【助産師監修】1歳の夜泣きがひどい!原因や対策法は?体験談もご紹介

1歳になるまで夜泣きをしたこともなかったのに、1歳を過ぎてから急に夜泣きが始まってしまったらママやパパは不安に感じてしまいますよね。毎晩続く夜泣きにストレスがたまっているというママやパパも少なくありません。ここでは、1歳の子どもの夜泣きの原因とその対処法をご紹介します。

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この記事の監修

河井 恵美
助産師・保育士
河井 恵美

目次

  1. 夜泣きの時期とは?いつからいつまで?
  2. 1歳を過ぎた幼児が夜泣きする原因
  3. 夜泣きではなく寝言泣きの場合も
  4. 1歳を過ぎてからの夜泣きに効果的な10の対策
  5. 1歳の夜泣きは放置することも大切?
  6. 1歳の夜泣きに関する体験談
  7. 夜泣きは成長の一環
  8. 夜泣き対策のおすすめグッズ
  9. あわせて読みたい

夜泣きの時期とは?いつからいつまで?

夜泣きを始める時期は赤ちゃんによってさまざまですが、一般的には生後4~5ヶ月頃から夜泣きが始まることが多いといわれています。夜泣きのピークの時期は生後9ヶ月頃といわれていて、1歳頃まで続き、その後は夜泣きをする赤ちゃんは少なくなることが多いようです。

ただし夜泣きが続く期間や月齢には個人差が大きく、1ヶ月で終わる赤ちゃんもいれば、2~3歳まで続く子どももいます。

では、1歳を過ぎてから夜泣きをするのには、どのような原因があるのでしょうか。

1歳を過ぎた幼児が夜泣きする原因

脳がまだ未発達

1歳を過ぎてからの夜泣きの原因のひとつとして考えられるのが、大脳の前頭葉の発達が未熟であるということです。前頭葉には、不安感や不快感を抑える働きがあるといわれており、それが未発達なため、夜泣きをしてしまうのだとか。これは1歳児に限らず、0歳児の夜泣きの原因のひとつとしてもあげられています。

また1歳児はまだ大人よりも眠りの浅いレム睡眠の時間が長いため、そのあいだに夜泣きをすることが多いようです。

日中の刺激が強すぎる

人の脳は新しい経験を積むと、眠っているあいだに情報を整理します。そのため、日中に新しいことをたくさんしたり、興奮したりすると、刺激が強すぎて夜泣きの原因となってしまうことがあります。

また日中の体験を夢にみることもあり、夢の中でそのできごとにびっくりして泣きだしてしまうこともあるそうです。1歳になるころには活動範囲も広がり、より刺激的な体験をする機会も増えるため、1歳になって夜泣きが始まることも少なくありません。

子どもの体調不良

子どもの体調が悪いときにも、夜泣きをしてしまうことがあります。とくに鼻水や発熱といった症状があるときには、中耳炎や副鼻腔炎などの目や耳に問題があることも少なくありません。これらの症状があったり、しきりに耳や鼻を気にしていたりするようなら、一度病院を受診してみてくださいね。

またお腹の病気にかかっているときにも、激しく夜泣きをすることがあります。日頃から赤ちゃんの様子や便の状態などを気にかけ、病気のサインを見逃さないようにしましょう。

夜驚症の場合

幼児や子どもによくみられる睡眠障害のひとつに、夜驚症(やきょうしょう)というものがあります。夜驚症とは夜中に突然目を覚まし、激しい恐怖感に泣き叫んでしまい、電気をつけたり、大人が声をかけたりしても泣きやまない症状を言います。

原因はまだ解明されていませんが、症状は30秒から5分でおさまり、その後何ごともなかったかのように眠りに戻るのが一般的です。また夜驚症は成長とともに自然に消失していくことが多いと言われています。

歯がムズムズする

1歳を過ぎると、すべての乳歯が生えてくる準備が始まります。そうすると、眠れないほど歯ぐきがむずがゆくなることがあります。歯ぐきがかゆかったり歯が痛んだりすると大人でもぐっすりと眠ることができませんよね。したがって、歯がムズムズしているのが夜泣きの原因となっていることも考えられます。

この時期に有効なのは歯固めです。歯固めを噛むことで、歯ぐきのムズムズや痛みを和らげてくれるのです。もし、泣きながら指をしゃぶっていたり歯ぐきを触っているたりするようならば、歯固めを与えてあげてみましょう。歯が生えてくることが原因であるならば、夜泣きが少し治まってくるかもしれません。

