2歳の夜泣きがひどい原因と対処法は?2歳で夜泣きは異常?もしかしたら夜驚症かも

「2歳を過ぎたのに夜泣きがひどい!夜泣きって赤ちゃんだけじゃないの?」「一度泣き出すと手が付けられなくて大変」など夜泣きに困っている方も多いのではないでしょうか。0~1歳の夜泣きが終わってホッとした頃、パワーアップしてまたやってくる2歳からの夜泣き。どう対処していけばよいのか、夜泣きの原因とともにみていきましょう。

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この記事の監修

相坂 明
小児科医
相坂 明

目次

  1. 夜泣きはいつからいつまで?2歳で夜泣きは異常じゃない?
  2. 2歳児が夜泣きをする原因
  3. 2歳を過ぎての夜泣きと発達障害の関係
  4. もしかしたら夜驚症かも?
  5. 2歳からの夜泣きに効果的な5つの対策
  6. ひどい夜泣きで病院に行く目安
  7. 2歳以上の夜泣きを経験した経験談
  8. 夜泣きは成長のひとつと考え、うまく付き合っていく

夜泣きはいつからいつまで?2歳で夜泣きは異常じゃない?

夜泣きとは、寝ていた赤ちゃんや幼児が夜中に突然起きて泣き出すことを言います。赤ちゃんの夜泣きは、日中のさまざまな刺激やストレス、生活リズムの乱れなどがあったときに起こりやすいといわれています。

また、赤ちゃんはまだ睡眠のリズムが完成していません。昼夜関わらず目が覚めてしまうため、どうして夜泣きをしているのかはっきりとした原因がつかめないことも多いようです。

赤ちゃんの夜泣きは、生後3ヶ月~1歳半頃がピークで、2歳頃には落ち着いてくるといわれています。しかし、2歳を過ぎ、幼児期になっても睡眠中突然起きて泣き出すことも実際は多くみられています。なぜ2歳を過ぎたころに夜泣きがみられるのでしょうか。

2歳児が夜泣きをする原因

2歳まで特に問題のない成長発達をしてきた幼児に考えられる夜泣きの原因は以下のようなものです。

1.日中に起きた出来事から受けた強い刺激やストレス

日中にいつもと違った楽しい経験をしたり、怖い、不安な出来事があったりなど、強い刺激やストレスがきっかけとなることが多いようです。環境の変化などが起こると夜泣きにつながりやすいといわれています。

幼稚園や保育園に通い始めたり、引っ越しをしたり、下のきょうだいが生まれたりなど、身の周りに起こる大きな変化が夜泣きにつながります。

■夜泣きに関する体験談
筆者の長女も2歳を過ぎたころから夜泣きが時々ありました。下の子を妊娠しているときや、幼稚園の発表会が近づいてきたころなど、不安な気持ちが強いときに夜泣きがみられました。

2.赤ちゃん返り

赤ちゃん返りとは、弟や妹が生まれたときに「ママが赤ちゃんにとられてしまう」といった不安や愛情不足を感じることによって起こるものです。下の子が生まれたころに始まる夜泣きは、赤ちゃん返りのひとつである場合もあります。

弟や妹が生まれたら「お兄(姉)ちゃんだからがんばろう」という気持ちも芽生えます。しかし、まだまだ2歳や3歳では、マやパパに甘えたい気持ちも強いはずです。がんばろうという思いとは逆に、寂しさや不安が夜泣きとしてあらわれてしまうのでしょう。

3.運動不足や昼寝のし過ぎにより体力が余っている

日中十分に遊べなかったり、一日中室内で過ごしていたりしたなど、エネルギーが発散できずにあり余っているときにも、夜泣きをすることがあるようです。昼寝の時間が夕方からになったり、必要以上に昼寝をしすぎたりすることも原因とされます。

疲労感を感じていないときには眠りが浅くなりがちです。昼寝の時間を調整し、子どもにあわせた体力を使う遊びができるように心がけると良いですね。

4.お風呂の時間が遅い

お風呂に入る時間も夜泣きと関係があるようです。お風呂に入る時間が遅く、寝る直前になってしまう場合は夜泣きの原因になることがあります。

質の良い深い睡眠をとるためには寝る前に体温が下がっている必要がありますが、寝る直前にお風呂に入っていると、体温が下がる前に眠りにつくことになります。体温が十分に下がっていないことで眠りが浅くなってしまうので、夜泣きにつながるのです。

