【超簡単】離乳食の長芋・山芋!下処理の方法とレシピ6選(後期・完了期)
秋ごろになるとスーパーによく並ぶ長芋や山芋は、離乳食ではいつごろから使える食材なのでしょうか。すりおろして使えるので離乳食に向いているように思えますが、皮膚に付くとかゆくなることがあり、食物アレルギーが気になりますよね。ここでは、長芋や山芋を離乳食として与えるのに適した時期や下処理の方法、おすすめのレシピを紹介します。
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目次
長芋と山芋はぬめりが特徴の食材です。すりおろしてとろろ状にするとよく似ていますが、粘りの強さや味わい、食感が異なります。それぞれの特徴をつかんで離乳食作りにいかしてみてはいかがでしょうか。
長芋 | 中国が原産の品種。水気が多く粘りが少ない。淡白な味わいで、加熱するとホクホクとした食感になる。 |
山芋 | 山に自生する「自然薯」などの総称。すりおろすと箸で持ち上げられるほど粘り気が強く、甘みがあるのが特徴。 |
長芋・山芋はいつから食べられる?アレルギーは?
長芋や山芋は、いつから離乳食として与えることができるのでしょうか。長芋と山芋の違いや離乳食として使える時期、適したかたさ・形状を表にまとめました。
時期 | かたさ・形状 |
---|---|
初期 (5・6ヶ月頃) × | かぶれやアレルギーの可能性があるため、離乳食初期には不向き。 |
中期 (7・8ヶ月頃) △ | すりおろしたものを加熱し、スープやつなぎとして使う程度にする。 |
後期 (9~11ヶ月頃) ◯ | 角切りにしたものをやわらかくなるまでゆで、すりおろしてスープやつなぎとして使う。 |
完了期 (1歳〜1歳半頃) ◯ | スティック状などにし、若干歯ごたえが残る程度にゆでる。 |
長芋や山芋は、加熱処理をすれば離乳食後期(カミカミ期)から食べられます。すりおろして手軽に使えるイメージがあり、離乳食中期から与えても良いと思われるかもしれません。しかし、長芋はアレルギーを引きおこすおそれのある食材であり、離乳食で与える際には注意が必要です。
まずは慎重に、離乳食後期以降に与えるようにしたほうが安心です。肌に付着するとかゆみや赤みが起こることがあるので、生で与えるのは3歳以降が望ましいとされています。
離乳食の長芋・山芋の下ごしらえのコツ
生で食べるとシャキシャキとした歯ごたえを楽しめる長芋や山芋ですが、アレルギーの心配があるため、すりおろしたとろろ芋も含めて離乳食期では生で食べるのは避けたほうが無難です。
ゆでたりスープでのばしたりするなど、必ず加熱してから与えるようにしましょう。離乳食に山芋や長芋を使う際の下ごしらえのコツを紹介します。
皮をむく
まずは長芋の皮をむきます。キッチンペーパーを持った手でくるむようにして持ち、ピーラーを使って皮をむくと手がすべりにくく、かゆみが出にくいでしょう。
長芋のひげ根が残ってしまうのが気になる方は、包丁を使って桂むきにします。手のかゆみや滑りが心配な方は、長芋を縦に立てるように置き、皮の下に刃が入るよう上から下に包丁をおろしてむくと良いでしょう。このとき、変色している箇所は軽く取り除いておきましょう。
アク抜き
皮をむいた後は、アク抜きのために酢水に10分ほどつけておきます。酢水であく抜きをすると変色やかゆみを抑えることができますよ。酢水の濃度は水500mLに食酢小さじ1杯程度が目安です。あく抜き後はキッチンペーパーなどで水気を取り除き、赤ちゃんが食べやすい大きさにカットしていきます。
すりおろす場合は茹でてから
長芋・山芋を離乳食で使用する場合は、必ず加熱してから与えましょう。加熱することで、口元のかゆみや下痢、吐き気などのアレルギー症状を抑えることができます。
加熱してホクホクの状態にしておくとすりつぶすのも簡単です。すりおろしたり皮をむいたりする際の手のかゆみも軽減できますよ。
離乳食の長芋・山芋は冷凍できる?
