【助産師監修】母乳に良い飲み物ってある?授乳中におすすめの飲み物・お茶12選
育児中は母乳に良い飲み物を飲みたいと考えるママも多いでしょう。食事だけでなく、どのような飲み物を飲めば良いのか、とても気になりますよね。産後におすすめの母乳の出が良くなる飲み物などあるのでしょうか。ここでは母乳と飲み物の関係性やおすすめの飲み物を助産師監修で解説します。
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この記事の監修
目次
母乳が出やすくなる・乳腺炎を予防する飲み物ってあるの?
母乳が出る仕組み
赤ちゃんにとって、大切な栄養源である「母乳」の分泌には、ホルモンが大きく関係しています。妊娠中からママの身体は、産後に母乳が出るように準備をしています。妊娠すると、女性ホルモンのエストロゲンやプロゲステロンが増加し、乳腺が発達して母乳を作る用意をするのです。
妊娠中に乳腺が発達しても母乳が分泌されないのは、エストロゲンというホルモンが母乳を作るホルモンであるプロラクチンの働きを抑えているからです。出産し胎盤がママの体内から排出されると、妊娠中は母乳の分泌を抑えていたエストロゲンとプロゲステロンが減少します。
出産後に赤ちゃんがおっぱいを吸うことで、母乳を作るプロラクチンが分泌されて母乳が作られるようになります。さらにオキシトシンというホルモンが働き、乳頭へ母乳が運ばれます。オキシトシンは、愛情ホルモンや幸せホルモンなどとも呼ばれています。
母乳があまり出ないと、おっぱいを吸わせる回数も減りがちですが、母乳の出が悪くても赤ちゃんに吸わせることで、プロラクチンの分泌を促し母乳が出やすくなります。母乳育児を目指すのであれば、なるべく赤ちゃんにおっぱいを吸ってもらうことが大切です。
食べ物・飲み物は母乳に関係ある?
「お餅を食べると母乳が詰まる」といった話を聞いたことがあるでしょうか。かつては食生活が母乳の質に関係すると言い伝えられていました。いまでも母乳外来や助産師さんからの指導で、食生活に気を付けるようにといわれたことがあるママもいるかもしれません。
現時点では食べ物や飲み物が母乳に直接影響するという医学的根拠はないとされています。しかし、「ポテトチップスを食べたら母乳が詰まった」「ケーキを食べたら乳腺炎になった」など、ママにしかわからない実体験があることも事実です。
人によって体質は異なるります。科学的根拠がないとはいえ、一概に無関係とも言い切れないのが現状です。授乳中は、自分の身体と相談しながら、各々にあった食生活を送るよう心がけましょう。
しっかりと水分を摂取することが大切
母乳の80%以上は水分からできています。水分を摂る量が少なければ、母乳の出にも影響がでてしまいます。赤ちゃんは毎日800mLほどの母乳を飲むといわれているので、授乳期は母体に必要な水分量に加えて、母乳を作るための水分も摂らなければならないということになります。できれば授乳期は1日2Lを目標に水分が摂れると良いですね。
授乳中に飲まない方が良い飲みものはある?
授乳中に飲まない方が良いといわれている代表的な飲み物をご紹介します。
カフェイン入り飲料
妊娠中はコーヒーなどカフェイン入りの飲みものは避けた方が良いといわれていますよね。授乳中も同じくカフェインは母乳中に排出されるため、母乳を通じて赤ちゃんが興奮したり寝不足になったりする可能性があります。そのためカフェインの過剰摂取は避けるようにしましょう。カフェイン入りの代表的な飲み物には、コーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶、ほうじ茶などがあります。
産前産後のママにおすすめの「ノンカフェイン」の飲み物も販売されているので、カフェインが気になる方におすすめです。
アルコール
授乳中のアルコール摂取も母乳に影響してしまうので、妊娠中と同じように避けたい飲みもののひとつです。アルコールを摂取すると、母乳へ移行する割合が高いといわれています。
アルコールを摂取する期間が長かったり、飲むお酒の量が多かったりすると母乳の分泌に大切なオキシトシンの分泌を減らすといわれています。オキシトシンの分泌が不足するとおっぱいが出にくくなります。また、赤ちゃんの消化機能は未熟な為、アルコールが移行した母乳を赤ちゃんが飲むことで、赤ちゃんの睡眠や認知能力へ影響が出る事が考えられます。
パパなど身近な家族が楽しくお酒を飲んでいると、ついママも一緒にお酒を飲みたくなりますよね。授乳中の飲酒は基本的に控えることが望ましいですが、どうしても飲みたい場合は、授乳直後に飲酒をする、飲酒後最低3時間は授乳をしない、飲酒の前にあらかじめ搾乳をしておく、などの工夫をしましょう。ママの体質によってもアルコールの分解速度は変わってきますので、お酒の弱い方は特に注意してください。
パパや家族にも協力してもらい一緒に断酒をしたり、いつもより飲酒の量を減らしたりして家族にも協力してもらうのも良いですね。
母乳の分泌を阻害するハーブティー
ハーブティーは種類が豊富なので、種類によっては母乳の出を悪くしてしまうといわれているハーブティーもあります。国などによっても基準が異なるので、実際に飲む際は商品パッケージなどの商品説明を確認してから購入してくださいね。
母乳の分泌を抑制するといわれている主なハーブティーは、以下の通りです。
