【管理栄養士監修】初期からOK!離乳食の桃レシピ9選&簡単冷凍・食べさせ方のコツ!いつから生で与えて良い?
やわらかくみずみずしい桃は赤ちゃんむきの食材のように感じますが、桃を離乳食としてあげる場合、いつからどのように食べさせれば良いのでしょうか。桃の離乳食を赤ちゃんにあげるときのコツや桃を使った離乳食レシピを写真付きで紹介します。簡単に冷凍できる方法や食べさせ方のコツ、知っておきたい桃アレルギー情報にも注目してください。
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目次
桃は品種により6月下旬~8月下旬にスーパーなどに並ぶ果物です。甘みがありくちどけが良い桃を赤ちゃんに食べさせる場合、どのようなことに注意したら良いのか、おすすめの月齢別レシピなどを確認しておきましょう。
桃はいつから食べられる?アレルギーは?
ジューシーでやさしい甘さが口いっぱいに広がる桃は、人気の果物のひとつです。赤ちゃんに桃はいつから食べさせてよいのでしょうか。
桃は離乳食初期(ゴックン期)から与えてよい食材です。赤ちゃんに桃を初めて与えるときは、果汁を薄めるようにしましょう。アレルギーの可能性を考え、生では与えずに加熱してあげると安心です。薄めた果汁に慣れたら、裏ごししたりブレンダーやミキサーでなめらかにしたりして桃ピューレにすると良いでしょう。
その後は、離乳食の進み具合に合わせて少しずつ大きさを変えていきます。離乳食の時期と形状やかたさは以下の表を目安にしてください。
時期 | 形状・かたさ |
---|---|
離乳食初期(ゴックン期) 5・6ヶ月頃 〇 | ・薄めた果汁 ・桃ピューレ(ペースト) |
離乳食中期(モグモグ期) 7・8ヶ月 〇 | 舌ですりつぶせるくらいのかたさ |
離乳食後期(カミカミ期) 9・10・11ヶ月 〇 | 細かく刻み、少し粒が残るくらいのかたさ |
離乳食完了期(パクパク期) 1歳~1歳半 〇 | 歯ごたえがある部分を7~8mmほどに切る |
桃のアレルギーは?いつから生でOK?
桃はアレルギーを引き起こす可能性が比較的高い果物のひとつです。アレルギー症状を引き起こす特定原材料である卵や乳などに準ずるものとして、アレルゲンを含むことの表示が推奨されています(※1)。
桃が引き起こすのはおもに「口腔アレルギー」という症状です(※2)。口の中やのどがヒリヒリしたり、かゆくなったり、腫れてきたりします。
生で与えるほうがアレルギー症状が出やすいため、離乳食初期(ゴックン期)は電子レンジや鍋に入れて加熱してから慎重に与えましょう。加熱した桃ピューレなどに慣れてきたら、離乳食中期(モグモグ期)以降から少しずつ生で与えてみても良いですね。
桃の缶詰やジュースは離乳食で与えてよい?
保存に便利な桃の缶詰や桃のジュースには、砂糖が使われていることが多いようです。離乳食としては糖分が高すぎるため、加工食品ではなく青果の桃を赤ちゃんに与えるようにしたいものです。
やむをえず缶詰の桃を与える場合は、離乳食後期(カミカミ期)以降にゆでてから水洗いし、甘みをできるだけ取り除いてからあげるようにしましょう。シロップは甘すぎるので使いません。
果汁100%の桃のジュースであっても糖分が多く含まれるものはできるだけ避け、あげる場合は後期以降とし、水で薄めるようにしましょう。
桃を離乳食に使うときのコツ
離乳食に桃を使うときは、皮を厚めにむき、種を取って下ごしらえをします。種の周りにある繊維状のものも取り除きましょう。
初めて与えるときは果汁をしぼる
赤ちゃんに初めて桃を与えるときは、清潔なガーゼやキッチンペーパーに桃をくるんで果汁をしぼります。茶こしでつぶすようにしても簡単にできますよ。
離乳食初期(ゴックン期)は、薄めてからレンジで加熱したり、鍋で煮たりして与えるようにしましょう。
桃の果汁を加熱する際は、しぼった果汁を耐熱容器に入れてふんわりとラップをかけ、600Wの電子レンジで30秒ほど加熱しましょう。
※以下、この記事のレシピでは600Wの電子レンジを使用した場合の加熱時間を記載しています。
果汁に慣れたらピューレやペーストにする
薄めた果汁に慣れたら、ピューレやペーストにしてみましょう。ピューレとペーストは呼び名が違うだけで、いずれも桃を裏ごししたり、ブレンダーやミキサーを使ったりしてなめらかにしたものです。
月齢にあわせて細かくカットする
