【管理栄養士監修】初期OK!離乳食のスイカレシピ11選とお手軽冷凍法!そのまま食べられるのはいつから?
旬の食材が食卓に並ぶと、それだけで食が充実しますね。離乳食づくりでも、旬の食材を取り入れて工夫しているママは多いのではないでしょうか。夏の風物詩であるスイカは、暑い季節の水分補給に適した食材です。ペーストやジュレなど赤ちゃんが食べやすいスイカの離乳食レシピ、冷凍保存の方法、いつから生で与えられるのかなどを解説します。
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目次
全体の90%が水分といわれているスイカは、離乳食期の赤ちゃんの水分補給に向いている食材です。6月~7月にかけてピークとなる季節もののため、夏の旬の食材を与えたい方にもおすすめですよ。
離乳食のスイカはいつから?そのまま食べられる?
甘くて瑞々(みずみず)しいスイカは、いつから離乳食として赤ちゃんに与えることができるのか気になりますよね。スイカは、離乳食初期から赤ちゃんに与えることができます。スイカは国が定める「アレルゲンを含む食品」には含まれていません(※)。
そのため、そのまま生で赤ちゃんに食べさせても問題ない場合がほとんどでしょう。しかし、絶対にアレルギーが出ないというわけではないため、初めは加熱したものを少量与えることをおすすめします。時期別のスイカのかたさや形状の目安は、以下を参考にしてみてくださいね。
時期 | かたさ・形状 |
---|---|
初期 (5ヶ月・6ヶ月) 〇 | 種を取り除き、なめらかにすりつぶす。初めのころは加熱して与えるのが望ましい。 |
中期 (7ヶ月・8ヶ月) 〇 | 種を取り除き、ペースト状に少し粒が残る程度まで、粗くすりつぶす。舌ですりつぶせる豆腐程度のかたさが目安。 |
後期 (9ヶ月・10ヶ月・11ヶ月) 〇 | 種を取り除き、5mm角に切る。歯ぐきでつぶせるバナナ程度のかたさが目安。 |
完了期 (1歳~1歳半頃) 〇 | 種を取り除き、1cm角に切る。歯ぐきで噛める肉団子程度のかたさが目安。 |
身体を冷やす働きがあるスイカは、暑い夏の水分補給にもぴったりです。ただし、食べ過ぎると身体を冷やし過ぎてしまうおそれがあるので、食べさせる量には注意しましょう。
離乳食スイカの下ごしらえのコツ!
離乳食にスイカを使うときは、どのような下ごしらえが必要なのでしょうか。写真付きで下ごしらえのコツを解説します。
1.スイカの赤い部分の種を取り除く
離乳食にスイカを使うときは、皮に近い部分は避け、中心の赤い部分を与えるようにしましょう。赤ちゃんは大人のように自分で種を出すことができないので、種はあらかじめ取り除いておきます。
2.スイカをすりおろす
種を取り除いたスイカは、赤ちゃんが食べやすいようすりおろしてあげてください。すりおろし器はもちろん、すり鉢を使っても良いでしょう。フードプロセッサーやブレンダーがあれば、短時間でスイカをすりおろすことができます。よりなめらかなぺースト状にしたい場合は裏ごししても良いですね。
3.電子レンジで加熱する
離乳食初期の赤ちゃんにスイカを与えるときは、アレルギーの可能性を考慮し、加熱することをおすすめします。耐熱容器にスイカを入れ、ふんわりラップをして約1分加熱すると良いでしょう(600Wの電子レンジの場合)。
すりつぶす工程と加熱する工程は逆でも問題ないため、やりやすい順番で下ごしらえをしてみてくださいね。
水分の多いスイカは、すりつぶした状態では赤ちゃんに与えにくいかもしれません。加熱するときに少量の片栗粉を混ぜ、とろみをつけてあげると食べさせやすくなりますよ。
簡単に種を取る裏技
