子どもの指しゃぶりはいつまで?5つのやめさせ方と体験談!4・5・6歳にはやめさせるべき?
赤ちゃんのころから始まる指しゃぶりは、2歳頃までにやめることがほとんどです。しかし、4歳、5歳になっても指しゃぶりの癖が続くことがあり、いつまで続くのか心配に思うママは多いでしょう。ここでは、指しゃぶりに関する基本的な情報とともに、指しゃぶりの原因ややめさせる時期、やめさせ方について解説します。
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目次
子どもは指しゃぶりをいつまでするの?
「指しゃぶりの癖が直らない」「一度直った指しゃぶりの癖がまた始まった」といった指しゃぶりに関する悩みをお持ちのパパやママは多いでしょう。そこで、指しゃぶりはいつまで続くのか、目安をご紹介します。
1~2歳頃に昼間の指しゃぶりが減る子どもが多い
平成20年に発表された厚生労働省の資料では、1歳半で指しゃぶりをしている子どもは全体の30%であり、3歳では20%、5歳では10%と報告されています。(※1)
生後3ヶ月頃から始まる指しゃぶりは、1~2歳頃にはあまり見られなくなります。日中はおもちゃを使った遊びや歩行に夢中になるため、自然と指しゃぶりをしなくなるといわれています。ただし、眠たいときや退屈しているときには指しゃぶりをすることがあります。
3~6歳頃に多くの子ども指しゃぶりをしなくなる
3歳を過ぎても子どもが指しゃぶりをしていると、いつまで指しゃぶりが続くのか気になってしまうものです。しかし、指しゃぶりの癖は、3~6歳のあいだにほとんど見られなくなります。
何らかの理由で気持ちを落ち着かせるために指しゃぶりをする癖が出ることもあります。一過性のものであればあまり心配はいりませんが、頻度や経過によっては医師などに相談してみましょう。
小学校入学後も指しゃぶりを続ける子どももいる
小学校に入学後にも指しゃぶりをする子どもがいます。乳歯から永久歯への生え変わりの時期でもあるため、歯並びへの影響が気になるかもしれません。本人の意思を尊重しながらも、指しゃぶりを卒業できるように促してみてはいかがでしょうか。
赤ちゃんや子どものなぜ指しゃぶりをするの?
子どもが指しゃぶりをするには、さまざまな理由があります。年齢別に指しゃぶりの原因を見てみましょう。
1歳までの指しゃぶり
赤ちゃんには、生後2ヶ月頃から指やこぶしを口に入れたり舐めたりする仕草がみられます。1歳までの指しゃぶりには、たまたま口の近くにきた手をとらえ口に入れる「探索反射(たんさくはんしゃ)」、口に入ったものを吸う「吸啜反射(きゅうてつはんしゃ)」という本能的な行動が関係しています。
探索反射、吸啜反射による指しゃぶりが繰り返されるうちに、自分の意思で指しゃぶりをするようになります。これは、発達の中で見られる自然な行動といえるでしょう。
なかには、一日中指しゃぶりをしているという赤ちゃんもいますが、まだ無理にやめさせる時期ではありません。言葉で自分の欲求を上手く伝えられるようになると、多くの場合指しゃぶりは自然にみられなくなるといわれています。温かく見守ってあげましょう。
2~3歳頃の指しゃぶり
2~3歳頃までの指しゃぶりには、気持ちを落ち着かせるという意味があります。たとえば、ママが近くにいないときや、緊張しているときなど、自分の気持ちを落ち着けるために指しゃぶりが見られます。
卒乳や断乳をきっかけに指しゃぶりが始まるケースも珍しくありません。無理にやめさせるとかえって気持ちが不安定になる可能性があります。子どもとスキンシップをとって気を紛らわせたり、気持ちを落ち着かせたりしてあげましょう。
3歳以降の指しゃぶり
3歳以降の指しゃぶりは「ストレスや親子関係の問題によるもの」という見方はありますが、必ずしもそれだけではありません。乳児からの癖がそのまま習慣化しているだけというケースもあるでしょう。
これまでほとんど指しゃぶりをしていなかったのに、幼稚園への入園や引越し、きょうだいが生まれたことで突然指しゃぶりをするようになった、というケースもあります。一時的なものであればあまり気にする必要はありませんが、子どもとのふれあいの時間を大事にし、不安やストレスを受け止めてあげるようにしましょう。
指しゃぶりはやめさせるべきなの?
