離乳食初期からの簡単りんごレシピ12選&加熱・冷凍の極意!いつから生で食べられる?
たくさんの人に親しまれているりんごは赤ちゃんにとっても食べやすく、離乳食に取り入れやすい果物です。だからこそ、加熱や冷凍保存の方法を確認しておくと安心でしょう。ここでは、離乳食にりんごを使うときの下ごしらえの方法や時期ごとのおすすめレシピを写真付きで紹介します。生で食べて良いのはいつからなのか、気になる点も解説します。
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目次
秋から冬にかけてが旬のりんごは甘みがあり消化が良いことから、離乳食期の赤ちゃんに与えたい果物です。収穫後の貯蔵可能期間が比較的長いので、スーパーなどでも手に入りやすいですよ。
りんごはいつから食べられる?生で食べられるのは?
りんごは、ゴックン期の離乳食初期(5・6ヶ月頃)から与えることができます。ただし、りんごは厚生労働省が「アレルギーの特定原材料に準ずるもの」とする20品目に含まれる果物です(※1)。初めて与えるときは小さじ1程度の少量から始め、赤ちゃんの様子を見ながら徐々に量を増やすようにしましょう。
モグモグ期の中期(7・8ヶ月)までは加熱したものを与えるとより安心です。りんごを加熱することには、酸味を和らげ、変色を防ぐというメリットもありますよ。
カミカミ期の後期(9・10・11ヶ月)になれば生で食べられるようになるので、おやつに与えても良いでしょう。りんごを与える際の形状やかたさの目安は下記のとおりです。
時期 | 形状・かたさ |
---|---|
初期 (5・6ヶ月頃) ◯ | ・すりおろして加熱したもの ・または、加熱してペースト状にしたもの |
中期 (7・8ヶ月頃) ◯ | ・細かく刻んで加熱したもの |
後期 (9~11ヶ月頃) ◯ | ・1cm角くらいの大きさにカットしたもの ・離乳食の進み具合により生でもOK |
完了期 (1歳〜1歳半頃) ◯ | ・生でOK ・スライスやダイス型など食べやすい大きさに切る |
大人用のりんごジュースやりんごジャムには糖分が含まれていることが多いので離乳食には向きません。ベビーフードのりんごジュースも、5・6ヶ月の赤ちゃんには2倍程度に薄めてあげるようにしましょう。
ひと昔前は生後2~3ヶ月で薄めた果汁を飲ませることが推奨され、母子手帳にも記載されていました。しかし、現在は離乳食開始後に飲ませることが望ましいとされています(※2)。平成21年の4月からは母子手帳の記述も削除されています。
離乳食のりんごの下ごしらえのコツ
離乳食に使うりんごは、まず皮をむき、芯と種を切り落とします。その後は離乳食の時期に合わせた大きさに切っていきます。
離乳食初期から中期はりんごを加熱してから与えたほうがより安心です。中期(7・8ヶ月)には細かく刻んで加熱したものを与えます。後期や完了期には離乳食の進み具合によって、いちょう切りやくし切りへと移行していきましょう。
初めてあげるときにはすりおろすのが基本
離乳食初期(5・6ヶ月)にりんごを与えるときは、すりおろして加熱するのが基本です。円を描くようにすりおろすと繊維が残りにくく、赤ちゃんが食べやすくなりますよ。
または、やわらかく煮たりんごをスプーンですりつぶしたり、ブレンダーでペースト状にしたりしても良いでしょう。
レンジで加熱すれば時短になる
1.りんごをすりおろす
2.耐熱容器にすりおろしたりんごを入れて、ふんわりとラップをかける。600Wの電子レンジで1分ほど加熱したら完成
