【体験談】子どもがご飯を食べないときの対処法は?3歳・4歳におすすめの6つの声掛けと子どもに食べさせる工夫
子どもがご飯をしっかり食べないと、つい「ちゃんと食べなさい」と言いたくなってしまいますよね。しかし、子どもは子どもなりに理由があってご飯を残しているのかもしれません。ここでは、食べムラが激しい3・4歳の子どもがご飯を食べない理由と、食べないときの対処法を先輩ママの体験談を交えて紹介します。
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子どもは2歳を過ぎると突然食べなくなることがある!
新生児のころからめざましいスピードで成長を続けてきた子どもは、2歳頃になると発育のスピードが緩やかになります。それまでは増える一方だった食欲も2歳頃になると落ち着き、食べる量が減った、食べムラが出てきたと感じるママやパパもいるようです。
また2~3歳頃はイヤイヤ期が始まるタイミングで、自己主張が強くなる年齢でもあります。急に子どもの好き嫌いが激しくなったり、ちょっとしたことで子どもが機嫌を損ねて食べる気を失ってしまったりすることもあるでしょう。
親としては野菜不足や栄養不足が心配になり、どうにかして子どものやる気を引き出そうと「あと一口だけ食べよう」「全部食べたらフルーツあげるよ」と甘い言葉をかけてしまうこともあるのではないでしょうか。ところがこういった言葉は必ずしも正解とは限らないようです。
子どもがご飯を食べない原因は?
子どもが食事の時間にご飯を食べないのは、ただの気まぐればかりとは限りません。以下の理由から、単純に食事を必要としていない可能性もあります。
お腹が空いていない
子どもの食欲は活動量や前日の食事や体調によっても大きく変わります。規則正しい生活リズムを身につけようといつも決まった時間に食事をとらせていても、毎日同じ時間にお腹が空くとは限らないと理解してあげましょう。
保育園に入り始めたころは帰宅するなり「お腹空いた」コールだったので、すぐ夕飯にするのが習慣になっていました。ところが最近は食事の進みがいまいち。あるとき先にお風呂に入ったためいつもより1時間遅れて食事にしたところ、以前のようにモリモリ食べてくれました。保育園でのお昼寝のリズムが変化したり、体力がついたりして、空腹のタイミングが変わったのでしょうね。
体調が悪い
2歳を過ぎると子どもはおしゃべりが上手になりますが、自分の健康状態を上手く伝えられないことがあります。熱はなくても喉が痛くて思うように食事がとれない、体調不良により機嫌が悪くなっているという可能性もあるでしょう。
息子は気まぐれで、その日の気分でご飯を食べる量が変化します。すぐに食べることをやめて遊び出すこともあり、私もしつこく食べなさいと言ってしまうのですが、そういう日の夜は急に発熱することが結構あります。息子は熱に強いタイプで体調を崩す予兆がほとんどないのですが、もしかすると機嫌や食事の量がサインとなっているのかもしれませんね。
食事にあまり興味がない
そもそも食事自体にあまり興味を示さない子どももいます。遊びをはじめとする他の魅力的な事柄に関心が向いてしまっているのかもしれません。まずは食事の時間を楽しんでもらえるよう、好きなキャラクターの食器を用意するなどして興味を持ってもらうのも良いですね。
嫌いな食材が入っている
人間の舌には味蕾(みらい)という味を感じる器官がありますが、大人になるにつれてその数は減少します。味蕾の数が多い子どもは大人よりはるかに味覚が敏感だといわれています。そのため子どもの嫌いな食材に対しての察知能力は高く、ごくわずかな量であっても嫌いな食材に拒否反応を示すことも珍しくありません。
3~4歳の子どもがご飯を食べないときの対処法
子どもがご飯を残そうとすると、子どもの栄養を考えてちゃんと食べて欲しいと感じる方は多いでしょう。また、せっかく作った料理を残されることは、相手が子どもとはいえ嫌なものです。そのため、子どもにもう少し食べさせようとむやみに提案してしまうことがあるかもしれません。
しかし、3~4歳の子どもは自己主張がさらに強くなってきます。おしゃべりも上手になり、自分の頭で考えたことをある程度大人に正しく伝えられるようになりますよね。だからこそ、子どもも自我を持つひとりの人間ととらえて向き合い、ご飯を残すのを否定する前にその理由を聞いてみてはいかがでしょうか。
