更新日:2017年10月05日

母乳が出ない原因と対処法は?差し乳と溜まり乳の違いとは

母乳の出方には個人差があり、母乳がたくさん出るママもいれば、母乳が出ずに悩んでしまう人もいます。母乳が出ない原因と自宅でも行える対処法、差し乳と溜まり乳の違いをご紹介します。

監修 : mamanoko 医師・専門家
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母乳が出る仕組み

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まず、赤ちゃんにとって大切な「母乳」が出る仕組みをご紹介します。

出産後に母乳が分泌されるように、ママの身体では妊娠中からホルモンが働き、母乳の準備を開始しています。当り前のようですが、よく考えてみると妊娠中には母乳が出ないのに、出産をすると母乳が出るのは不思議ですよね。

妊娠中は「エストロゲン」や「プロゲステロン」と呼ばれる女性ホルモンが増えるので、乳腺が発達します。エストロゲンは母乳を作る「プロラクチン」の分泌を抑えるため、乳腺が発達しても妊娠中に母乳はほとんど出ないようになっています。

出産後はエストロゲンを分泌していた胎盤が体外に出るので、エストロゲンやプロゲステロンが減って母乳分泌が活発になります。産後のママが赤ちゃんにおっぱいを吸われると、脳が刺激されて「おっぱいホルモン」とも呼ばれるプロラクチンの分泌を活発にし、母乳が作られます。

乳腺で作られた母乳は、「しあわせホルモン」とも呼ばれている「オキシトシン」が働いて乳頭まで運ばれるので、赤ちゃんが母乳を飲めます。オキシトシンは、ママが赤ちゃんのお世話をすることで分泌が促進されるホルモンです。

ママがストレスをためているときは、オキシトシンの分泌が減ってしまうケースもあるようです。オキシトシンは、子宮を収縮させたり出産後の子宮回復を助けたりする効果もあります。また、大きな胸の方がたくさん母乳が出そうですが、母乳の量と胸のサイズは無関係で乳腺の状態によって母乳量が異なります。

母乳が出ない原因は?

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出産すると自然と母乳は出てくるものと思われがちですが、母乳が思うように出ずにママが悩む場合もあります。母乳が出ない原因はママによっても異なりますが、出産経験回数や先天性の問題などによって母乳の出方に差があるケースもあるようです。ここでは、母乳が出ない主な原因3つをご紹介します。

授乳の回数と頻度

授乳する回数と授乳の頻度は母乳の出に関係しています。母乳は、おっぱいを赤ちゃんに吸ってもらうこと、すなわち乳頭への刺激で作り出されます。授乳の回数と頻度が少ないと、赤ちゃんにおっぱいを吸ってもらう回数が少ないので、作り出される母乳も少なくなってしまいます。

生活習慣

ママの生活習慣が乱れていると、母乳の出も悪くなります。育児中のママの生活リズムは赤ちゃんにより左右されるので、睡眠時間や食事の時間も毎日同じとは限りませんよね。お昼を食べる時間が夕方になってしまったり、睡眠不足が続いたりするとストレスも溜まりやすく、母乳の出にも影響してきます。

ホルモンバランス

女性の身体は繊細で、いろいろなホルモンの影響を受けます。母乳に必要なホルモンが産後に出ずに止まってしまうと、母乳が出なくなります。初めての出産や育児などでストレスを感じてしまうと、母乳の出方に影響するでしょう。

母乳が思うように出ない場合、出ないことや周囲からのプレッシャーでストレスを感じてしまい、更に母乳の出を悪くしてしまうケースも考えられます。

母乳が出ないときの対処法は?

