【管理栄養士監修】1歳半の食事の量やメニュー例【写真付き】食べないときの対処法は?
管理栄養士監修|1歳半頃は離乳食が終わり幼児食が始まる時期ですね。ご飯が楽になるかと思えばそうともいえず、どのようなものを作れば良いのかメニューに迷ったり、急にご飯を食べなくなって困ったりしているママは多いようです。ここでは、1歳半の食事の量やメニュー例を写真付きで紹介し、食べないときの対処法についても解説します。
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目次
1歳半の食事の回数とスケジュール
1歳から1歳半頃は離乳食完了期と呼ばれています。1歳半を過ぎて1歳7ヶ月を迎えるころになると、どのようなご飯をあげれば良いのか悩むママも多いことでしょう。
実は、離乳食離乳食を完了した赤ちゃんは、すぐに大人と同じ食事ができるわけではありません。かむ力や消化する力が十分に発達する5歳頃までは、離乳食以上、大人の食事未満の幼児食が必要になります。
©️ままのて
1歳半頃は離乳食から幼児食へだんだんと移行していく時期です。1日に必要な栄養は、3回食+2回のおやつで摂るようにします。メニューには主食・主菜・副菜をバランス良く取り入れることが理想です。
順序は、「朝ごはん→おやつ(1)→昼ごはん→おやつ(2)→夕ごはん」とします。それぞれのあいだは2~3時間あけると、お腹が減ってしっかりと食べてくれますよ。
1歳半の食事の量と味付け・食べさせ方のポイント
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量の目安は大人の半分ほど
1~2歳の子どもに必要な1日のエネルギーは、男の子で950kcal、女の子で900kcalとされています。カロリー表示だとわかりにくいですが、大人の半分程度と考えれば簡単です。
つまり、同じ献立でも、主食・主菜・副菜、果物などを大人の1/2程度にすれば良いことになります。ただし大人は1日分を3回の食事で食べられますが、1〜2歳の子どもには大人の1/2量を5回に分けて食べさせることを忘れないようにしましょう。
食べる量は子どもによって個人差があり、日によっても違うので、大まかな目安としてとらえてくださいね。
味付けの濃さは大人の1/3~1/2が目安
1歳半の食事の味付けは、大人の1/3~1/2程度の薄味にします。身体の小さな子どもに必要な塩分は大人よりもずっと少ないため、大人と同じ味付けでは塩分の摂りすぎになってしまいます。味覚形成中の子どもが濃い味に慣れてしまうと、薄味を受け入れられなくなり、将来、生活習慣病につながる恐れも考えられます。
メニューは同じでも作る途中で子どもの分だけを取り分けて、薄めの味付けにすれば手間がかかりません。だしを利かせたレシピが役立ちますよ。
かむ力に合わせて食べやすく
1歳半ではまだかむ力が弱いので、かたい肉類や繊維質の多い野菜は控え目にしましょう。前歯で噛み切ることができ、奥歯ですりつぶせるかたさなら食べやすいですね。
食材をやわらかく煮たり、小さめに切ったりと調理方法も工夫してみましょう。野菜は大きめに切ったもののほうが中まで柔らかくなりやすいため、大人のサイズで煮込み、その後細かく切るようにしましょう。お肉ならやわらかいひき肉を使ったメニューがおすすめです。
楽しく食べられる工夫を
1歳半の食事では、「食べることは楽しい」と子どもに感じてもらうことも大切です。家族そろって楽しい雰囲気で食卓を囲めると良いですね。ほかには、好きなキャラクターのお皿やお茶碗を用意するだけでも子どもはよろこびますよ。ケチャップで顔を書いたり、野菜を型抜きしたりして興味を引くのもおすすめです。
最初はフォークやスプーンがうまく使えなくても、手づかみ食べができるものを取り入れながら、だんだんと慣れていけば大丈夫です。あまりあせらず、楽しく食べることを心がけてご飯への興味・関心を高めていきましょう。
【写真で紹介】みんなの1歳半の食事のメニュー例
手づかみしやすいメニューを取り入れて食欲アップ!
