【産婦人科医監修】授乳中に生理がきた!生理再開の理由は?母乳量や味への影響はある?
授乳中は生理が来なかったり再開しにくかったりするといわれていますが、「授乳中に生理がきた」という方も少なくありません。赤ちゃんのお世話中に生理痛などに悩まされないかと心配になりますよね。また、授乳中に生理が起こると、母乳にも影響が出てくるのでしょうか。ここでは、産婦人科医監修のもと授乳と生理についてご紹介します。
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この記事の監修
目次
授乳中に生理が再開しにくいのはホント?
妊娠中は生理が止まっていますが、出産すると再開するのが一般的です。生理が再開する時期は個人差が大きく、早くて産後1ヶ月頃に生理が再開するママもいれば、産後1年くらい経ってから生理が再開するママもいます。
出産後の生理再開をさまたげるホルモン
出産後の生理再開には、ホルモンの分泌が大きく関係しています。母乳育児の場合、赤ちゃんがママのおっぱいを吸うことで「プロラクチン」というホルモンが多く分泌されます。
プロラクチンは排卵を抑制する作用があり、この働きによって授乳中は排卵が起こりにくくなります。そのため、母乳育児中は生理も起こりにくいのです。
授乳中の生理・排卵のタイプ
産後のママはホルモンによって排卵が抑制されるので、「無排卵無月経」もしくは「無月経」や「授乳性無月経」と呼ばれる状態になります。授乳期間や1日の授乳回数、1回の授乳時間などで無月経期間の長さは異なり、夜間授乳の有無も関係しているようです。
授乳中に生理がきた場合、「無排卵性月経」となることがあります。その一方で、生理が再開していないのに排卵していることもあり、この場合は妊娠する可能性があります。
授乳中に生理再開!理由は?
母体回復が進む
出産後、母体の回復が進むと生理が再開します。ひと昔前は、授乳中は生理が再開しないとよくいわれていました。現代ではバランスと質が良い食事と生活環境のおかげで母体の回復が昔よりも早いといえるでしょう。そのため、生理が早く再開しやすいといわれています。
授乳量、時間、間隔の乱れ
1日の授乳回数が5回以下で1回にかかる授乳時間が10分以下になるなど、授乳回数や授乳時間の減少により、授乳中でも生理が再開するケースがあります。
授乳間隔がバラバラに乱れてしまうと、プロラクチンの分泌が少なくなるためです。プロラクチンが減少すると排卵が起こりやすくなり、生理が再開しやすくなるのです。
夜間授乳が減少
赤ちゃんの月齢が小さいほど一度に飲める母乳量は少なく授乳回数は多くなるため、夜間もこまめに授乳している人が多いでしょう。ところが赤ちゃんが成長してくると、夜は起きずに長い時間眠るようになります。長時間の連続した睡眠にともない、授乳回数も減少します。
ホルモンの分泌は夜間の方が盛んだといわれています。夜間授乳が減少するとプロラクチンの分泌に影響するので、排卵が起こりやすくなり、生理が再開することがあります。
ストレス
子育てをしていると、子どもの安全や健康状態に気を配り、常に気が張っているというママが多いでしょう。ここに授乳や抱っこによる身体への負担、そして睡眠不足が加わり、疲れやストレスがたまりやすくなっています。
ストレスはホルモンの分泌は密接に関係しているため、ストレスがたまると一時的に母乳が出にくくなり、生理周期に影響する可能性があるのです。
乳腺炎
乳腺炎になると、高熱や痛みなどで授乳できない時間が増えます。思うように赤ちゃんにおっぱいを吸わせることができないので、母乳を作るホルモンの分泌が減ってしまいます。
ホルモンの分泌が減ると排卵が起こりやすくなるため、数日間だけ授乳できなかった場合でも生理が再開してしまうケースがあるようです。
産後の生理再開時期の目安
生理の再開時期は、赤ちゃんへの授乳方法で違いがあるといわれています。また、年齢が若いと子宮の戻りが早く、生理の再開時期も早いともいわれているようです。
出産方法によっても生理の再開時期に違いがあるという意見もありますが、普通分娩と帝王切開では、生理の再開時期に違いはありません。
完母、混合、完ミで違う
ミルクのみで育てているママ(完ミ)と、母乳のみで育てているママ(完母)の生理再開時期を比べると、完ミの方が早く生理が再開するといわれています。
一般的には、ミルク育児の場合が産後2~4ヶ月、母乳育児の場合は6~10ヶ月ほどが目安です。ただし、産後の生理再開には個人差があり、同じミルク育児のママでも産後1ヶ月程度で生理が始まる人もいます。
母乳育児から断乳をした場合は、断乳後1~3ヶ月くらいで生理が起こることが多いようです。断乳してもなかなか生理が再開しない場合は、医師に相談してみると安心ですね。
1年以上再開しなければ病院へ
産後の生理再開時期には個人差がありますが、産後1年以上経っても生理が再開しない場合は、一度病院へ行くことをおすすめします。排卵障害など子宮トラブルが起こり生理が再開しないケースも考えられるので、安心するためにも、一度専門医に診てもらいましょう。
産後の生理について動画で詳しくみる
授乳中の生理が母乳や赤ちゃんに与える影響
母乳の質・味が変わる?
