赤ちゃんのおしゃぶりはいつからいつまで?吸啜反射とは?メリットとデメリットとは
赤ちゃんグッズとして定番の「おしゃぶり」。赤ちゃんが泣いたり眠ったりするときに使っている方もいるでしょう。おしゃぶりはいつから始めて良いのでしょうか。また、吸てつ反射(きゅうてつはんしゃ)やおしゃぶりのメリットとデメリットについても解説します。(この記事は2021年11月時点の情報をもとに作成しています)
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目次
赤ちゃんの「おしゃぶり」の役割
育児をサポートするアイテム
赤ちゃんがおしゃぶりをすることが落ち着くといったイメージを持つ人も少なくありません。赤ちゃんにどうしても泣き止んでほしいとき、赤ちゃんに吸ってもらうことで泣き止ませたり、気持ちを落ち着かせたりするときによく使われるアイテムです。赤ちゃんがおしゃぶりを好んで吸う場合は、育児をサポートするアイテムといえるでしょう。
赤ちゃんがおしゃぶりを吸う理由
小児科と小児歯科の検討委員会 「指しゃぶりについての考え方」(2006)によると、おしゃぶりの利点として「精神的安定、簡単に泣き止む、静かになる、入眠がスムース、母親の子育てのストレスが減るなどが挙げられる」とあります。(※1)。
赤ちゃんが安心して落ち着いていると、ママやパパも心と時間にゆとりを持って育児ができるかもしれません。そういった意味でも赤ちゃんがおしゃぶりを好むならば与えたいと考える方も多いでしょう。
おしゃぶりはいつから始める?
生後2〜4ヶ月頃から
赤ちゃんは口のそばにある指やものを無意識に吸うといった特徴があります。これは、赤ちゃんがいろいろな物をしゃぶり、形や味、性質などを確認していると言われています。これを「吸てつ反射」といいます。(※1)。
おしゃぶりをスタートされる適切な時期は、生後2ヶ月頃を目安としてみてはいかがでしょうか。
初めはおしゃぶりを口元に触れさせてみる
はじめは下唇におしゃぶりを触れさせてみると良いでしょう。吸てつ反射で赤ちゃんがくわえて吸い始めるのでしばらく様子を見てはいかがでしょうか。
おしゃぶりを与えたとしても、赤ちゃんによってはすぐに吐き出してしまったり泣き出してしまったりすることもあります。赤ちゃんが特別嫌がらないようであれば、無理せず時間をおいて再チャレンジしてみてくださいね。
嫌がるときは時間や日を改める
赤ちゃんによっては、おしゃぶりを嫌がってスムーズに吸ってくれないこともあります。嫌がるタイミングで何度も吸わせようとチャレンジすると、余計に拒否してしまうこともあります。そのようなときは、時間や日を改めて再チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
しかし、おしゃぶりは赤ちゃんを落ち着かせるためのアイテムではあります。おしゃぶりを嫌がる場合は、無理に与えなくても大丈夫ですよ。
おしゃぶりのメリット
赤ちゃんが泣き止みやすくなる
おしゃぶりをすると赤ちゃんの機嫌がよくなるというのが一番のメリットという方も多いのではないでしょうか。特に外出先、電車の中などでどうしても泣き止んでほしいときにはおしゃぶりがとても助かります。
赤ちゃんがなぜ泣いているのかわからないとき、ママは不安な気持ちになりますよね。おしゃぶりを使うことで赤ちゃんが泣き止んでくれると、ママの心と身体の負担軽減にもつながるかもしれません。
寝つきが良くなる場合がある
赤ちゃんは自分ではなかなか上手に眠れないことも多いでしょう。寝かしつけに苦労するママやパパは少なくありません。眠いとぐずる赤ちゃんは多いので、添い寝や添い乳ができない場合や、パパが寝かしつけをする場合におしゃぶりを与えるとスムーズに眠ってくれる場合があります。
哺乳の発達に役立つ場合がある
おしゃぶりは、低出生体重児の哺乳の際に一時的に役立つ場合があります。低体重で生まれた赤ちゃんにおしゃぶり刺激を加えたところ、おしゃぶりをしなかった低体重の赤ちゃんと比べて、体重増加が大きかったという研究結果もあります(※2)
おしゃぶりのみが哺乳の発達に役立つとは言い切ることは難しいですが、赤ちゃんの成長に役立つ要素のひとつであれば取り入れても良いかもしれませんね。
おしゃぶりのデメリット
歯並びに影響がある場合も
乳歯が生えそろってからもおしゃぶりを使い続けると、歯並びに影響が出てくる場合があるといわれています(※1)。
歯並びに影響が出るデメリットは、見た目が悪くなることだけではありません。歯垢がたまりやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まることにもつながります。赤ちゃんの歯の健康のためにも、赤ちゃんが成長してきてもおしゃぶりを手放せない場合は歯科健診などで相談してみても良いですね。
コミュニケーションへの影響
おしゃぶりをして赤ちゃんが泣きやんでくれるようになると、ついついおしゃぶりに頼ってしまうということも少なくありません。おしゃぶりに頼って、親子でのスキンシップが少なくなってしまうと、コミュニケーション能力にも影響が出てくる場合があるとされます(※1)。
また、おしゃぶりで落ち着くと赤ちゃんが泣いていた原因がわかりにくいため、赤ちゃん我慢させてしまうかもしれません。どうしても必要なとき以外はおしゃぶりを使わず、ママやパパと赤ちゃんとのコミュニケーションを楽しむといった考えを持っても良いですね。
耳に負担がかかる
MSDマニュアル家庭版「幼児における中耳の感染症の概要」(2017)によると、「おしゃぶりにより耳管の機能が妨げられ空気が中耳に届かなくなる場合がある」とされています。これは吸うことを続けていると耳に負担がかかり、中耳炎などになりやすくなるといわれています(※3)。
特に鼻水や鼻づまりなど鼻の炎症を起こしているときや、中耳炎を繰り返している赤ちゃんは注意する必要があるかもしれません。耳への負担を考えて、おしゃぶりは頻繁に吸い続けないような工夫をしてみても良いですね。
おしゃぶりをやめるタイミングは?