寝具が気に入らない

また、子どもの夜泣きの原因として寝具が気に入らないから、という理由もあるでしょう。これは、上等な布団を使用するという意味ではなく、布団のかけすぎだったり、逆にかけなさすぎだったりすることが夜泣きの原因となっている場合があります。子どもは大人が思っている以上に体温が高く、暑がりです。寒いと思って布団をかけすぎると、子どもは暑くて泣いてしまうことがあります。

そんなときは、布団をかけたり脱がせたりして子どもの体温を調節してあげると良いでしょう。また、布団だけではなく、パジャマにも気を付けてあげたいですね。寒いからと言って、子どもに裏起毛のパジャマを着せて、子どもが汗だくになっているということもありますので、夜泣きをしているときは、寝ている子どものようすをこまめにチェックしてあげましょう。

ママやパパのイライラが赤ちゃんにも伝わっている

赤ちゃんにはママやパパの感情が伝わっています。ママやパパが笑顔のときは、赤ちゃんも笑ってくれるし、ママやパパが不機嫌なときは赤ちゃんは笑ってくれないはずです。これは夜泣きをしている子どもにも同じことが言えます。

子どもが夜泣きをする→ママやパパがイライラする→イライラを感じた赤ちゃんが不安になりさらに夜泣きがひどくなる→ママやパパがいらいらする…という悪いサイクルがママやパパのイライラによって引き起こされてしまいます。

夜泣きではなく寝言泣きの場合も

赤ちゃんがフニャフニャと泣き出しそうな場合、ママやパパはどのようにするでしょうか。「大泣きする前に抱っこしよう」と思い、抱き上げてあやしたりおっぱいをあげたりしている方も多いのではないでしょうか。

しかし、このフニャフニャ言っているのは、泣こうとしているのではなく寝言の場合があるのです。そして、ママやパパが子どものこのような小さな声にまで反応することによって「浅い睡眠になったらひとまず声をあげなければいけない」という習慣を叩き込んでしまっているというのです。

このようなケースを「寝言泣き」という言います。赤ちゃんが夜中40〜60分ごとに泣く場合、寝言泣きの可能性が考えられるようです。

海外では「なるべく寝ている子どもの小さな声には反応しないように」という育児法を取り入れている国もあります。子どもは常に静かに寝ているものではありません。「もしかして寝言かも」と感じたときは、すぐに反応はせず、なるべくそっとしておいて様子をみてあげてはいかがでしょうか。

1歳を過ぎてからの夜泣きに効果的な10の対策

1.生活リズムを整える

夜泣き解消のためにはまず、生活リズムを整えることが大切です。早寝早起きの生活を心がけ、お昼寝もなるべく決まった時間に行うようにしましょう。いきなりリズムを整えるのは難しいので、まずは朝早く起こすことから始めてみてくださいね。

また、朝しっかりと日光を浴びるようにすると、夜に眠りを促すメラトニンの分泌が多くなりますよ。さらに日中に身体を動かして遊ばせると、ほど良い脳への刺激となり、質の良い眠りへとつながります。

2.体温調節に気をつける

心地良い睡眠のためには、体温調節が大切です。気温の変化にあわせて、ついつい服を着せすぎたり、エアコンを効かせすぎたりしてしまいがちですが、1歳児は大人と体温が違うため、大人と同じように体温調節をすると暑すぎたり寒すぎたりすることもあります。

そのため夜泣きをしているときに限らず、寝汗をかいていないかどうか、手足が冷たくなっていないかどうかをチェックし、その子に合った体温調節を心がけましょう。

3.入眠儀式をさがす

入眠儀式とは、毎日眠る前に行う習慣のことを言います。子どもが眠るタイミングを理解するためにもおすすめですので、ぜひその子にあった入眠儀式を探してみてくださいね。入眠儀式がきちんと習慣化されてきたら、夜泣きをしたあとでも寝かしつけが楽になるかもしれませんよ。

・赤ちゃんに「もう寝ようね」ときちんと伝える
・寝る時間を決める
・寝る前の行動を決める

などから始めてみてはいかがでしょうか。ただ毎日続けることなので、あまりママやパパの負担にならないようなものを探すようにしましょう。

4.断乳する・ミルクをやめる

夜中に何度も起きてはおっぱいを欲しがるという場合は、口寂しくて泣いている可能性があります。1歳を過ぎて離乳食も順調に進んでいれば、夜に母乳を与える必要はありません。そのため、夜の頻繁な夜泣きと授乳がつらい場合は、思い切って断乳してみるのもひとつの手です。

