【小児科医監修】幼児自慰は成長の証です、優しく対応してあげてください|体験談あり
子どもが自分の性器を触る幼児自慰(小児自慰)は、決して珍しいことではありません。行為に性的な意味はないといいますが、子どもがうつ伏せでもぞもぞするなど自慰をする姿や、愛情不足などの声にショックを受けるママは多いようです。なぜ幼児が自慰をするのか、その理由と対処法方法、幼児期の性教育について小児科医監修で解説します。
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この記事の監修

目次
小児科医がポイントを動画で解説!小児自慰についての大切なお話
小さな子どもが自分の性器を触る…これって自慰行為?
自慰という言葉を含め、性的な話題はタブー視されてきたものです。しかも、幼い子どもと性的な行動が結びつかず、子どもが自分の性器を触って何かしている様子を見て戸惑うママは少なくありません。
幼い子どもが自分で自分の性器を触る、自分の性器を何かに押し付ける、脚を閉じて力を入れるなどの方法で性器に刺激を与えるといった行為は「幼児自慰」と呼びます(※1)。
自慰という言葉が使われていますが、性的な欲求を満たすために行う大人の自慰(オナニー、マスターベーション)とは異なり、幼児自慰に性的な意味はないといわれています。最近では、幼児自慰を「性器いじり」や「性器触り」という言葉で説明することも増えてきました。
性的な意味がないとはいえ、性器は大事なプライベートゾーン。扱い方や社会のルールをていねいに教えることが大切です。また、性器を触る理由によっては、医師による診察や専門家への相談が必要なケースもあります。幼児自慰に対して、ママやパパはどのように対応すれば良いのか、ポイントごとにみていきましょう。
なぜ幼児自慰をするの?どんな自慰行為がある?

耳たぶいじりや指しゃぶりのようなもの
幼児自慰をする理由は、たまたま性器に触れたときに心地良さを感じたというように、偶然起こった体験から知識を得ていることがほとんどです。その心地良さから、耳たぶをいじる癖と同じように、自慰を繰り返すようになるのです。
単純に「気持ちが良いから」といった理由のほかに、触っていると安心する、寂しくないなど、指しゃぶり同様に不安を紛らわせるために幼児自慰をすることもあります。
「うつ伏せでもぞもぞ」「腰を動かす」こともある
幼児自慰は男の子にも女の子にもみられます。性器を触るだけではなく、「机の角やクッションに性器をあてていた」「うつ伏せでもぞもぞ床にこすっていた」「足に力を入れてギュッと閉じるのを繰り返していた」といったケースがあります。
生後数ヶ月の赤ちゃんにも見られる
自慰行為は、幼児だけでなく赤ちゃんにも見られるといいます。足を交差させて太ももに力を入れて身体全体を固くするかのような動きをしたり、顔が真っ赤になったりする赤ちゃんもいるようです。赤ちゃんのいつもと違う様子に、けいれんではないかと驚いてしまうママもいるかもしれませんね。
幼児自慰を見かけたときの対応は?

幼児自慰を見かけても叱らない
幼児自慰は、成長の過程で見られる自然な行為です。驚いたり叱ったりする必要はありません。落ち着いて、いつもと変わらぬ態度で対応しましょう。
「なにしてるの!」「やめなさい」などと強く叱って無理にやめさせようとすると、子どもには「なぜいけないのか」が伝わりにくいです。
「汚い」「恥ずかしい」「おかしいよ」などの言葉も避けましょう。このような言葉を使うと、隠れて自慰をするようになったり、無意識のうちに性に対する罪悪感やタブー感を植え付けてしまったりする可能性があります。
ポイントをおさえて優しく声をかける
幼児自慰をしているときは、自分の身体を大切にすることを教える機会でもあります。性器は身体のプライベートゾーンであることを意識して声がけしていきましょう。声がけのポイントは、以下の3つです。
性器はとてもデリケート。乱暴に触ると、傷ついたり炎症が起こったりします。性器を触るときは、きれいな手で痛くならないようにやさしく触ることを伝えましょう。
例:「ばい菌が入っちゃうから手を洗ってから触ろうね」
水着で隠れる「胸・おしり・性器」と「口」は、自分の身体の大切なところです。人前で幼児自慰をしているところをみかけたら、人がいるところでは見せたり触ったりしないようにやさしいトーンで簡潔に伝えましょう。家に帰って落ち着いてから、プライベートゾーンについて学ぶ時間がつくれると良いですね。
例:「みんなの前ではやめようね」「おうちのひとりになれる場所で触ろうね」
手持ちぶさたで性器を触っている場合や、寂しさや眠けを紛らわせている場合には、他のことに誘導すると自慰をやめることがあります。手先を動かす遊びに誘ったり、ゆっくりとリラックスした時間を一緒に過ごしたりしてみましょう。
例:「粘土で遊ぼう」「折り紙をしよう」「お絵描きしよう」「一緒に絵本を読もうか」
気持ちに寄り添う
不安や寂しさを紛らわすために幼児自慰をしている場合、子どもの言葉に耳を傾けることが大切です。タイミングを見ながら子どもとコミュニケーションをとり、「どういうときに触りたくなるのかな」、「なにか困っていることはある?」「ほかにやりたいことはある?」と、気持ちに寄り添ってみましょう。
焦らず見守ることが大切
幼児自慰を行う子どもの多くは、成長するにつれて自慰を行わなくなっていくといいます。無理にやめさせようとせずに、一過性のものであると考えて見守ることも大切です。
ママが子どもの自慰行為を見ることに苦痛を感じたり、子どもが外で自慰をするようになったり、気持ちが切り替えられず自慰行為をずっと続けていたりしたら、自治体の窓口などで相談してみると良いでしょう。
幼児自慰で気をつけたいポイント

