トマトの離乳食レシピ簡単12選!冷凍法は?生やジュースはOK?【初期〜完了期】

夏野菜の代名詞であるトマトは、1年を通して手ごろな価格で手に入れることができる野菜です。トマトジュースやトマトピューレなどの加工品も多数販売されていますが、離乳食に使えるのか悩んでしまいますよね。ここでは、離乳食にトマトを取り入れられる時期や下ごしらえの方法、おすすめレシピを紹介します。

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この記事の監修

片村 優美
管理栄養士
片村 優美

目次

  1. トマトはいつから食べられる?
  2. 離乳食のトマトの下ごしらえのコツ
  3. 離乳食に市販のトマトジュース・ピューレを活用するコツ
  4. 離乳食のトマトの冷凍保存のコツ
  5. 離乳食初期(生後5・6ヶ月頃)のトマトレシピ
  6. 離乳食中期(生後7・8ヶ月頃)のトマトレシピ
  7. 離乳食後期(生後9・10・11ヶ月頃)のトマトレシピ
  8. 離乳食完了期(1歳~1歳半頃)のトマトレシピ
  9. トマトの栄養と選び方
  10. トマトの皮と種を取るのを忘れずに
  11. あわせて読みたい

和食でも洋食でも大活躍のトマトは、離乳食にも取り入れたい食材です。下ごしらえの手間を減らしたい時は、市販のトマトジュースなどを使用することで、簡単に彩り豊かな食卓にすることができますよ。

トマトはいつから食べられる?

夏野菜の代名詞であるトマトは、離乳食初期から赤ちゃんに与えられます。

しかし、1歳頃まではトマトの皮や種を取り除くようにして、生食は避けたほうが良いでしょう。トマトには、一般的な大玉・中玉トマトや小さなプチトマトなどがありますが、離乳食に使うトマトの種類に制限はありません。離乳食で少量から与える場合、プチトマトが使いやすいという意見もあります。

離乳食の時期別のかたさ・形の目安は、以下の通りです。

時期
かたさ・形
初期 (5ヶ月・6ヶ月頃) 〇種と皮を取り除き、裏ごししてなめらかなペースト状にして与える。慣れてきたら、裏ごしせずにすりつぶし、どろどろのトマトピューレにする。
中期 (7ヶ月・8ヶ月頃) 〇舌ですりつぶせる豆腐程度のかたさが目安。トマトピューレに少し粒が残る程度にすりつぶす。種と皮は取り除く。
後期 (9ヶ月・10ヶ月・11ヶ月頃) 〇歯ぐきでつぶせるバナナ程度のかたさが目安。種と皮を取り除き、5mm角程度に刻む。慣れてきたら徐々に大きくしていく。
完了期 (1歳~1歳半頃) 〇歯ぐきで噛める肉団子程度のかたさが目安。1cm角に切って与える。

離乳食にトマトを使うときは、トマト缶やトマトジュース、トマトピューレなどを活用してもよいですね。ただしトマト缶などには食塩が含まれているものもあるため、離乳食で赤ちゃんに与える場合はしっかりと原材料名を確認するなど注意しましょう。

離乳食のトマトの下ごしらえのコツ

離乳食のトマトは、初期から後期にかけて皮や種を取り除く必要があります。面倒に感じるかもしれませんが、コツさえ押さえておけば下ごしらえの手間を軽減することができるでしょう。

ヘタを取る

トマトの下ごしらえをするときは、初めにヘタを取ってから洗うようにしましょう。ヘタがついたままトマトを洗うと、ヘタの下や周りに汚れや雑菌が残ってしまう可能性があるので注意してくださいね。

湯むきする

■熱湯で湯むきする方法
トマトの皮は、じゃがいもなどのようにピーラーや包丁を使ってむくのが難しいものです。トマトの皮は湯むきして取り除きましょう。湯むきとは、その名の通り熱湯につけることで皮をむく方法です。

トマトの実の下部分に十字の切れ込みを入れたら、熱湯に10~15秒ほどつけます。それからすぐに冷水に取ると、自然に皮がめくれますよ。プチトマトの場合は下部分につまようじで穴を開け、熱湯をかけるだけで皮がむけます。

■レンジで湯むきする方法
電子レンジを使うと、お湯を沸かす手間を軽減することができるでしょう。トマトの実の下部分に十字の切れ込みを入れたら、ヘタの周りに4ヶ所ほどつまようじで穴を開けます。それからトマトをさっと水にくぐらせ、耐熱容器に乗せてラップをせずに600Wの電子レンジで1分程度加熱しましょう。あとは手でゆっくり皮をむくだけなので、簡単です。

