2歳児の食事量の目安は?食事の注意点や食べないときの対処法も
2歳児になると、歩いたり走ったりとダイナミックな遊びが増えるため、食欲もよりいっそう旺盛になってきますよね。「うちの子は食べ過ぎ?食べなさすぎ…?」と食事量に悩むママも多くいることでしょう。それでは、2歳児の食事量の目安はどれくらいなのでしょう。ここでは、2歳児の食事量や注意点、食べないときの対処法をご紹介します。
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目次
2歳児の食事量
1日900~950キロカロリー
日本では「食事摂取基準」という食事量の基準が決められています。この基準で見ると、1~2歳児に推奨されている食事量は、男の子は950キロカロリー、女の子は900キロカロリーです。
量の目安は1/3~1/2
900~950キロカロリーを具体的に言うと、20代~40代の女性(ママ世代)の食事摂取基準は2000キロカロリーなので、ママの半分くらいの食事量が理想です。
2歳児は食べムラや好き嫌いがあったり、食事の途中に遊んだりして、思うように食べてくれないことも多々あります。そういうことを考慮すると、ママの食事の1/3~1/2の量が摂取できていれば良いのではないでしょうか。
個人差があるので深刻になりすぎない
1日の摂取量が決まっているとはいえ、ご飯を食べてくれない子どもに無理矢理食べさせようとしても、余計に食べてくれなくなることも考えられるので、何が何でも食べなきゃダメと、深刻にならなくても良いですよ。
毎食きっちりではなく、1日、1週間の中で、うまくバランスを取っていけば良いでしょう。それよりも、ママも子どもも楽しく食事を摂ったほうが意外と食べてくれることだってあるのです。
1日に必要な栄養の目安
主食(炭水化物)
白米…子ども茶わんに1杯くらい
食パン…8枚切りを1枚程度
主菜(たんぱく質)
肉…薄切りを1枚程度(約30g)
魚…厚めなら1/3程度(約30g)
卵…1個
副菜(ビタミン・ミネラルなど)
緑黄色野菜や淡色野菜…合わせて手のひらサイズのお皿に山盛り(約80g)
牛乳・乳製品(カルシウムなど)
牛乳…コップに1杯
ヨーグルト…1/2個
1食に1回程度は油脂を使ったおかずを用意する
サラダ油など…小さじ1程度
食事の際の注意点
栄養をバランスよく取り入れる(足りないときはおやつで補給)
栄養はバランスよく食べさせるのが理想です。量を増やすよりも品数を増やしたほうがバランスが良くなります。小さいころからたくさんの食品を取り入れることによって、偏食も少なくなるそうですよ。
不足した分は、おやつにとり入れて補給します。2歳児のおやつは大人のおやつとは違い、食事だけでは足りない分を補う栄養補給として考えると良いでしょう。
味付けは薄味にする
糖分や塩分は控えめにして、味付けを薄くします。一度濃い味を覚えると薄味のものを食べなくなる傾向にあるので注意が必要です。生活習慣病の予防にもなりますよ。
食べやすい形や大きさにする
食べやすい形や大きさにすると、自分で手づかみ食べができるようになり、食べる練習になります。手に持ちやすかったり、フォークで刺しやすかったり、子どもがひとりで食べられるような工夫をすると良いでしょう。
30分を目安に切り上げる
ダラダラと食べるのはよくありません。全部食べられなくても30分を目安に切り上げると良いでしょう。だんだんと自分で食べられるようになると、嫌いなものを食べなくなってくることもあるので、バランス良く食べられるよう、形や味を変えてまんべんなく食べてもらえるようにすると良いかもしれませんね。
家族と一緒に食べる
家族で一緒に食事を摂って、食事の楽しさを伝えましょう。パパやママがおいしそうに食べると、子どもも同じように食べたくなりますよ。
食べないときの対処法
少なめに盛り付ける
最初からお皿にたくさん盛り付けるのではなく、少なめに盛り付けておきます。そして、全部食べたらおかわりできるようにします。食べられたときには、少し大げさなくらいにほめると子どもの励みになりますよ。