腫れや痛み・かゆみなどがあるときは病院へ
性器を触っている理由が幼児自慰によるものではなく、炎症や感染などにより性器になんらかの症状がでているからという場合もあります。
いつもと違う様子が見られたら、痛みやかゆみ、発熱がないか確認し、お風呂のときやトイレのときなど、性器に赤みや腫れ、出血などの有無について確認してみましょう。異常があるときは、医師による診察を受けましょう。
性犯罪の兆候に注意
性器を触るのは自然な行為ですが、自慰行為を突然するようになったり誰かに教わったそぶりを見せたりしたときは、幼児自慰の背景を確認する機会を持つと良いでしょう。
「どうして気持ちが良いってわかったの?」「自分で発見したのかな?」など、性被害にあっている可能性がないかを冷静に確認することが大切です。ただし、幼児自慰があるからといって、性被害にあったというわけではありません。
また、性被害の可能性がある場合は、誰にされたのか、どんなことをされたのか、話を誘導したり、根掘り葉掘り聞きだそうとしたりしないようにしましょう。子どもの記憶に影響し「記憶の汚染」が起こる可能性があるからです(※2)。
「話してくれてありがとう」「あなたは悪くないよ」と伝え、子どもの気持ちに寄り添いながら、できるだけ早く専門の窓口に相談しましょう。
・誰かに「○○をされた」という
・人形を使って性交の様子を再現するなど大人のような性的な行動がある
・落ち着きがなくなる、ほかの人に暴力的になる
・ほかの人との距離感が近くなる
・トイレが近い、おねしょが増えた
・夜泣きや悪夢を見るなど眠りの変化が起こった
・赤ちゃん返りのように過剰に甘える様子がある
・特定の場所や人を嫌がるようになる
幼児自慰は愛情不足ではない

幼児自慰に対しては、「親の愛情不足が原因なのでは」と悩むママも多いようです。しかし、幼児自慰=愛情不足とはいえません。心配しすぎたり責めたりせずに、子どもが楽しく安心できる時間を一緒に過ごし、ほかのものに意識が向くように声をかけましょう。
どう対応した?いつ終わる?幼児自慰に関する体験談