種を取る

トマトの皮がむけたら、トマトを横半分に切り、スプーンなどを使って種を取り除きます。細くなっている部分は箸などを使ってかき出しましょう。赤ちゃんはまだトマトの種をうまく飲み込めなかったり消化できなかったりするので、種を取ってから裏ごししてくださいね。

離乳食に市販のトマトジュース・ピューレを活用するコツ

離乳食に市販のトマト缶やトマトピューレなど使って良いのか、悩む方も多いでしょう。

たとえば、カゴメの公式サイトによると「トマトピューレー」や「トマトペースト」の商品は食塩無添加(無塩)のため、離乳食初期から赤ちゃんに食べさせることができます。カルディーコーヒーファームから販売されているラ・プレッツィオーザのトマト缶(ホール・ダイス)は皮が取り除かれているので調理しやすいという特徴があります。しかし原材料にトマトジュースや酸味料が使われているので、子どもの成長に合わせて徐々に使用していったほうがよいかもしれませんね。

市販のトマト食材を離乳食に使うときは、下記のコツを参考にしてみてはいかがでしょうか。

種類
離乳食に活用するコツ
トマトジュース 〇無塩無添加のものを選ぶ。子どもの成長に合わせ、濃さや量を調節する。
トマトピューレ 〇無塩のものを選ぶ。子どもの成長に合わせ、濃さや量を調節する。皮や種が含まれていることがあるため、裏ごしする。
トマト缶 〇無塩のものを選ぶ。カット缶よりホール缶のほうが、赤ちゃんの成長に合わせてトマトを刻みやすいのでおすすめ。皮や種が含まれていることがあるため、裏ごしする。
トマトケチャップ △離乳食初期は使用しない。後期以降は使用できるが、薄味を心がける。
トマトソースの缶詰 ×調味料や香辛料が使用されているため、離乳食には不向き。

食塩が使われているかどうかわからないときは、商品に表示されている原材料欄をチェックしてくださいね。

離乳食のトマトの冷凍保存のコツ

離乳食用に下ごしらえしたトマトは、冷凍して保存することができます。毎回下ごしらえを行うと手間がかかって大変ですが、まとめて下ごしらえを済ませて冷凍しておくと、必要なときに解凍するだけでよいので便利です。

製氷皿に入れて冷凍

離乳食を冷凍するときは製氷皿を活用するなどして、1食分ずつ小分けにしておきましょう。一つひとつのカップにラップを敷いてからペーストなどを入れて冷凍すると、衛生面でも安心です。

100均で購入できるシリコンカップを利用したフリージング方法もおすすめですよ。

フリーザーバッグに入れて冷凍

フリーザーバッグにペーストを入れて冷凍する場合は、なるべく薄くのばすようにします。薄ければ板チョコのように必要な分だけ折って使うことができますが、厚みがあると小分けに解凍するのが難しくなるので気をつけてくださいね。

解凍の仕方

トマトは冷凍すると解凍時にするっと皮がむけるので、皮つきのまま8等分に切って冷凍しておいても良いでしょう。ただし、種はあらかじめ取り除いておくことをおすすめします。

空気に触れるとトマトが劣化しやすくなるため、冷凍するときはストローなどを使い、しっかりとフリーザーバッグの中の空気を抜きましょう。

離乳食初期(生後5・6ヶ月頃)のトマトレシピ

離乳食初期(ゴックン期)におすすめのトマト料理の作り方を紹介します。基本のトマトペーストは全工程写真つきなので、料理が苦手なママもぜひチェックしてみてくださいね。