間食を減らす
食事と食事のあいだは3~4時間空けるのが理想です。そのあいだに間食を与え過ぎてしまうと、食事が進まなくなってしまいます。食事がしっかりと摂れたらおやつを食べるなど、ルールを作るのも良いですね。ねだられるままにおやつを与えないよう、注意しましょう。
食事の前に外で遊ばせる
身体をいっぱい使って遊ぶと、お腹が減って食欲もわきます。なかなか食事が進まないときは、身体をたくさん動かして遊べるよう、公園など外遊びを楽しませてみてはいかがでしょうか。
食事はいつも一緒に
子どもが食事をしている最中にも、キッチンの洗い物や後片付けに大忙しというママも多くいるようです。そうすると、せっかく近くで食事をしていても、子どもはひとりで食事をしているように感じてしまうかもしれません。
子どもが食事の時間を楽しいと感じるためには、親子一緒に食べる習慣をつけると良いでしょう。仕事や家事に多忙な際にも、子どもが食事をするときは一緒に席につくようにしましょう。
食べないときは無理に食べさせない
子どもが食べないとき、「せっかく作ったんだから」や「食べないと栄養が偏るから」と考え、無理にでも食事を進めようとしてしまってはいないでしょうか。筆者も思い当たる節はたくさんあります。
しかし、それは子どもにとっては逆効果なようです。無理に食べさせようとすると、どうしてもママやパパの顔は怖い表情になってしてしまいがちでしょう。そうすると、子どもには「食事の時間は怖い」というイメージが植えつけられてしまいます。
パクパクとテンポよく食べてほしいのはもちろんですが、食べないときはあまり無理強いせず、サッと片付けるようにすることも良いでしょう。
食べ物が出てくる絵本を一緒に読む
子どもは絵本が大好きです。絵本に出てくる物や動物などは子どもに大きな影響を与えます。絵本に野菜やフルーツが描かれていたら、子どもは「おいしそう!食べてみたいな」と思うかもしれません。その後実際に、その野菜やフルーツが食事に出てきたら絵本を思い出し、パクパクと食べてくれるかもしれませんね。
このように絵本を通して、「食事は楽しいもの、みんなで一緒に食べるとさらにおいしいよ」ということを伝えられるというメリットもあるため、絵本はオススメですよ。食べものが出てくる絵本は、「ぐりとぐら」「しろくまちゃんのホットケーキ」「おやおやおやさい」などたくさんあるので、ぜひ調べてみてくださいね。
1963年に「こどものとも」誌上で発表されて以来、日本だけでなく世界各国で愛され続けるふたごの野ネズミ「ぐり」と「ぐら」のお話。
2歳で身につけておきたい、食事のマナーとは?
「いただきます」「ごちそうさま」のあいさつ
「いただきます」や「ごちそさまでした」のあいさつは、食事のマナーの基本です。食事をする際には、必ずあいさつをするようにしましょう。その際にまずは、パパやママが一緒に手を合わせて、お手本を見せることが大事です。
2歳のうちはパパやママのまねをしながら、食事のはじまりには「いただきます」、終わりには「ごちそうさまでした」をだんだんとひとりで言えるようになると良いですね。
いすに座り、落ち着いて食べる
2歳頃の子どもにとって、じっと座ってごはんを食べるのはなかなか難しいことです。食事の途中で立ち歩いたり、いすの上に立ちあがったりする子も、中にはいるでしょう。
しかし、座って落ち着いて食べることも食事のマナーの1つです。「食べるときは立ち歩いてはいけないよ」と伝え、少しでも改善されていったら、子どもを大いにほめましょう。そのようにして、できることが少しずつ増えていくと良いですね。
保育園では、2歳児クラスでは「スプーン(フォーク)を使って食べる」ことや「おわんをきちんと持って食べること」ができるよう、日々保育しています。その際に私が勤めていた保育園では、子どもたちのお手本を示す意味も込めて、保育士も子どもたちと一緒に食事をしていました。
