授乳中のカフェインは母乳や赤ちゃんへのどんな影響がる?コーヒーは一日何杯まで?
「授乳中はカフェインの摂取を控えたほうが良い」といわれることがありますが、「なぜ控えたほうが良いのか」「どの程度控えれば良いのか」と悩むママも多いのではないでしょうか。コーヒーを飲むときの注意点や、カフェインが少ない飲み物をご紹介します。
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目次
授乳中のカフェイン摂取の影響は?
カフェインの効果
カフェインには、覚醒作用や解熱鎮痛作用、利尿作用などの効果があるといわれています。眠気覚ましに役立つ成分ですが、摂取し過ぎると不眠やめまいといった症状を引き起こすこともあります。
母乳への影響
ママがカフェインを摂取すると、母乳にも移行します。ただし、移行する量はおよそ1%程度と少なく、授乳期の投薬に関するレファレンスブックとして有名な「Medications & Mothers' Milk」によると、カフェインは「比較的安全」というレベルに位置付けられています。
カフェインを摂取しても母乳への影響は少ないといえますが、摂取する量が増えれば当然母乳への移行量も増えるので、1日に摂取する量には気を配る必要があります。
赤ちゃんへの影響
赤ちゃんがカフェインを摂取すると、興奮して落ち着きがなくなったり、不眠になったりするなどの影響が出る可能性があります。カフェインの半減期(成分の血中濃度が半減するまでの時間)は個人差があるものの、大人では5時間程度なのに対し、新生児はおよそ100時間、生後3~5ヶ月の乳児は14時間かかるといわれています。(※1)
月齢が低いほどカフェインの影響を受けやすいといえるため、特に子どもが小さいうちは、大量にカフェインを含む食品や飲料を摂取するのは控えた方が安心です。
授乳中、コーヒーは一日何杯まで?
では具体的に、どの程度の量であればカフェインを摂取しても問題ないといえるのでしょうか。カフェインの最大摂取量の目安は国によって指標が異なりますが、WHO(世界保健機関)は1日300mg、コーヒーであればカップ3杯程度までを推奨しています。
推奨量を超えたからといって、必ず赤ちゃんに何らかの影響が出るというわけではないので、うっかり多めに飲んでしまったからといって過剰に心配する必要はありません。ただし、カフェインの移行量が多いと、赤ちゃんの寝つきが悪くなったり、落ち着きがなくなったりする可能性があるため、この量を極端に超えて摂取することは避けるほうが望ましいといえるでしょう。
授乳中にコーヒーを飲むときのコツは?
適量は一日2〜3杯
授乳中でも、コーヒーを飲むこと自体は問題ありません。ただし、量に気を付け、一般的なレギュラーコーヒーであれば1日カップ2~3杯程度を目安にしましょう。
また、コーヒー以外にもカフェインは含まれています。コーヒーを毎日飲む方は、コーヒー以外に口にする飲み物はカフェインが含まれていないもの、もしくはカフェインが少ないものを選ぶようにすると良いですね。
授乳後に飲む
ママがカフェインを摂取すると、15分から2時間のうちに母乳内のカフェインの濃度がピークに達します。その後は半減期に向かって濃度が下がっていくため、コーヒーを飲んでから授乳までの間隔をできるだけ空けることは、赤ちゃんへの影響を避けるためには効果的です。
コーヒーを飲むタイミングを授乳直後にしておくと、より安心といえるでしょう。
飲まない日を設ける
コーヒー以外にも、カフェインが多く含まれている飲み物や食べ物があります。知らず知らずのうちに1日のカフェイン摂取量が増えていることもあるので、ときにはコーヒーを飲まない日を設けるのも良いでしょう。
コーヒーの代わりに、ノンカフェインのハーブティーなどをいろいろと試して飲んでみるのも楽しいですよ。
カフェインが多い飲み物・食べ物は?
