妊娠・出産マンガのおすすめ10選!元マンガ編集者ママが面白い・泣ける・ためになる作品を厳選!
妊娠・出産をテーマにしたマンガは世の中に多くありますが、本当に面白い作品はどれでしょうか。ここでは、出版社でマンガ編集の経験があるままのて編集部員がおすすめタイトルを厳選。「あるある」と共感できるマンガや、出産の予習に役立つマンガなど10作品を紹介します。
目次
- 妊娠・出産マンガは「面白い」から「ためになる」までいろいろ!
- 初産あるあるの連続!笑ってほっこりのコミックエッセイ
- マタニティブルーに共感。妊娠中の「しんどい」に寄り添ってくれる
- オタク漫画家が不妊治療から出産までをコミカルに描く
- 2回の流産を乗り越えての高齢出産に感動
- 妊婦健診から新生児の病気まで、妊娠~産後を詳しくガイド!
- 情報満載!先輩ママからプレママへのプレゼントにも人気
- 70歳が超高齢出産する異色作!命へのやさしい眼差しに共感
- 男性が妊娠?妊婦(妊夫)にやさしい社会について問いかける
- 産科医視点で社会問題も描く感動作
- 中絶や死産と向き合い、命の重みを考える
- 妊娠・出産マンガを楽天・Amazonでチェック!
- 不安な心を楽にしてくれるマンガに出会おう
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妊娠・出産マンガは「面白い」から「ためになる」までいろいろ!
妊娠・出産マンガとひと口に言っても、笑いあり涙ありのコミックエッセイや、妊娠・出産の基礎情報がわかる解説本など、いろいろなジャンルがあります。かつて出版社でマンガを編集し、現在は子育てをしながらままのて編集部で働くFに妊娠・出産マンガのおすすめを聞いてみましょう。
妊娠・出産は未知のできごとだらけで、妊婦さんは多かれ少なかれ不安を感じますよね。先輩ママの妊娠当時の気持ちが詰まったコミックエッセイは、心を落ち着かせたいときにぴったりです。私もつわりがつらいときに「トリペと」などにとても救われました。
最近は、男性が出産するなど、現実にはありえない設定のマンガも人気ですね。
フィクションだからこそ一層共感させられる力作がどんどん登場しています。一方、妊娠・出産の影の部分もリアルに描く「コウノドリ」や「透明なゆりかご」のような作品も話題です。いずれも当事者以外が妊娠・出産について知る良いきっかけにもなっていると感じますね。
妊娠・出産マンガには、妊婦さんやママはもちろん、妊娠の予定がない人や男性にもおすすめの作品が多いのですね。それでは早速、元マンガ編集者ママいちおしのマンガをご紹介しましょう。
初産あるあるの連続!笑ってほっこりのコミックエッセイ
トリペと―妊婦、はじめました
コンドウアキ(著)/主婦と生活者
「トリペと―妊婦、はじめました」は、人気キャラクター「リラックマ」を生み出したイラストレーター、コンドウアキさんの妊娠中から産後までの生活が凝縮されたコミックエッセイです。
赤ちゃん用品店で何を買えば良いかわからず夫婦で呆然とするなど、初産ならではの「あるある!」がほっこりとしたイラストで面白おかしく描かれていて、くすりと笑いながら読み進められます。ページ下のコラムの内容も親身で、妊娠・出産に対する不安が和らぎますよ。
読むと笑って元気になれるだけでなく、作者と一緒に妊娠・出産について学んでいるような心強さが感じられます。陣痛から出産までの流れが数ページに渡り細かく描かれており、産前のイメージトレーニングにぴったりでしょう。
的外れなときもありつつ、妻のつわりや陣痛に一生懸命向き合おうとする旦那さんも良い味を出していて、夫にも読ませたくなります。
マタニティブルーに共感。妊娠中の「しんどい」に寄り添ってくれる
れもん、うむもん! ―そして、ママになる―
はるな檸檬(著)/新潮社
「待ち望んでいた赤ちゃんを授かったらとても幸せだと思っていたのに、実際の妊娠・出産はとても不安でつらい」。「れもん、うむもん!」は、つわりや授乳で自分の心や身体が思うようにならない「しんどさ」を赤裸々に描いたコミックエッセイです。
マタニティブルーに苦しんだ作者の言葉は温かく、「ネガティブな感情も否定しないで大丈夫」と寄り添い、心を癒やしてくれるようです。
妊娠・出産や子育ては毎日が緊張や不安の連続で、身も心も疲れ果てるものです。その一方、想像をはるかに超える幸福が感じられるのも確かです。「れもん、うむもん!」は妊婦さんやママの孤独感を描きながらも、その先には確かに希望があることを教えてくれます。
オタク漫画家が不妊治療から出産までをコミカルに描く
出産の仕方がわからない!