1.スイカを横半分にカットします。次に、種が見えている場所に沿って包丁を入れて適当な大きさに切り分けます。
2.断面にきれいに並んでいる種をスプーンなどで取り除きましょう。
スイカの種が入っている場所はランダムに見えて、実は規則性があるといわれています。この方法でスイカをカットすると、簡単に種を取ることができますよ。
ただしカットスイカの場合はあらかじめランダムにカットされているため、この裏ワザが使えないことが多いでしょう。スイカひと玉丸ごとをカットするときにぜひ試してみてくださいね。
スイカの離乳食の冷凍保存のコツ
離乳食用に下ごしらえしたスイカは、冷凍しておくと便利ですよ。スイカのフリージングのコツを紹介します。
製氷皿で簡単冷凍
ペースト状にしたスイカは、製氷皿で小分けにして冷凍しておくと1回分ずつ解凍しやすいでしょう。スイカペーストをめいっぱい入れてしまうと製氷皿から取り出しにくくなるため、少なめに入れて冷凍してくださいね。
製氷皿にスイカペーストを入れる前に、一つひとつのカップにラップを敷いてから入れると衛生面でも安心です。蓋つきの製氷皿を使用して冷凍庫内のほこりや食材が入るのをカットしてくださいね。
フリーザーバッグに入れて冷凍
スイカは「ジップロック」などのフリーザーバッグに入れて冷凍しても良いですね。ペーストを冷凍するときは、菜箸などで筋を入れておくと後々使いやすいでしょう。
スイカの水分が多くてうまく筋がつかない場合は、半冷凍状態になってから筋を入れてみてくださいね。筋を入れない場合は薄く伸ばして冷凍すると、必要な分だけ折って使えます。
月齢に応じて、固形の状態でも冷凍することができます。種を取った状態で食べやすい大きさに切り、1個ずつラップでくるみましょう。それからフリーザーバッグに入れ、ストローなどを使ってバッグ内の空気を抜いて密封し冷凍します。
離乳食初期(生後5・6ヶ月)のレシピ
離乳食初期(ゴックン期)におすすめのスイカレシピを紹介します。甘いスイカの果汁は、赤ちゃんの良い水分補給になるでしょう。
※以下、この記事のレシピでは600Wの電子レンジを使用した場合の加熱時間を記載しています。
スイカペースト
材料
・スイカ 30g
作り方
1.スイカの種を取り除き、赤い部分を裏ごしする
2.電子レンジで10~20秒加熱する
とろみをつけたい場合は、少量の片栗粉を同量の水で溶いたものを加えて加熱しましょう。加熱する際は容器にふんわりとラップをかけ、水分が蒸発しすぎるのを防いでくださいね。
水切りネットで作るスイカジュース
材料
・スイカ 30g
作り方
1.スイカを水切りネットに入れる
2.水切りネットの口の部分を持ち、手でスイカを絞る
水切りネットは、一度洗ってから清潔なものを使うようにしましょう。哺乳瓶などを使って与える場合は、茶こしや目の細かいザルなどでこしてからあげてください。スイカだけでなく、バナナやオレンジ、桃などのフルーツを加えてアレンジしてもおいしいですよ。
トマトとスイカのスープ
材料
・スイカ 10g
・トマト 10g
作り方
1.スイカの種を取り除く
2.トマトを湯むきし、種を取り除く
3.スイカとトマトを裏ごしする
4.小鍋に3を入れて、ひと煮立ちさせる
スイカの甘みとトマトの酸味が絶妙なスープは、大人が飲んでもおいしいです。大人用は加熱せず、冷蔵庫で冷やしていただいてはいかがでしょうか。塩を少々加えると、より甘さが際立ちます。赤ちゃんの離乳食の進み具合により、水切りヨーグルトやミントを乗せてもおいしいですよ。
離乳食中期(生後7・8ヶ月)のレシピ
