レシピあり|離乳食で市販のパンはいつからあげる?パン粥&手作りレシピを紹介
管理栄養士監修|「朝はパン派」という家庭も多い中、離乳食にパンを使えたらうれしいですよね。赤ちゃんにおすすめのパンや食物アレルギーの有無を知っておくと安心です。市販のパンをいつから離乳食に使って良いのか、どんな種類のパンが適しているのかを解説します。市販のパンの特徴や基本のパン粥レシピなども参考にしてみてくださいね。
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目次
パンはいつから食べられる?おすすめのパンは?
パンをいつから赤ちゃんに食べさせて良いのか判断に迷うママやパパは多いかもしれません。以下の表で、離乳食で赤ちゃんに食べさせられるパンの種類と食べてよい時期をチェックしましょう。
※下の表は、具や風味付けのないプレーンなパンの場合の目安です。
初期(ゴックン期) | 中期(モグモグ期) | 後期(カミカミ期) | 完了期(パクパク期) | |
---|---|---|---|---|
食パン | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
蒸しパン | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
ロールパン | × | △ | △ | 〇 |
クロワッサン | × | × | × | △ |
フランスパン | × | × | × | × |
食パンは初期からOK
ママやパパが朝食に食べることも多い食パンは、離乳食初期(ゴックン期)から赤ちゃんに与えることができます。ただし耳の部分はかたいので白い部分だけを使うようにしましょう。
水分を含みやすいパンはそのまま食べてはのどに詰まらせやすいので、離乳食中期(モグモグ期)まではトロトロのパン粥などにして与えます。そのまま食べられるようになるのは離乳食後期(カミカミ期)以降です。手づかみ食べできる大きさに切って与えると良いでしょう。
ロールパンは全体がしっかりとした皮に覆われているので、中期(モグモグ期)から中の白い部分だけを与えましょう。クロワッサンはバターがたっぷり使われていて油分が多いため、完了期(パクパク期)以降に少量を与える程度にします。フランスパンはかたく、誤嚥(ごえん)の危険性があるため離乳食期の赤ちゃんには与えません。
※誤嚥……食べ物をうまく飲み込めずに気管を詰まらせること
パンは小麦アレルギーに注意
パンの原料は小麦です。小麦は食物アレルギーを起こしやすい食品のひとつとして、消費者庁が「食品表示基準」で表示を義務付ける「特定原材料」の7品目に含まれています(※1)。初めて与えるときは加熱したものをひとさじだけにし、アレルギー症状が現れないか様子をよく見ましょう。
パンは製造過程で食塩や砂糖、イーストフードや乳化剤といった食品添加物が使用されています。国内では安全性が認められた食品添加物とはいえ、赤ちゃんにはなるべく添加物が使用されていないものを選んであげられると安心ですね。
また、最近流行りの高級食パンなどは食感がやわらかいため離乳食に取り入れたくなるかもしれませんが、生クリームや牛乳、卵などシンプルな食パンには含まれていない食材が使われていることが多いです。原材料を確認し、アレルギーを引き起こさないように注意しましょう。
【メーカー別】市販のパンで離乳食におすすめなのは?
離乳食におすすめの市販のパンを紹介します。メーカーによって特徴が異なるので注目してみてくださいね。
超熟(国産小麦)
「超熟」は小麦本来の味わいと、イーストフードや乳化剤を使用していないことで人気の食パンです。原料には北海道の農場で育てられた国産小麦「ゆめちから」を使用しています。
同じ超熟シリーズには国産小麦100%使用の「超熟 国産小麦」や、原材料や食感が異なる「山型」があります。
●対象月齢:離乳食初期(ゴックン期)~ ※白い部分のみ
本仕込
フジパンの「本仕込」はもっちりとした食感が特徴の食パンです。ごはんや米粉パンが好きな人に人気があるので、おかゆが好きな赤ちゃんなら好んで食べてくれるかもしれませんね。
乳化剤やイーストフードは不使用、トランス脂肪酸が0gという点も注目ポイントです。
●対象月齢:離乳食初期(ゴックン期)~ ※白い部分のみ
ダブルソフト
山崎の「ダブルソフト」は耳までやわらかい食感で人気の食パンです。そのやわらかさは、日本介護食品協議会によってユニバーサルデザインフードの「容易にかめる」食品に認定されているほど。赤ちゃんにとっても食べやすいやわらかさだといえるでしょう。
簡単にふたつに裂けるので、離乳食作りがしやすい点もポイントです。
●対象月齢:離乳食初期(ゴックン期)~ ※白い部分のみ
朝の定番食パン
イオンの「朝の定番食パン」は、プライベートブランド「トップバリュ」の商品です。本体価格が98円と安く、イーストフードと乳化剤が使用されていません。イタリアの自然酵母パネトーネ種を使用していて、やわらかい食感に焼き上がっています。
●対象月齢:離乳食初期(ゴックン期)~ ※白い部分のみ
離乳食初期・中期(生後5~8ヶ月頃)のおすすめレシピ
離乳食初期(ゴックン期)から中期(モグモグ期)におすすめのパンを使ったレシピを紹介します。まずは基本のパン粥の作り方をマスターしましょう。