メニュー:食パンの細切り、じゃがいものグリーンピースボール、人参のツナ和え、ほうれん草と桜海老のスープ、さつまいも入りヨーグルト、牛乳
手づかみメニューを豊富に入れて、「自分で食べる」ことに慣れさせるようにしています。手づかみメニューは投げてしまうことが多いので、量は多めに用意しています。
彩りを意識して楽しい食事を演出
メニュー:ロールパン、ハム入り温野菜(ブロッコリーと人参)、ねぎ入り卵焼き、さつまいもヨーグルト、豆腐わかめ桜海老スープ、牛乳
個人差があるかもしれませんが、鮮やかな料理のほうが興味を持って手を出してくれることが多いので、意識して作っています。鮮やかにすると自然と使う食材が増えるので良いですよ。
食材を増やして栄養アップ
メニュー:ミッスベジタブル入りピラフ、豆腐と小松菜のごま入りスープ、大根とベーコンの炒め物
あまり量を食べない日や品数が少ない日は、なるべく料理に食材を足すことで栄養バランスをとるようにしています。冷凍のミックスベジタブルやごま、パセリなどを常備しておくと便利です。
さまざまな硬さ・大きさにチャレンジ
メニュー:ツナコーン、じゃがいもベーコンのチーズ入りお焼き、人参のポタージュ、食パン、麦茶
同じ食パンでも、細切りや長方形など見た目を変えて飽きさせないようにしています。前歯でかじる練習やひと口で食べられる量の調整の練習にも良いかなと思っています。
おにぎらずで定番ごはんをアレンジ
メニュー:ツナ入りおにぎらず、オクラ豆腐、鶏胸肉の醤油煮、人参わかめ油揚げの味噌汁、麦茶
海苔で米をはさむだけの「おにぎらず」は、ひと口サイズのおにぎりよりも作るのが楽なのでおすすめです。見た目や食感が変わるからなのか、子どもも進んで食べてくれます。
苦手な葉物野菜はおにぎりに混ぜ込んで
メニュー:わかめと小松菜のおにぎり、かぼちゃボール、ひき肉もやし炒め、アスパラとパプリカのスープ、バナナ、麦茶
あまり食べてくれない食材は、混ぜごはんにしたりスープに入れたりして何度もチャレンジさせています。組み合わせによっては、意外なことに問題なく食べてくれることも多いです。
1歳半のおやつの回数と与え方
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おやつというとお菓子を連想しがちですが、1歳半の子どもに与えるおやつは小さな食事と考えましょう。幼児期はむら食いや遊び食べがあり、消化機能が未熟です。3回の食事では必要なエネルギーや栄養素を満たせないことが多いため、おやつで補います。食事と食事のあいだに時間を決めて与えると、生活のリズムも整います。
メニューはおにぎりやふかしいも、果物や小魚、乳製品などがおすすめです。幼児期に不足しがちなカルシウムや鉄分、ビタミン、食物繊維を意識して取り入れてみてくださいね。
子どもが食事を食べないときの対処法
©️ままのて
離乳食はよく食べていたのに、1歳半頃にご飯を食べなくなったと悩むママは少なくありません。好き嫌いをすることや食べるときに落ち着きがないという悩みも多く聞かれます。
対処法としては、まずご飯やおやつの量が多すぎないか検討してみてください。たくさん食べてほしいからと多めに盛り付けると、子どもによっては好きなものだけでお腹がいっぱいになり、残った食べ物で遊び始めてしまうことがあります。少なめを基本とし、完食したらおかわりをするというルールを作ってみてはいかがでしょうか。
単純にお腹が空いていなくて食べないことも考えられます。思い当たるときは、身体を動かす遊びに誘って活動量を増やしましょう。ただ、遊びすぎて疲れたときも食欲がなくなる場合があるので、注意が必要です。お昼寝が長くなったときなどは、無理に食べさせる必要はありません。
幼児期には、栄養バランスが極端に偏っていなければ、食べる楽しさを大切にすることが長い目で見て食育につながるといわれています。無理強いして食べることを嫌いにさせるよりも、子どもが自分で食べようという気持ちになるまで見守ることも大切だと心にとめておきたいですね。
食べることは楽しいと経験させてあげよう
離乳食が終わったら次は幼児食と、食事作りをするママは本当にがんばっていますね。しっかり食べさせなければと責任を感じているママの姿が目に見えるようです。
子どもが成長したときに「おいしいご飯を食べたいな」「あの人と楽しく食事をしたいな」と思えるようになることも大切です。そのために、食べることは楽しいことだとたっぷり経験させてあげたいですね。
※この記事は2023年5月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。