【初めてでも安心】離乳食の果物デビューガイド!食材一覧や加熱&冷凍テクを紹介
みずみずしさと自然な甘みを持つ果物は、食べることに慣れていない赤ちゃんにとってのどごしが良く大好きな味です。ここでは離乳食として食べさせても良い果物の種類や時期、加熱や冷凍の仕方などを紹介します。初めて与えるときのあげ方や気になるアレルギーについて、また、おすすめの離乳食レシピも加えた盛りだくさんの内容でお届けします。
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目次
赤ちゃんの離乳食を進めるにあたり、果物は欠かせない存在です。スムーズに離乳食を進めるためにも、赤ちゃんの月齢に適した果物や気を付けたいアレルギーの有無を確認しておきましょう。
【一覧】離乳食の果物はいつから?食べられる種類は?
赤ちゃんにどのような果物をいつから食べさせて良いのかがすぐにわかれば、離乳食作りがぐんと楽になります。そこで、赤ちゃんにおすすめの果物と食べさせても良い時期をまとめました。下記の表を参考に、離乳食作りにチャレンジしてみてくださいね。
初期(ゴックン期) | 中期(モグモグ期) | 後期(カミカミ期) | 完了期(パクパク期) | |
---|---|---|---|---|
バナナ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
りんご | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
いちご | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
みかん | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
小夏 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
梨 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
スイカ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
桃 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
ぶどう | △ | 〇 | 〇 | 〇 |
メロン | △ | 〇 | 〇 | 〇 |
柿 | × | △ | 〇 | 〇 |
キウイ | × | △ | 〇 | 〇 |
さくらんぼ | × | △ | 〇 | 〇 |
すもも・プラム | × | × | △ | 〇 |
※小夏…みかん以外の柑橘類、大きめの柑橘類の一種。
赤ちゃんがアレルギーを起こしやすい果物は?
果物にはアレルギー症状を引き起こす物質(アレルゲン)が含まれています。とくに「バナナ・桃・りんご・キウイ・オレンジ」には注意が必要です(※)。
アレルゲンは加熱すると分解されるため、熱湯や電子レンジで加熱するとアレルギー症状を引き起こしにくくなります。そのため、初めて赤ちゃんに与えるときはそのまま生で与えるのではなく、必ず食材の中心まで加熱し、ごく少量ずつ与えて赤ちゃんの様子を見るようにしましょう。
離乳食の進み具合もよりますが、とくに離乳食中期ごろ(モグモグ期)までは加熱して与えたほうが安心です。
果物の缶詰はあげても良い?
保存に便利な果物の缶詰のシロップには大量の砂糖が使われているため、赤ちゃんに与えるには甘すぎます。赤ちゃんが濃い味に慣れてしまって薄味の離乳食を食べなくなったり、必要以上の糖分を摂取してしまったりするおそれがあるので、離乳食の時期が終わるまではできるだけ避けるようにしましょう。
【早見表】離乳食の時期ごとの初めての果物のあげ方
ここでは、初めての果物を赤ちゃんに食べさせるときの具体的な与え方を紹介します。離乳食の時期ごとにおすすめの果物と下ごしらえの方法をまとめたので参考にしてみてください。
離乳食初期(ゴックン期)の果物&あげ方
種類 | あげ方 |
---|---|
バナナ・桃 | ペースト状にして必ず加熱する |
りんご・梨・洋なし | ・すりおろしたり、裏ごししたりしてペースト状にする ・果汁を少量与えても良い |
いちご・みかん・メロン・スイカ・ぶどう | 果汁をしぼったり、裏ごししたりする |
アレルギーの心配があるため、初めて与えるときはすべての果物において生ではなく加熱してから与えるのが基本です。
離乳食中期(モグモグ期)の果物&あげ方
種類 | あげ方 |
---|---|
キウイ パイナップル | 完熟したものを細かく刻む |
柿 | よく熟したものを裏ごしする |