※以下、この記事のレシピでは600Wの電子レンジを使用した場合の加熱時間を記載しています。
基本のパン粥のレシピ
材料
・食パン(白い部分) 10~20g
・水 50~80mL
作り方
1.小鍋に水を入れ、食パンをちぎって加える
2.弱火にかけ、ふたをしてパンがやわらかくなるまで2分ほど煮る
3.火を止めてふたをしたまま1~2分蒸らす
4.離乳食の進み具合に合わせて食べやすくすりつぶしたら完成
レシピの水を水で溶いた粉ミルクに変えるとミルクパン粥になります。少量の場合は耐熱容器に材料を入れて、電子レンジで30秒ほど加熱しても良いでしょう。
きなこ入りミルクパン粥
材料
・食パン(白い部分) 10~20g
・粉ミルク(水で溶いたもの) 50~80mL
・きなこ 小さじ1/2
作り方
1.小鍋に粉ミルクときなこを入れて混ぜる
2.1に食パンをちぎって加える
3.弱火にかけ、ふたをしてパンがやわらかくなるまで2分ほど煮る
4.火を止めて、ふたをしたまま1~2分蒸らす
5.離乳食の進み具合に合わせて食べやすくすりつぶしたら完成
かぼちゃのパン粥
材料
・食パン(白い部分) 10~20g
・粉ミルク(水で溶いたもの) 50~80mL
・かぼちゃ 10g
作り方
1.かぼちゃをやわらかくゆで、すりつぶしてペーストにする
2.小鍋に溶いた粉ミルクと1を入れ、食パンをちぎって加える
3.ふたをして弱火で2分ほど煮る
4.火を止めてふたをしたまま1~2分蒸らす
5.離乳食の進み具合に合わせて食べやすくすりつぶしたら完成
離乳食後期・完了期(生後9ヶ月~1歳半)のおすすめレシピ
離乳食後期(カミカミ期)から完了期(パクパク期)におすすめのパンレシピを紹介します。そのまま食べられるものや手づかみ食べできるものまで、参考にしてみてくださいね。
型抜きパンの手作りジャムサンド
材料
・食パン(8枚切、白い部分) 1枚
・バナナ 1/4本
・りんご 1/4個
作り方
1.バナナを耐熱容器に入れ、ラップをかけて10秒ほど加熱してつぶす
2.りんごををすりおろして耐熱容器に入れ、ラップをかけて30秒加熱する
3.食パンを型抜きし、1と2を塗ってサンドしたら完成
手作りジャムはぶどうや桃などほかの果物でも作れるので、赤ちゃんの好きな果物でアレンジしてみてくださいね。
ミックス野菜のパングラタン
材料
・食パン(白い部分) 30g
・かぼちゃ 10g
・玉ねぎ 10g
・キャベツ 10g
・牛乳 大さじ3
・とけるタイプのスライスチーズ 1/4枚
作り方
1.かぼちゃ、玉ねぎ、キャベツをみじん切りにし、ラップをかけて1分ほど加熱する
2.耐熱容器に食パンを小さくちぎって入れ、牛乳を回しかける
3.2に1と小さくカットしたチーズをのせてラップをかけ、電子レンジで1分ほど加熱したら完成
牛乳の代わりにお湯で溶いた粉ミルクを使用しても良いでしょう。野菜がたくさん摂れる栄養満点のレシピですよ。
食パンで作るりんごパンケーキ
材料
・食パン(8枚切、白い部分) 1枚
・りんご 1/4個
・卵(全卵) 1個
・牛乳 50mL
・無塩バター 少々
作り方
1.ボウルで卵と牛乳を混ぜる
2.1にりんごをすりおろして加え、混ぜ合わせる
3.2に食パンを小さくちぎって加え、5分以上浸す
4.フライパンに無塩バターを熱し、3の生地を円形に落として両面を焼いたら完成
食パンをなるべく小さくちぎって入れると、よりなめらかな食感に仕上がります。
ホームベーカリーや手ごねでパンを焼くレシピ
ホームベーカリーがあれば、材料を自分で選んでパンを焼くことができます。ない場合も手ごねで作れるのでチャレンジしてみてくださいね。
■卵使用のレシピ
材料
・強力粉 250g
・塩 小さじ1/2
・砂糖 大さじ1
・無塩バター 10g
・ドライイースト 小さじ1/2
・卵(全卵) 1個
・水 溶いた卵と合わせて190mL
■卵不使用のレシピ
材料
・強力粉 250g
・塩 小さじ1/2
・砂糖 大さじ1
・無塩バター 10g
・ドライイースト 小さじ1/2
・水 190mL
ホームベーカリーを使用する際は材料をセットしてスイッチを入れましょう。手ごねで作る場合は初めは難しく感じるかもしれませんが、慣れてくると簡単にできるという方も多いですよ。
パンの栄養
小麦粉が主原料のパンには炭水化物が多く含まれ、ご飯と並ぶ主要なエネルギー源です。ご飯に比べ、植物性のタンパク質やカルシウム、鉄分やビタミンB類も豊富です。手軽に食べることができ消化も良いですが、食べすぎると脂質や塩分の摂りすぎ、下痢のおそれがあるので注意しましょう。
赤ちゃんによっては食感が好みに合わず、なかなか食べないこともあるでしょう。でも、パンの代わりにご飯を食べていれば栄養面での心配はありませんよ。
パンで離乳食を豊かに
パンは手軽に調理できて手づかみ食べにも最適な食材であり、離乳食の時期には重宝しますね。小麦アレルギーに注意して、なるべく添加物が少なく赤ちゃんの身体に優しいものを選んで与えると良いでしょう。
おかゆに飽きたり、離乳食をあまり食べないなと感じたりしたときに、パンで気分転換してみるのも良いかもしれません。おいしくて食べやすい離乳食のパンメニューを赤ちゃんに作ってあげてくださいね。
※この記事は2020年10月時点の情報をもとに作成しています。アレルギーに関する詳しい情報は、下記のリンクをご覧ください。