離乳食中期(モグモグ期)からは、月齢と離乳食の進み具合にあわせて食べやすい大きさにカットしましょう。中期は舌ですりつぶせるくらいに、後期(カミカミ期)は少し粒が残る程度に、完了期(パクパク期)は7~8mm程度にカットしてあげると良いでしょう。
離乳食の桃の冷凍保存のコツ
桃がたくさんあるときは、傷んでしまう前に冷凍保存するのがおすすめです。離乳食用にフリージングするときのコツを紹介します。
製氷皿で簡単冷凍
しぼった果汁やピューレにしたものを製氷皿に入れて保存すると少量ずつ使えて便利です。一つひとつにラップを敷くと、より衛生的に冷凍できます。
凍ったら取り出してフリーザーバッグに入れ替えておくと、すぐに使えて便利ですよ。
フリーザーバッグに入れて冷凍
フリーザーバッグに薄く広げて冷凍するのもおすすめです。菜箸で筋を入れておくと後々使いやすいでしょう。
食べやすい大きさでそのまま冷凍
月齢が進んだ赤ちゃん用には、食べやすい大きさに切ってそのまま冷凍しましょう。1回分ずつ小分けにしてラップで包み、空気に触れないようにしておくと衛生的に保存できます。
変色を防ぎたいときは、加熱してから冷凍するのがおすすめです。冷凍した桃のストックは、1週間以内を目安に使い切りましょう。
離乳食初期(生後5・6ヶ月)のレシピ
離乳食初期(ゴックン期)におすすめの桃レシピを紹介します。まずは基本の桃ピューレの作り方をマスターしましょう。
基本の桃ピューレの作り方
材料
・桃
作り方
1.桃の皮をむく
2.小さく刻む
3.ラップをしてレンジで1分ほど加熱する
4.裏ごしする。または、ブレンダーやミキサーでなめらかにする
桃を刻むと果汁が出てくるので、捨てずにピューレに加えましょう。
桃とバナナのミルク煮
材料
・基本の桃ピューレ 小さじ2
(※上記レシピ参照)
・バナナ 2cm
・粉ミルク 小さじ2
作り方
1.バナナをすりつぶす
2.1に桃ピューレを混ぜる
3.耐熱容器に2と粉ミルクを入れ、レンジで20秒ほど加熱したら完成
電子レンジで一度に長い時間加熱すると、焦げ付いたり風味が失われたりします。加熱時間は様子を見ながら調節してください。バナナはアレルギーの心配があるので、桃と同様しっかりと加熱して最初は小さじ1程度から始めてくださいね(※1)。
離乳食中期(生後7・8ヶ月)のレシピ
離乳食中期(モグモグ期)に食べさせてあげたい桃のレシピを紹介します。離乳食初期(ゴックン期)のレシピで紹介した「基本の桃ピューレ」を使った簡単レシピです。
ヨーグルトの桃ペーストのせ
材料
・基本の桃ピューレ(桃ペースト) 小さじ1
※離乳食初期(生後5・6ヶ月)のレシピ参照
・プレーンヨーグルト 大さじ1
作り方
1.桃ペーストをヨーグルトにのせたら完成(混ぜてもよい)
プレーンヨーグルトは一般的に離乳食中期ごろから少しずつ与えます。最初は電子レンジなどで温めて小さじ1程度からあげましょう。しかし、乳製品はアレルギー症状を引き起こす可能性があるので(※1)、離乳食の進み具合によっては、ベビーダノンのような赤ちゃんが安心して食べられるヨーグルトもおすすめです。
桃と麩のとろとろ煮
材料
・基本の桃ピューレ 小さじ1
※離乳食初期(生後5・6ヶ月)のレシピ参照
・麩(直径2~3cm) 3個
・野菜スープ 大さじ2
作り方
1.耐熱容器に桃ピューレと麩、野菜スープを入れる
2.ふんわりとラップをかけて、レンジで30秒ほど加熱する
3.よく混ぜたら完成
麩は、離乳食中期ごろから取り入れることができる食材です。しかし、小麦アレルギーの心配があるため、最初は少量から与えると良いでしょう(※1)。
弾力がある食材なので、誤嚥(ごえん)を防ぐためにも食べ慣れないうちは細かくすりおろしてレシピに加えてくださいね。また、麩の大きさによって水分や加熱時間を調節しましょう。
※誤嚥……食べ物をうまく飲み込めずに気管を詰まらせること
桃とりんごのパンがゆ
材料
・基本の桃ピューレ 小さじ1
※離乳食初期(生後5・6ヶ月)のレシピ参照
・りんご 10g
・食パン(8枚切の白い部分) 1/3枚
・水 大さじ1
作り方
1.りんごをすりおろす
2.小鍋に1と桃ピューレ、小さくちぎった食パン、水を入れる
2.弱火で食パンがやわらかくなるまで煮たら完成
離乳食後期(生後9・10・11ヶ月)のレシピ
離乳食後期(カミカミ期)に作ってあげたい桃のレシピを紹介します。手づかみ食べメニューにもおすすめです。
桃の寒天ミルクゼリー
材料
・桃 70g
