子どもの偏食には発達段階にあわせた対策を!親子で好き嫌いを克服しよう!
子どもの「偏食」に悩んでいるママは少なくありません。それは一生懸命子どものことを考えている、優しいママだからこその悩みなのかもしれません。子どもの偏食を防止する対策は、子どもの発達段階で対応も変わってきます。ここでは、子どもの成長の時期にあった偏食防止対策の方法を解説します。
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目次
子どもの偏食にママやパパは真剣に悩んでいる
偏食とは、ある一定の食品に対する好き嫌いの程度がひどい場合のことをいいます。「どうして食べてくれないんだろう」「ひと口だけで良いから食べてほしいのに」とママやパパの悩みはつきません。
子どもが偏食になる原因のひとつに、環境がもたらすものがあります。たとえば、「離乳食期から食べられるさまざまな食材を試さなかった」「おやつばかり食べさせてきた」などです。いわゆる甘やかしによって偏食になってしまった場合は、周囲の大人が子どもの食事のことを考え直す必要があるかもしれません。
子どもが好きだからといって偏食を容認し、好きなものばかりを食べさせているとわがままを助長させる原因になります。また、将来的に栄養が偏り生活習慣病になる可能性もあります。
ただし、大きくなるにつれて好き嫌いを克服する子どもも多いものです。大人になると味覚が変わり、嫌いだった食べ物が好きになるということは珍しくはありません。子どもが食べられるものが増えるよう、ママやパパが手助けをしてあげられると良いですね。
子どもの偏食を予防する対策は、発達段階で変わる
子どもの好き嫌いは、離乳食を食べるころから少しずつ始まります。子どもが成長するに従い、好き嫌いに対する子どもの気持ちも変化するため、偏食の予防方法や対処法は、子どもの成長段階で変わります。
最も避けたいのは、嫌いな食べ物を無理やり食べさせることです。無理強いをすることで、余計に嫌いなものに敏感になり、偏食を悪化させるおそれがあります。
子どもの発達段階にあわせて、上手に偏食に対処する方法を紹介します。
離乳期の偏食と対策方法
離乳が進み食べられる食材が増えると、赤ちゃんは好き嫌いを態度で示すようになります。赤ちゃんに離乳食をあげるときに、舌で押し戻してきたという経験はありませんか。
赤ちゃんが食べるのを嫌がったときに無理やり食べさせると食事の時間が苦痛になり、食べることへの興味もなくなってしまうケースもあるので、注意が必要です。
離乳期の偏食の原因
離乳期の赤ちゃんの偏食は、初めて食べるものへの警戒心によるものが多いようです。特に初めての味・食感のものに対して赤ちゃんは慎重です。ひと口食べたときの印象が悪いと、次はなかなか食べてくれないということもあるでしょう。
赤ちゃんが偏食だと思っていたらアレルギーだったということもあります。なかなか離乳食が進まない赤ちゃんにアレルギー検査をしてみたら重度のアレルギー持ちだったことが判明するというケースもあるようです。赤ちゃんの防衛反応による偏食の場合もあるため、どうしても赤ちゃんが食べないときには無理強いしないように注意しましょう。
離乳期の偏食への対処方法
一度食べなかった食材でも嫌いなものとあきらめるのではなく、違う調理方法で出してみたり味付けを変えたり、好きなものの中に入れたりするなど、アレンジ次第で食べてくれる可能性は十分にあります。
一緒に食事の時間を楽しむためにも、大人がおいしそうに食べている姿を見せるのも良いでしょう。大人が楽しそうに食材を食べているところを見せると、意外と興味を持ってくれることもありますよ。
離乳期に赤ちゃんが食べたものは、将来の食事のベースになります。離乳期の赤ちゃんにいろいろな食材を試してみるのは大切なことです。
幼児期の偏食と対策方法
幼児期の偏食は、特定の食材を食べないというケースだけでなく、緑の野菜はまったく食べないというケースもあります。
2歳はイヤイヤ期で、何をするにもイヤイヤと言って拒絶しようとします。さらに、3歳ではすべてのことに反抗的な態度を取ろうとします。この時期の子どもは自我が出て心が発達してきているため、一度嫌いだと思った食材に対しては拒絶反応を示すことが多いものです。ただし、毎回子どもの言いなりになってしまうと、偏食が直りにくくなるかもしれません。
幼児期の偏食の原因