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母乳が出ないときの対処法8つをご紹介します。ママの食生活などを見直すきっかけにもなるので、無理をせずに試してみてくださいね。

十分な水分補給

授乳中のママは経験があるかもしれませんが、授乳中は普段よりも喉が渇きます。それは、母乳のほとんどは水分であり、血液から作られているからです。授乳中はいつもよりも十分な水分補給が重要です。水分補給をするときは、身体を冷やしてしまう冷たい飲み物より、身体が温まるように温かい飲み物を選ぶようにしましょう。

水分補給が重要といっても、避けた方が良い飲み物があります。糖分の多い炭酸飲料やカフェインを含むコーヒー、アルコールなどです。あれもダメ、これもダメと制限されてしまうとストレスがたまってしまうので、カフェインレスタイプのコーヒーを選んでみるのも良いですね

また、授乳中のママにおすすめの飲み物には、タンポポ茶があります。タンポポ茶は、ミネラルや鉄分、ビタミンを含み、母乳の分泌にも良いとされているので、授乳中のママには嬉しい飲み物です。

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焙煎した中国・吉林省の野山のたんぽぽの根だけで作られているので、香ばしくほんのり甘いのが特徴です。たんぽぽの根の輸入時には、厳しい農薬のチェックや残留農薬検査を受けており、品質管理にこだわっています。ティーバッグ式なので、簡単にいれられるのもうれしいですね。

他にも、リラックス効果のあるハーブティーを飲むのもおすすめです。ノンカフェインのハーブティーもおすすめですが、ハーブティーは種類が豊富なので、飲む前に効果などを確認してから選んでみてくださいね。

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「ほほえみママミルクブレンド」は、母乳育児に悩むママを応援するハーブティーです。南阿蘇のオーガニックハーブを使用し、母乳育児において大切なママのリラックスを考えて作られています。見た目も美しいハーブティーが、身体を内側から温めてめぐりを促してくれますよ。

無添加でノンカフェイン・ノンカロリーなのも嬉しいポイントですね。ハーブティーの味が苦手な人でもおいしくて飲みやすいと評判です。毎日のお茶代わりとして好きなときに飲めるので、なかなか時間の取れないママでも続けやすいでしょう。

授乳回数を増やす

母乳がうまく出ないときは、赤ちゃんにおっぱいを吸ってもらうと脳が刺激され、乳管の通りも良くなるケースもあるので、根気よく赤ちゃんに授乳するのが重要です。1回の授乳に長時間掛けるのではなく、1日の授乳回数を増やすようにします。授乳回数は赤ちゃんの月齢にもよりますが、1日10回程度を目安にしましょう。

生まれたばかりの赤ちゃんの1日あたりの授乳回数には個人差がありますが、長くても3時間おきに授乳をするので、1日の授乳回数は8~12回くらいです。生後すぐに比べると、赤ちゃんが成長するにつれて飲む量が増えてうまく飲めるようになってくるので、生後2ヶ月を過ぎたら、1日の授乳回数は8~10回程度になるでしょう。

母乳の出が悪いと赤ちゃんに授乳することを無意識に避けるようになり、授乳回数も減ってしまいがちですよね。赤ちゃんに吸ってもらうことでプロラクチンが作り出され、母乳が作られるので、たとえ出なかったとしても授乳を行いましょう。

普段よりも授乳回数を増やすことで改善されるケースもあるようです。母乳の出が悪いからと赤ちゃんに吸わせないようにしてしまうと、更に作られる母乳の量が減少してしまいます。母乳の出を良くするためにも、ママと赤ちゃんのスキンシップとして、毎日おっぱいを吸わせることを心掛けたいですね。

まだ赤ちゃんがおっぱいをうまく吸えず、飲む量が少なくて飲み切れずにおっぱいに母乳が残ってしまった場合は、搾乳をして残っている母乳を出すようにしましょう。たくさんの母乳を残したままにしておくと、作られる母乳の量も減りその後に出なくなってしまうからです。ただし、搾乳をしすぎると、母乳が足りないと脳が判断し母乳の量が増えるため、乳房が張って痛くなったり乳腺炎になりやすくなったりすることもあるので、ほどほどにしてください。