離乳食中期(モグモグ期)になり、赤ちゃんが離乳食を飲み込むことに慣れてきたら、ペーストに少し粒を残して舌触りの違いを楽しませてあげてはいかがでしょうか。上手に口を動かしてモグモグできるようになったら、スイカを細かいみじん切りにして与えても良いですね。
フルフルスイカジュレ
材料
・スイカ 30g
・片栗粉 小さじ1/2
・水
作り方
1.スイカの種を取り除き、すりおろす
2.水溶き片栗粉とスイカを混ぜる
3.電子レンジで30秒程度加熱する
4.熱いうちにしっかり混ぜ、片栗粉を溶かす
5.粗熱を取って完成
寒天を使ってとろみをつける場合は、ごく少量の寒天を使用するようにしましょう。また、赤ちゃんが寒天をまる飲みしてしまうと誤嚥(ごえん)につながるおそれがあるので、フォークなどを使って細かくクラッシュするかやわらかさを調整してから与えてくださいね。
※誤嚥……食べ物をうまく飲み込めずに気管を詰まらせること
スイカヨーグルト
材料
・スイカ 30g
・プレーンヨーグルト 20g
作り方
1.スイカの種を取り除く
2.スイカとヨーグルトをハンドブレンダーでなめらかになるまで混ぜる
ヨーグルトは一般的に離乳食中期ごろから少しずつ与えます。最初は電子レンジなどで温めたプレーンヨーグルトを小さじ1程度からあげましょう。しかし乳製品はアレルギー症状を引き起こす可能性があります(※)。離乳食の進み具合により「ベビーダノン」のような赤ちゃんが安心して食べられるヨーグルトもおすすめです。
スイカとバナナのミルク
材料
・スイカ 40g
・バナナ 20g
・溶いた粉ミルク 大さじ2
作り方
1.スイカの種を取り除く
2.スイカ・バナナ・粉ミルク、すべての材料をミキサーにかけて混ぜる
離乳食後期(生後9・10・11ヶ月)のレシピ
離乳食後期(カミカミ期)に入ったら、少し歯ごたえのあるかたさの離乳食で、噛む練習をスタートします。スイカは歯ぐきで簡単につぶせるかたさの食材なので、噛む練習にもぴったりですよ。
さつまいもとスイカのサラダ
材料
・スイカ 10g
・さつまいも 10g
・きゅうり 10g
作り方
1.さつまいもの皮をむき、やわらかくゆでる
2.スイカの種を取り除く
3.きゅうりの皮をむく
4.さつまいも・スイカ・きゅうりをそれぞれ5mm角に刻む
5.すべての材料を和える
カミカミ期に入っても、まだまだ食べ物をうまく噛めない赤ちゃんは少なくありません。しっかりと飲み込めるように、できるだけ小さくきざむ・やわらかくゆでることを意識して調理すると安心ですよ。
スイカのパンがゆ
材料
・スイカ 30g
・食パン(8枚切りの白い部分) 1/2枚
・牛乳(溶いた粉ミルクでも) 50mL
作り方
1.スイカの種を取り除き、すりおろす
2.食パンの白い部分を細かくちぎる
3.小鍋に牛乳と食パンを入れ、ひと煮立ちさせる
4.スイカは余熱で火が通る程度に混ぜる
牛乳は離乳食後期から徐々に与えて良い飲み物ですが、アレルギーの心配があります(※)。最初は温めた牛乳を少量から与えて様子を見るようにしましょう。牛乳の代わりに粉ミルクを使用しても良いですね。
離乳食完了期(1歳~1歳半)のレシピ
離乳食完了期(パクパク期)になると、食事から必要な栄養の多くを摂れるようになる赤ちゃんが増えてきます。
しかし、一度に食べられる量が少ないため、1日3回の食事のほかに捕食としておやつが必要になるでしょう。蒸しパンやゼリーなど、おやつにもおすすめのスイカレシピを紹介します。
スイカの蒸しパン
材料
・スイカ 40g
・ホットケーキミックス 大さじ4
作り方
1.スイカの種を取り除き、すりおろす
2.スイカとホットケーキミックスを混ぜる
3.耐熱カップに生地を入れる
4.ラップをせずにレンジで1分加熱する
