更新日:2017年06月13日

hCG注射の効果と副作用、排卵のタイミングはいつ?

hCGとは、妊娠検査薬を使用した時に感知するホルモンです。正式には、「絨毛性性腺刺激ホルモン」といいます。hCG注射は不妊治療に使われます。どんな働きをするホルモンなのか、注射による効果はどんなものなのでしょうか。

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目次

    hCGとは?

    hCG(human chorionic gonadotropin)とは、日本語では絨毛性性腺刺激ホルモンといいます。hCGは、妊娠が成立すると急速に分泌される糖たんぱく質です。妊娠検査で陽性になる成分で、卵胞ホルモンや黄体ホルモンの分泌を促す作用があります。黄体を刺激し、通常14日程度で消える黄体を長持ちさせて、月経がはじまるのを妨げ、流産を防ぎます。

    妊娠時に子宮内に形成される「胎盤」から抽出された性腺刺激ホルモン「hCG」の働きを利用して作られたものが、不妊治療で使用される「HCG」です。

    hCG注射の目的

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    hCG注射は不妊の大きな原因である排卵障害、黄体機能不全の治療に効果があります。不妊治療において使われるケースは2つあり、基本的に「排卵の誘発」と「黄体ホルモンの補充」が目的とされる注射です。

    排卵の誘発では、熟成された卵胞を排卵させ「妊娠しやすい時間」を作ります。黄体ホルモンの補充では、黄体機能不全などで黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌に不妊原因がある場合は、せっかく妊娠してもその環境を維持することが困難になります。排卵後(基礎体温の高温期中)にHCGを投与し黄体ホルモンの分泌不足を補い、妊娠に適した子宮内膜の状態を長く維持して妊娠の継続を期待します。

    対象者として
    ■クロミッド(排卵誘発剤)で排卵できない
    ■AIH(人工授精)でうまく妊娠できない
    ■高齢者
    ■排卵障害、黄体機能不全など

    排卵のタイミング

    注射をしてから排卵するのはいつ?

    排卵直前、つまり卵子として成熟しているのに排卵自体がおきない場合に排卵誘発目的で注射しますが、卵子として成熟した大きさとはおおよそ18~20㎜です。このくらいになっていれば排卵させて良い、といわれています。

    そして、このくらいの大きさになった状態で注射をして、おおよそ「24~36時間後」に排卵が起きます。その期間中が妊娠しやすいタイミングとなります。

    排卵しない場合はあるの?

    何%は排卵する、というような確実な数字はありません。少なくとも100%排卵する、ということは証明されていません。何回も注射しても排卵がみられなかった、というケースも多くあります。痛みを伴う注射をしている以上、確実に排卵がみられるとしてほしいところですが、現状では注射をすれば確実に排卵するとはいえない状況です。

    ただ、注射で効果が無かった場合にとる対応策はたくさん出てきていて、注射でだめならもう打つ手はないということはありません。

    hCG注射の副作用

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    hCG注射は直接卵胞へ作用するため、女性の負担は少なくありません。そのため、特有の体調不良やOHSS症候群といった副作用が引き起こされる可能性があります。医師の指示に必ず従い、また副作用に早めに気づいて対処するため、出る可能性のある副作用を挙げていきます

    卵巣過剰刺激症候群(OHSS)

    注射で排卵誘発をおこなった場合に、卵胞が過剰に刺激されることで発症します。注射後、卵胞が急成長し卵巣が腫れてしまう状態です。卵巣が腫れる結果強い腹痛や腰痛(腹水の可能性)、呼吸困難(胸水の可能性)、急激な体重増加、腹部がはるような感じ、吐き気や下痢、尿量減少(ショック状態)などが現れます。おおよそ10%の確率で起こります。

    卵巣破裂

    急激かつ猛烈な痛みを伴います。早急に対応する必要があります。注射後下腹に猛烈な痛みを感じたら、可能性がありますので、大至急受診しましょう。

    卵巣茎捻転

    卵巣がねじれてしまう状態で、やはり猛烈な痛みがあります。至急受診する対象です。

    血栓症

    血管に血栓(血の塊)ができてしまう状態です。この血栓が頭の血管に飛べば、脳こうそくを起こします。脳梗塞を起こすと、四肢の片側にだけしびれや運動麻痺が現れます。心臓に飛べば心筋梗塞となりますが、あまり症例は多くないようです。

    ショック状態

    急激に血圧が下がる状態で、それにより嘔吐、呼吸困難、頻脈、動悸、顔面蒼白などの状態が現れます。

    そのほか

    軽い頭痛やめまい、だるさなどは軽症で見られるようです。また、副作用と言うべきではないかもしれませんが、多胎妊娠となる場合も20%の確率であります。

    ただ、もっとも注意するべきは「OHSS」です。OHSSで危険なのは腹水や胸水の貯留です。この状態に対する知識を持って、治療に望むべきでしょう。

    hCG注射後の妊娠検査薬の反応

    hCG注射は妊娠検査薬を反応させて、疑陽性の反応をしてしまいます。それは、注射の量によってもまた違います。
    HCG注射の反応の残る目安
    ■HCG3000以下→1週間程度~10日低度
    ■HCG5000→10日低度~2週間程度
    ■HCG10000→2週間程度
    治療内容によっては、排卵目的でHCG10000、黄体機能を刺激するためにさらにHCG5000と追加する場合があります。この場合は摂取量が増えるのでこの目安よりも長くなることが考えられます。

    2週間程度影響が残ってしまう場合は、おそらく妊娠検査薬の使用目安の時期に入ってしまいます。どうしても混乱は免れないと思うので、正式な判定は産科に行くしかないと思った方が正確かもしれません。

    卵胞を育てて質の良い卵子を作るために

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    「質の良い卵子」を育てる、という資料がありました。卵胞を育てるためには、女性ホルモンの分泌を整えてあげることが大切で、それとともに卵胞に守られている「卵子」を受精しやすいように「質の良い卵子」に育てる必要もあります。という内容です。そのためには
    ■食生活の改善
    夜更かし、添加物の多い食事、運動不足、喫煙、アルコール、ストレスを減らしましょう。寝る時間を1時間早めたり、自炊の回数を週に1、2回増やしたりするだけでも効果があるそうです。
    ■ホルモンの分泌を整える成分の摂取
    ジオスニゲン→ホルモンバランスの調整や改善に使用されている医薬成分DHEAの代替成分として注目されています。(山芋やユリ科の植物に含まれる)
    アグリコン型イソフラボン→エストロゲンに似た分子構造を持ち、子宮内膜の厚みの維持、排卵のタイミングを調整する働きを持ちます。(豆腐、大豆、納豆、きなこなどの大豆製品)

    日常生活の改善や注射など妊娠するために努力できることはありますが、確実性を求めて無理しすぎないようにしてくださいね。どうしても確実に妊娠できる方法、というのはありません。妊娠待ちの期間は辛いことも多いものです。規則正しい生活も大切ですが、時には気を抜いて100%を目指さずできることをしていきましょう。

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