※以下、この記事のレシピでは600Wの電子レンジを使用した場合の加熱時間を記載しています。

基本のトマトペースト

材料
・トマト 10g

作り方
1.トマトのヘタを取る
2.トマトを湯むきする
※画像は電子レンジを使用して湯むきする場合のレシピです
3.トマトの種を取る
4.裏ごしする

しらすとトマトのとろとろ煮

材料
・トマトピューレ 15g
・しらす 5g
・野菜スープ 大さじ1

作り方
1.しらすをさっとゆでて塩抜きする
2.しらすをすりつぶす
3.すべての材料を小鍋に入れ、ひと煮立ちさせる

野菜スープのワンポイント

野菜スープは、離乳食初期から使える野菜(キャベツや人参)のうち赤ちゃんがすでにクリアしたものを使用して作ります。調理方法は下記を参考にしてください。

1.キャベツや人参などの野菜を小さく刻み、水と一緒に鍋で15分ほど煮る
2.野菜がやわらかくなったら、ざるでこしてスープのみを使う

残った野菜は、裏ごしたりきざんだりして冷凍保存しておいても良いですね。

トマトとなすの煮物

材料
・トマト 15g
・なす 15g
・野菜スープ 大さじ2

作り方
1.トマトを湯むきし、種を取ってからすりつぶす
2.なすの皮をむき、ゆでてからすりつぶす
3.材料を小鍋に入れて煮る

離乳食中期(生後7・8ヶ月頃)のトマトレシピ

離乳食中期(モグモグ期)に入ると、使える食材の種類が増え、便利になると同時に離乳食作りが面倒に感じられるかもしれません。しかし、複数の食材の下ごしらえをまとめて済ませておくと、電子レンジや小鍋であっというまに離乳食を作ることができます。トマトだけでなく、おかゆやほうれん草なども冷凍ストックしておいてはいかがでしょうか。

ほうれん草入りトマトがゆ

材料
・トマト 15g
・ほうれん草(葉先) 5g
・7倍がゆ 大さじ4

作り方
1.トマトを熱湯や電子レンジで湯むきし、種を取り除く
2.トマトをみじん切りにする
3.ほうれん草をゆで、粗くすりつぶす
4.7倍がゆにトマトとほうれん草を乗せる

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鶏ひき肉とトマトのスープ

材料
・トマト 10g
・ブロッコリー 10g
・鶏ひき肉(むね) 10g
・だし汁 大さじ3

作り方
1.鶏ひき肉をさっとゆでる
2.トマトを湯むきし、種を取り除いて刻む
3.ブロッコリーをやわらかくゆで、刻む
4.すべての材料を耐熱容器に入れ、電子レンジで1分加熱する

レシピポイント

離乳食で鶏ひき肉を与える場合は、「もも肉」よりも「むね肉」が適しています。赤ちゃんがなかなか食べないときは昆布だしなどを少量使い、風味を加えてあげても良いでしょう。

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トマト豆腐

材料
・トマト 10g
・きゅうり 10g
・絹ごし豆腐 40g

作り方
1.トマトを湯むきし、種を取って刻む
2.きゅうりの皮をむき、すりおろす
3.絹ごし豆腐をゆでて、食べやすい大きさに刻む
4.すべての材料を和える

離乳食後期(生後9・10・11ヶ月頃)のトマトレシピ

離乳食後期(カミカミ期)になると、自分でごはんを食べたがる赤ちゃんが増えてきます。赤ちゃんが離乳食に手を伸ばしてくるようになったら、手づかみ食べができる料理を取り入れてあげましょう。

彩り野菜のトマト蒸しパン

※写真ではレンジで使えるタイプのおかずカップを使用しています

材料
・トマトジュース 大さじ1
・ピーマン 5g
・コーン 10g
・キャンディチーズ 3個
・ホットケーキミックス 大さじ2

作り方
1.キャンディチーズを4等分に切る
2.ピーマンのヘタと種を取ったら、ゆでて刻む
3.すべての材料を混ぜ合わせる
4.耐熱カップに生地を入れる
5.ラップをせずに、電子レンジで1分~1分半加熱する

レシピポイント

市販のホットケーキミックスには全卵粉末(鶏卵を乾燥させた粉末状の製品)が入っていることが多いようです。卵アレルギーが気になる場合、食品メーカーによっては卵不使用のホットケーキミックスを販売しているので、離乳食の進み具合により使用しても良いですね。

電子レンジで加熱後、蒸しパンに竹串を刺し、生地が竹串についてこなければ火が通っている証です。竹串に生地がくっついてくるようなら、追加で10秒ずつ加熱しましょう。

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ツナのトマト煮込み

材料
・トマト 20g
・じゃがいも 15g
・ツナ水煮缶 10g
・だし汁 50mL

作り方
1.トマトは湯むきし、種を取り除く
2.じゃがいもは皮をむき、やわらかくゆでる
3.トマトとじゃがいもを食べやすい大きさに刻む
4.小鍋にすべての材料を入れ、弱火で加熱する
5.汁気がなくなるまで煮る

レシピポイント

だし汁は大人のお味噌汁をつくるときのカツオや煮干しだしを使ってもよいですが、離乳食の進み具合によってはこんぶだしがおすすめです。植物性のだしに慣れたら、徐々に動物性のだしを試していきましょう。動物性のだしを使う目安は離乳食中期以降です。

ミートソーススパゲッティ

材料
・豚ひき肉 15g
・玉ねぎ 10g
・トマト缶 40g
・小麦粉 少々
・野菜スープ 大さじ2
・ケチャップ 少々
・サラダ油 少々
・スパゲッティ(乾麺) 30g