離乳食用の長芋や山芋は、冷凍保存ができます。ゆでてすりおろした状態のものを保冷凍存すれば変色や食感の変化を避けられますよ。
ゆでてすりおろしたものをシート状に冷凍しておくと、必要な分量だけ割って解凍してから使うことができます。製氷皿などを活用し小分けにして冷凍するのもおすすめです。
離乳食後期(生後9・10・11ヶ月頃)の長芋・山芋レシピ
生後9・10・11か月の離乳食後期(カミカミ期)には、加熱した長芋をすりおろして使うメニューがおすすめです。つるりと食べやすいスープのレシピや、パクパク食べが止まらなくなるようなおやきのレシピを紹介します。
オクラと長芋のスープ
・長芋 20g
・オクラ 1/2本
・スープやだし汁 100㏄
・塩 少々
作り方
1.長芋は皮をむき、ゆでてからすりおろす
2.オクラは板ずりをし、細かく刻む
3.昆布やかつおだしなどお好みのスープを用意する
4.すりおろした長芋とオクラを入れて火にかける
5.お好みで塩をふり、味を調える
山芋と鮭(さけ)のグラタン
材料
・山芋 20g
・鮭 15g
・ピザ用ナチュラルチーズ 適量
作り方
1.皮をむいた山芋をゆでてすりおろす
2.鮭はゆでて骨を取り除き、食べやすい大きさにほぐす
3.すりおろした山芋をホワイトソース代わりにし、2と混ぜる
4.耐熱容器に入れ、チーズをのせる
5.トースターで5分ほど焼いて完成
長芋としらすのおやき
材料
・長芋 20g
・しらす 15g
・片栗粉 小さじ1/2
・サラダ油 適量
作り方
1.長芋は皮をむき、ゆでてからすりおろす
2.しらすに熱湯をかけて塩抜きする
3.すりおろした長芋としらす、片栗粉を混ぜる
4.フライパンにサラダ油を引く
5.3でつくったタネをスプーンなどで適量取り、弱火で両面を焼く
※アレルギーの心配がないようであれば、片栗粉なしで卵(全卵)をつなぎとして使ってもOKです。
離乳食完了期(1歳~1歳半頃)の長芋・山芋レシピ
離乳食完了期(パクパク期)でも、長芋や山芋は加熱処理をしてから与えたほうが安心です。加熱をすれば素手でつかんでもかゆみが出にくくなりますよ。つかみ食べの練習にもおすすめのレシピを中心に紹介します。
長芋のソテー
材料
・長芋 2~3cm
・バター 10g
・醤油 少々
作り方
1.長芋は皮をむき、8mm程度の厚みで輪切りにする(つかみ食べの練習中の場合には、さらにスティック状に切る)
2.フライパンにバターを溶かし、長芋を入れる
3.前面多少こんがりとする程度に焼く
4.最後に醤油を垂らして全体にからめて完成
山芋のお好み焼き
材料
・山芋 30g
・キャベツ 20g
・にんじん 10g
・小麦粉 大さじ2
・卵 1/4個
・水 大さじ1
・サラダ油 適量
作り方
1.山芋は皮をむいて茹でてからすりおろしておく
2.にんじん、キャベツはみじん切りにし、合わせて電子レンジで40秒ほど加熱
3.卵と小麦粉、水を合わせてだまがない程度に混ぜる
4.すりおろした山芋を3に混ぜ、にんじんとキャベツを加えてさらに混ぜる
5.油を引いて熱したフライパンに、食べやすい大きさに分けて並べる
6.フライパンにふたをし、中火~弱火程度の火力でじっくりと焼く
7.片面が焼けたらもう片面も焼いて完成
※お好みでひき肉などを入れてもOKです。
長芋の鶏つくね焼き
材料
・長芋 30g
・鶏ひき肉(むね) 20g
・木綿豆腐 20g
・卵(全卵) 1/3個
・塩 少々
・サラダ油 適量
作り方
1.長芋は皮をむいてゆでるか電子レンジで加熱し、すりおろしてあら熱を取る
2.鶏ひき肉を調理用ビニール袋に入れる
3.卵、木綿豆腐、1ですりおろした長芋を加えて揉むようにして混ぜ、塩を加えてさらに混ぜる
4.フライパンに油を引いて火にかけ温める
5.ビニール袋の角を少しカットし、フライパンに絞り出すようにして並べる
6.火が通りやすいようスプーンなどで薄くならし、弱火~中火で焼く
7.片面がきつね色になったら裏返して焼く
長芋・山芋の栄養価と選び方
長芋・山芋の栄養価
長芋や山芋は、亜鉛やカリウム、銅、パントテン酸などを豊富に含んでいる食材です。ビタミン類もバランス良く含んでいることなどから「スーパーフード」などと呼ばれることもあります。
選び方
長芋や山芋をスーパーなどで購入する際には、皮に張りやツヤがあるもののほうが鮮度が高くておすすめです。また、ひげ根が少ないもののほうがアクが少ないとされています。
スーパーなどでカットして販売されている場合、切り口が変色しているものは鮮度が低いことがあります。購入の際は、切り口が白くてみずみずしいものを選ぶようにしましょう。
長芋を離乳食に使うときは必ず加熱して
長芋は、おやきやお好み焼き、ソテーなどさまざまな離乳食にアレンジが効きます。ミネラル豊富で健康維持のために摂りたい食品のひとつです。
ただし、皮膚に付着するとかゆみを引き起こす成分や、吐き気や下痢の症状が出るなど食物アレルギーにつながる成分も含まれているので、赤ちゃんに与える場合は離乳食後期(カミカミ期)以降が安心だといわれます。これらの成分は加熱処理をすることで分解されるため、離乳食に使う場合は必ず加熱調理してくださいね。
オクラなどのネバネバ食材と組み合わせれば、のど越しが良くつるりと食べられておすすめですよ。
※この記事は2019年9月時点の情報をもとに作成しています。アレルギーに関する詳しい情報は、下記のリンクをご覧ください。