カザマアヤミ(著)/KADOKAWA
「男性免疫ゼロ」でありながら奇跡的に結婚したオタク漫画家が、不妊治療を経て赤ちゃんを授かり、出産する体験をコミカルに描いたマンガです。出産が近づくにつれて陣痛がこわくなり、動物たちの出産動画を見て勇気をもらう場面など、思わず爆笑のシーンの連続。読み終わるころには妊娠・出産の緊張が少しほぐれているかもしれません。
つらかったであろう出来事もうまく笑いに昇華させ、テンポ良く読ませる力に脱帽。ストレスがたまりがちな妊娠中にぜひ読んでいただきたいです。作者が結婚するまでの道のりを描いた「恋愛3次元デビュー ~30歳オタク漫画家、結婚への道。~」もおすすめです。
2回の流産を乗り越えての高齢出産に感動
がけっぷち出産ブンブンマーチ~3歩進んで2歩下がる高齢・不育ロード~
水玉ペリ(著)/秋田書店
アラフォーで結婚した作者が二度の流産を経て妊娠・出産するコミックエッセイ。流産というつらい経験を夫と支え合いながら乗り越えていく姿は涙なくして読めません。また、まだまだ認知度が低い「不育症」について知るきっかけになったという口コミが目立ちました。
高齢出産の応援本ともいえるマンガです。作者の水玉ペリさんはこの作品を出版後、44歳で第二子を出産したそうですよ。夫や実母、義母とのやりとりにも心温まり、周りの人たちに感謝して生きたいと改めて実感します。
妊婦健診から新生児の病気まで、妊娠~産後を詳しくガイド!
マンガ解説 よくわかる!妊娠と出産【電子書籍版】
赤星ポテ子(著)/学研プラス
「マンガ解説 よくわかる! 妊娠と出産」は妊娠・出産はもちろん産後ケアや新生児の病気、保活まで詳しく紹介したガイド本です。不妊治療を経て妊娠・出産したイラストレーターが、「妊娠中に困ったこと・知っておけば良かったこと」をマンガでわかりやすく解説。産婦人科医や栄養士など専門家・プロのアドバイスも聞けますよ。
妊娠・出産にまつわる助成金や妊娠中のセックスなど、わかりづらかったり人には聞きづらかったりする情報も網羅されていて、これ1冊を読めばひとまず安心。授かり婚の結婚式など、興味深い体験談が多いのもポイントです。個人的には、入院セットのチェックリストやベビーグッズの選び方が参考になりました。
情報満載!先輩ママからプレママへのプレゼントにも人気
マンガで読む 妊娠・出産の予習BOOK
フクチマミ(著)/大和書房
妊娠が判明してから子どもが1歳になるまでに知っておきたいことをかわいいイラストで紹介しており、妊娠・出産の予習にぴったりです。「プレママにプレゼントした」という先輩ママの口コミが多いことからも、妊婦さんに役立つ情報が満載なことがわかりますね。作者と担当編集者それぞれの自然分娩と帝王切開のレポートも興味深いですよ。
妊娠・出産がばっちりシミュレーションできるので、特に初産の方におすすめです。抱っこ紐などのベビーグッズも「何を・どれくらい」準備すれば良いのか具体的に紹介されていて、「あれもこれも買う必要ないのだな」とクールダウンできますよ。
70歳が超高齢出産する異色作!命へのやさしい眼差しに共感
セブンティウイザン
タイム亮介(著)/新潮社
妻70歳、夫65歳。「老後」や「死」も意識する年齢の夫婦が初めて赤ちゃんを授かるという驚きの設定です。
結婚以来ずっと赤ちゃんを望みながらも不妊に苦しみ、高齢になって突然妊娠が判明。絶対に産むと決意している妻に対し、夫は「自分たちが育てていけるのか」と戸惑います。しかし、だんだんと「赤ちゃんが生まれる」という実感がわいて「父親」になっていく姿は、年齢など関係ない普遍性を感じさせ、多くの人の共感を呼びます。
