おむつかぶれにワセリンは効果がある?使用法は?おすすめの商品もご紹介
赤くただれたりぶつぶつができたりする赤ちゃんのおむつかぶれが治らないと、ママも不安になってしまいますよね。実は、赤ちゃんのおむつかぶれ対策として、ワセリンが使えます。今回は、ワセリンの効果や、正しい使い方、おむつかぶれの注意すべき症状について解説します。
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目次
おむつかぶれにワセリンは効果がある?
おむつかぶれの原因
「おむつかぶれ」とは、その名のとおり、おむつを着用することによって赤ちゃんのおしりがかぶれてしまうことです。「おむつ皮膚炎」とも呼ばれ、皮膚が赤くなってただれる、ぶつぶつができる、かゆみや痛みがあるといった症状が見られます。
おむつの中は高温多湿のため、赤ちゃんの皮膚はふやけて傷つきやすい状態になっています。この弱った肌におむつがあたることによって生じる傷が、おむつかぶれの原因のひとつです。さらに、以下のような要因が傷に刺激を与えることで、炎症はどんどん悪化していきます。
・おしっこに含まれるアンモニア
・うんちに含まれる酵素
・おしりふきでこするなどの刺激
・おむつ内が高温多湿状態であること
・おむつのサイズが合わなくて皮膚に食い込んでいること
・真菌
また、おむつ替えの頻度が低かったり、下痢が続いていたりすることも、おむつかぶれを引き起こします。
ワセリンとは?
ワセリンは「白色ワセリン」「黄色ワセリン」「琥珀ワセリン」「茶色ワセリン」に分けられます。よくドラッグストアで見かけたり、病院で処方されたりするのは、白色ワセリンです。日本薬局方では、白色ワセリンは以下のように定義されています。
つまり、ワセリンは石油を原材料とした油だということです。特に白色ワセリンは精製度が高く、安定性に優れていることから、皮膚の保護剤としてだけでなく、化粧品や軟膏の基剤としても用いられています。一方、精製度の低い黄色・琥珀・茶色ワセリンは、主に工業用として使われています。
ワセリンの効果と副作用
ワセリンには保湿効果があるため、皮膚を保護して乾燥を防いでくれます。ただし、消炎作用を持つ薬ではないため、炎症を治すことはできません。
また、副作用として発疹・発赤・かゆみの症状が出ることもあります。もしこういった症状が出た場合は、すぐに使用を中止して受診しましょう。
おむつかぶれのときのワセリンの使用法
なぜワセリンがおむつかぶれに使われるのか?
ワセリンには皮膚の保湿・保護効果があります。ワセリンを皮膚に塗布すれば、油分が皮脂の役割を担ってくれるので、水分が蒸発することを防いでくれるのです。ワセリンの種類によっては医薬品として、皮膚のあれに効果を発揮するものまであります。
ワセリンを塗る前は必ずお肌の状態をチェック
おむつかぶれの原因によっては、ワセリンを塗っても悪化をくい止めることはできないため、注意が必要です。あらかじめよくお肌の状態を観察するか、医師に相談してからワセリンを塗ると良いでしょう。
なお、ワセリン使うべきでない状態については、「おむつかぶれにワセリンを使わないほうが良いケース」の項目で解説します。
ワセリンの塗り方
赤ちゃんのおしりかぶれにワセリンを塗る際は、以下のような点に気を付けましょう。
1.うんちやおしっこをよくふき取って清潔にする
うんちがこびりついて取りにくい場合や下痢を繰り返している場合は、ぬるま湯で洗い流すと良いでしょう。おしりふきで無理にごしごしぬぐってしまうと、悪化させてしまいます。
2.ふいたあとや洗ったあとは乾燥させる
おしりが湿った状態のままおむつを付けると蒸れやすくなってしまいます。ワセリンを塗る前にガーゼなどでやさしく水分を吸い取りましょう。
3.ワセリンを塗ってからおむつを付ける
おしりが濡れておらず、しっかり乾いたことを確認してからおむつが当たる部分にワセリンを塗ってください。
おむつかぶれにワセリンを使わない方が良いケース
ワセリンはおむつかぶれの防止などに役立ちますが、皮膚の状態によっては、使用を控えた方が良い場合もあります。自己判断でワセリンを使用し続けると、おむつかぶれを悪化させてしまうことになりかねないので、以下を参考にして皮膚の状態をよく観察しましょう。
炎症が悪化しているおむつかぶれ
おむつかぶれの症状があまりにもひどい場合は、ワセリンで悪化を防ぐのは難しいでしょう。特に、以下にあげたような症状が出ている場合は、ステロイド軟膏での治療が必要と判断されることもあるため、小児科や皮膚科を受診してください。
・びらん
・紅斑
・丘疹
おむつが直接当たらない部分がかぶれているとき
おむつかぶれは、おむつがこすれて傷ができることから生じます。そのため、おむつが直接当たらない部分には、基本的に発疹は見られません。太ももやおなかのしわといったおむつが当たらない部分にまで赤い湿疹などが見られるのであれば、通常のおむつかぶれではなく、「乳児寄生菌性紅斑(カンジタ皮膚炎)」の可能性が考えられます。