生理になると母乳が薄くなり、いつも赤ちゃんが飲んでいる母乳の味とは違うという話を見聞きして不安を感じているママもいることでしょう。実は授乳中に生理がきたことによって母乳の質や味に変化があるのかという点についてはよくわかっていません。
とはいえ、ママの体調や食事内容によって母乳の質や味が変化するといわれていることから、生理でも味が変わるのではないかと気になりますね。体験談的に母乳の味に敏感な赤ちゃんは、生理中の母乳を全く飲まないケースが見受けられます。赤ちゃんの反応が変わるのは、経血量の多い生理3日目くらいまでのようです。
また、ママの食事と母乳の関係についてはさまざまな研究があり、食事が母乳に影響するという説と影響しないという説が存在しています。厚生労働省が発行する「授乳のギモン解消ガイド」では、母乳の質や量はママの食事内容の影響を受けないことがわかってきたと示されています。
今後の研究により、授乳中に生理がきたときの母乳への影響や食事と母乳の関係が明らかになることがあるかもしれませんが、現時点では味や質の変化について、気にしすぎる必要はなさそうです。
母乳の出が悪い?
授乳中のママが生理になると、母乳の分泌量は減る傾向にあります。とはいえ、生理が再開したからといって、いきなり母乳が全く出なくなってしまうわけではないようです。
生理によって母乳量が変化することもあるので、つらい乳腺炎にならないためにもマッサージなどのおっぱいケアが大切です。生理が終わると、またいつも通りに授乳できることがほとんどのようです。
赤ちゃんが嫌がる?
ママが生理になると、おっぱいを飲んでくれなかったり乳首を噛んだりと、不機嫌になってしまう赤ちゃんもいるようです。ママはこれまで通り授乳しても良いか不安になることもあるかもしれません。
しかし、母乳の質には大きな変化がないといわれているため、授乳中に生理がきたとしても、母乳育児を続けて問題ないですよ。
生理再開後の授乳のコツは?
授乳回数を増やす
生理再開後に授乳回数を増やすことで、1回再開した生理が再び止まるケースもあるようです。生理中の母乳は赤ちゃんが飲むことを嫌がり、飲み切れずに残ってしまうケースもありますが、搾乳などをして母乳がたまらないように気をつけましょう。
身体を温める
生理中は身体が冷えやすいため、血行が悪くなりやすいものです。血行が悪いと母乳の出も悪くなってしまうので、できるだけ身体を冷やさずに温めるようにしましょう。冷たい飲みものよりも温かい飲みものを摂取するなど、身体を温める工夫が大切です。
鉄分を摂取する
母乳は血液からできているので、貧血になりやすい状態といえます。貧血を予防するためにも、鉄分を多く摂取するようにしたいですね。鉄分を意識した食生活を心がけましょう。
母乳マッサージをする
乳腺炎などの母乳トラブルを防ぐために母乳マッサージを行うのも良いでしょう。生理中は母乳の出も悪いといわれているので、さらに母乳の出が悪くならないように、手軽に行うことができる母乳マッサージでトラブルを回避したいですね。
和食中心の食事をとる
高脂肪など油っぽい食事をしたあとに母乳がつまってしまった、という経験のあるママもいるようです。ママ自身の栄養のことも考え、バランスの良い和食中心の献立にしてみるのも良いですね。
妊娠前の生理と産後の生理の違いは?
産後の生理は、再開してしばらくのあいだは、生理周期や出血量などが乱れる場合があります。また、一般的には、産後は出産前よりも生理痛が軽くなるといわれていますが、もちろん個人差が大きいです。
産後に生理痛がひどくなった、出血量が増えた、ダラダラと出血が長引くといった場合などは、不正出血などのおそれもあるので、一度受診することをおすすめします。
生理痛がつらい場合は、薬剤師や医師に相談して授乳中でも飲める鎮痛剤を服用するようにしましょう。
授乳中に生理を再開させない方法はある?
産後に生理が再開する理由には、ストレスや授乳回数の減少などがあげられます。授乳中に生理を再開させたくないという場合は、パパと交代でリフレッシュする時間をつくるなどストレスを溜めないようにしましょう。
一定量の授乳回数と授乳時間を保つこともポイントです。ただし、生理を再開させないよう、授乳時間や授乳回数を過度に気にしてしまうこともストレスになるので、気にしすぎないようにしてくださいね。
産後の生理再開には個人差がある
産後の生理再開は授乳方法などでも個人差が大きく、産後すぐに再開するママもいれば1年くらい生理が再開しないママもいます。女性の身体は、自分が思っているよりもデリケートです。一般的にいわれている生理再開時期は、あくまでも目安として考えるようにしましょう。
授乳中に生理がきても、母乳が出ていて赤ちゃんの体重が順調に増えていれば量や質を気にしすぎる必要はありませんが、気になることがあれば医師や自治体の窓口で相談してみましょう。逆に、断乳してもなかなか生理が再開しないなど心配なことがある場合も、医師に相談してみてくださいね。
産後のママにおすすめのアイテム
骨盤補整ショーツ
「フライビシット」は骨盤のケアが気になる人におすすめの骨盤ショーツ。骨盤の周りを360度包み込む「骨盤ワープ圧」を採用しているので、安定した締め付けを実感できるでしょう。V字ベルトがおしりを持ち上げるので、骨盤の横のラインのサポートだけではなく、縦のサポートも期待できますよ。
色は黒・ピンク・ベージュの3色から選べるので、洋服や気分に合わせて履き分けることができます。薄手のレース生地なので、外にラインが出にくい設計なのも嬉しいポイントですね。
リラックスアロマ
「産後ヒーリング」は、産後のママの心の揺らぎをサポートしてくれるリラックスアロマです。全部で3種類の精油が配合されています。フレッシュな香りで人気の高いオレンジスイート、オリエンタルな香りのサンダルウッド、エキゾチックな香りのゼラニウム。子育てをはじめとする産後の環境の変化から、乱れやすいママの心にそっと寄り添ってくれるでしょう。
ハンカチやマスクにたらしたり、ボウルに入れて香らせたりと、アロマ専用の道具がなくても香りを楽しむことができます。1日1回、2滴の利用で約3ヶ月も持つのは嬉しいですね。
※この記事は2023年5月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。