さくらんぼ | 皮を取り除いて細かく刻む |
離乳食中期(モグモグ期)に初めて食べる果物も中心まで加熱してから与えましょう。繊維質の多い果物は、誤嚥(ごえん)を防ぐためにもしっかりと裏ごししたりペースト状にしたりすると安心です。
離乳食初期から食べ慣れた果物も、中期までは加熱するようにしましょう。
※誤嚥……食べ物をうまく飲み込めずに気管を詰まらせること
離乳食後期(カミカミ期)の果物&あげ方
種類 | あげ方 |
---|---|
レーズン プルーン | 細かく刻む |
レーズンやプルーンはかたいので、のどに詰まらせないように細かく刻みましょう。熱湯などに少しつけておき、ふやかしてから与える方法もおすすめです。
離乳食後期(カミカミ期)ごろは、食べ慣れた果物を少しずつ生で与えてみても良いでしょう。
離乳食完了期(パクパク期)の果物&あげ方
種類 | あげ方 |
---|---|
グレープフルーツ すもも(日本すもも) プラム(西洋すもも) | 酸味に慣れてきたら少量を試す |
離乳食完了期(パクパク期)には、酸味のある果物を試してみても良いでしょう。すももやプラムもよく熟したものなら酸味が抜けて食べやすくなりますよ。
味に工夫を加えるため、離乳食の進み具合や果物の種類によっては生でしぼった果汁を与えても良いでしょう。
離乳食の果物の冷凍保存のコツ
離乳食では果物を一度に少量しか使わないので、残りは冷凍保存しておけると便利です。種類によっては生のものよりも風味が落ちてしまいますが、冷凍した果物は加熱して使うのが基本なので問題ないことがほとんどです。
フリージングのコツをつかんで、冷凍果物を離乳食に活用してみましょう。
製氷皿に小分けして冷凍
裏ごししたり、ブレンダーやミキサーを使ったりしてペーストにしたものは、少量ずつ製氷皿に入れて冷凍するのがおすすめです。凍ったら取り出してフリーザーバッグに入れ替えましょう。
フリーザーバッグに入れて冷凍
フリーザーバッグに入れて冷凍する場合は、菜箸などで筋をつけておくと使いやすくなります。
カット&そのまま冷凍
カットしたり皮をむいたりした果物をそのまま冷凍しても良いでしょう。月齢にあわせて食べやすい大きさにほぐしてから冷凍するのもおすすめです。すりおろして使ったり大人のおやつにしたりと、食べ方を工夫してみてくださいね。
冷凍果物の解凍の仕方
冷凍した果物は再加熱してから赤ちゃんに与えます。解凍すると水分が出て風味も落ちてしまうので、凍ったまま加熱調理するのがおすすめですよ。電子レンジで温めたり鍋で煮たりして、しっかり火を通しましょう。
離乳食初期(生後5・6ヶ月)のおすすめ果物&レシピ
離乳食初期(ゴックン期)におすすめの果物を使ったレシピを紹介します。
※以下、この記事のレシピでは600Wの電子レンジを使用した場合の加熱時間を記載しています。
みかんのぷるぷるジュレ
材料
・みかん 1個
・水 50mL
・水溶き片栗粉 少々
作り方
1.みかん果汁(大さじ1)をしぼる
2.小鍋に水と1を入れて、弱火でひと煮たちさせる
3.水溶き片栗粉を加えてとろみをつけたら完成
りんごのミルクパンがゆ
材料
・食パンの白い部分(6枚切) 1/4枚
・りんご 1/4個
・粉ミルク(水でといたもの) 大さじ3
作り方
1.りんごをすりおろす
2.小鍋に粉ミルクとりんごを入れ、食パンを小さくちぎって加える
3.ふたをして弱火でやわらかくなるまで煮る
4.あら熱を取ってすりつぶしたら完成
離乳食中期(生後7・8ヶ月)のおすすめ果物&レシピ
離乳食中期(モグモグ期)におすすめの果物を使ったレシピを紹介します。
バナナきな粉ヨーグルト
材料
・バナナ 約4cm分
・プレーンヨーグルト 大さじ1
・きな粉 小さじ1
作り方
1.薄くスライスしたバナナを耐熱容器に入れ、電子レンジで10秒ほど加熱する
2.バナナのあら熱が取れたらつぶす
3.プレーンヨーグルトを電子レンジで10秒ほど加熱する
4.2にプレーンヨーグルトときなこをかけたら完成
赤ちゃんがむせてしまわないように、きな粉とヨーグルトをよく混ぜてから食べさせましょう。
桃のコンポート風
材料
・桃 30g
・水 小さじ2
作り方
1.桃をみじん切りにする
2.耐熱容器に1と水を入れ、ラップをかける
3.電子レンジで30秒ほど加熱し、あら熱が取れたら完成
加熱時間が足りないと感じても、ラップをしたまましばらく放っておくとしっとりとやわらかくなります。加熱しすぎてこげてしまわないように気を付けましょう。
ぶどうのジュレ
材料
・ぶどう 10g
・水 大さじ1
・水溶き片栗粉 少々
作り方
1.ぶどうの皮をむき、細かく刻む
2.耐熱容器に1と水を加え、ラップをかけて電子レンジで1分ほど加熱する
3.とろみが足りなければ、水溶き片栗粉を加えて固さを調節する