乳児寄生菌性紅斑とは、カビの一種である「真菌」が引き起こす皮膚炎のことです。おむつかぶれの原因が真菌である場合、通常のおむつかぶれの治療に用いられるステロイド外用薬などを塗ると、症状が悪化してしまいます。乳児寄生菌性紅斑は「抗真菌薬」を使うことで次第に良くなるので、しっかり医師に診てもらうことが大切です。
おむつかぶれがなかなか治らないとき
おむつかぶれの改善の兆しが見られない場合は、使用中のおむつが合わない、ワセリンの塗り方が悪いなどの他の原因が隠れているかもしれないので、皮膚科を受診しましょう。
赤ちゃんのおむつかぶれにおすすめのワセリン3選
健栄製薬 ベビーワセリン
赤ちゃんのワセリンといえば、こちらの「ベビーワセリン」を思い浮かべるママも多いでしょう。香料や着色料、パラベンを添加していないベビーワセリンは、のびやすさと使いやすいチューブ容器が特徴的です。生まれてすぐの赤ちゃんへの塗布も可能で、おむつかぶれだけでなく、荒れやすいお口の周りなどにも使えます。
佐藤製薬 つるこう
佐藤製薬のワセリンには、ビタミンAとビタミンEが配合されています。皮膚が敏感な赤ちゃんが使っても問題ないように、香料や着色料は一切使われていません。容器に描かれたかわいらしい子どものイラストが、育児で忙しいママの心をほっこりさせてくれますよ。
健栄製薬 白色ワセリン
ケンエー(健栄)の白色ワセリンは、ドラックストアでもよく見かけますよね。こちらのワセリンも、赤ちゃんの皮膚に使うことができます。少し硬めの質感ですが、一度ママの手のひらで温めると、やわらかくなって塗りやすくなります。また、大容量なので、赤ちゃんだけでなく家族みんなでたっぷり使えるのがうれしいですね。
健栄製薬 白色ワセリン ソフト
こちらもケンエーから販売されているワセリンですが、上でご紹介した「白色ワセリン」よりもソフトで、皮膚の上でのびやすいのがポイントです。べた付きも少なく、とても塗りやすいと評判ですよ。チューブタイプのため、雑菌も入りにくいでしょう。
丸石製薬 プロペトホーム
丸石製薬が販売する「プロペトホーム」は、スリムなチューブ型です。ママバッグやポーチにもすっぽり入るので、持ち運びにも適しています。
ワセリンの使用期限と保管方法
ワセリンの使用期限
ワセリンにも使用期限があることをご存知ですか。商品にもよりますが、ワセリンの使用期限は、未開封なら2~3年とされています。一度開封したものは、1~2年を目安に使い切りましょう。ワセリンには使用期限が表示されているので、購入したときに確認しておくと良いですね。
雑菌が繁殖しやすい使い方
ワセリンは劣化しにくいことが知られていますが、使い方によっては雑菌が繁殖してしまいます。特に、直接指ですくい上げるタイプの容器に入っているワセリンは、手からの雑菌が移りやすいので注意が必要です。少し面倒に感じられるかもしれませんが、直接指を入れるのではなく、清潔なヘラやスプーンを使うと良いでしょう。使ったヘラはその都度きれいに洗っておくと、常に清潔な状態を保てます。
別の容器に分ける方法もありますが、商品によっては「別の容器に移して使用しないでください」と記載されているので、まずは注意書きを確認することが大切です。
また、もともと白っぽいワセリンの色が別の色になっていたり、異臭がしたりする場合は、劣化もしくは変質しているおそれがあるので、もったいなくても廃棄してくださいね。
ワセリンの保管方法
ワセリンを保管する際は、劣化や変質を防ぐために、以下のポイントに気を付けましょう。
・日光に当てない
・高温を避ける
・ふたを開けっぱなしにしない
久しぶりに使うときの使い方
しばらく使っていなかったワセリンを再び使いたい場合は、まず異臭や変色がないか、いつから使っていないか確認してください。1年以上使っていなかったり、少しでもにおいや色がおかしいと感じたりしたら廃棄しましょう。
また、まだ使えそうなワセリンであっても、そのまま使うのではなく、表面を削り取ってほこりなどを除去してから使うと良いそうです。
ワセリンをおむつかぶれに使うことに関する体験談
筆者の子どもたちは布おむつを使っており、それほどひどいおむつかぶれはなかったように思います。しかし、梅雨や夏は布おむつを頻繁に取り替えても蒸れやすい状態だったので、おむつかぶれになってしまったこともありました。幸いにも症状は軽めだったので、ワセリンを塗ったりこまめにおしりを乾燥させたりすることで、次第に良くなりましたよ。
ただし、筆者の子どもたちの場合は、軽めのおむつかぶれだからこそホームケアだけで済んだと思っているので、なかなか治らないと思ったら早めに受診することをおすすめします。
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おむつかぶれのときは症状をよく見極めて
保湿効果のあるワセリンは皮膚の保護に適しています。おしりだけでなく、身体のあらゆる部位が乾燥しているときにも使えるので、ひとつ持っておくと安心ですね。
また、おむつかぶれに対しては、こまめなおむつ替えや皮膚を清潔に保つことも大切です。赤ちゃんの皮膚の状態や症状をしっかりチェックし、少しでも心配ことがあれば、悪化を防ぐためにも皮膚科や小児科を受診してくださいね。