、お住まいの自治体のHPなどで確認してみてくださいね。

社会福祉法人 日本保育協会

赤ちゃん & 子育てインフォ | 公益財団法人母子衛生研究会

赤ちゃんのことを相談したいときはエンゼル110番

ひとりになって心を休める

ママになると、赤ちゃんをひとりにするわけにはいかず、どうしてもひとりの時間が持ちにくいですよね。しかし、ずっと赤ちゃんや家族だけと一緒に過ごしていると窮屈に感じ、ストレスや疲れがたまってしまうかもしれません。

ほんの数十分~数時間だけでも夫や親など周囲の人に赤ちゃんを見てもらい、気分転換に散歩でもしてみてはいかがでしょうか。ひとりでぼーっとするだけでも気分が落ち着き、良いリフレッシュになるかもしれませんよ。

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マタニティブルーズのとき夫にできることは? 

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マタニティブルーズになると、夫の何気ない一言や行動にイライラしたり傷ついたりしてしまうものです。産後に夫との関係が悪化する「産後クライシス」や離婚の危機に瀕するのを避けるため、お互いにしっかりコミュニケーションをとりたいですね。夫には自分の身体や心の不安定な状態をしっかり理解してもらうと同時に、できそうなことから少しずつ頼んでみましょう。

ママの話し相手

相談相手や話し相手の存在は、マタニティブルーズによる不安や焦燥感、抑うつ状態に悩むママにとって非常に心強い味方です。一番近くにいる夫が話を聞いてくれると、それだけで安心感が芽生えるかもしれませんよね。

ただ、話を聞いてもらうだけなら良くても、夫が意見してくると逆にイライラしたり腹が立ったりする場合もあります。そんなときにはお互いに距離を取る必要が出てくることもあるでしょう。心地良い関係性を探ってみましょう。

家事・育児の分担

産後のママは心身ともに不安定です。ましてやマタニティブルーズの場合は、あらゆることにやる気が沸かなくなったり集中できなくなったり、何をしていても気分が滅入ってしまったりします。ちょっとした家事をするだけでもものすごく大変に感じるとしても不思議ではありません。

大きな負担がかからないよう、そしてストレスがかからないよう、なんでも自分ひとりでこなそうとせず手伝ってもらいましょう。もともと家事をほとんどしていなかった夫であれば簡単なことからやってもらう、もともと分担していた場合には夫の分担を少しずつ増やす、わずかな時間でも夫に赤ちゃんをみてもらい気分転換をするなど、ふたりで話し合ってママの負担を軽減できると良いですね。

力仕事や危険な作業のサポート

マタニティブルーズのママは、身体がだるかったり集中力が低下していたりするため、力仕事や危険な作業をするのは大変であり危険です。そんな作業は特に夫に率先してやってもらいたいですよね。自分でできるだろうと思っていても、想像以上に心身への負担は大きいものです。夫をはじめ近くにいる人に遠慮せず頼みましょう。

産後ケアの手伝い

産後は体重や体型を戻すために食事の管理をしたり、疲れやすい身体をマッサージしたりツボ押ししたりと、さまざまな産後ケアを始める妊婦さんも多いことでしょう。こうしたケアを夫に手伝ってもらうのも良いかもしれません。自分では手が届きにくい部分をオイルでマッサージしてもらう、一緒にストレッチをするなど、コミュニケーションも兼ねて取り組んでみてはいかがでしょうか。

マタニティブルーズのときは頑張らないで

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出産後、子どもの未来に自分の一つひとつの言動が影響するかもしれないと考えると、その責任の重さに押しつぶされそうになってしまうママもいるかもしれません。そんな不安は簡単に取り除けるものではないかもしれませんが、自分ひとりで抱え込まず、人に相談したり、ほんの少しでも気分転換の時間を設けたりして、少しでも和らぐように工夫できると良いですね。

マタニティブルーズは病気ではないとはいえ、耐えがたいほどのつらさを感じる人もいることでしょう。そんなときに相談できる人がいなかったり、周囲に理解してもらえなかったりすると、孤独感でいっぱいになってしまいますよね。同じ経験をしていない周囲の人が当事者の気持ちを完全に理解することは難しく、何気ない言動でママを追い詰めたり、傷つけたりしてしまうこともあるかもしれません。

しかし、不安になるのも情緒不安定になるのも仕方ないことです。決して自分を責めたり卑下したりしないでください。今はそういう時期だから仕方ないと諦めたり、自分を甘やかしたりしてみるのも良いかもしれません。自分の心身をいたわってあげてくださいね。

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