超高齢出産という「ありえない」設定だからこそ、「誰かを愛し、全力で守る」ことの喜びや尊さが鮮やかに浮かび上がります。命に対するやさしい眼差しが感じられ、妊婦さんやママ・パパ以外の方にもおすすめです。
男性が妊娠?妊婦(妊夫)にやさしい社会について問いかける
ヒヤマケンタロウの妊娠【電子書籍版】
坂井恵理(著)/講談社
男性が妊娠するようになって10年経った世界が舞台。エリート会社員のヒヤマケンタロウが妊娠し、世の中の「男の妊娠・出産」に対する偏見を痛感するところからストーリーが展開します。さまざまな立場の「妊夫」の視点を通して、マタハラなど現代社会が抱える問題についても考えさせられます。
ファンタジー要素が強い作品かと思いきや、主人公たちの心情や設定にリアリティーが感じられるので共感しながら読み進められます。ちなみに作者の坂井恵理さんは、この作品以外にも妊婦さん・ママ向けのマンガを執筆しています。ご自身の死産経験や、妊娠・出産体験を描いた「妊娠17ヶ月!40代で母になる!」なども良作ですよ。
産科医視点で社会問題も描く感動作
コウノドリ
鈴ノ木ユウ(著)/講談社
産科医療の現場を舞台に、さまざまな事情を抱えた妊婦さんが登場する「コウノドリ」。ドラマ化されたことでも話題になりましたね。「切迫流産」などの妊娠トラブルや赤ちゃんの障害のほか、子宮頸がんワクチンといった社会問題化したテーマも産科医視点で描かれています。
丁寧な取材に裏付けされたリアルな描写は、妊娠・出産が決して当たり前ではなく、奇跡の連続であることを思い出させてくれます。
産科医療の重いテーマから目を背けることなく冷静に描いていますが、不思議と絶望感は少ないのは、主人公をはじめとする登場人物の「人間くささ」のおかげかもしれません。男性も読みやすく、夫婦で妊娠・出産について学ぶのにぴったりですよ。
中絶や死産と向き合い、命の重みを考える
透明なゆりかご【電子書籍版】
沖田×華(著)/講談社
小さな産婦人科医院で見習い看護師としてアルバイトする高校生、華が主人公のマンガです。中絶や死産、未成年の妊娠など、産婦人科の悲しい面や暗い面にまっすぐ向き合う華の姿が共感を呼んでいます。素朴で淡々とした絵には、読者に命の重みについて改めて考えさせる不思議な力があります。
「透明なゆりかご」は作者である沖田×華さん自身の経験が題材になっています。つらいテーマが多いですが、マンガ全体に沖田さんのやさしさが溢れており、読むと心がじんわりと温かくなるようです。沖田さんは発達障害を公言しており、過酷な子ども時代を振り返った「ニトロちゃん~みんなと違う、発達障害の私~」もおすすめです。
妊娠・出産マンガを楽天・Amazonでチェック!
楽天・Amazonで妊娠・出産マンガの他の商品を探したい方は、以下のリンクを参考にしてください。
不安な心を楽にしてくれるマンガに出会おう
妊娠・出産は喜びが多い一方、ときに女性を孤独な気持ちにさせます。言いようのない不安を感じたら、ここでご紹介したような妊娠・出産マンガを手に取ってみてくださいね。マンガを読んで思い切り笑ったり泣いたりしたあとには、心が少し楽になっているかもしれません。
いよいよ子育てが始まったら、お気に入りの育児マンガも探してみると良いですよ。ママの悩みを代弁してくれたり、子育てのヒントをくれたりするようなマンガが、ママの味方になってくれるはずです。