AIが育児の相談相手になる時代へ|ママたちに広がる新しい子育てサポート
育児の相談相手として、AIチャットや育児アプリなどのデジタルサービスを活用するママ・パパが増えています。特に2025年以降、AIを育児のサポートツールとして利用する家庭が世界的に増加しているというデータもあり、新たな選択肢が注目されています。デジタルサービスを活用した子育てサポートについて、使い方や注意点を紹介します。
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目次
育児相談の選択肢が広がっている
妊娠中や育児中は、「こんなときみんなどうしているんだろう?」「これって大丈夫かな?」と不安になる場面がたくさんありますよね。このようなときに相談先として頼りにされてきたのは、家族や友人、自治体の窓口などで、情報源は育児書や先輩ママというのが一般的でした。
こうした従来の相談相手に加えて、近年は掲示板やSNSの育児コミュニティ、そして育児アプリやAIチャットも選択肢にあがっています。スマートフォンひとつでさまざまな情報にアクセスでき、夜中の授乳中や赤ちゃんが寝たあとなど、誰かに相談しにくい時間帯でも利用できることが、デジタルサービスの大きな魅力です。
・AIチャットへの相談
・育児記録アプリの活用
・オンラインのママコミュニティ
・オンライン診療や遠隔医療サービス など
AIチャットがママたちに選ばれる理由

対話型で質問しやすい
デジタルサービスの中でも、ここ数年で特に利用者が増えているのがChatGPTやGemini、Copilotなど、生成AIを使用した対話型のAIチャットサービスです。
これらのAIチャットは、利用者が質問を投げかけると、会話のキャッチボールをするように答えが返ってきます。検索ワードを駆使する必要がなく、24時間365日いつでも利用できるため、日常の小さな疑問や悩みも、思い立ったときにすぐ質問できる使い勝手の良さがあります。
【発達】
□生後5ヶ月でまだ寝返りをしないけど大丈夫か心配
□寝かしつけがうまくいかない
□イヤイヤ期への対応に悩んでいる
【離乳食・食事】
□生後6ヶ月から離乳食を始めるときの進め方がわからない
□離乳食完了期の1週間分の献立を教えて
□1歳の誕生日のお祝いメニューや行事はどんなものがあるか知りたい
【生活】
□雨や酷暑で外に遊びに行けないときに室内でできる遊びは?
□旅行や帰省で準備するものリストを知りたい
□おもちゃの片づけや約束を守ることなどのしつけ方
人にいえないことも話せる安心感がある
内閣府が行った調査では、生成AIを利用する目的として情報検索、文章作成に次いで多かったのが「悩み相談」でした(※1)。特に10代~40代の女性でその傾向が強く、生成AIを「悩み相談」のために使用していると答えた人の割合が30%を超えています。
対話型AIは、人に相談しづらい内容を話したり、第三者の意見として参考にしたりするために使われていることが多いのもわかっています。SNSでは意見が分かれたり、厳しいコメントを受けたりすることがありますが、AIチャットは質問した人を否定することなく、落ち着いて情報を整理しながら回答してくれるため、それが安心感につながっているのかもしれません。
また、育児に対する罪悪感や不安について相談するケースも増えています。AIチャットは情報検索や作業を効率化するツールとして使われるだけではなく、精神的なサポートや生活のアシスタントとして活用されているようです。
□子育てと家庭の両立をどうすればいい
□パパとの役割分担がうまくいかない
□職場に復帰できるか不安
□自分の時間がなくてしんどい
□今日も疲れていてつい強く叱ってしまった
育児アプリで子どもの成長を見守る家庭も

子育て情報を発信する育児アプリの進化も見逃せません。進化した育児アプリには子育てに役立つ便利な機能が多く搭載されており、以下のような機能がママたちに支持されています。
・授乳時間やおむつ替えの記録
・育児日記
・発育の記録管理
・予防接種スケジュール
・離乳食管理
・睡眠リズムの分析 など
記録を家族で共有できるサービスも増えており、ママだけでなくパパも育児状況を把握しやすくなっています。ママの妊娠から子育て応援アプリ「ままのて」もそのひとつ。授乳タイマーなど毎日の育児を記録するだけでなく、パートナー連携で赤ちゃんの成長や思い出を共有できます。忙しい毎日のなかで「覚えておかなきゃ」という負担を減らしてくれるのも魅力です。
オンライン診療の利用も増加