作り方
1.玉ねぎをみじん切りにする
2.フライパンにサラダ油を熱し、ひき肉と玉ねぎを炒める
3.玉ねぎが透き通ってきたら、小麦粉を加えてさらに炒める
4.トマト缶・野菜スープ・ケチャップを加えて煮込む
5.細かく折ったスパゲッティをやわらかくゆでる
6.5に4をかける

レシピポイント

ひき肉は、鶏むね・鶏もも・豚肉など離乳食の進み具合によって変えても良いでしょう。肉の余分な脂を落とすために、まずはひき肉を湯がいてから使うと安心です。

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離乳食完了期(1歳~1歳半頃)のトマトレシピ

離乳食完了期(パクパク期)になると、大人に近い食事ができるようになりますが、薄味を心がけることを忘れないようにしましょう。素材本来のおいしさを引き出す味つけを意識すると良いですね。

トマトと卵のパンプディング

材料
・食パン(8枚切りの白い部分) 1/2枚
・トマト缶 大さじ2
・卵(全卵) 1/2個
・牛乳 大さじ2

作り方
1.食パンの白い部分を食べやすい大きさに刻む
2.トマト缶のトマトを1cm角に刻む
3.卵と牛乳を混ぜる
4.3に2を混ぜる
5.耐熱容器に食パンを並べ、4をかける
6.ふんわりラップをかけ、電子レンジで1分半~2分加熱する

たっぷり野菜のラタトゥイユ

材料
・プチトマト 2個
・なす 10g
・ズッキーニ 10g
・かぼちゃ 10g
・野菜スープ 大さじ2

作り方
1.トマトは湯むきし、皮と種を取り除く
2.なすとズッキーニは皮をむき、やわらかくゆでる
3.かぼちゃをやわらかくゆでる
4.すべての野菜を食べやすい大きさに刻む
5.小鍋にすべての材料を入れ、ひと煮立ちさせる

レシピポイント

野菜スープは、赤ちゃんが食べられる野菜を鍋で湯がいて、エキスを抽出したスープを使用すると良いでしょう。必要に応じて月齢に合ったベビーフードの野菜スープ粉末もおすすめです。

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トマトゼリー

材料
・トマトジュース(食塩無添加) 60mL
・りんごジュース(果汁100%) 40mL
・砂糖 小さじ1
・粉寒天 小さじ1/2

作り方
1.すべての材料を小鍋に入れて軽く混ぜ、火にかける
2.沸騰後、2分ほど寒天を煮溶かす
3.カップなどの型に入れ、粗熱が取れてから冷蔵庫で冷ます

レシピポイント

植物性の粉寒天は、動物性のゼラチンよりアレルギーの心配が少なく離乳食期におすすめの食材です。しかし常温では溶けないという性質があるので、誤嚥(ごえん)を防ぐためにもやわらかめになるよう水加減を調整して作ると安心です。

ゼリーをまとめて作るときは、カップでなくバットで冷やし固めても良いですね。バットで冷やす場合は、ゼリーの粗熱を取ってから、水で濡らしたバットに流し入れるようにしましょう。水で濡らさないと、バットに寒天がくっついてしまいます。

鍋でゼリーを作った場合は熱が残っている場合があるので、耐熱性のカップやバットを使ってもよいですね。

※誤嚥……食べ物をうまく飲み込めずに気管を詰まらせること

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トマトの栄養と選び方

トマトには、ビタミンAやビタミンC、抗酸化作用を持つといわれているリコピンなどが豊富に含まれています。リコピンは加熱することで吸収率が高くなるため、トマト煮込みやスープなどにすると効率的に摂取できるでしょう。

また、意外かもしれませんが、一般的なトマトに比べ、プチトマトのほうが栄養価が高いとされています。

おいしいトマトを選ぶときは、以下のポイントをチェックしてみてくださいね。

□真っ赤に熟れている
□皮に色のムラがない
□皮にハリがある
□ヘタの葉の色が濃く、ピンと張っている
□ずっしり重い

トマトの皮と種を取るのを忘れずに

夏野菜の代表格であるトマトは、生で食べることが多い野菜です。しかし、消化器官の未熟な赤ちゃんにとって、生のトマトは負担が大きいため、1歳頃までは加熱を忘れないようにしましょう。トマトの皮や種を取り除いてあげることも大切です。

トマトは下ごしらえが難しそうな印象があるかもしれませんが、ここで紹介したコツをマスターして離乳食に取り入れてみましょう。電子レンジやフリージングを活用しながら、より効率的な調理法を試してみてくださいね。

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