子どもたちは、一緒に食事をする保育士の姿や、上級生の姿をよく見てまねすることを繰り返しながら、だんだんと自分ひとりできれいに食べられるようになっていくようです。そのようなことを考えると、おはしの持ち方やおわんの持ち方など、当たり前の食事のマナーを大人も抜かりなくできている必要がありそうですね。
集中して食事をする
2歳になるとさまざまな動作をできるようになることから行動範囲も広がるため、多くのものへ興味や関心を持つようになっていきます。
それは、食事中も同じことです。食事中も、窓の外に見えたちょうちょうや珍しい鳥など、さまざまなものを発見して楽しむ子も多いでしょう。そのため、子どもの食事中はできるだけ食事に集中できるよう、テレビを消したりおもちゃをすべて片づけたりしておくと良いですね。
また、ダラダラした食事とならないよう、食事時間の基準は20分~30分を目安にしましょう。2歳頃の子どもの集中力はそれほど長く続くものではないので、テンポ良く食事を進めることも大切ですよ。
2歳の子どもたちの保育園での食事時間は、園ごとやその日の状況によっても変わりますが、おおよそ20分~30分ほどです。いわゆる「幼児期」の3歳児以上になると精神的な発達も著しくなってくるため、集中力もだんだんとついてきますが、2歳児が集中できる時間はそれほど長くはありません。
20~30分ほどで食事の時間を区切り、それ以上経ってもあまり進まないようであれば、1度食事を切り上げてみることも良いかもしれませんね。そのぶん、おやつや夕食を多くとるなどして、必要な栄養をきちんと採れるよう、調節してあげると良いでしょう。この時期には、テンポ良い食事を身につけてあげることも大切ですよ。
モグモグと音を立てずに食べる
口を閉じずに物を噛むとクチャクチャと音が出ますが、これはなかなか不快なものですよね。それは、子どもがやっていることであっても、同じです。「口に食べ物が入っているときにおしゃべりをするのは、良くないことだよ」と伝えましょう。子どもが進級した際や、小学校に入学した際に恥ずかしい思いをすることのないよう、しっかりと伝えてあげることが大切です。
2歳頃になると、だんだんと言葉を話し始めてくる子も多いでしょう。すると子どもたちは、自分の思いを言葉で伝えられることの楽しさを覚えていきます。それは、心身の発達としてとても嬉しいことですね。
しかし、食事中に豪快に口を動かしておしゃべりをしたり、くちゃくちゃと音を立てて食べ物を噛むことは、マナー違反にあたります。2歳頃は「大人に言われた言葉を理解し、自分で考えて行動できるようになってくる時期」でもあるため、大人がきちんと言葉で伝えるようにしましょう。
マナーを守って楽しい食事の時間を
2歳頃はだんだんと自分でできることが増えてくるため、食事も自分で考えて「あれを食べたい」「これは食べたくない」と、意思表示を強く示すことが多くなってくることでしょう。そのような際には、無理強いをせず、子どもの意思を尊重しつつ、バランス良く栄養を採れるよう促しましょう。
この時期の子どもに大切なのは、「マナーを守って食事をすると気持ちが良い」と感じられることではないでしょうか。そのためには、大人が正しいマナーでおいしく食事をしている様子を見せることが必要ですね。あくまでも「食事は楽しむもの」ということを忘れずに、子どもの発達を支えていきましょう。
「2歳児の食事」おすすめ本
1~5才、離乳食完了から幼児食まで、移行のしかた&レシピがよくわかる!注意したい食材・食品&外食メニュー・総菜OK NGリストつき。あるものでチャチャット食材別レシピ。小食・好き嫌い…食事の悩み解消レシピ。親子分が一緒に作れるレシピ満載。基本を一冊にまとめました。
離乳食から幼児食への移行の仕方とレシピを指南する料理本です。OKリスト、NGリストというのがあり、便利で有益な情報が満載のリストでした。手元にあれば、若いママの心強い幼児食レシピ本として活用できそうです。