指しゃぶりをやめさせるべきかどうか、やめさせる時期については、医師の中でも見解が異なっています。小児科医は、指しゃぶりは生理的な行為のため、無理にやめさせる必要はないと考えられていることが多いようです。
一方で、小児歯科医は指しゃぶりをすると歯並びや噛みあわせに影響があると指摘しています。なるべく早くに指しゃぶりをやめさせた方が良いと考えられています。
2歳・3歳の指しゃぶりは心配ない
3歳頃までの指しゃぶりはに、あまり神経質になる必要はありません。言葉が発達して自分の欲求を伝えられるようになったり、活発に遊ぶようになったりすると、指しゃぶりの頻度は自然と減ることが多いです。昼寝をしなくなると夜寝つくまでの時間が短くなるため、寝るときの指しゃぶりも少なくなります。
パパやママは指しゃぶりのやめさせ方に気を取られてしまいがちです。しかし、3歳頃までは指しゃぶりをやめさせることよりも、子どもとスキンシップをとりながら楽しく遊ぶ時間を作ることが大事です。
4歳・5歳・6歳以降の指しゃぶりの影響
4歳・5歳・6歳以降に指しゃぶりをしていると、歯並びや噛みあわせに影響することがあります。そのため、そろそろ指しゃぶりをやめさせる時期といえるでしょう。
指しゃぶりが習慣化すると、いわゆる出っ歯の状態になる可能性があります。噛みあわせが悪くなると、姿勢が悪くなる、集中力が続かない、力が入らないなど、運動や勉強にも影響します。指しゃぶりを早めに卒業することで、歯並びや噛みあわせの悪化を予防できるといえるでしょう。
いつまでも指しゃぶりを続けていると、お友だちにからかわれたり、本人がコンプレックスに感じてしまったりすることも考えられます。
指しゃぶりのやめさせ方1.遊びに集中できる環境を作る
子どもは退屈で手持ち無沙汰の状態になると、指しゃぶりをすることがあります。子どもが楽しく遊べる環境を用意してあげることが、指しゃぶりのやめ方の大事なポイントです。
公園や子育て支援センターなどの施設に連れて行くのはもちろん、自宅のおもちゃでパパやママと思い切り遊ぶだけでも十分です。子どもにとって充実した遊びの時間を過ごせるように工夫しましょう。
指しゃぶりのやめさせ方2.スキンシップを多くとる
子どもによっては、不安やストレスが原因で指しゃぶりをしていることがあります。たとえば、引越しなどの生活環境の変化により、4歳・5歳・6歳頃から突然指しゃぶりが始まったという子どももいます。性格がとても繊細で、周りの人の言動に過敏に傷つきやすいというケースもあります。
パパやママは指しゃぶりを無理にやめさせるのではなく、まずはこうした子どもの不安をしっかり受け止めてあげることが大事です。スキンシップを多くとりながら、子どもの不安な気持ちを解消できるように時間をかけて接してあげましょう。
指しゃぶりのやめさせ方3.言い聞かせる
4歳・5歳・6歳頃になると、指しゃぶりがなぜ良くないのかが理解できるようになります。指しゃぶりが習慣化している場合は、一度パパやママが言い聞かせてみるといったやめさせ方がおすすめです。
なるべく子どもにもわかるよう、指しゃぶりをやめた方が良い理由を説明してみましょう。
・手に着いたばい菌がお腹に入って病気になる
・歯並びや噛みあわせが悪くなり、ご飯が上手に食べられない
・手や指が傷つき、さらにばい菌が入ると痛い思いをする
ただし、高圧的な態度で伝えたり「指しゃぶりは恥ずかしい」「いつまでも指しゃぶりを続けると赤ちゃんみたいだよ」といった本人が傷つく言い方をしたりすると、パパやママに隠れて指しゃぶりを続けてしまうことがあります。本人が納得できるような言い方を心がけてくださいね。
指しゃぶりのやめさせ方4.テーピングや絆創膏を利用してみる