ママの気持ち
ママ友の子どもが、幼児自慰をしていました。家ではやらずに外でだけ幼児自慰をやっていたようで、幼稚園の先生から報告されてママ友は我が子の自慰を知ったようです。ママ友は、とてもショックを受けて悩んでいました。
幼児自慰の事例
息子が2歳のときに、うつ伏せで性器を床やお布団にこすりつけるように、腰をくねくねさせていました。寝る前に多かったように思います。「気持ちいいね」など、子どもを肯定するような声掛けをしました。そのうち眠ったり、他のことに興味がいったりしていたので、いつの間にかしなくなりました。
1歳10ヶ月の息子がお風呂でよく性器を引っ張っています。今は気持ちいいという感覚よりも、伸びる感覚がおもしろいようで「びよーん」と言いながら笑っています。
保育士です。3歳頃になると、お昼寝の時間になると自分の性器を触る子が何人かいました。3歳児になると体力もついてくるため、特に雨の日などは遊び足りずに力を持て余して、午睡の時間になっても眠気が起きずに手持ち無沙汰になったことから、なんとなく性器をさわっていたのだと思います。「おふとんに入って目を閉じ、じっとしている」ことを窮屈に感じていたのかもしれません。
息子がお風呂で性器を触っているとき、あまりにも強く引っ張る場合は「痛い痛いになるからね」と言いますが、あまり声かけはしていません。身体や頭を洗い出すとそちらが楽しくなるようで、自然とやらなくなります。
声掛けの方法
ママ友の子どもが幼児自慰を見つけたときには、幼稚園の先生から「そのうちやらなくなるから、叱らないであげてください。幼稚園でも子どもの気をそらすように気を付けます。」と言われたそうです。そっと見守っていると、小学生になるころに自然とやらなくなったようですよ。
息子が性器をやたらと触っている時期がありました。お風呂の際に見かけることが多かったため、「洗うから触るのはやめようか、痛くなっちゃうからね」とやんわりと声をかけていました。それ以外には何もしていませんが、自然と性器には触らなくなりました。まだ子どもは4歳なので、これから行為をするタイミングが訪れるかもしれませんが、そのときには子どもの様子を見て声をかけようと思っています。
保育園のお昼寝のときに性器を触っている子どもには、「おちんちんさわってたら、いたいいたいなるでしょ」など、ひとまず小声で優しく声かけをしました。それでもほとんどの子はやめなかったので、その場合は見守りつつ、入眠に誘えるよう、軽くトントンしたり、身体やおでこをなでて、気持ちを落ち着かせるよう促していました。
幼児自慰に悩んだときにおすすめの本・おもちゃ
だいじ だいじ どーこだ?
自分の身体の大事なところを守るため、大事なところ=プライベートパーツ(プライベートゾーン)はどこか、どういうふうに守れば良いのかを子どもに教えるための性教育絵本です。絵本の後半には、ママやパパに向けて、子どもに教えるときの具体的な方法や、もしものことが起こった場合の連絡先などがまとめられています。
おうち性教育はじめます 一番やさしい!防犯・SEX・命の伝え方
発売日:2020年3月
著者:フクチ マミ、村瀬 幸浩
出版社:KADOKAWA
幼児期から思春期までの身体や性に関することをどのように伝えれば良いのか、大人向けにまとめられた一冊です。漫画形式で書かれているため、構えることなく読み進めることができます。幼児自慰や自慰に関してもQ&A形式で具体的に知ることができます。「性について何から教えて良いかわからない」「こんなときはどうする?」といった疑問があるママやパパにおすすめです。
子どもの気持ちがわかる本
発売日:2019年03月
著者/編集: イザベル・フィリオザ, アヌーク・デュボワ
出版社:かんき出版
幼児自慰に特化した本ではありませんが、子どもがどんなことを考えて成長していくかを解説しています。子どもへの接し方に悩んだときに読んでみてはいかがでしょうか。
工作遊びで退屈をなくそう!3・4・5才のおりがみ
発売日:2009年08月
著者/編集:主婦の友社
出版社:主婦の友社
子どもが退屈になると自慰をしてしまうという場合は、その子どもと一緒にお絵かきや折り紙などの手先を使う遊びを楽しんでみてはいかがでしょうか。こちらの本には、子どもでも簡単に折ることができる折り紙がたくさん載っています。簡単な作品から挑戦して徐々に難しくしていくと、子どもも達成感を味わうことができますよ。
お米のねんどパステル9色セット
ねんどは手や指をたくさん使うおもちゃです。しっとりやわらかいねんどを無心にこねているだけでも楽しく、集中して遊べます。お米のねんどは米粉、塩分、水でできたパステルカラーのねんどで、色を混ぜて使えるため作品作りの可能性が無限に広がります。
幼児自慰は深刻にとらえすぎず暖かく見守ろう

幼児自慰をする子どもは実は多く、性的な意味はないといいます。自然にやらなくなる子どもも多いため、無理にやめさせる必要はありませんが、人前でやったり1日に何度もやっていたりすると不安に思うママやパパは多いことでしょう。
幼児自慰をやめさせたい場合は、外で遊んだり手を動かす遊びをしたりして子どもの意識を他のものに向けてみましょう。深刻にとらえすぎずに、成長のひとつの過程として子どもを見守っていけると良いですね。
※この記事は2026年9月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。