・粉寒天 1g
・牛乳 200mL
作り方
1.桃を細かく刻む
2.鍋に牛乳と粉寒天を入れて煮溶かす
3.桃を加え、1~2分沸騰させたら完成
牛乳は離乳食後期から徐々に与えて良い飲み物です。しかし、乳製品はアレルギーの心配があるので、一度にたくさんあげるのはやめましょう(※1)。牛乳の代わりに粉ミルクを使用してもおいしく仕上がります。
植物性の粉寒天は、動物性のゼラチンよりアレルギーの心配が少なく離乳食期におすすめの食材です。しかし常温では溶けないという性質があるので、誤嚥を防ぐためにもやわらかめになるよう水加減を調整すると安心ですよ。
桃ジャムのヨーグルトパンケーキ
材料
・桃 50g
・水 大さじ1
・小麦粉 大さじ3
・プレーンヨーグルト 大さじ1
・牛乳 大さじ1
・無塩バター 少々
作り方
1.桃を細かく刻み、水を加えて小鍋で煮詰める
2.ボウルで小麦粉とプレーンヨーグルト、牛乳を混ぜる
3.フライパンに無塩バターを熱し、2を薄く広げて両面を焼く
4.1をかけたら完成
市販のホットケーキミックスには全卵粉末(鶏卵を乾燥させた粉末状の製品)が入っていることが多いようです。卵アレルギーが気になる場合(※1)、食品メーカーによっては卵不使用のホットケーキミックスを販売しているので、離乳食の進み具合により使用しても良いですね。
桃ジャムをパンケーキに塗ってサンドすれば、手づかみ食べがしやすくなります。
離乳食完了期(1歳~1歳半)のレシピ
離乳食完了期(パクパク期)には、桃を使ったデザートがおすすめです。
桃のコンポート
材料
・桃 30g
・水 小さじ1
作り方
1.桃を7~8mm角に切る
2.耐熱容器に1と水を入れ、ラップをかける
3.電子レンジで30秒ほど加熱して1~2分蒸らしたら完成
ひとつの桃でも、枝についていた頭の部分よりもおしりの部分のほうが糖度が高いといわれています。品種によっても糖度が異なることがあるようですよ。赤ちゃんにあげる前に水で薄めるときは、大人が味見して、赤ちゃんが食べやすい甘さになるよう水の量を調整してあげてくださいね。
桃の蒸しパン
材料(8号のアルミカップ7~8個分)
・桃 50g
・小麦粉 100g
・ベーキングパウダー(アルミフリー) 小さじ1
・卵(全卵) 1個
・牛乳 100mL
・砂糖 大さじ3
作り方
1.桃を7~8mm角に切る
2.ボウルで卵と牛乳、砂糖を混ぜる
3.小麦粉とベーキングパウダーを加えてさらに混ぜる
4.1を加えて混ぜる
5.型に流し入れて15分ほど蒸したら完成
ベーキングパウダーは赤ちゃんが安心して食べられるよう、アルミフリーのものがおすすめです。電子レンジで加熱して蒸す場合は、アルミカップは使わず、耐熱性が高いシリコンカップやおかずカップなどを使用しましょう。
桃の栄養と選び方
桃は栄養が豊富
桃にはエネルギーの元となる果糖が多く含まれています。ご飯やパンに含まれる糖質と違って素早く吸収されるため、疲労回復に役立ちます。
ビタミンCやカリウム、食物繊維のペクチンも含まれています。ペクチンはお腹の調子を整えてくれるので、赤ちゃんの便秘解消効果が期待できるでしょう。
おいしくて食べやすい桃ですが、一度にたくさんの量を与えると下痢をしてしまう恐れがあることに注意してください。
おいしい桃の選び方
おいしい桃には以下のような特徴があります。店頭でベタベタと触って確かめるのはマナー違反ですが、おいしく熟れたサインを見逃さずに購入したいですね。
・全体的に色づいているもの
・赤みが強いもの
・おしりが白っぽいもの(緑っぽいものはNG)
・ふっくらと丸みがあるもの
・上から見て楕円形のもの
・産毛がしっとりしているもの
桃の自然な甘さに赤ちゃんもにっこり
甘くてみずみずしい桃は赤ちゃんにとって食べやすい果物ですが、気をつけたいのがアレルギーを起こしやすいという点です。卵や乳、小麦よりは報告数が少ないものの、初めて与えるときは少量の薄めた果汁をしっかりと加熱して与えましょう。
赤ちゃんの様子に問題がなければ、月齢と離乳食の進み具合によってだんだんと大きさを変えたり、そのまま与えたりしてみてください。
桃の自然な甘さを赤ちゃんは大好きになるかもしれませんね。味のアクセントとして、またはお楽しみのデザートとして赤ちゃんに桃の離乳食を食べさせてあげましょう。
※この記事は2023年9月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。