授乳が入眠儀式になってしまっている場合は、しばらく断乳による夜泣きにママは苦労させられますが、3日ほどでおっぱいなしでも寝られるようになることが多いので、まずは3日を目安に頑張ってみてくださいね。

また、おっぱいではなくミルクを飲んでいる場合にも、寝る前や夜中に起きたときのミルクをやめることで夜泣きがなくなるケースがあるようです。寝る前や夜中にミルクをあげてしまうと赤ちゃんの胃腸の負担になることがあるようです。

ミルクをあげることが入眠儀式になっているといっていて欲しがる場合は、だんだんと量を減らしたり、白湯で代用したり、カモミールティーを代わりにあげてみましょう。

5.お腹の空かせすぎに注意する

離乳食が順調であれば、夜間の授乳やミルクは必要ありませんが、それでも1歳ごろはまだ胃が小さく、夜中にお腹が空いて夜泣きしてしまうこともあります。とくに夕ご飯の時間が早い場合は、朝ご飯まで大きく時間が空いてしまうため、夜泣きをしてしまう可能性が高くなります。

そのため、お風呂上がりにフルーツや牛乳を与えてみてはいかがでしょうか。水分補給としてもおすすめです。

6.落ち着く音楽を聞かせる

落ち着く音楽を聞かせるのも、夜泣きをしている赤ちゃんに寝てもらうひとつの方法です。ママのお腹の中の音であるホワイトノイズの音を模した音楽や、寝息のような音の入った音楽など赤ちゃんが寝るのに適した音楽がたくさんあります。

普段、赤ちゃんが夜泣きをしたときには添い寝をしてトントンしてあげている方は一緒に音楽をかけたらさらに効果があるかもしれません。

7.ママやパパが一度離れて気持ちを落ち着ける

子どもはママやパパの気持ちに敏感で、ママやパパのストレスやイライラを感じとって夜泣きをしてしまうこともあります。また毎日続く夜泣きにママやパパが参ってイライラしてしまうと、さらに夜泣きが悪化してしまうことも。

それがわかっていても連日、夜泣きのために睡眠時間を削っていると感情をうまくコントロールできないこともあるでしょう。どうしてもイライラしてしまって仕方がないときは、いったんママやパパが別室に離れて気持ちを落ち着けるのもひとつの方法です。赤ちゃんの安全を確保した上で、数分程度なら夜泣きをしている赤ちゃんから離ていても大丈夫でしょう。気持ちを落ち着かせてから赤ちゃんに向きあいましょう。

8.パートナーに代わりにみてもらう

子どもの夜泣きがあまりにひどく、限界のときはパートナーに協力してもらうのもひとつの対処法です。本当に大変だということを伝えればパートナーも理解してくれるはずです。

また、パートナーに頼むときは赤ちゃんが、どうやれば泣き止みやすいかを教えてあげましょう。パートナーも突然夜泣きの対応をしてほしいといっても困惑してしまいます。添い寝の仕方や、トントンをしてあげた方が良い、音楽を聞かせてあげると寝てくれるなどその赤ちゃんにあった対処法があるはずです。夫婦同士お互いが思いやりを持って子どもの夜泣きには対応しましょう。

9.環境の変化に気を配る

1歳になると、旅行や帰省などで普段と違う場所で眠る機会も増えてくるでしょう。そういった環境の変化が刺激となり、夜泣きをしてしまう子どもも少なくありません。ただ、だからといって一切帰省しないなどというわけにはいかないですよね。

そんなときには、普段使っている入眠グッズをもっていったり、ママやパパのにおいのする洋服などをかけてあげるなどして、なるべく普段眠っている環境に近付けるように工夫してみてください。ちょっとの工夫で、夜泣きもおさまってくるはずですよ。

10.体調不良を疑う

普段は夜泣きをしないのに、急に夜泣きし始めたり、普段と様子が違ったりするときには、体調不良を疑ってみてください。1歳児だとまだ言葉にして体調不良を訴えることができないので、目に見えないものについては気づきにくいかもしれませんが、細かい点にまで気を配るようにしましょう。

1歳の夜泣きは放置することも大切?