「お腹が痛い」「お腹が空いていない」「もう少し後で食べたい」といった正当な理由を教えてくれるかもしれませんよ。プレッシャーを与えず子どもの食事ペースを大切にしながら、以下のような方法で子どもがご飯を食べない理由を聞いてみましょう。
子どもの満腹具合を聞いてみる
子どもが「ごちそうさま」「もういらない」といったら、もっと食べるよう促すかわりに子どもに満腹具合を聞いてみましょう。少しずつではありますが、子どもは自分で「半分くらい」「少しお腹いっぱい」といった答えを導き出すようになるでしょう。それと同時に「もう少し食べたほうが良いかな」と自問自答する機会を与えることにもなります。
次に食べられるタイミングを伝える
「もういらない」と言ったのに、すぐ「お腹減った」というのは子どもにはよくあることです。それを見越してもっと食べるようすすめるママもいるまもしれませんね。確かに、食事を満足に食べていない子どもに欲しがったタイミングで流動的に食べ物を与えてしまっては、規則正しい生活リズムの中で自分の食をコントロールする力が身につきません。
困ったときには、次に食べられるタイミングを伝えてみてはいかがでしょうか。子どもに満腹具合を確認し「お腹いっぱい」といわれたら「おやつは3時だからね」「キッチンは12時まで閉店だよ。ごちそうさまで平気かな」など、次に食べられるのはいつなのかを伝えて念押ししてみてください。
このように念押しすることで、「やっぱりもう少し食べる」と子どもの気が変わることがあります。本当にお腹がいっぱいなら、子どもは「大丈夫」と言うでしょう。もちろんまだはっきりと時間の概念がわからないので「公園から帰ってくるまで」「お姉ちゃんが学校から帰ってくるまで」など子どもが理解しやすい表現を使いながら、それまでは食べられないことを約束しておきましょう。
子どもが楽しく食べられる演出をする
子どもは楽しいことが大好きなため、食事よりも遊びを優先させたいときもあるでしょう。そんなときには遊びと同じくらい楽しい食事の時間を演出してみると、喜んで食べてくれることがあります。
いつものご飯をお弁当箱に入れてみたり、普段と違う部屋にテーブルを出して気分を変えて食べてみたりと、ちょっとした特別感が子どもの食の興味に大きく影響するようです。
今日は子どもが食べなさそうだなと思うようなメニューのときは、子ども用のお弁当箱に食事を詰めます。余裕があるときは子ども用のミニテントまで出し、気分はピクニックです。お行儀はあまり良くありませんが、子どもの気を引き楽しく食べてもらうという点ではたまには良いかなと思っています。
ホットケーキミックスをいつもよりたっぷりの牛乳で作って、フライパンで薄く焼いてクレープ屋さんごっこをしています。ジャムや果物、ツナやチーズに野菜などをテーブルに並べておいて、あとは子どもに好きなように作ってもらいます。食の細さが嘘のように苦手な食材もよく食べてくれますよ。
ご飯やおやつの量や時間を調整する
ご飯を食べないことが続くのであればおやつの量が多過ぎたり、前の食事やおやつの時間が遅過ぎたりする可能性もあります。自然とお腹が空いてご飯を食べられるように、おやつの量や食事の時間をママが調整してあげましょう。
日中にしっかりと活動させる
食事はエネルギー補給としての役割を果たしています。そのため、その日の過ごし方によってお腹の減り具合は大きく違ってきます。身体を動かして体力を使わせた日は自然と食事の量も変化していきますよ。実際、幼稚園や保育園に入園してからよく食べるようになったという子どもも多いようです。
食事とデザートを一緒に食べさせてみる
デザートは食事の後に出すものというのは一般的な考え方でしょう。しかし、デザートを食事の後に出すことで「ご褒美」「特別」という印象を子どもに与えてしまうという説があります。あえて同時に出して食事と同等に扱うと、子どもは不思議と食事も食べるようになることがあるそうですよ。
子どもがごはんを8割ほど食べて、「お腹いっぱい」と言ったのでゼリーを渡しました。すると、ゼリーを食べ終わってから、またおかずを食べ始め、結局全部食べたことがありました。フルコースの途中にシャーベットが出ることを考えると、口直しと考えれば良いのかもしれません。
3~4歳の子どもが特定のものを食べないときには?