※以下、この記事のレシピでは600Wの電子レンジを使用した場合の加熱時間を記載しています。
鍋で煮るとペーストが作りやすい
1.りんごをくし切り、もしくはいちょう切りにする。
2.鍋に水とりんごを入れて、ふたをして弱火で15分ほど煮る。やわらかくなったらすりつぶすか、裏ごしして完成。
離乳食のりんごの冷凍保存のコツ
りんごはまるまる1個をまとめて下ごしらえし、冷凍保存しておくと便利です。
製氷皿で簡単冷凍
すりおろしたりんごは、製氷皿に入れて冷凍しましょう。1回分ずつ小分けにフリージングできるので重宝しますよ。
ペーストをフリーザーバッグに入れて冷凍
なめらかなペーストにしたりんごは、フリーザーバッグに入れて冷凍しましょう。薄く広げて冷凍すれば使いたい分だけを手で簡単に折ることができます。
ゆでてそのまま冷凍
くし切りなどにしたりんごをやわらかくゆで、そのまま冷凍してもOKです。使いたいときに凍ったまますりおろして使えますよ。冷凍するときは、空気に触れないようにひとつずつラップに包みましょう。
離乳食初期(生後5・6ヶ月)のレシピ
ほんのりと甘みがあり消化が良いりんごは、離乳食初期(ゴックン期)におすすめの果物です。ここでは離乳食初期からのりんごレシピを紹介します。
りんごのコンポート風
材料
・りんごのすりおろし 25g
・水 小さじ1
作り方
1.りんごをすりおろす
2.小鍋に水とりんごを入れてひと煮たちさせたら完成
調理の際に小鍋を使わずに電子レンジで30秒ほど加熱すると時短になります。なかなか温まらなければ、10秒ずつ加熱時間を追加してくださいね。
最初は水を多めに加えて薄めに作るのがポイントです。すりおろしたりんごの舌触りに慣れてきたら、徐々に濃度を調節していきましょう。
りんごのパンがゆ
材料
・食パン(8枚切の白い部分) 1/4枚
・りんご 1/4個
・水 大さじ3
作り方
1.皮と芯を取り除いたりんごをすりおろす
2.小鍋に水とりんごを入れ、食パンを小さくちぎって加える
3.ふたをして弱火でやわらかくなるまで煮る
4.あら熱を取り、すり鉢やブレンダーなどですりつぶしたら完成
食パンは離乳食の進み具合により、おかゆに慣れてから使用しても良いでしょう。小麦アレルギーの心配があるので、最初は食パンを水でとろとろにしたパンがゆを少量与えることから始めると安心です(※1.2)。
水の代わりに粉ミルクを加えてもおいしく作れますよ。
バナナりんご
材料
・りんご(すりおろし) 小さじ1
・バナナ 1/4本
作り方
1.皮と芯を取り除いたりんごをすりおろす
2.皮をむいたバナナをすりつぶす
3.りんごとバナナを混ぜ、ラップをして電子レンジで30秒ほど加熱したら完成
りんごはすりおろしたものでも、ペーストでもどちらでも使えます。多めにペーストを作り、製氷皿などに入れて冷凍保存しておいても良いですね。
離乳食中期(生後7・8ヶ月)のレシピ
りんごを使った離乳食中期(モグモグ期)におすすめのレシピを紹介します。
りんごの寒天ゼリー
材料
・りんご 70g
・粉寒天 1g
・水 200mL
作り方
1.りんごをすりおろす
2.小鍋に水を入れ、粉寒天を加えて煮溶かす
3.りんごを加えてひと煮たちさせる
4.容器に入れて冷やし固めたら完成
植物性の粉寒天は、動物性のゼラチンよりアレルギーの心配が少なく離乳食期におすすめの食材です。しかし常温では溶けないという性質があるので、誤嚥(ごえん)を防ぐためにもやわらかめになるよう水加減を調整して作ると安心です。
取り分けができるレシピなので、大人はジャムやはちみつをかけるとおいしく食べられますよ。
りんごヨーグルト
材料