市販のホットケーキミックスには全卵粉末(鶏卵を乾燥させた粉末状の製品)が入っていることが多いようです。食品メーカーによっては卵不使用のホットケーキミックスが販売されているので、必要に応じて活用しても良いですね。
スイカのミルク寒天
材料
・スイカペースト 大さじ4
・牛乳 大さじ2
・粉寒天 小さじ1/2
作り方
1.小鍋にスイカペーストと寒天を入れて、混ぜながら加熱する
2.沸騰後1~2分、弱火で寒天を煮溶かす
3.牛乳を少量ずつ加えながらよく混ぜる
4.器に注ぎ、粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やす
ダイズスイカのゼリー
材料
・スイカ 50g
・水 大さじ1と1/2
・粉ゼラチン 1g
作り方
1.スイカの種を取り除く
2.スイカの半量をすりおろし、半量を1cm角に切る
3.ゼラチンを水に振り入れてふやかす
4.レンジで5~10秒加熱し、ゼラチンを溶かす
5.すりおろしたスイカと4をよく混ぜる
6.1cm角に切ったスイカを加えてさっと混ぜる
7.器に入れて冷蔵庫で冷やし固める
植物性である寒天は、動物性であるゼラチンよりアレルギーの心配が少なく離乳食期におすすめの食材です。しかし常温では溶けないという性質があるので、誤嚥を防ぐためにもやわらかめになるよう水加減を調整して作ると安心です。
ゼリーをまとめて作るときは、カップでなくバットで冷やし固めても良いですね。バットで冷やす場合は、ゼリーの粗熱を取ってから、水で濡らしたバットに流し入れるようにしましょう。水で濡らさないと、バットに寒天がくっついてしまい、きれいにとれないことがあります。
スイカの栄養と選び方
瑞々しくおいしいスイカには、どのような栄養が含まれているのでしょうか。おいしいスイカの選び方も、参考にしてみてくださいね。
スイカは栄養が豊富
スイカは9割以上が水分でできているため、夏の水分補給に最適です。しかし、スイカには身体を冷やす働きがあり、食べ過ぎると下痢になってしまうことに注意しましょう。
スイカの果汁には、アミノ酸の一種であるシトルリンが豊富に含まれています。むくみを解消したり、老廃物の排出を促したりするだけでなく、疲労回復効果なども期待できるので、ママやパパも赤ちゃんといっしょにスイカを食べるようにしたいですね。
また、赤い実の部分は、抗酸化作用を持つカロテン・リコピンを豊富に含むといわれます。
おいしいスイカの選び方
ひと玉丸ごとのスイカを選ぶ場合、しま模様がはっきりしていて、スイカのお尻部分にあるおへそが大きなものが食べごろです。軽くたたいたとき、ボンボンと弾むような澄んだ音がするのは、適度に熟れているサインだといわれています。
カットスイカを選ぶ場合は、皮と実のあいだに白い線が入っているものや、表面がなめらかなものを選びましょう。カットされたスイカは乾燥したり、傷みが早くなったりするため、なるべく新鮮なものを探してみてくださいね。
スイカで効率的に水分補給をしよう
スイカといえば、緑と黒のしま模様の皮に赤い果肉という印象が強いですが、果肉がピンクや黄色のものもあります。大きさもさまざまで、形も定番の丸いもののほか、楕円型やラグビーボール型のものも見かけます。最近ではスーパーでもさまざまな種類のスイカが販売されているので、食べ比べてみても良いですね。
暑い夏は、体温調節の苦手な赤ちゃんにとって脱水や熱中症などの危険が多い季節です。水分豊富なスイカを離乳食に取り入れ、効率的に水分補給をさせてあげましょう。
※この記事は2023年6月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。