【簡単レシピ】離乳食の鶏ひき肉はいつから?お手軽冷凍法&手づかみメニューをご紹介

離乳食の鶏のひき肉は良質なたんぱく質を効率良く摂取できるだけでなく、大人の取り分けレシピとしても活用できる食材です。いつごろから赤ちゃんに食べさせることができるのでしょうか。離乳食の鶏ひき肉の与え方のコツや、冷凍保存方法を紹介します。時期別のおすすめレシピや手づかみ食べに最適なメニューも、ぜひ参考にしてみてくださいね。

106098

本ページはプロモーションが含まれています

この記事の監修

南城 智子
管理栄養士
南城 智子

目次

  1. 鶏ひき肉はいつから?むね・ももおすすめ部位は?
  2. 離乳食鶏ひき肉の与え方のコツ
  3. 離乳食鶏ひき肉の冷凍保存のコツ&解凍法
  4. 離乳食中期(生後7・8ヶ月頃)のレシピ
  5. 離乳食後期(生後9・10・11ヶ月頃)のレシピ
  6. 離乳食完了期(1歳~1歳半頃)のレシピ
  7. 鶏ひき肉の栄養と選び方
  8. 鶏ひき肉で、赤ちゃんに良質なたんぱく質を!
  9. あわせて読みたい

赤ちゃんの離乳食で鶏ひき肉を使用できるようになると、レシピの幅が広がります。鶏ひき肉は、基本的にいつから赤ちゃんに与えることができるのでしょうか。

鶏ひき肉はいつから?むね・ももおすすめ部位は?

鶏ひき肉は離乳食中期(モグモグ期)から、赤ちゃんに食べさせることができます。鶏肉の「むね」と「もも」で食べられる月齢に差はありませんが、初めて与えるときは脂分が少ない「むね」を選ぶことをおすすめします。他に、ささみのひき肉を選んでも良いですね。

初めて鶏ひき肉を与えるときはアレルギーの可能性を考慮し、中までしっかりと加熱したものを1さじから始めましょう。万が一アレルギー症状が起こってもすぐに病院へ連れて行けるよう、かかりつけの小児科が開いている平日の午前中に食べさせると安心です。

時期別の鶏ひき肉のかたさ・形の目安は以下の通りです。

時期
かたさ・形
初期(ゴックン期) (5ヶ月・6ヶ月) ×加熱するとかたくなりペースト状にしにくいため、与えない。
中期(モグモグ期) (7ヶ月・8ヶ月) △しっかりと加熱し、できるだけなめらかになるようすりつぶす。水溶き片栗粉でとろみをつけると食べやすい。
後期(カミカミ期) (9ヶ月・10ヶ月・11ヶ月) 〇しっかりと加熱し、少し粒が残る程度のかたさまですりつぶす。豆腐などを使ってやわらかい肉団子にしても良い。
完了期(パクパク期) (1歳~1歳半頃) 〇しっかりと加熱し、細かいそぼろ状にする。片栗粉などを使って肉団子にしても良い。

鶏ひき肉のように口の中でまとまりにくいものは、そのまま与えると誤嚥(ごえん)につながる可能性があるため、注意が必要です。水溶き片栗粉などを使ってとろみをつけるなど、調理方法を考慮することで誤嚥のリスクを軽減できるでしょう。

※誤嚥…食べ物をうまく飲み込めずに気管を詰まらせること

誤嚥に注意!赤ちゃん・子どもが喉に詰まらせやすい食べ物と予防法は?誤嚥…

離乳食鶏ひき肉の与え方のコツ

離乳食の鶏ひき肉の基本的な下ごしらえは、「むね」でも「もも」でも「ささみ」でも変わりません。離乳食の進み具合に応じて、適切な下ごしらえをしてあげてくださいね。

ゆでてから調理する

鶏ひき肉を離乳食に使うときは余分な脂分を落とすため、鶏ひき肉をゆでてから調理することをおすすめします。熱湯でしっかりとゆでることで、中まできちんと火を通すことができるでしょう。

初めはすりつぶして与える

鶏ひき肉を初めて離乳食に取り入れるときは、ゆでたあとすり鉢などでしっかりとすりつぶしてから赤ちゃんに食べさせます。ゆでたひき肉に、ゆで汁や白湯など水分を少し加えるとすりつぶしやすくなるでしょう。ブレンダーやミキサーを使うと、調理時間を短縮することができますよ。

慣れてきたらそぼろにして与える

赤ちゃんがすりつぶした鶏ひき肉に慣れてきたら、少し粒が残る程度のかたさにして与えてみましょう。徐々につぶし方をあらくしていき、赤ちゃんの様子を見ながら細かいそぼろにしていきます。細かいそぼろを上手に食べられるようになったら、ハンバーグなどの固形に移行していくと良いですね。