5.睡眠環境が整っていない

寝る部屋の明かりが明る過ぎたり、寝る直前にスマホやテレビを見過ぎたり、寝る前の刺激が原因で覚醒状態になり眠りが浅くなってしまうようです。寝る数時間前から、身体を寝る体勢へと導くために部屋の電気を蛍光灯からオレンジ色の照明にするだけでも効果があるかもしれません。

6.成長痛

幼児期から小学生くらいまでの子どもにみられる成長痛が夜泣きの原因となることがあります。成長痛とは、成長に伴う足の骨のきしみのようなものといわれていましたが、疲労による膝や足関節周辺の炎症だという説もあるようです。

夜に痛みが出やすく、朝になると痛みがなくなるというのが成長痛の特徴のひとつです。痛みが出たらさすってあげることで、血行を良くするだけでなく、子どもの安心感につながります。

7.イヤイヤ期が原因

2歳のイヤイヤ期も夜泣きと深い関係がありそうです。2歳になるころには自我が芽生えてくるので、自己主張が激しくなります。このころの子どもは「自分のしたいことは何が何でもやりたい」という気持ちを持っています。しかし、全てが自分の思う通りにはいかず、子どもの願いを聞き入れられないことは少なくありません。

「イヤイヤ」が始まると、ママたちのイライラもつのります。始めは優しく説明してもまったく聞いてくれない状況になり「いい加減にして」と最終的に怒鳴りつける結果になることもあるでしょう。ママの怒った顔が子どもの脳裏に焼きついている場合があり、夜泣きとなってあらわれることもあるのです。

8.断乳・卒乳が原因

断乳や卒乳が夜泣きを引き起している場合があります。夜中におっぱいを飲むことがなくなれば、もしかしたらお腹が空いているのかもしれませんよ。

沿い乳で寝ていた子にとっては、安心材料であったはずのママのおっぱいをしゃぶることがなくなったのです。口さみしくて泣いてしまうのもわかる気がしますよね。

9.しつけで怒ることが原因

「しつけ」で怒ることが夜泣きの原因となる場合があります。2歳の子どもは言葉の理解もできるようになり、子どもが将来困らないようにするしつけは大事なことなので、いろいろと教えたくなってしまうものです。気づかないうちに厳しく言い聞かせてしまうこともありますよね。

しかし、まだ2歳では、「それはダメ」「お行儀が悪い」とこわい顔で責められると、子どもにママのこわい顔がインプットされてしまいます。2歳の子が夜泣きを始めたら「強く叱り過ぎたかな」と振り返ってみましょう。

2歳を過ぎての夜泣きと発達障害の関係

実際に精神発達に遅延がみられたり、発達障害や情緒障害を持っていたりする子どもの特徴として「夜泣きしやすくなる」「夜泣きが激しい」というものがあり、関連性が報告されています。何らかの障害が疑われる場合には、まずは子どもの生活パターンを見直してみましょう。

夜泣きを改善するためには、生活リズムを整えることが重要です。朝早く起こしてたくさん遊び、昼寝も遅い時間にならないように気をつけてみましょう。発達障害の場合、必ずしも「泣く」わけではなく、真っ暗な中、目を開けて起きていることもあるそうです。

生活パターンを見直したにも関わらず改善されない場合でも「夜泣き」=「発達障害」とはなりません。夜泣きに加え言葉の発達の遅れや多動、呼びかけに応じなかったりひとり遊びが多かったりという傾向がみられる場合は発達障害を疑い、相談してみましょう。

もしかしたら夜驚症かも?

夜驚症とは

夜驚症は子どもの睡眠障害の一種といわれています。1歳前後の赤ちゃんにみられる夜泣きとは違い、2歳を過ぎたころから小学生ごろまでみられるものです。眠ってから3時間以内に起こることが多く、一晩で何度も起こることもあります。病気でないとされ、中学生までには自然におさまることが多いとされています。

寝ているときに突然起きて泣き叫び、話しかけても耳を傾けようとせず、数分後に自然に治まることが多くあります。翌朝本人にたずねてみても、まったく覚えていないことも特徴です。