・りんご 30g
・プレーンヨーグルト 大さじ1
作り方
1.皮と芯を取り除いたりんごを細かく刻む
2.小鍋にりんごと水を入れ、やわらかくなるまで弱火で煮る
3.プレーンヨーグルトをかけたら完成
プレーンヨーグルトは離乳食中期から使える食材ですが、アレルゲンを含む特定原材料のひとつである乳製品なのでアレルギー症状を引き起こす心配があります(※1,2)。初めて与える場合はしっかりと過熱して、少量から始めるようにしましょう。
ヨーグルトをクリアしたらりんごの誤嚥に気をつけて細かく刻み、しっかり混ぜてから赤ちゃんに食べさせてあげてくださいね。
りんごのとろとろフレーク
材料
・りんご 1/8個
・コーンフレーク(プレーンタイプ) 大さじ1
・水 大さじ4
作り方
1.皮と芯を取り除いたりんごを細かく刻む
2.プレーンのコーンフレークをすり鉢などで細かく砕く
3.小鍋に水とりんご、コーンフレークを入れ、ふたをして弱火で10分程度煮る
4.煮立ったらあら熱を取り、しっかりとかき混ぜてなめらかにすりつぶしたら完成
コーンフレークは砂糖がついたものは避け、無糖のプレーンタイプを選びましょう。メーカーにより同じプレーンタイプでも分厚さが違う場合があるので、できるだけ薄くきめが細かいコーンフレークを選べると良いですね。
コーンフレークを選ぶ際は、原材料に「遺伝子組換えでない」といった表記があるものを選ぶと安心です(※3,4)。
離乳食後期(生後9・10・11ヶ月)のレシピ
離乳食後期(カミカミ期)におすすめのりんごレシピを紹介します。
りんごのヨーグルトパンケーキ
材料
・りんご 10g
・小麦粉 大さじ1
・プレーンヨーグルト 小さじ1
・無塩バター 少々
作り方
1.りんごをすりおろし、小麦粉、プレーンヨーグルトを加えて混ぜ合わせる
3.フライパンに無塩バターを熱し、1を流し入れる
4.両面を焼いたら完成
小麦粉に含まれるグルテンはアレルゲンのひとつです(※1,2)。アレルギーが気になる場合は、米粉などを使用しても良いでしょう。
りんごの果汁でしっとり仕上がりますが、小さくちぎって与えても飲み込みにくそうだったら水や粉ミルクを少々加えてパンがゆのようにしても良いですね。
りんごのスイートポテト
材料
・りんご 20g
・さつまいも 20g
・粉ミルク 小さじ1
・無塩バター 少々
作り方
1.皮と芯を取り除いたりんごをすりおろす
2.さつまいもをやわらかくゆで、熱いうちにすりつぶす
3.りんごとさつまいも、粉ミルクを混ぜる
4.アルミカップに3を入れ、少量のバターをのせる
5.オーブントースターで焼いたら完成
おやき風に小判形にして、無塩バターを少量敷いたフライパンで焼いても良いですね。一口大にすると、手づかみ食べの練習にもなります。
りんごとおいものカスタード
材料
・りんご 20g
・さつまいも 20g
・卵黄 1/2個分
・砂糖 小さじ1/2
・片栗粉 小さじ1/2
・粉ミルク 50mL
作り方
1.りんごとさつまいもを細かく刻み、小鍋に水とともに入れ、やわらかくなるまで煮る
2.卵黄と砂糖、片栗粉をよく混ぜる
3.小鍋で粉ミルクを熱し、2を少しずつ加えてとろとろになるまで混ぜながら煮る
4.1を加えてさらに混ぜる
5.あら熱を取ったら完成
離乳食後期になると、全卵の1/2程度を食べられるようになります。しかし卵アレルギーの心配を考えて、離乳食の進み具合に合わせた量に調節しましょう(※1,2)。
仕上がったカスタードはあら熱を取ってから、冷蔵庫に入れて少し冷やしてもおいしいですよ。赤ちゃんの身体が冷えないよう、冷やしすぎに注意してくださいね。