離乳食鶏ひき肉の冷凍保存のコツ&解凍法

鶏ひき肉は、加熱前・加熱後ともに冷凍保存ができます。しかし、加熱して下ごしらえを済ませて冷凍しておいたほうが、調理のときに便利でしょう。鶏ひき肉のフリージングのコツを紹介します。

製氷皿で簡単冷凍

手軽に鶏ひき肉を小分けにして冷凍したい場合は、製氷皿を使うと便利です。加熱せずそのまま冷凍する場合は、製氷皿にラップを敷いてから冷凍すると衛生面でも安心です。

フリーザーバッグで冷凍

フリーザーバッグに保存する場合は、1食分ずつ小分けにしておくと便利です。ペーストやそぼろを冷凍するときは、菜箸などを使って筋を入れ、1食分ずつ折って使えるようにしておくことをおすすめします。量が少ない場合は、薄くのばして凍らせておくと、筋がなくても簡単に折って使うことができます。

肉団子やハンバーグなどに調理した鶏ひき肉もフリーザーバッグでストックしておくと重宝します。調理後、しっかりと冷ましてからフリーザーバッグに入れて冷凍しましょう。ストローを使うなどして中の空気をなるべく抜いてくださいね。

鶏ひき肉の解凍の仕方

加熱前の鶏ひき肉は、冷蔵庫で解凍しましょう。早く解凍したいからと常温で解凍するのは、細菌の繁殖を招く可能性があるので避けてくださいね。

加熱後の鶏ひき肉は、電子レンジなどで必ず加熱して解凍します。こちらも常温解凍はしないようにしましょう。

離乳食の冷凍保存と解凍のポイントは?注意点や冷凍に向かない食品は?

離乳食中期(生後7・8ヶ月頃)のレシピ

鶏ひき肉は離乳食中期(モグモグ期)から食べられる食材ですが、赤ちゃんにとって飲み込むのが難しいため、とろみをつけたりおかゆに混ぜたりと、調理に工夫が必要です。鶏ひき肉に慣れていない赤ちゃんでも、食べやすいレシピを紹介します。

※以下、この記事のレシピでは600Wの電子レンジを使用した場合の加熱時間を記載しています。

鶏ひき肉のペースト

材料
・鶏ひき肉(むね、ささみ) 10g
・だし汁 大さじ1.5
・水溶き片栗粉 少々

作り方
1.鶏ひき肉とだし汁を小鍋に入れ、ひと煮立ちさせる
2.鶏ひき肉を取り出し、すり鉢でする
3.鶏ひき肉を戻し入れ、加熱する
4.沸騰したら、水溶き片栗粉でとろみをつける

レシピポイント

だし汁は、こんぶだし(植物性)でもかつおだし(動物性)でもかまいません。大人用の顆粒だしは避け、できればアレルギーの心配が少ない昆布からあげると良いでしょう。5ヶ月頃から使用できる、赤ちゃん用の顆粒だしを使っても良いですね。

鶏ひき肉と野菜のおかゆ

材料
・鶏ひき肉(むね、ささみ) 10g
・にんじん 5g
・玉ねぎ 10g
・7倍粥 50g

作り方
1.にんじん・玉ねぎをやわらかくゆで、みじん切りにする
2.鶏ひき肉を熱湯でさっとゆで、すりつぶす
3.7倍粥に1と2を混ぜる

鶏ひき肉とキャベツの和え物

材料
・鶏ひき肉(むね、ささみ) 10g
・キャベツ(葉の部分) 15g
・野菜スープ 大さじ1

作り方
1.キャベツをやわらかくゆで、みじん切りにする
2.鶏ひき肉を熱湯でさっとゆで、すりつぶす
3.すべての材料を混ぜ合わせる

レシピポイント

野菜スープとは、キャベツや玉ねぎなどのアクが少ない野菜を水で煮た煮汁のことをいいます。野菜のうまみがたっぷり詰まったスープは、和え物や煮物など、さまざまな離乳食作りに重宝します。野菜スープ作りに使った野菜は、細かく刻んで離乳食に活用してくださいね。

野菜スープは冷凍保存できるので、一度に多めに作りストックしておいても良いでしょう。

離乳食後期(生後9・10・11ヶ月頃)のレシピ

離乳食後期(カミカミ期)になると、手づかみ食べを始める赤ちゃんも多いでしょう。赤ちゃんが手づかみ食べをすると、衣類や床などが汚れ、掃除や洗濯に苦労するママも少なくありません。しかし、手づかみ食べは赤ちゃんの成長に重要な役割があるものなので、汚れても良い環境を整えてあげましょう。