夜驚症の原因とは

夜驚症の原因ははっきりとわかっていません。日中のさまざまな体験による刺激、ストレス、不安な気持ちなどがきっかけで、子どもの未発達な脳で睡眠をコントロールできないために起こるとも考えられています。脳が発達し、睡眠機能が完成する思春期頃になると落ち着くといわれています。

夜驚症の対策

夜驚症の症状があらわれても、本人とは意思の疎通がまったくできない状態のため、周りからはどうすることもできません。呼びかけに反応せずに奇妙な言動をするので、初めて見たときにはとても不安になるでしょう。

しかし、病気ではないので、通常は自然に治まるのを待ちます。動きまわるなど危険が伴う行動がある場合は、注意して見守りましょう。症状が長引いたり、成長とともに力が強くなり危険な行動をしたりする場合は、内服薬を処方してもらえることもあるため、医師に相談してください。

2歳からの夜泣きに効果的な5つの対策

1.子どもとのスキンシップを増やす

子どもは親とのスキンシップで安心感を得ることができます。成長とともにさまざまな経験をし、楽しい、不安、嫌だなど多様な感情を感じていきます。

子どもは、経験の中で大好きなパパ、ママとのスキンシップを通して安心することができるのです。下のきょうだいが生まれて少し不安になっていたり、保育園やプレ幼稚園に通い出して緊張していたりする時期には、いつも以上にスキンシップを増やし、子どもへの大好きをたくさん伝えてあげましょう。

2.生活リズムを整える

生活リズムを整えることで、質の良い睡眠をとれるようになります。早寝早起きはもちろん、日中にしっかり活動してエネルギーをうまく発散させること、昼寝の時間の調整など、普段の生活リズムを見直してみましょう。

3.寝る前に強い刺激を与えない

テレビだけでなく、スマホやタブレット、ゲームなどは、2歳を過ぎた子どもにとって魅力的なものです。しかし、寝る前に使用すると、画面が発する青い光によって脳が覚醒し、結果睡眠が浅くなってしまいます。最低でも寝る1時間前からは使用しないようにし、ゆっくり過ごすことを心がけましょう。

4.睡眠環境を整える

寝室の環境を整えることで、睡眠の質を高めることができます。室温や湿度、照明など、眠りやすい環境づくりを心がけましょう。

5.お休み前のお約束事を作る

2歳頃になると、毎日のお約束として、パターン化した行動を繰り返すことができるようになります。「絵本を読む」「お気に入りのぬいぐるみやおもちゃを抱える」などの行動をお約束に取り入れてみるのも良いでしょう。安心した眠りに導いてあげるのに効果があります。

6.カモミールティーでリラックス

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夜泣き対策として、カモミールティーを飲ませてみるのも良いかもしれません。「すやねむカモミール」は、カモミールを中心に厳選した3種類のハーブをブレンドした自然派のハーブティーです。ノンカフェイン、無香料・無着色で、農薬や放射線の検査も定期的に実施しています。

離乳食に慣れた1歳頃からは、白湯で薄めて冷ましてから哺乳瓶やストローコップで。授乳期の赤ちゃんには直接飲ませず、ママが飲むことにより母乳を通して飲ませてあげます。「すやねむカモミール」を飲んで身体を温めると同時にリラックスして眠りにつけると良いですね。

7.アロマでリラックス

出典:www.amoma.jp
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ママと赤ちゃんのためのナチュラルブランド「AMOMA(アモーマ)」の「ベビースリープ」は、赤ちゃんの夜泣きに悩むママにおすすめのブレンドエッセンシャルオイル。ヨーロッパや地中海で収穫された新鮮な3種類のハーブを原料とし、合成香料・防腐剤などは無添加の精油を作りました。

ラベンダーとベルガモット、クラリセージの香りが、赤ちゃんの「すやすや習慣」をサポートしてくれるでしょう。やさしく香るように、寝かしつけやお昼寝のときにアロマディフューザーに入れて使うと良いですね。

ひどい夜泣きで病院に行く目安

2、3歳になってひどい夜泣きが続けば「病気なのかな」と不安になりますよね。成長とともに自然になくなるものではありますが、あまりにもひどい場合には病院で相談してみてください。

1回の夜泣きが10分以上続く

何度も夜泣きで起こされる状態が毎日のように続けば、家族も寝不足になってしまいます。一晩に何回も夜泣きをしたり、1回の夜泣きが10分以上続いたりする場合は医師に相談してみましょう。夜泣きの症状を軽くする薬もあるそうですよ。

