更新日:2017年09月11日

臨月(妊娠後期)のウォーキングの効果は?散歩の適切な距離や時間は?

臨月に散歩やウォーキングをすすめられることは意外と多いものです。しかし、どれくらいの距離や時間を歩いたら良いのか心配になりますよね。外出先で破水してしまったときの対策も気になります。臨月になってからの散歩やウォーキングで気を付けるポイントや、運動量の目安と効果、いざというときの対策をチェックしてみましょう。

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臨月とは?運動してもよいの?

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出産予定日は、最終月経の初日から数えて280日目を算出して決定します。280日目は、週数でいうと40週目に相当します。臨月とは、この出産予定日を迎える月のことを指し、妊娠週数36週から39週までの期間が相当します。

臨月になると、赤ちゃんはいつ生まれてきても大丈夫な状態に成長しています。一方でママは妊娠後期に入ると体力が低下し、足腰の負担も大きくなってきます。いつくるかわからない分娩の兆候に備え、安静にして過ごす妊婦さんは多いものです。しかし、いくつかの研究では、妊娠後期の適度な運動は分娩に良い影響を与えると伝えられています。

ママの身体を健やかにし、分娩をスムーズにするためにも、身体を適度に動かすことは大切です。正常妊娠で状態が安定している場合は、運動を取り入れてみましょう。しかし、人によっては安静が必要な場合もあります。高血圧などの持病があったり早産といった妊娠トラブルがあったりする場合、臨月から運動を始めるというときは、医師に相談するようにしましょう。

臨月の散歩やウォーキングの効果は?

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子宮口を開きやすくする

子宮口は、緊張すると開きにくくなってしまいます。子宮口を開きやすくするためには力を抜くことが大切です。

臨月に入ってから散歩やウォーキングをすることは、骨盤底筋をリラックスさせてお産を楽にする傾向があるといわれています。さらに、運動しているときに一定のリズムで行う呼吸法が、分娩時の呼吸法の習得に役立つこともあるでしょう。

ただし、もちろん運動をしたからといって必ずしも安産であるとは限りません。自然分娩と帝王切開の妊婦さんを比較したところ、妊娠後期から臨月にかけての運動量に大きな差がなかったという報告もあります。

股関節を柔軟にする

分娩時は医師や助産師さんが処置をしやすいように、足を大きく開脚します。ところが、股関節が固い人は大きく開くことが難しく、いきんでいる最中に無意識に閉じてしまうのです。そのため、分娩時に足を閉じないように指導されたり、看護師さんたちが抑えていてくれたりという声も聞かれます。

散歩やウォーキングの前後に十分にストレッチを取り入れると、運動をしていないときよりも股関節は開きやすくなります。1回、2回の運動ではそれほど違いはありませんが、運動を継続することで、股関節の柔軟性を高めることができるかもしれませんよ。

また、散歩やウォーキングは、お産に必要な太ももの筋肉である内転筋群やハムストリングス、お尻の筋肉の大臀筋(だいでんきん)などを鍛える効果もあります。骨盤周りの筋肉を維持し、お産を少しでも楽にしたいですね。

出産のための体力をつける

散歩やウォーキングは、激しい上下動をしたり他者と接触したりする危険性が低く、有酸素運動に適しています。ママが運動すると呼吸や血液循環の変化が起こりますが、赤ちゃんはこの身体の変化を感知して、分娩時の環境に順応する力をつけていきます。

また、妊娠中は血液量や心拍数が増加しているため、心臓や肺に負担がかかりやすい状態です。有酸素運動を継続的に行うことで、ママ自身の体力維持や持久力を養うことにつながり、分娩時の筋機能や呼吸がコントロールしやすくなります。

過度な体重増加を抑える

妊娠後期から臨月にかけては、体重管理が難しい時期です。子宮が下に降りてきて胃の圧迫感がやわらいだり、ホルモンの影響で甘いものが食べたくなったりと、食に対する気持ちが変化することにも一因があります。

散歩やウォーキングに意識的に取り組んでいると、余分な脂肪をため込まずに燃焼させ、体重が過剰に増加するのを予防する効果が期待できます。ある調査によると、自己管理に対する意識が自然と高くなり、食欲や体重を前向きに調整しようとする傾向があるそうですよ。

ストレス解消・リフレッシュ

身体を動かすと血液循環が良くなり、むくみや身体の痛みが解消され、身体が軽くなる効果が期待できます。また、一部の研究では、散歩やウォーキングの最中に赤ちゃんのことを考えて取り組むため、母としての自覚や幸福感が強くなる可能性が示されています。

なにより、身体を動かすとエンドルフィンやドーパミンといった幸福感を感じるホルモンが分泌されたり、交感神経が刺激されて前向きな気持ちになれたりすることが、科学的に実証されています。

臨月はお産に対する不安から、ストレスがたまりやすい時期です。適度な散歩や運動は、心身の凝りをほぐしてくれる特効薬となるかもしれませんよ。

臨月の散歩やウォーキングの適切な距離・時間は?

