更新日:2017年06月26日

生後6ヵ月前の赤ちゃんに「果汁」を与えてはいけない?

かつては3ヵ月ベビーのマストアイテムだった果汁。現代では、離乳食開始前の赤ちゃんには与えなくてよいと指導されています。果汁の基本から、6ヵ月前から与えてはいけない理由までをまとめてみました。

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そもそも赤ちゃんの「果汁」ってなに?

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「果汁」とは、離乳食や水分補給のために飲む赤ちゃんのドリンクです。味が付いているので、離乳食のスタートに活用します。果物をそのまま絞った純粋に果汁100%の飲み物のことで、加熱したりまたは砂糖などで味つけをするなどの手を加えた飲み物は「ジュース」であり、赤ちゃんにはふさわしくありません。

どうやって与えるの?

赤ちゃんに果汁を与え始める時期は、母乳やミルクを飲む量によって変わってきます。離乳食が早く始められそうな赤ちゃんの場合は生後5~6ヵ月前後から、体に負担のないように水で薄めた果汁を与えます。最初は初めての味に驚いて飲まずに出してしまうこともありますが、無理に与えず、スプーンで舐める程度から果汁用哺乳瓶が使えるようになるまで、少しずつ始めていきます。

どんな果物を使えばいいの?

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まずは定番の「りんご」です。りんごは胃にも優しく、刺激が少ないので赤ちゃんの体に負担がかかりません。ビタミン、カリウム、食物繊維といった体に必要な栄養分を多く含むため、「1日1個のりんごは医者を遠ざける」ということわざがあるほど。赤ちゃんにはすりおろした上澄みの汁をあげて、残りはママが食べて栄養補給をしてみましょう。

さらに「みかん」もおすすめ。柑橘系の果物には便がゆるくなる成分が含まれているので、便秘解消の手段にもなります。ただし、酸味などの刺激が強いので、様子を見ながら注意して与えるようにしましょう。赤ちゃんの胃はみかんの皮を消化できないので、果汁にする際はキレイに皮を取り除いてから絞るようにします。

市販のベビー果汁を選ぶポイントは?

お出かけのときに役立つ赤ちゃん用の果汁パックは、サイズが小さめで1パックの量が少ない使い切りにちょうどよいものを選ぶのがベストです。果汁は痛むのも早いので、少量パックが衛生的です。また、成分表示を見て、できるだけ添加物が少ないものをチョイスしましょう。

大人用のりんごジュースなどの場合、果汁100%ではないものも多く、表示に偽りありのもの、甘みに手が加えられているものなどがあって選ぶことが難しいので、なるべく赤ちゃん専用のものにしましょう。水で溶かして与える粉末式の果汁は、日持ちがしてムダになりにくく便利です。

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どうして昔は生後3ヵ月から果汁を与えていたの?

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昔は粉ミルクでビタミンを配合することができなかった

じぃじばぁばの世代でおなじみの早くからの果汁は、1960年代の粉ミルクのビタミン不足を補うためのもの。昔の日本では粉ミルクにビタミンを配合することができなかったので、赤ちゃんの成長に必要なビタミンを補給する意味でも、3ヵ月から果汁を与える指導があったのです。

粉ミルクの品質改良後も、離乳やスプーンに慣れるためとしてすすめられ、市町村が作成する母子健康手帳では、1991年度版から「保護者の記録 生後3〜4ヵ月」欄に「薄めた果汁やスープを飲ませていますか」と記しており、育児指導者の間でも「離乳前の果汁」が定着していったとのこと。

現在では母子手帳からも一文が削除された

しかし国際的には、2001年に米国小児学会が果汁は栄養的に母乳や粉ミルクに劣るとして「生後6ヶ月間は飲ませるべきではない」と勧告。2003年、世界保健機関(WHO)も同様に母乳育児を推奨。これらを受けて厚生労働省は、2008年3月末、母子健康手帳に1991年から記載していた「離乳前の赤ちゃんに果汁を飲ませていますか」という一文を削除するように自治体に通知(第25回母乳育児勉強会 資料集)。

海外の研究などを基に「果汁は栄養不足につながるので必要ない」とする新指針をまとめ、2008年度の母子手帳から「保護者の記録(生後)3-4ヶ月」欄の「薄めた果汁やスープを飲ませていますか」という記述が削除されました(第25回母乳育児勉強会 資料集)。しかし、自治体への周知徹底が不十分だったため、戸惑う母親も多かったといいます。

生後6ヵ月前に果汁を与えてはいけない理由

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アメリカ小児科学会が2001年に発表した「子供に果汁を与えるリスクと適切な摂取方法についての勧告」では、

●果汁は生後6ヵ月未満の乳児に栄養学的利益がない
●果汁は脱水の治療や下痢の管理の飲料として不適切である
●果汁の過剰摂取は栄養障害に関係し得る
●果汁の過剰摂取は下痢、鼓腸、腹部膨満、う歯と関係する

可能性があることを結論づけています。
(アメリカ小児科学会栄養に関する専門委員会:子供に果汁を与えるリスクと適切な摂取方法についての勧告,2001)

この発表を受けて、日本の厚生労働省でも「離乳食前には果汁は必要ない」という見解を示すようになりました。現在では、粉ミルクにたっぷり栄養素が配合され、完全母乳でも生育に問題ないことが判明。最近のミルクにはビタミンCが添加されており、濃度も薄めて母乳に近くしているため水分補給の必要性はなく、もちろん母乳にも必要なビタミンCや水分が十分に含まれていることがわかっています。

むしろ6ヵ月未満の乳児は消化機能が不十分であるため、果汁をあげると胃腸に負担がかかってお腹をこわしやすくなったり、早めに果汁を与える事がアレルギーの原因のひとつになっているという事実は見過ごせません。乳児期早期の生の果汁摂取は果物アレルギーを引き起こす可能性があるからです。『アレルギーっ子の生活百科』(角田 和彦 著)では、離乳が開始されて数ヵ月後、生後8ヶ月以後に「季節の国産果物を少量あげましょう。味わう程度に与え、あげすぎないように注意しましょう。果汁であげると飲みすぎるのでなるべく形のあるままで与えます。」と記されています。

アレルギーっ子の生活百科(※2005年出版)

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著者は、多数のアレルギーの子どもたち、大人たちを診察して検査し、本人や母親、家族の人たちの食べている物や生活を観察。その中で患者さんとその家族の人と一緒に考えたこと、実行してきたこと、その結果、実行してよかったことを中心に、学問的な内容だけでなく、アレルギーの子どもを育てるときに役立つ考え方や、実際の生活にすぐ役立つ内容も入れて一冊にまとめた。

■この本に関する口コミ
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・息子のアレルギー・気管支喘息・アトピーが劇的に回復しました。

引用元:review.rakuten.co.jp

まとめ

いかがでしたか?

赤ちゃんが生後3ヵ月を迎えると、じぃじばぁばが果汁を与える催促をしてくるジェネレーションギャップの原因、また、果汁を与えるときはより慎重に進めた方がよく、むしろ離乳食が始まってから生の果物の美味しさを味あわせてあげる方がアレルギー対策にもなるということがおわかりになったと思います。

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ユズリハ

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