耳やお腹を気にして触る

夜泣きの際に耳やお腹を気にして触っている場合はただの夜泣きではなく、傷みや違和感によって泣いているのかもしれません。具合が悪いのかもしれないので、小児科で診察してもらいましょう。

痛がる様子がある

痛がる様子がある場合は、夜泣きではなく別の原因が隠されていると考えられます。泣きながら痛いところを触っているようであれば、小児科を受診してみましょう。なお、成長痛は手でさすってあげると安心感から痛みが落ち着いてくることもあります。特に治療の必要はありませんが、長く続くようなら相談してみましょう。

夜泣き以外にも気になる症状がある

夜泣き以外に気になる症状がある場合は医師に相談しましょう。たとえば、「視線があわない」「言葉が遅い」「多動がある」「ごっこ遊びをしない」などの症状があれば、発達障害の可能性があります。夜泣きは発達障害との関連もあるといわれているので相談してみましょう。

アトピー性皮膚炎などがあれば、かゆみが夜泣きの原因になっていることが考えられます。鼻閉・いびきなどが強い場合、アデノイド・扁桃肥大などによる睡眠時の呼吸障害(無呼吸)などが夜泣きの原因になっている可能性もあります。

2歳以上の夜泣きを経験した経験談

3歳で夜泣きがはじまりました

私にはふたりの子どもがいて、ふたりとも3歳のときに夜泣きを経験しました。ちょうど幼稚園に入園したころです。特に上の子のときは下の子が1歳でまさに赤ちゃんの夜泣きの真っ最中だったので、ふたり同時に泣かれて寝不足気味だったことを覚えています。

幼稚園に入って緊張もしますし、新しいお友だちがたくさんいるところに初めて行くのでは仕方がないことです。たくさんお友だちがいれば、喧嘩もする日も、仲良く遊んでとても楽しい日もあります。環境の変化で夜泣きが再発することはママ友から聞いていたので、慌てることなく思いきり抱っこすることで乗り切りました。

1週間くらいは続きましたが、幼稚園生活に慣れたころにパッタリと夜泣きは治まりました。小さな体でよくがんばったねと思い、子どもをとても頼もしく思える瞬間でした。

2歳からの夜泣きが大変でした

私には2人の子どもがいます。上の子が2歳を過ぎたころから時々夜泣きがみられるようになりました。1歳前後のいわゆる赤ちゃんの夜泣きはあまりひどくなく、授乳をしたり抱っこすることで落ち着いたのでそこまで、大変ではなかったと思います。

私の場合やはり2歳を過ぎてからの夜泣きが、声も大きいし、何を言っても落ち着かないし、暴れるしですごく大変だと感じました。知らない人に会ったり初めての場所に行ったりと、赤ちゃんや幼児にとって、日常生活は初めての体験ばかりです。

強い刺激を受けた日には夜泣きをしていたのを思い出します。我が子の場合は幼稚園に入ってから夜泣きがパワーアップしました。夜驚症です。下の子を妊娠したこと、発表会への緊張など、日中は何ともないように見えても精神的にはすごく負担があったのだなと感じました。

一度始まると手を付けられずどうしようもないのですが、2歳以上となると声が大きいので、ご近所に迷惑ではないかと心配でした。ご近所さんと会ったときには声をかけ、夜泣きでご迷惑をおかけしていることを謝りましたが、お互いさまだと言ってもらえて少しほっとしました。

特に周りに小さい子がいる家であれば、声を掛け合うことも親にとっても夜泣きのストレスを軽減するために大事なのではないかと感じました。

夜泣きは成長のひとつと考え、うまく付き合っていく

夜泣き対策を試しても、すぐには治まらないことが多いかもしれません。子どもがさまざまな経験を通じて成長していくために夜泣きが起こると考え、夜泣きに対して親がストレスをためないようにすることが大切なのではないでしょうか。

夜泣きで心配なご近所への騒音は、事前に近所の方へひと言伝えておくと、また夜泣きをしたときに嫌な気持ちになりにくいかもしれません。無理に泣き止ませようとする方が親自身ストレスを感じてしまいます。

2歳を過ぎた夜泣きは声も大きく、本当に気が滅入りそうですが、いつか必ず治まるものです。この子は今日がんばってきたのだなと受け止め、うまく乗り切っていきましょう。