離乳食後期(生後9・10・11ヶ月)のおすすめ果物&レシピ
離乳食後期(カミカミ期)におすすめの果物を使ったレシピを紹介します。手づかみ食べにぴったりなメニューをそろえましたよ。
キウイのヨーグルトパンケーキ
材料
・キウイ 10g
・小麦粉 大さじ1
・プレーンヨーグルト 小さじ1
・無塩バター 少々
作り方
1.キウイは種以外の部分を細かく刻み、電子レンジで10秒ほど加熱する
2.1と小麦粉、プレーンヨーグルトを混ぜる
3.フライパンに無塩バターを熱し、2を弱火で中心まで火が通るよう両面焼いたら完成
柿ピューレサンド
材料
・柿 1/4個
・サンドイッチ用食パン 1/2枚
作り方
1.柿の皮をむき、小さく刻む
2.1を耐熱容器に入れてラップをかけ、電子レンジで20~30秒ほど加熱する
3.あら熱を取った2をパンに塗ってサンドし、ひと口サイズにカットしたら完成
離乳食完了期(1歳~1歳半)のおすすめ果物&レシピ
離乳食完了期(パクパク期)におすすめの果物を使ったレシピを紹介します。
レーズンとチーズの蒸しパン
材料
・レーズン(洋酒を使っていないもの) 20g
・とけるチーズ 20g
・小麦粉 100g
・ベーキングパウダー(アルミフリー) 小さじ1
・卵(全卵) 1個
・牛乳 100mL
・砂糖 大さじ3
作り方
1.レーズンを小さく切る
2.ボウルで卵と牛乳、砂糖を混ぜる
3.2に小麦粉とベーキングパウダーを加えて混ぜる
4.3に1のレーズンとチーズを加えてさらに混ぜる
5.型に流し入れ、蒸し器で15分ほど蒸したら完成
電子レンジで作る場合は、アルミカップは避けて耐熱容器やシリコンカップに流し入れて3~4分加熱します。機種やワット数によって加熱時間が異なるので、様子を見ながら調節してくださいね。電子レンジで調理する場合は、蒸すよりも少しかための仕上がりになります。
すもも入りミルクスムージー
材料
・すもも(またはプラム) 1/2個
・りんご 1/8個
・バナナ 1/3本
・牛乳 100mL
作り方
1.すももとりんご、バナナを小さく切る
2.ミキサーに1と牛乳を入れ、かき混ぜる
3.コップに注いだら完成
赤ちゃんに与える場合は常温が適していますが、大人が飲む場合はミキサーに材料と氷を入れてかき混ぜると冷たいスムージーができます。
果物の栄養と選び方
果物は栄養が豊富
果物は特有の香りやみずみずしさを持つ季節感あふれる食材です。その甘さから古くはお菓子として親しまれていました。
果物は種類によって甘み、酸味、渋みが感じられます。甘みはぶどう糖や果糖、酸味はりんご酸やクエン酸、渋みはポリフェノールの一種であるタンニンによるものです。ビタミンやカロテン、カリウムも豊富に含まれていますよ。
栄養豊富で自然な甘みを楽しめる果物は、赤ちゃんのおやつとしてもぴったりです。ただし、食べすぎると赤ちゃんの未発達な胃腸では消化しきれずに下痢を起こす場合があります。離乳食の進み具合にあった適度な量を上手に取り入れましょう。
新鮮な果物の選び方
赤ちゃんにはとくに新鮮な果物を食べさせてあげたいですよね。旬の果物で表面に傷がないものを選ぶのが基本ですが、加えて以下の点をチェックできれば理想的です。
種類 | 選び方 |
---|---|
バナナ | 丸みがあり、房がそろっているもの |
りんご | かたく、全体が色づいているもの |
いちご | つやがあり、全体に濃い赤色のもの |
みかん | つやがあり、色が濃いもの |
キウイ | 幅広で丸みがあり、産毛が生えそろっているもの |
梨 | 色むらがなく、おしりが丸いもの |
柿 | ヘタが緑で、実が全体に色づいているもの |
スイカ | 叩いて濁った音がすれば食べごろ |
ぶどう | 軸が緑で太く、実に白い粉がついているもの |
メロン | 網目が細かく、盛り上がっているもの |
桃 | 全体が色づいているもの |
さくらんぼ | 軸が緑で粒が大きく、つやとハリがあるもの |
すもも・プラム | 色むらがなく、白い粉がついているもの |
小夏 | やわらかくて張りがあり、重みを感じるもの |
果物のおいしさを赤ちゃんにも
甘く栄養豊富な果物は毎日の食卓に取り入れたい食材です。赤ちゃんにもそのおいしさを教えてあげましょう。ただし一部の果物にはアレルギーの心配があるため、初めはしっかりと加熱したものを慎重に与えて様子をみましょう。
果物の種類によっては赤ちゃんの未発達な胃腸には刺激が強すぎるものもあります。月齢や離乳食の進み具合にあわせたものを選んでください。赤ちゃんが果物好きになってくれたらうれしいですね。
※この記事は2022年3月時点の情報をもとに作成しています。アレルギーに関する詳しい情報は、下記のリンクをご覧ください。