お風呂で身体を温める

出産直後のママは入浴ができずにシャワーのみですが、産後1ヶ月検診で問題がなければ入浴が可能になります。入浴できるようになったら、温かいお風呂で体を温めるようにしましょう。体を温めると血流が良くなって疲れもとれ、リラックスできます。

入浴ができない場合は、温かい蒸しタオルを胸にあてて温めたり、足湯のようにフットバスを使用したりと、体を温める方法もおすすめです。

適度な運動

妊娠中は、お腹が張ってしまったり転倒などの心配があったりして運動を控えていたママも、産後は母乳の出が良くなるように適度な運動を行うことを心掛けましょう。産後はママの体調も万全ではないので、無理をせずに家の中で行えるストレッチなどの軽い運動から行い、運動不足を解消しましょう。

余裕のある服を着る

妊娠中は妊婦さんの体型に合ったマタニティ服や、出産後は授乳に便利な授乳服を着るようにしましょう。ママの体や胸を締め付けてしまう服を着ると、母乳の出も悪くなってしまうので、ゆったりとした余裕のある服を着ると良いですね。服と同じように、胸を締付けないゆるめの授乳用の下着をつけるのがおすすめです。

食生活

母乳が思うように出ないときは、一度ママの食生活を見直してみましょう。母乳はママの血液からできているので、ママが食べるものが重要なポイントです。

母乳に良い食材は、一説には穀物や野菜といわれています。人によっては乳管が詰まりやすくなる食材は、カロリーが高い食べ物や脂っぽい食べ物です。そのため、肉などの脂肪分を多く含む食事より、和食を中心とした食生活がすすめられています。

しかし、トマトやキュウリなどの夏野菜は体を冷やしてしまうので控えるようにしましょう。同じ食べ物でも、ママによっては少量でもおっぱいが詰まったり、出なくなったりするケースもあるようです。好きな食べ物を控えるのはストレスもたまりやすいので、無理をしない程度に栄養バランスを意識した食生活を心掛けるようにしたいですね。

ストレスを発散する

母乳の出方はホルモンの影響を受けやすく、ママが感じるストレスも関係してきます。ストレスが影響して母乳の量が減ってしまうケースもあります。母乳の出が悪いと悩んでしまうと、新たにストレスをためてしまうので更に母乳が出なくなってしまいます。

出産後は、慣れない授乳や育児に加えて睡眠不足などでもストレスがたまりやすいので、できるだけストレスをため込まずに発散するようにしましょう。たとえば、赤ちゃんが寝ているときは、ママも一緒に寝て睡眠時間を確保できると良いですね。

育児はママひとりで頑張るのではなく、家族に協力してもらうことも大切です。パパが赤ちゃんの抱っこやおむつ交換をするなど、家族に赤ちゃんのお世話をお願いしてみるのも、ストレス発散になりますよ。

ほんの数時間、数分でも、ママが赤ちゃんと離れてひとりの時間を作るだけでもリフレッシュできるでしょう。ショッピングや趣味の時間を作るなど、ママによってもストレス発散方法は異なるので、ママにあったストレス発散方法を実践してみてくださいね。

母乳マッサージ

母乳マッサージは、母乳の出を良くしたり、乳管や乳腺の詰まりを取り除いたり目的で行うおっぱいのマッサージのことです。

母乳マッサージを行うときは、馬油やオリーブオイルを塗ってマッサージを行うと、肌をきずつけにくくなります。特別な道具は必要なく、自分の手でも行えるので、今すぐにマッサージをすることも可能です。

母乳マッサージを行う上での注意点は、ママが疲れているなどの体調が悪いときは、無理をせずに行わないことです。母乳マッサージを行っているときにおっぱいに違和感や痛みを感じたり具合が悪くなったりした場合も、迷わずに母乳マッサージを中断して休むようにしましょう。

YouTubeで公開中の動画から、基本的な母乳マッサージのやり方をふたつご紹介します。母乳マッサージは、時間を気にせずに自宅でいつでも行えるので、動画を参考に実践してみてくださいね。

