【小児科医監修】幼児自慰は成長の証です、優しく対応してあげてください|体験談あり
幼児自慰(小児自慰)という言葉をご存知ですか。幼児自慰とは子どもが性器を触ることで、性的な意味はないといいます。子どもがうつ伏せでもぞもぞしているなど、自慰をする姿にショックを受けるママは多いようです。なぜ幼児が自慰をするのでしょうか。愛情不足の説も?幼児自慰の理由とおすすめの対処法方法について小児科医監修で解説します
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この記事の監修
目次
悩んでいるママは多い?幼児の自慰行為とは
「うつ伏せでもぞもぞ」「腰を動かす」これって幼児自慰?
幼児が自慰(オナニー、マスターベーション)を行う、と聞くとびっくりしてしまうママやパパがいるかもしれません。しかし、「子どもが変わった動きをしていると思ったら、性器を触っていた」あるいは「机の角に性器をあてていた」「子どもがうつぶせでもぞもぞしていた」という悩みを抱えている保護者は多いものです。
幼児期の自慰行為には自分で自分の性器を触る、自分の性器を何かに押し付ける、脚を閉じて力を入れるなどの方法で性器に刺激を与える(※1)といったものがあり、これらを「幼児自慰」と呼びます。幼児自慰は赤ちゃんから幼稚園・保育園ごろの女の子によくみられますが、女の子特有の行為ではなく、男の子でも幼児自慰をするようです。
ママ友の子どもが、幼児自慰をしていました。家ではやらずに外でだけ幼児自慰をやっていたようで、幼稚園の先生から報告されてママ友は我が子の自慰を知ったようです。ママ友は、とてもショックを受けて悩んでいました。
息子が2歳のときに、うつ伏せで性器を床やお布団にこすりつけるように、腰をくねくねさせていました。寝る前に多かったように思います。「気持ちいいね」など、子どもを肯定するような声掛けをしました。そのうち眠ったり、他のことに興味がいったりしていたので、いつの間にかしなくなりました。
1歳10ヶ月の息子がお風呂でよく性器を引っ張っています。今は気持ちいいという感覚よりも、伸びる感覚がおもしろいようで「びよーん」と言いながら笑っています。
保育士です。3歳頃になると、お昼寝の時間になると自分の性器を触る子が何人かいました。3歳児になると体力もついてくるため、特に雨の日などは遊び足りずに力を持て余して、午睡の時間になっても眠気が起きずに手持ち無沙汰になったことから、なんとなく性器をさわっていたのだと思います。「おふとんに入って目を閉じ、じっとしている」ことを窮屈に感じていたのかもしれません。
なぜ幼児自慰をするの?
幼児・小児の自慰は癖のようなもの
幼児の自慰行為には性的な意味はないといいます。偶然性器に触れたら気持ちよかったからつい触ってしまったり、退屈なときに無意識に触ってしまったりしているのかもしれません。性的な意味で触っているのではなく、鼻ほじりや爪噛みのような癖と考えると良いでしょう。
生後数ヶ月の赤ちゃんがすることもある
自慰行為は、幼児だけでなく赤ちゃんにも見られるといいます。足を交差させて太ももに力を入れて身体全体を固くするかのような動きをしたり、顔が真っ赤になったりする赤ちゃんもいるようですよ。赤ちゃんのいつもと違う様子に、けいれんではないかと驚いてしまうママもいるかもしれませんね。
幼児自慰を行う子どもに適した声かけとは?