離乳食完了期(1歳~1歳半)のレシピ
離乳食完了期(パクパク期)に食べさせてあげたいりんごを使ったレシピを紹介します。
りんごとさつまいものレモン煮
材料
・りんご 1/4個
・さつまいも 小1/4本
・砂糖 小さじ1
・水 大さじ3
・レモン(輪切り) 1/2枚
作り方
1.りんごを薄いくし切りにする
2.さつまいもはよく洗って皮付きのまま1cmの輪切りにする
3.レモンはよく洗って皮をむく
4.鍋にすべての材料を入れてひと煮立ちさせ、混ぜる
5.ふたをしてごく弱火でやわらかくなるまで蒸し煮にしたら完成
さつまいもは皮付きのままのほうが煮崩れを防げます。赤ちゃんに食べさせるときに皮を除いてあげても良いでしょう。
さつまいもとりんごの甘味を楽しむために、砂糖を入れずに調理するのもおすすめです。
りんごのパングラタン
材料
・りんご 20g
・プレーンヨーグルト 小さじ1
・食パン(8枚切り) 1/2枚
・牛乳 大さじ1
・粉チーズ 少々
作り方
1.皮と芯を取り除いたりんごをすりおろし、プレーンヨーグルトと混ぜる
2.食パンを小さくちぎって耐熱皿に敷き詰め、牛乳をかける
3.1をのせ、粉チーズをふりかける
4.オーブントーターでほんのり焼き色がつくまで焼いたら完成
牛乳はアレルギーの心配があるので、温めた牛乳を少量与えて発疹などのアレルギー反応がなければ徐々にレシピに加えていきましょう(※1,2)。粉ミルクや水でもおいしくできるので、離乳食の進み具合に合わせて材料を調節してくださいね。
チーズはプロセスチーズやクリームチーズなど、あるものを使ってかまいません。
焼きりんご
材料
・りんご 1/4個
・無塩バター 少々
・砂糖 少々
作り方
1.りんごは5mm程度に薄く切る
2.耐熱容器に広げ、好みで砂糖をふってバターをのせる
3.オーブントースターでほんのり焼き色がつくまで焼いたら完成
熱したフライパンでりんごをじっくり弱火で焼くと、砂糖をかけなくても甘味が出てきます。フライパンにバターを溶かして焼いてもOKです。
りんごの栄養と選び方
栄養
りんごには整腸作用がある食物繊維のペクチンや血圧を下げるカリウム、細胞の老化を防ぐポリフェノールが豊富に含まれています。イギリスには「1日1個のりんごは医者を遠ざける」ということわざがあるほど栄養豊富な果物です。
赤ちゃんが下痢や便秘をしたときには、りんごを食べさせるとペクチンの働きでお腹の調子を整えることができるといいます。
りんごに豊富に含まれているポリフェノールの一種「プロシアニジン」は、りんごの変色の原因となる物質ですが、アレルギー予防や肥満予防などに効果的という研究結果が報告されています。りんごは赤ちゃんだけでなく、ママやパパの健康にも一役買ってくれそうですね。
選び方
以下はおいしいりんごのサインです。赤ちゃんによろこんで食べてもらうために、念入りにチェックして選びましょう。
・重量感がある
・つるが太い
・張りがある
・皮が赤い
・表面がでこぼこしている(いぼりがある)
・お尻がとがっておらず丸い
・お尻が黄色やオレンジ色に近いものは蜜入りの可能性が高い
りんごを食べて元気に過ごそう
甘くみずみずしいりんごは、赤ちゃんにとって食べやすくおいしい果物です。おやつやデザートにもなるなど離乳食に幅広く使うことができ、お腹の調子が悪いときに食べさせることもできます。
栄養価が高く、さまざまな健康効果も期待できるので、赤ちゃんのころから食べることを習慣づけておくと健康な一生を送れるかもしれませんね。ママやパパも一緒にりんごを食べて家族みんなで元気な毎日を過ごしましょう。