上記の動画は、基底部マッサージのやり方を文字と矢印で分かりやすく説明してくれます。マッサージを行う方向が矢印で見られるので、動かし方がイメージしやすいですよ。基底部マッサージの次に、乳腺の詰まりなどを取り除く乳頭・乳輪マッサージを説明しています。動画時間は2分49秒です。

2つ目は、福島県いわき市にある村岡産婦人科医院の助産師さんが説明してくれる、セルフおっぱいマッサージの動画です。村岡式ゆっさゆっさマッサージと、村岡式乳頭・乳輪部マッサージのふたつのマッサージのやり方をわかりやすく説明しています。3分05秒の動画です。

母乳の出を良くしようと、力強くマッサージをすると内出血してしまう場合も考えられるので、力の入れ過ぎには注意して優しくマッサージを行いましょう。これからご紹介する母乳マッサージの他にもいろいろな母乳マッサージ方法があるので、自分にあった方法を試してみてくださいね。

差し乳と溜まり乳の割合は?

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おっぱいにはタイプがあり、大きく分けると「差し乳」と「溜まり乳」と呼ばれるタイプがあります。簡単に説明すると、おっぱいの張り方と母乳の出方に違いがあります。左右のおっぱいのタイプが同じケースもあれば、左右で違うタイプのおっぱいを持つママもいるようです。

差し乳と溜まり乳の違い

差し乳と呼ばれるタイプは、時間をあけてもおっぱいがあまり張ることはなく、授乳前や授乳中におっぱいが張るような感覚があります。差し乳は、搾乳をしても量が少ないタイプです。

溜まり乳は差し乳と比較すると、時間を空けると直ぐにおっぱいが張ってしまうことが多く、搾乳をすると大量に搾乳できるタイプのおっぱいです。母乳が出やすい反面、人によっては、油っぽい食べ物やカロリーが高い食べ物を食べると、乳腺が詰まって乳腺炎になるケースもあるようです。

溜まり乳は、短時間でも授乳の間隔が空いてしまうと、直ぐに張ってしまって石のようにカチカチになったり、しこりができたりする場合もあるようです。母乳の出に悩むママは、溜まり乳のように母乳がたくさん出るタイプが魅力的に見えますが、すぐにおっぱいが張ってしまうなどの悩みもあるようです。

片方だけ溜まり乳

両方のおっぱいが溜まり乳の場合もありますが、左右のどちらか片方のおっぱいだけ溜まり乳で、もう片方のおっぱいは差し乳という場合も珍しくありません。詳細な割合は発表されていませんが、授乳中のママは溜まり乳と差し乳に悩んでいるケースが多いようです。

片方は差し乳で、もう片方が溜まり乳の場合は、張り方も母乳の出方も左右で異なるので、炎症の原因を作らないように管理することが大切です。また、おっぱいのタイプは、途中で変化することもあるともいわれています。

母乳が出ないと...

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赤ちゃんは母乳で育てるのが普通で当り前のことと思っている人が、少なからずいることは事実です。母乳が全く出ないママの割合は、20,000人に1人ともいわれているので、実際には母乳が出ないとママが思い込んでいるだけということも考えられます。

ママによっては、どんなに頑張ってみても思うように母乳が出ない場合があります。ひとりで悩んで頑張り過ぎずに、出産した病院や母乳外来などで専門家に相談するのもひとつの方法です。

悩み過ぎないことが大切

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母乳育児をしようと思っても、母乳の出やすさや量には個人差があります。母乳が思うように出ないと、自分のせいだとノイローゼのような状態になってしまうママもいるでしょう。逆に溜まり乳のように、母乳が出過ぎてしまうママにも悩みはあります。

ママが悩み過ぎてしまうと、母乳の出方にも影響が出てしまうかもしれません。母乳が出ないと悩み過ぎずに、今回ご紹介した対処法を参考に、無理のない範囲で実践してみてくださいね。

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