食べたい食べ方を聞いてみる
子どもは苦手意識のある食材でも、好きな調味料をかけることで食べられることがあるようです。また、子どもによっては複数の食材が混ざっている状態を嫌がる場合があります。
子どもが特定のおかずに興味を示さない、あるいはそれをいじって遊んでいる、手をつけずにごちそうさまをする場合は「どうしたらもっとおいしくなると思う」と子どもに聞いてみましょう。
子どもが答えに詰まっていたら、「何かをかけてみる」「ごはんとお肉を違うお皿に入れてみる」といったことをママやパパが提案してみても良いでしょう。
なかにはケチャップをつけたい、チーズをかけたいなど、さまざまな答えを返してくる子どももいるでしょう。子どもの言った通り少しアレンジするだけで、まったく手をつけなかったおかずを食べてくれることもありますよ。
三角食べを教える
子どもは最初に特定のおかずばかりを食べ、食べきったらご飯、そのあとにお味噌汁、という「ばっかり食べ」「ばっか食べ」をすることがあります。この食べ方をしているとどうしても食べたことがないものを後回しにしてしまい、食わず嫌いの原因になることもあるようです。そこで、食卓に出された料理を均等に順番に食べていく「三角食べ」を教えてみるのはいかがでしょう。
三角食べは汁物でおかずや食べ物を流し込む癖がつくから良くないという意見もあり、現在はさほど重要視されていないようです。一方で、いつも好きなものから食べ同じ食材ばかり残してしまう場合には、三角食べでさまざまな味を経験させ苦手意識をなくすのは良い作戦といえるでしょう。
3~4歳の子どもにご飯を食べさせる工夫
食事作りのお手伝いをさせる
幼稚園や保育園でも食育が話題になっている通り、子どもを食事作りに携わらせることは良い効果をもたらすとされています。最近では子ども包丁やキャラクターのまな板なども販売されており、そういった形から入ってみるのも良いですね。まだ不安な場合は、キッチンで料理を作る過程を見せるだけでも食事を身近に感じることができるでしょう。
3歳の息子にご飯作りのお手伝いをしてもらっています。ヨーグルトに子ども包丁で切ったバナナを散らしたり、自分のお味噌汁に乾燥わかめやコーンを入れたりする程度です。それでも食卓に並べると「これぼくがやったんだよ!」と自慢気な顔をして必ず完食してくれます。
自分の分は自分で取り分けさせる
食事をあまりこぼさずに食べられるようになってきたら、子どもの分を自分で取り分けさせるのもおすすめです。日頃から個別のお皿に分けている場合には、食卓に運ぶ前に行います。大皿から取り分けるスタイルの場合は食卓で、自分の分を自分で取り分けさせます。
自分の食べたいものを食べたい分だけ好きなように盛りつけができるという思いがけない自由は、子どもにとって嬉しいものです。それだけで食べる意欲が沸き、何より「自分の食事を自分でコントロールする」機会になります。
子どもが自分の好きなものばかりを取り、食べたことのない食材や苦手な食材を自分のお皿に取ろうとしないのであれば、苦手なものを少しだけ取り分けた「味見用のお皿」に置いてみましょう。あくまで味見と位置づけることで、「食べなければいけない」というプレッシャーを与えずに、新しい味や食材にチャレンジしてみようという気持ちにさせることができるようです。
夕食の前に娘たちをキッチンに呼んでお皿を渡し、フライパンから「自分が食べる量」だけ自分の分を盛りつけさせました。
普段は少し食べ過ぎが気になっていた7歳の上の子どもは、私が普段盛る量の約半分の量を盛りつけました。たまに残すことがある3歳の下の子どもは、私が普段よそうよりもやや多めの量をお皿によそっていました。姉妹ともに残さず食べていました。私が普段盛りつけている量と、子どもたちが自分で取り分けた量の差があまりに大きくて驚きました。
子どもは意外と「食べること」に真剣に向き合っている
親は子どもを心配するあまり、何かと手を焼いてしまうことがあります。「食事」という発育にダイレクトに関わってくる部分は特にその傾向が強いでしょう。しかし、子どもたちは大人が思っている以上に食べることに真剣に向き合っているのかもしれません。つい「もう一口食べなさい」と言いたくなってしまいますが、食べられない理由が存在することもあるでしょう。
その理由を完璧に言い表せるほどの力のない3・4歳という年齢だからこそ、気まぐれと決めつけるのではなく、子どもに適切な言葉を投げかけて、本当の気持ちを導き出してあげることが必要なのかもしれませんね。子どもの「食べたい」を信じて、気長に見守っていきましょう。