鶏ひき肉の豆腐ハンバーグ

材料
・鶏ひき肉(むね) 15g
・絹ごし豆腐 15g
・玉ねぎ 10g
・にんじん 5g
・片栗粉 小さじ1/2
・サラダ油 少々

作り方
1.玉ねぎとにんじんをみじん切りにする
2.耐熱容器に1を入れて水を振りかけたら、ふんわりとラップをしてレンジで30秒加熱する
3.豆腐・鶏ひき肉・玉ねぎ・にんじん・片栗粉を混ぜ合わせ、成形する
4.サラダ油を熱したフライパンで焼く
5.片面に焼き目がついたらひっくり返し、ふたをしてから弱火で5分加熱する

鶏ひき肉とかぼちゃの煮物

材料
・鶏ひき肉(むね) 15g
・かぼちゃ 30g 
・枝豆 6粒
・だし汁 大さじ3
・しょうゆ 2~3滴

作り方
1.かぼちゃをやわらかくゆで、5mm角に刻む
2.枝豆をやわらかくゆで、薄皮をむいてみじん切りにする
3.鶏ひき肉を熱湯でさっとゆでる
4.小鍋にすべての材料を入れ、ひと煮立ちさせる

レシピポイント

赤ちゃんが鶏ひき肉や枝豆などを飲み込みにくい場合、4の工程のあと水溶き片栗粉でとろみをつけると良いでしょう。枝豆はやわらかくゆでていても、そのまま与えると赤ちゃんが誤嚥してしまうかもしれません。離乳食で使用するときは、月齢に合わせて刻んであげてくださいね。

鶏ひき肉と白菜のあんかけうどん

材料
・鶏ひき肉(むね) 15g
・白菜 30g
・にんじん 10g
・水溶き片栗粉 小さじ2
・しょうゆ 少々
・うどん 80g

作り方
1.白菜とにんじんをやわらかくゆで、5mm角に刻む
2.鶏ひき肉をさっとゆでる
3.耐熱容器に1と2、水溶き片栗粉、しょうゆを入れて混ぜる
4.ふんわりラップをして、30秒加熱する
5.いったん取り出して全体をかき混ぜ、さらに30秒加熱する
6.やわらかくゆで、1cmの長さに刻んだうどんに5をかける

レシピポイント

しょうゆは原材料に大豆や小麦粉が使われていますが、製造過程でアレルゲンのほとんどが分解されて離乳食にも使用できるケースがほとんどです。しかし、アレルギー症状が起こらないと言い切れないので、初めて使用するときは色味付け程度にしましょう。

離乳食完了期(1歳~1歳半頃)のレシピ

離乳食完了期(パクパク期)には「鶏むね」だけでなく「鶏もも」のひき肉も離乳食に取り入れても良いですね。脂分の多い「もも」を使うと「むね」とはまた違った旨味を引き出すことができるでしょう。

肉団子と野菜のスープ

材料
・鶏ひき肉(むね) 大さじ1.5
・絹ごし豆腐 大さじ1
・片栗粉 小さじ1/3
・にんじん 5g
・玉ねぎ 5g
・野菜スープ 大さじ3

作り方
1.にんじんと玉ねぎをやわらかく加熱し、食べやすい大きさに切る
2.豆腐・鶏ひき肉・片栗粉を粘りが出るまで混ぜる
3.小鍋に分量外のお湯を沸かす
4.スプーンを使って団子状にした肉団子をゆでる
5.小鍋に野菜と肉団子、野菜スープを入れてひと煮立ちさせる

鶏そぼろ炊き込みごはんのおにぎり

材料(作りやすい分量)
・米 2合
・鶏ひき肉(もも) 100g
・にんじん 1/2本
・しめじ 60g
・大根 200g
・しょうゆ 大さじ1
・料理酒 大さじ1
・だし汁 適量(およそ450mL)

作り方
1.米を洗い、30分から1時間程度浸水させる
2.にんじん・大根・しめじを1cm角程度の大きさに刻む
3.炊飯器に米を入れ、2合のメモリの部分までだし汁を注ぐ
4.2と鶏ひき肉をのせ、炊飯する
5.炊きあがったら10分程度蒸らし、全体を混ぜる
6.1食分(約80g)を赤ちゃんが食べやすい大きさに握る

レシピポイント

料理酒は離乳食完了期に入ってから、少量であれば使用することができます。アルコールを飛ばすため、料理酒はしっかりと加熱するようにしましょう。だしの効いた炊き込みごはんは、赤ちゃんはもちろん、大人が食べてもおいしいですよ。