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妊娠中の運動は、妊娠していないときのように積極的な筋力・体力アップを狙うわけではありません。汗をいっぱいかいてダイエット効果を見込むような運動ではなく、体力が低下しないように維持することを目的に、散歩やウォーキングに取り組みましょう。

日本臨床スポーツ医学会がまとめた「妊婦スポーツの安全管理基準」やアメリカでの研究によると、妊娠中の運動量は1日30~60分を週に2~3回が目安とされています。心拍数は1分間に140~150となるように抑えることが望ましく、医師によっては妊娠する前と比べて約60~70%程度の運動強度を指導するケースもあります。

距離や時間はあくまで目安です。妊娠前の運動量や妊娠の状況によって可能な程度は変わってくるので、無理をせずに自分のペースで行うようにしましょう。お腹の張りが起こったり、めまいや立ちくらみが起こったりしたときは、すぐに運動を中止し休息してください。水分補給を心がけ、熱中症にならないように注意しましょう。

妊娠後期~臨月の散歩やウォーキングの注意点は?

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できるだけ近所を歩く

妊娠が正常に継続しているとはいえ、臨月はなにが起こっても不思議ではありません。いざというときにすぐに家に帰れるよう、できるだけ家から近いルートを選ぶようにしましょう。

近所であれば、顔見知りがいたり行きつけのお店もあったりするので、サポートをお願いしやすいものです。可能なら家族や友人と一緒に出掛けるようにし、ひとりにならない工夫を心がけたいですね。

雨の日には歩かない

雨の日は足元がすべりやすく、転倒するリスクがあるため、外に出るのは避けましょう。たとえ雨があがっても、路面が濡れたり凍結しているようなときは外出を控えた方が安心です。体力や筋力の維持には、家の中でできるエクササイズやストレッチをして過ごすだけでも効果が期待できるので、無理に外出する必要はありませんよ。

坂道や砂利道は避ける

坂道や砂利道は、足元を取られてしまう可能性があります。安全に思える公園内の歩道でも、ぬかるみがあったり木の根や垣根で段差ができていたりするため、足元には十分に注意してください。

気分転換を兼ねてショッピングモールを歩くときも注意が必要です。床材によっては滑りやすく、水がこぼれているのに気づかないと、転倒してしまうことがあるためです。階段を上り下りするような場所では手すりにつかまり、いざというときに身体を支えられるようにしましょう。

母子手帳や保険証を忘れない

外出先で思わぬトラブルが発生した場合に備え、母子手帳や保険証を持ち歩くようにしましょう。いざというときの連絡先がすぐにわかるよう、診察券や携帯電話を持ち歩くのも忘れないようにしてくださいね。

なにかあってもあわてずに対処することが大切です。自分ひとりで対応できないときは、遠慮せず近くにいる人に助けを求めましょう。

人混みや人がまったくいない場所は避ける

人混みや交通量が多い道もできれば避けたいものです。また、駅や学校が近いと、思わぬところから自転車が飛び出してくることがあります。お腹が大きいと、とっさのときに避けるのが難しいものです。このような場所を通る際には、よく注意して通行しましょう。

あまりにも人がいないところも、いざというときに助けを求めることができないため避けた方が良いでしょう。午前中の明るい時間帯や午後早めの日差しが温かい時間帯などを狙い、適度に人が集まる場所で行動するようにしましょう。

お腹の張りや疲れがあるときは歩かない

正期産は37週から41週なので、臨月とはいえ36週で分娩を迎えると早産にあたります。散歩やウォーキングの軽い運動でも無理のしすぎは禁物です。お腹が張っていたり、身体が疲れがたまっていたりするときは、運動を中断して休息をとるようにしましょう。

歩いている最中にお腹が張り始めたら、座って休むことも大切です。臨月はホルモンの影響でお腹が張りやすい時期です。体調の変化には十分に気を付けてください。

突然の陣痛や破水に注意

破水や陣痛は、突然やってくることがあります。散歩やウォーキングに出る前は、体調の変化をしっかりとチェックしましょう。下痢症状やお腹の内側がうずくような感じ、定期的な張りなど少しでもいつもと違うところがあれば、外出せずに家で様子を見たほうが良いでしょう。

外出先で破水した場合は夜用の大きめのナプキンをあてるか、タオルもしくは防水シートを敷いてタクシーなどの移動手段を確保します。お店でひとりのときに破水してしまったら、できるだけ店員さんに手配をお願いするようにしましょう。

地域によっては、陣痛が起こったときに配車をお願いできるマタニティタクシーのサービスがあるタクシー会社もあります。あらかじめ登録が必要ですが、近くに親や家族がいないときに頼りにできますよ。

臨月は適度な散歩やウォーキングでリフレッシュ

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散歩やウォーキングなどの運動は、一度にたくさん行えば良いというものではありません。しかも、臨月に入ってから身体を動かすことを始めた場合は、思ったように動けないこともあるかもしれません。

しかし、出産を間近に控え、楽しみと不安が織り交ざった毎日の中で、適度な散歩やウォーキングは心身ともにリフレッシュできる良い時間になります。あまり根を詰めすぎず、体調を管理しながら、無理のない範囲で外出を楽しんでみてくださいね。

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tomachako

3歳差の兄妹を育てる2児の母です。家事育児は気付きの連続。…

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