・セージ
・ペパーミント
逆に、母乳が出過ぎて困っている母乳過多のママや断乳を考えているママには、これらのハーブティーを飲むことをおすすめします。
母乳育児中におすすめのお茶
麦茶
麦茶は原材料が大麦で豊富にミネラル類が含まれています。ノンカフェインで手軽に購入でき、授乳期のママに優しいお茶です。しかし冷たい麦茶を大量に飲むと、血液の流れを悪くしてしまう恐れもあり、母乳が出にくくなってしまうということもあり得るようです。麦茶を飲む場合は常温かホットにし、一度に飲みすぎないように注意しましょう。麦茶のなかにはカフェインが含まれている商品もありますので、購入する前に確認をしましょう。
たんぽぽ茶
授乳中におすすめのノンカフェイン飲料のひとつが「たんぽぽ茶」です。飲んだことがあるママも多いかもしれませんね。
カルシウムやマグネシウムを補給できるほか、ダイコンや生姜のように身体を温める効果が高いともいわれています。タンポポ茶は妊娠中から出産後までおすすめできる飲み物のひとつと言えるでしょう。
内容量:20g(ポット用4gティーバッグ×5個)×3袋
黒豆茶
黒豆茶は、イソフラボンなどの多くの栄養素が含まれており、ノンカフェインなので安心して飲めます。黒豆茶に含まれるサポニンは、血流を良くする効果があると考えられているため、母乳の詰まりを防ぎ、乳腺炎予防に良い働きをするといわれています。粒のままなので、出がらしもアレンジして食べられます。
内容量:15g×20包
内容量:110g(5g×22袋)×3個
ルイボスティー
ルイボスティーは、離乳食をスタートさせた赤ちゃんも飲むことができます。カリウム、マグネシウム、リンなどのミネラルを含み、血流の流れも良くしてくれるため母乳の分泌増加にも期待できるでしょう。
内容量:2g×30包
内容量:3.5g×20包
ローズヒップティー
授乳中のママにとってストレスは大敵です。ストレスを貯めすぎると母乳の出にも影響が出る可能性があるため、リラックス効果のあるローズヒップティーはおすすめですよ。カフェインも含まれていないので安心して飲むことができます。
ローズヒップティーにはレモンの20倍ものビタミンCが含まれており、血流の改善する効果があるといわれています。また不足しがちな鉄分やカルシウムも豊富に含まれているので、ぜひ授乳中に飲みたい飲み物ですね。
内容量:100g
ハーブティーブレンド
ハーブティーには、たくさんの種類がありますが授乳中のママに良い効果が期待できるハーブティーと、カフェイン入りのハーブティーなど注意が必要なものがあります。購入するときは、良く内容を確認してから買うようにしましょう。
AMOMAの「ミルクアップブレンド」は母乳育児に悩むママにおすすめのハーブティーです。「タンポポ」や「レモングレス」、「ジンジャー」など英国オーガニック認証で無農薬栽培のハーブを配合しています。「フェンネル」というハーブが含まれているので、ふわっとスパイシーな香りがするかもしれません。授乳前に飲む人もいれば、水分補給として飲む人もいて、好きなタイミングで飲むことができます。飲んだ後は身体がポカポカしてくると評判ですよ。
内容量:20g
ごぼう茶
ノンカフェインで、無添加、無着色のごぼう茶には、豊富な食物繊維と抗酸化作用のあるポリフェノールが含まれています。食物繊維が豊富なので便秘予防の効果も期待できます。
内容量:2g×20包
飲む点滴!?甘酒
甘酒には大きく分けて2つの種類があります。酒粕を原料にしたものと、米麹を原料にしたものです。酒粕をベースした甘酒には微量のアルコールが含まれているものがあるので、授乳中のママには米麹でできたノンアルコールの甘酒がおすすめです。授乳中のママだけでなく、妊婦さんや子どもでも飲むことができますよ。
米麹の甘酒は「飲む点滴」と呼ばれるほど栄養分が豊富です。原料がお米なので、エネルギー源になる上、ビタミンB群や、腸を整える食物繊維、美白をサポートする麹酸などさまざまな栄養分を含んでいます。
授乳中のママが必要としている栄養価を多く含んだ甘酒を試してみてはいかがでしょうか。
内容量:100g×8個
授乳中に飲めるカフェインレスコーヒー
カフェインが入っているため授乳中は避けたほうが良い飲み物とされていますが、育児の合間にコーヒーで一息つきたいというママもいるでしょう。そんなママにはカフェインレス(デカフェ)のコーヒーがおすすめです。
内容量:
デカフェ・コロンビア 12杯分 108g(9g×12袋)
デカフェ・モカ 12杯分 108g(9g×12袋)
内容量: 2g×40包
お酒が飲みたい場合に!ノンアルコール飲料
妊娠中はもちろん、授乳中もアルコールの過剰な摂取は厳禁です。そうはいっても家事や育児のストレスや、ちょっとした息抜きでお酒を口にしたいと思うママもいるでしょう。最近ではノンアルコールのお酒も種類が豊富で、お酒として違和感なく飲めるものが増えています。我慢しすぎず、ノンアルコール飲料で上手にストレス発散できると良いですね。
ストレスフリーな母乳育児を
母乳の80%以上が水分であることから、授乳中は日ごろからこまめに水分補給をすることが大切です。授乳中はいろいろな制限があり、ストレスを感じてしまうママも多いかもしれませんが、安心して飲める飲み物はたくさんあります。ママ自身の身体と相談しながら、自分にあった飲み物をみつけて、母乳育児をすすめていってくださいね。