幼児自慰を見かけても強く叱るのはNG
子どもの自慰行為を発見したときには、強く叱らないようにしましょう。叱って無理に自慰をやめさせようとしても、子どもには「なぜいけないのか」が伝わりにくいです。強く叱ることで、隠れて自慰をするようになったり、無意識のうちに性に対する罪悪感やタブー感を植え付けてしまったりする可能性もあります。
ママ友の子どもが幼児自慰を見つけたときには、幼稚園の先生から「そのうちやらなくなるから、叱らないであげてください。幼稚園でも子どもの気をそらすように気を付けます。」と言われたそうです。そっと見守っていると、小学生になるころに自然とやらなくなったようですよ。
優しく声をかけましょう
幼児自慰を行う子どもの多くは、成長するにつれて自慰を行わなくなっていくといいます。一過性のものであると考えて、見守りましょう。ただし、ママが子どもの自慰行為を見ることに苦痛を感じたり、子どもが外で自慰をするようになっていたりしたら、やめるように促すと良いかもしれません。
声掛けのポイントは、清潔な手で優しく触ること、家のトイレやお風呂などひとりになれる場所ですることの2点です。「ばい菌が入っちゃうから手を洗ってから触ろうね」や「みんなの前ではやめようか」と優しいトーンで声をかけましょう。
息子が性器をやたらと触っている時期がありました。お風呂の際に見かけることが多かったため、「洗うから触るのはやめようか、痛くなっちゃうからね」とやんわりと声をかけていました。それ以外には何もしていませんが、自然と性器には触らなくなりました。まだ子どもは4歳なので、これから行為をするタイミングが訪れるかもしれませんが、そのときには子どもの様子を見て声をかけようと思っています。
保育園のお昼寝のときに性器を触っている子どもには、「おちんちんさわってたら、いたいいたいなるでしょ」など、ひとまず小声で優しく声かけをしました。それでもほとんどの子はやめなかったので、その場合は見守りつつ、入眠に誘えるよう、軽くトントンしたり、身体やおでこをなでて、気持ちを落ち着かせるよう促していました。
幼児自慰をする理由を確認する
幼児自慰をする理由は、たまたま性器に触れたときに心地良さを感じたというように、偶然起こった体験から知識を得ていることがほとんどです。その心地良さから、癖のように自慰を繰り返すようになるのです。
単純に「気持ちが良いから」といった理由のほかに、不安や寂しさを紛らわせるために自慰をすることもあります。タイミングを見ながら子どもとコミュニケーションをとり、「どういうときにさわりたくなるのかな」、「なにか困っていることはある?」「ほかにやりたいことはある?」と、気持ちに寄り添ってみましょう。
注意したいのが、自慰行為を突然するようになったり誰かに教わったそぶりを見せたりしたときです。「どうして気持ちが良いってわかったの?」「自分で発見したのかな?」など、性被害にあっている可能性がないかを冷静に確認することも大切です。
幼児自慰が気になるなら運動や手を使う遊びがおすすめ
意識的に幼児自慰をする子どももいますが、手持ちぶさたになると性器を触ってしまう子どももいるようです。子どもが自慰を始めたら、外遊びに誘ってみましょう。手を動かさないと遊べない工作やお絵かきもおすすめです。他の遊びに意識が向くようになれば、自慰の回数が減り、やがてやらなくなるかもしれませんよ。
息子がお風呂で性器を触っているとき、あまりにも強く引っ張る場合は「痛い痛いになるからね」と言いますが、あまり声かけはしていません。身体や頭を洗い出すとそちらが楽しくなるようで、自然とやらなくなります。
幼児自慰は成長過程と考えよう
子どもの自慰行為は恥ずかしいもの、いやらしいものではありません。多くの子どもは成長とともに自慰をしなくなることから、子どもの成長過程のひとつに過ぎないと考えても良いかもしれませんね。
また、幼児自慰に対しては、「親の愛情不足が原因なのでは」と悩むママも多いようですが、幼児自慰=愛情不足とはいえません。心配しすぎたり責めたりせずに、子どもが楽しく安心できる時間を一緒に過ごし、ほかのものに意識が向くように声をかけましょう。
幼児自慰に悩んだときに読みたい本2選
接し方に悩んだときにおすすめ!子どもの気持ちがわかる本
発売日:2019年03月
著者/編集: イザベル・フィリオザ, アヌーク・デュボワ
出版社:かんき出版
幼児自慰に特化した本ではありませんが、子どもがどんなことを考えて成長していくかを解説しています。子どもへの接し方に悩んだときに読んでみてはいかがでしょうか。
工作遊びで退屈をなくそう!3・4・5才のおりがみ
発売日:2009年08月
著者/編集:主婦の友社
出版社:主婦の友社
子どもが退屈になると自慰をしてしまうという場合は、その子どもと一緒にお絵かきや折り紙などの手先を使う遊びを楽しんでみてはいかがでしょうか。こちらの本には、子どもでも簡単に折ることができる折り紙がたくさん載っています。簡単な作品から挑戦して徐々に難しくしていくと、子どもも達成感を味わうことができますよ。
幼児自慰は深刻にとらえすぎず暖かく見守ろう
幼児自慰をする子どもは実は多く、性的な意味はないといいます。自然にやらなくなる子どもも多いため、無理にやめさせる必要はありませんが、人前でやったり1日に何度もやっていたりすると不安に思うママやパパは多いことでしょう。
幼児自慰をやめさせたい場合は、外で遊んだり手を動かす遊びをしたりして子どもの意識を他のものに向けてみましょう。深刻にとらえすぎずに、成長のひとつの過程として子どもを見守っていけると良いですね。
※この記事は2025年2月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。