子どもが体調不良のときや、ママが診察を受けたいときに、小さな子どもを連れて病院へ行くのは大変です。準備・移動・診察までの待機時間を考えると、その負担を軽くしたいというニーズは多く、近年はオンライン診療を利用する家庭も増えています。
自宅にいながら医師に相談できるため、軽い体調不良の相談や育児に関する不安、産後の体調管理などに活用されています。毎年決まった時期に症状があらわれる花粉症などの薬を処方してもらいたいときも便利です。
オンライン診療は、対面で行う診察と比べるとすべての症状に対応できるわけではありませんが、「まず相談したい」という場面では心強い存在といえるでしょう。
AIを活用するときの注意点

偽情報や誤情報に注意する
便利なAIですが、利用する際には注意も必要です(※2)。AIは有益な情報を提供できる一方で、偽の情報や誤った情報を含む可能性があるからです。
実際、災害時に生成AIによって作成された偽の情報が拡散され、混乱を招いたケースがありました。AIチャットの回答に、根拠のない誤った情報や最新ではない情報が含まれていることもあります。
AIを活用するときはAIの情報をうのみにせず、公的な機関や公式のサイトなどから発信されている情報を確認するようにしましょう。
AIは補助ツールとして活用する
AIに依存するリスクも指摘されています。依存度が高くなると、実生活で人とのコミュニケーションが減り孤立を深めたり、自分で調べ考える機会が減ったりする可能性があります。AIが同調してくれることで物事の見え方がかたよってしまい、周囲の人の意見に耳を傾ける余裕がなくなることも考えられます。
自分で考えて判断すること、人とコミュニケーションをとることは、AI任せにできない領域です。AIはあくまでも育児を支える補助ツールとして活用することが大切です。
専門家の判断を得ることも大切
子どもの体調不良や発達に関する心配、制度や法律に関することなどは、正確さが求められると同時に個別の対応が必要なケースがあります。AIチャットが提供する一般的な情報では、正しい対処法や具体的な解決につながらないこともあるため、医療や発達に関することは医師や助産師など、制度や法律に関することは専門家や自治体の窓口などを利用しましょう。
個人情報の扱いに注意する
生成AIは利用者が入力した内容を学習データとして使用することがあるため、入力した情報が別の利用者の回答に使われる可能性があります。個人情報や人に知られたくない情報を入力すると、情報漏洩につながる場合があるのです。
生成AIを使用するときは子どもの名前や写真など、個人情報や機密情報の扱いに注意しましょう。AIの設定から、入力データを学習データとして使用しない仕様に変更するなどの対策が必要です。
人の知的財産権などを侵害しない
AIを使って画像やキャラクターなどを生成するときに注意したいのが著作権や商標権、パブリシティ権です。たとえば既存のキャラクターと似たキャラクターを生成したり、作家の画風を真似たりするのは、これらの権利を侵害する可能性があります。
「個人で楽しむ範囲だから」とSNSにアップするなどすると、思わぬトラブルに発展することも。似た画像ができあがったときはそれを使用しないようにするか、権利者の許諾をとってから使用するなどの対応をしましょう。
これからの育児は「ひとりで頑張らない」がキーワード

子育ては正解がひとつではありません。だからこそ、悩んだときに頼れる選択肢が増えることは大きな安心につながります。
AIチャットや育児アプリ、オンラインコミュニティなどのデジタルサービスは、忙しいママ・パパの心強い味方になりつつあります。ただし、デジタルだけに頼るのではなく、家族や友人、医療機関などリアルなサポートと上手に組み合わせることも大切です。
これからの育児は「ひとりで頑張る」のではなく、「さまざまなサポートを活用しながら親子で心地よく過ごす」時代へと変化しているのかもしれません。