子どもの夜泣きの時期は、ママにとっても試練の時期となりますよね。そんなとき、夜泣きを放置したらどうなるのでしょうか。「夜泣きを放置したらかわいそう」「サイレントベビーになったら…」などの不安があるでしょう。

結論から言うと、夜泣きを放置する勇気を持つことは大切なことです。夜泣きをするたびに懸命にあやしていてはママが疲れてしまいます。そのため、たまには放置をして、子どもの気がすむまで泣いてもらっても大丈夫ですよ。

サイレントベビーになるというのは、極端に放置をされた場合のみです。たった一晩、抱っこしないくらいではサイレントベビーにはなりません。抱っこをしない代わりに、泣いている赤ちゃんをトントンしながら「大丈夫だよ、もう寝ようね」と声をかけてあげてはいかがでしょうか。それだけで、寝てくれるときもあります。

ただし、夜に泣き声が響くことになってしまいますので、ご近所への配慮として、窓を閉める、会ったときには「夜泣きの時期ですみません」と挨拶をするなど気を配ることも必要です。

1歳の夜泣きに関する体験談

ままのて編集部に寄せられた1歳の夜泣きに関する体験談をご紹介します。

1歳5ヶ月で断乳するまで続きました

新生児のころからとにかく寝つきの悪い子で、1歳5ヶ月で断乳が完了するまで、毎夜1~3時間おきに夜泣きをしていました。友人の赤ちゃんは朝まで連続で寝る子が多く、かなりあせりました。とにかく毎日寝不足がつらかったのを覚えています。

夜泣きは授乳をすると落ち着くことが多かったです。原因不明で泣き止まないときは抱っこして家の中を歩き回ったり、泣き続ける赤ちゃんを抱きしめて椅子に座り、ひたすら夜泣きがおさまるのを待ったりしました。断乳してから夜泣きはピタッとおさまったので、今思うともう少し早めに断乳しても良かったかなと思います。

げっぷが夜泣きの原因?

我が家の子どもの夜泣きは、比較的軽いほうだったと思います。それでも生後3ヶ月~1歳前後くらいまで、おむつでもミルクでもなく、泣いている理由がわからないまま途方に暮れることがよくありました。

何をしても泣き止まないときはあるのですが「これが原因で泣いていたのか!」と意外に思ったのが「げっぷ」でした。眠る前にげっぷが十分に出せていなかったため、その気持ち悪さから夜泣きにつながり、げっぷが出たとたんに泣き止んだことが数回ありました。

卒乳前後の1歳ごろが夜泣きのピークでした

いまとなっては遠い記憶ですが、卒乳前後の1歳ごろがピークだったと思います。こんなときにおっぱいがあればと思いながら、抱っこしていました。もう復職していて、夜泣きのことを誰かに相談する時間もなかったので、新生児のときに受けたアドバイスのまま、部屋を変えて気分転換させようとしていました。さほどイライラはしていなかったのですが、わざと子どもに怒っているようなセリフを言って、夫の登場を促していました。

突然の夜泣き!1歳半まで続きました…

娘は比較的よく寝るほうで、1歳になるまで起きることはあっても朝方に1回授乳をするくらいでした。1歳になったタイミングで断乳をし、夜間授乳もなくなりしばらくは朝までぐっすり眠ってくれていました。ところが1歳3ヶ月~1歳4ヶ月ごろに突然夜泣きがはじまりました。

午前2時から3時のあいだに決まって「ワー」っと泣いて起きるようになり、寝かしつけに30分~1時間ほどかかるようになりました。ときには夜泣きで起きて泣き止んだあとに、そのまま朝まで遊んで眠らないこともありました。私自身もいつまでこの状態が続くのかと不安な気持ちになり、睡眠時間がとれず寝不足が続き、体力的にもつらかったです。

不安とイライラが募っていたのですが1歳5ヶ月~1歳6ヶ月頃にある日突然夜泣きがなくなり、ぐっすり眠るようになりました。あまりの唐突さに拍子抜けしたのを覚えています。

今考えると夜泣きをしていた時期は冬から春になって気候の変化が激しかったり、保育園に通い始めたりと環境の変化が大きく、子どもなりに心身ともに疲れを感じていたのかもしれません。ちょうど奥歯も生えそろう時期だったので、不快感があったのかもしれないとも思いました。

当時は「いつまで続くのか…」と思っていましたが、今では懐かしい思い出となっています。

夜泣きは成長の一環

毎晩繰り返される夜泣きは、マやパパにとってはつらいものですよね。筆者の娘も1歳当時は夜泣きが激しく、あまりひどいときには筆者も一緒になって泣きたくなってしまうほどでした。それまではおっぱいをあげればすぐに落ち着いていたのに、1歳4ヶ月頃からおっぱいも拒否で、のけぞりながら夜泣きをすることもあったため、手を焼いていました。

延々と夜泣きをされると「自分が何かいけないことをしたの」と不安になってしまいますが、夜泣きは子どもがしっかりと成長している証です。永遠に続くことはないので、気を楽にして夜泣きを乗り切りましょう。

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出典:www.amoma.jp
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