指しゃぶりを頻繁に行うと、指にタコができたり皮がめくれたりすることがあります。指が傷ついたときには、少し大げさにテーピングをする、お気に入りのキャラクターの絆創膏をはるなどして、指しゃぶりができないようにするのも方法のひとつです。
テーピングや絆創膏を用いた指しゃぶりのやめさせ方で、意外とあっさり指しゃぶりを卒業できたという方は多いです。一度試してみてはいかがでしょうか。
指しゃぶりのやめさせ方5.指しゃぶりから気をそらす
子どもが指しゃぶりをしそうになったら、お茶を飲ませる、手に何かを持たせる、好きなおもちゃを渡しひとつのことに集中させるなど、気を紛らわる方法を試してみましょう。
寝る前によく指しゃぶりをする子どもであれば、パパやママが一緒に手をつないであげるのもおすすめです。子ども本人のストレスも少なく、自然な指しゃぶりのやめさせ方といえます。
指しゃぶりに関する体験談
子どもの指しゃぶりについてままのてに寄せられた体験談を紹介します。
娘は指しゃぶりを2歳までに卒業し、それ以降は指しゃぶりや爪を噛むといった癖があまり見られなくなりました。
しかし、4歳になったある日から、気が付くと指をなめる仕草がみられるようになりました。最初はふざけているのかなと思い、「汚いからやめようね」と注意したのですが、その翌日も指しゃぶりをしていました。注意したのにわざと同じことをしていると、そのときはややきつく叱ってしまいました。
その翌日もまた指しゃぶりをする姿があり、その様子からわざとやっているのではなく無意識にやっているのだとようやく気づきました。当時の筆者はあまり子どもと向きあう時間をとれずにいました。
幼稚園では運動会の練習が始まっており、娘にとってはプレッシャーやストレスを感じる場面が多くなっていたようです。子どもながらにさまざまな不安を抱えていたのだと思います。上手く言葉にできない葛藤が、指しゃぶりという仕草に現れていたのかなと感じます。
それ以来、指しゃぶりの行為を注意することはやめました。指しゃぶりのやめさせ方もいろいろ試していますが、それよりもなるべく時間を割いて子どもとコミュニケーションをとることが大事なのかなと感じています。
私自身が小学校入学直前まで指しゃぶりをしていました。特に愛情不足を感じたこともなく、ただ「自分の指をしゃぶるとおいしい」という理由で指しゃぶりを続けていた記憶があります。
母は周りの人から「愛情不足なのでは」「精神的に不安をかかえているかもしれない」といったことを言われることもあったようですが、しっかりと我が子に愛情をかけているという思いがあり、特に心配はしていなかったようです。ときどき両親から指しゃぶりをからかわれることはありましたが、無理にやめなさいと言われることもありませんでした。
そんな私が指しゃぶりをやめたのは、外で遊んでいて毒キノコを触ったことがきっかけです。「毒キノコの毒がお腹に入ったらどうしよう」と子ども心に不安で、何度も何度も手を洗いました。それでも毒が指についているかもしれないと不安を覚え、それから指しゃぶりをしなくなったのです。
この経験から、子どもが指しゃぶりをするのは愛情不足とは限らず、またその子にとってのタイミングが来れば自然と指しゃぶりをやめるだろうと考えています。我が子が指しゃぶりをなかなかやめようとしなくても、無理に指しゃぶりをやめさせないようにしようと思っています。
指しゃぶりはあまり神経質にならなくても大丈夫
指しゃぶりはほとんどの赤ちゃんにみられるもので、自然な行為といえます。やめる時期は個人差があり、3歳頃まではあまり気にする必要はありません。
4歳以降の場合は歯並びへの影響が懸念されますが、あまり指しゃぶりを厳しく禁止すると、かえって逆効果になることもあります。人間には誰でも癖があるように、子どもにも指しゃぶりの癖があるだけです。指しゃぶりのやめさせ方を参考に、指しゃぶりを卒業できるように温かく見守ってあげてくださいね。