離乳期に試さなかった食材は、子どもが味・食感に苦手意識を持つケースがあるようです。離乳期には赤ちゃんの偏食で苦労した経験がなかったママやパパも、幼児期になると子どもの好き嫌いに悩まされることがあるでしょう。
子どもは大人が思っている以上に記憶力が良いものです。一度食べて苦かった、食感が嫌だったといったものや、嫌いだと思ったものに見た目が似た食材は、まったく手をつけようとしないこともあるでしょう。
離乳食が完了した子どもであっても、大人と同じものが食べられるわけではありません。幼児期には、固い肉や噛み切りにくい葉物野菜が苦手な子どもは多いものです。食材の調理の仕方が、子どもの好き嫌いを招いていることも考えられます。
幼児期の偏食への対処方法
自我が強くなっている2歳児・3歳児に嫌いなものを食べさせるのは難しいことです。それでも「頑張って食べてみよう」と声をかけてみると、ときにはひと口だけでも子どもが食べてみることがあるでしょう。
もし子どもが嫌いなものを少しでも食べたときには、「今日はにんじんひと口食べられたね。ひと口だけでも偉いよ」と少しおおげさにでも褒めてあげましょう。子どもは頑張って食べるとママやパパに喜んでもらえると理解するため、次も食べてみよう気持ちにつながります。
4歳・5歳になると、幼稚園や保育園で自分が苦手なものをお友だちがパクパク食べている姿を見て、食べることへのチャレンジ精神が芽生えることもあるようです。この時期は偏った食事を正す大事な時期といえるでしょう。
まずは好き嫌いなく食べるということを普段の生活の中で少しずつ覚えていき、家族で楽しく食卓を囲んで「食事の時間は楽しい」というイメージを持つことが大切です。
キッチンでのお手伝いもおすすめです。食材の皮をむいたり食材を切ったりすると、苦手なものでも頑張って食べようとする子どもは多いものです。視覚や嗅覚で食材に触れることもとても重要です。幼児期にはお手伝いをしたがる子どもも多いため、ママやパパに余裕があるときには料理のお手伝いを少しずつさせてあげてみてはいかがでしょうか。
学童期の偏食と対策方法
学童期はある程度偏食が固着し、周りの友だちとの偏食の差が大きく出てきます。一方で、少しずつ味覚が大人のように成長してくる時期でもあります。偏食が良くないことと頭では理解できている子どもが多いため、親や周りの大人のサポートによって好き嫌いを克服できることもあるでしょう。
学童期の偏食への対策方法
学童期は友人関係が密になってくる時期でもあり、友だちの影響はとても大きいでしょう。仲の良い友だちが食べていると、自分も頑張って食べてみようという気持ちが生まれることもあるようです。学校の給食以外にも、仲の良い友だちと一緒に公園などでピクニックをするなどの機会をつくってみると良いかもしれません。
学校で食育の授業を受け、食の大切さや身体に与える影響などを学ぶことで偏食への改善につながることがあります。実際に「学校で野菜を育てて食べてみたら、新鮮でおいしかった」ということもあるようです。
子どもの味覚は少しずつ成長しています。これまで苦手だったものでも食べられるようになることが多いため、子どもに苦手なものもときどき試してみるよう誘ってみてください。苦手なものを頑張って食べることで、いつの間にか偏食を克服できることもあるでしょう。
偏食の克服のためには、周りの大人のサポートも大切です。苦手なものは細かく刻む、好きな食材のものと一緒に調理する、味付けを変えてみるなど、調理の工夫も必要でしょう。旅行先など非日常の体験の中では、苦手なものも食べてみるにはとても良い機会かと思います。
少しずつ子どもが偏食を克服するお手伝いをしてあげて
子どもの離乳食が始まったら好き嫌いをしないよう、段階にあわせていろいろな食材を子どもに食べさせてあげましょう。一度食べなかったとしても、諦めずに少しずつトライしてみてください。「少しずつで大丈夫だよ」と子どもに優しい言葉をかけながら、食事は楽しいと教えてあげると良いのではないでしょうか。
偏食はさせないようにするのが一番ですが、なかなか難しいですよね。大人になっても好き嫌いはあります。しかし、子どもが小さいうちに偏食にならないようパパとママが協力することで、大人になったときに何でも食べられるようになっているかもしれません。根気よくさまざまな食べ物に触れる機会を作ってあげてください。
給食で食べられないものがあって給食の時間が苦痛だったということにならないよう、大人が協力して子どもを成長させてあげましょう。