おしゃべりが出てくる1歳ごろまでには、できるだけおしゃぶりを常に使用することを控えると良いとされています。 小児科と小児歯科の検討委員会 「おしゃぶりについての考え方」(2005)によると、「おそくとも2歳半までに使用を中止することがようにする」といわれています。(※1)。噛み合わせの異常を防ぐためにも、遅くとも2歳ごろまでにやめられると良いかもしれません。
しかし、今までおしゃぶりを頻繁に使用してきた赤ちゃんにいきなりやめさせることは大変です。たとえば、寝かしつけや泣き止ませることをおしゃぶり以外の方法でできるように様々な方法を試していっても良いですね。
赤ちゃんを安心させるためにも、おしゃぶりをつけているときも一緒に遊んだり、声をかけたりして、赤ちゃんのしたいことや、ママに伝えたいことなどコミュニケーションを心がけてみてはいかがでしょうか。
おしゃぶりをやめられない場合は?
4歳以降でおしゃぶりがやめられない場合は、 情緒的な面を考えてかかりつけの小児科医に相談することをすすめられています(※1)。専門家の診断を仰いだほうが良いかもしれません。子ども自身がやめられるように、納得いく方法を考えていきましょう。
【編集部が選ぶ】おすすめおしゃぶり3選!
【チュチュベビー】出っ歯になりにくいおしゃぶり
ドイツの医師が考案した出っ歯になりにくいおしゃぶり。赤ちゃんの自然な口腔内発達を考慮して作られています。生後0ヶ月から6ヶ月まで使用できるものと、6ヶ月から1歳まで使用できるものがあります。月齢に合わせて選択してみてくださいね。
蓄光タイプのため、赤ちゃんがおしゃぶりをつけたまま寝てしまっても気づきやすいのが安心です。
【NUK ヌーク】おしゃぶりスペース
種類:こねこ、コアラ、クジラ、トラ
見た目がかわいいヌークのおしゃぶりは、赤ちゃんの口周りにスペースがあいている独自の構造です。肌への接触面が少ないため、赤ちゃんの口周りの清潔を保つことができます。敏感な赤ちゃんの肌を守れるのは嬉しいですね。
付属のケースを使用すれば、電子レンジで簡単に消毒ができます。持ち運びにも便利です。
【コンビ】おしゃぶり 入眠ナビ
カラー:うちゅう(ネイビー)、リボンリボン(レッド)、おはなばたけ(ピンク)、森のくまさん(ホワイト)、きらきらぼし(ブルー)
サイズ:S、M、L
赤ちゃんの寝かしつけのために作られたおしゃぶりです。小児科医監修の元、日本の赤ちゃんに合う形状をこだわり抜いて作られました。
薄型で軽く、使いやすいと評判。おしゃぶりの周りには大きな穴が3つ開いていて、通気性が良いこともポイントです。赤ちゃんの頬に跡がつきにくいのも嬉しいですね。
おしゃぶりに関する体験談
双子育児をしています。新生児のころから、寝かしつけのときにはどうしてもお互いの泣き声で起こしあってしまっていました。そんなときに双子の先輩パパから聞いたのがおしゃぶりの活用でした。
実際にはじめたのは生後2ヶ月半ごろです。寝かしつけで添い乳ができない子におしゃぶりを吸わせていると、静かに吸っていてくれるのでもう一人の子を寝かせやすくなり、おしゃぶりを吸っている子もそのまま寝てしまうことも多くありました。おしゃぶりで寝かしつけのストレスが大幅に減りました。
また、二人同時に泣かれるのが怖くて外出が億劫になっていましたが、おしゃぶりがあると外出が怖くなくなりました。
おしゃぶりの吸わせすぎは良くないと理解していますが、おしゃぶりがあるとママのストレスがかなり減ります。しんどいときは頼ってみると良いと思います。
今後の課題は、おしゃぶりの卒業です。生後5ヶ月の今、徐々に添い寝で寝られるように練習を始めているところです。
おしゃぶりを上手に使って、ママも赤ちゃんもストレス軽減!
おしゃぶりはメリットもデメリットもあります。デメリットがあったとしても育児の定番アイテムとして販売され使い続けられているのは、使い方によってとても役立つからといえます。使うタイミングを工夫して、ママも赤ちゃんも、生活していく中でのストレスを軽減できると良いですね。
※この記事は2021年11月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。