鶏ひき肉と彩り野菜のおやき

材料
・鶏ひき肉(もも) 15g
・コーンクリーム缶(砂糖・食塩無添加) 30g
・玉ねぎ 10g
・にんじん 5g
・ピーマン 5g
・薄力粉 大さじ1
・サラダ油 少々

作り方
1.玉ねぎ・にんじん・ピーマンをみじん切りにする
2.小鍋にお湯を沸かし、1と鶏ひき肉を熱湯でさっとゆでる
3.水気を切った2と小麦粉、コーンクリーム缶を混ぜて成型する
4.フライパンにサラダ油を熱し、両面焼く

レシピポイント

コーンクリーム缶の中には、食塩や砂糖が含まれているものがあり、赤ちゃんの離乳食には不向きです。商品パッケージを確認し、食塩・砂糖ともに無添加のものを選ぶようにしましょう。

コーンクリーム缶には、コーンの薄皮が残っているものが多いです。そのまま赤ちゃんに与えても問題ありませんが、誤嚥を防ぐためにも薄皮は取り除いてあげてくださいね。

鶏ひき肉の栄養と選び方

鶏ひき肉には、どのような栄養が含まれているのでしょうか。新鮮な鶏ひき肉の選び方とあわせてチェックしてみましょう。

鶏ひき肉は栄養が豊富

鶏ひき肉に含まれている上質なたんぱく質は、アミノ酸バランスに優れているため、効率よく体たんぱく質を作ることができます。さらに、ビタミンやミネラルが豊富で、抗酸化作用が期待できるアンセリン・カルノシンなどのイミダゾールジペプチドも注目を集めています。

だたし、消化器官が未熟な赤ちゃんにとって、消化吸収が良いとされる鶏ひき肉でも、たんぱく質の消化は負担がかかるものです。そのため、一度にたくさんの量を与えると、消化不良を起こし嘔吐や下痢をしてしまう可能性があります。1食あたりの鶏ひき肉の量は、以下を目安にしてみてくださいね。

時期
中期(パクパク期)10~15g
後期(カミカミ期)15g
完了期(パクパク期)15~20g

ただし、豆腐や卵などほかにもたんぱく質を多く含む食品を使っている場合は、その量に応じて鶏ひき肉の量を調節しましょう。

新鮮な鶏ひき肉の選び方

新鮮な鶏ひき肉を選びたいときは、以下のポイントをチェックしてみてくださいね。

・肉の色が透明感のあるピンク色
・ドリップ(赤っぽい肉汁)が出ていない
・白い部分(脂身)が少ない

鶏ひき肉は、空気に触れる面が多く傷みやすいことに注意が必要です。なるべく早めに使い切るか冷凍保存しましょう。

鶏ひき肉で、赤ちゃんに良質なたんぱく質を!

鶏ひき肉というと、パサパサしたイメージで赤ちゃんには食べにくいのではないかと不安に感じるかもしれません。たしかに月齢の低い赤ちゃんにとって、口の中でまとまらない鶏ひき肉は飲み込みづらいものです。しかし、とろみをつけるなど工夫することで、鶏ひき肉はぐっと食べやすくなります。

鶏ひき肉に含まれる良質なたんぱく質やビタミンは、ぜひ赤ちゃんに摂ってもらいたいものですよね。調理方法を工夫し、赤ちゃんにおいしい鶏ひき肉料理を作ってあげましょう。

※この記事は2019年9月時点の情報をもとに作成しています。アレルギーに関する詳しい情報は、下記のリンクをご覧ください。

離乳食の食物アレルギー!症状や注意したい食材一覧!反応が出たらどうする?
https://mamanoko.jp/articles/7383

あわせて読みたい

【超簡単】かぼちゃの離乳食!レンジでの下ごしらえと初期〜後期のレシピを紹介
https://mamanoko.jp/articles/31242
離乳食におすすめのキャベツレシピ!離乳食初期のペーストの作り方のコツもご紹介!
https://mamanoko.jp/articles/31291
離乳食のれんこんは後期から!超簡単レシピ4選と下ごしらえ・アク抜きの方法を写真で解説!
https://mamanoko.jp/articles/31309
【種類別】離乳食の白身魚の進め方!初期からのレシピ12選と冷凍・下ごしらえのコツ
https://mamanoko.jp/articles/31371
離乳食に役立つ本・アプリ10選!フリージング・アレルギー・お弁当用さまざまなタイプをご紹介
https://mamanoko.jp/articles/28814