お茶
コーヒー以外にもカフェインの含有量が多い飲み物や食べ物があります。カフェインが多く含まれる飲み物として、代表的なものがお茶です。コーヒー150mL(約コップ1杯分)のカフェインの含有量がおよそ100mg程度であるのに対し、抹茶には48mg、玉露にはなんと180mgも含まれています。
紅茶、煎茶、ほうじ茶、ウーロン茶などにも、150mL中30mg程度のカフェインが含まれています。お茶は水分補給のため大量に飲むことも多いため、気になる方は麦茶などカフェインを含まないお茶を飲むようにしましょう。
コーラ
500mLのコーラのペットボトルには、カフェインがおよそ50mg含まれています。1日のカフェインの推奨摂取量が300mgまでなので、500mLのペットボトルを1本飲む程度であれば特に問題はありませんが、コーラなどの清涼飲料水には、カフェイン以外にも多量の糖分や食品添加物が含まれており、日常的に多量に摂取することには問題があります。飲みすぎには注意しましょう。
チョコレート
甘くておいしいチョコレートにもカフェインが含まれています。商品によりますが、一般的なチョコレートには100g中30mg程度のカフェインが含有されていることが多いようです。こちらも推奨量から考えると微量のため、おやつとして1日1袋チョコレートを食べる程度であれば問題ありません。
コーヒー味やチョコレート味の食べ物に注意
コーヒー味のアイスクリームやチョコレートを使ったお菓子にも、カフェインが含まれることがあります。こちらも1日1回、おやつに食べる程度であれば過度に気にする必要はありませんが、食べ過ぎて1日のカフェイン摂取量が増え過ぎることのないように気をつけましょう。
栄養ドリンク
栄養ドリンクやエナジードリンクには、多量のカフェインが含まれていることがあります。パッケージに表記されているカフェイン含有量を確認するようにしましょう。
カフェインが少ない飲み物・食べ物は?
麦茶
では、カフェインが少ない飲み物や食べ物についてみていきましょう。麦茶はカフェインゼロで、自宅で作ることもペットボトルで購入することもでき、手に入りやすいお茶のひとつです。麦茶はカフェインが含まれないため、量を気にせずに飲むことができ、夏バテに効果があるといわれるカリウムが含まれています。特に暑い時期にはおすすめの飲料です。
ハーブティー
ハーブティーはノンカフェインのものが多く、コーヒーの代わりとしてリラックスタイムに飲んでいる方も多いでしょう。ただし、ハーブの中にはマテ茶のように微量のカフェインを含むものもありますし、カフェインは含まれていなくとも、一般的に授乳中は避けたほうが良いといわれている効能を持つハーブもあります。
リフレッシュのために1~2杯飲む程度であれば気にし過ぎる必要はありませんが、水分補給として大量に飲む場合には、内容や成分などを事前に確認しておくと安心です。
西洋で女性のためのハーブとして有名なレッドクローバーやラズベリーリーフを含む全8種類をブレンドしたハーブティーです。配合されているパッションフラワーとラベンダーは、産後の体の変化やイライラ、不安を感じやすくなっているママの心を癒してくれます。三角ティーバッグにお湯を注ぐだけで出来上がるため、続けやすく、私は出産してから現在も毎日飲んでいます。100%オーガニック原料・ノンカフェインで授乳中のママに安心なのが嬉しいですね。
AMOMAの「産後バランスブレンド」は産後のママにおすすめのハーブティー。出産を機に変化しがちな日々のバランスを優しくサポートするために、8種類の英国オーガニック認証ハーブをブレンドしています。
お湯を注いで広がる優しい香りが、ママのイライラを癒やしてくれるでしょう。癖のない爽やかな味が飲みやすく、ほっとできると評判です。無添加でノンカフェインなので授乳中のママにもおすすめですよ。
たんぽぽ茶
たんぽぽ茶とは、焙煎したたんぽぽの根から作られる飲料のことをいいます。乾燥や焙煎の仕方によって味が変わるため、お茶に近い味わいにしたものをたんぽぽ茶と呼び、コーヒーに近い味わいにしたものをたんぽぽコーヒーと呼ぶようです。
たんぽぽの根に含まれる苦味成分である「タラキサシン」は、母乳の出を良くする働きがあるともいわれています。(※2)また、たんぽぽ茶にはカフェインが含まれないため、授乳中も安心して飲むことができますよ。
カフェインレス(デカフェ)コーヒー
デカフェとは、カフェインの入っているコーヒー豆からカフェインを取り除いたもので、カフェインレスコーヒーと呼ぶこともあります。ノンカフェインとは違って、わずかですがカフェインは残留しています。
とはいえ、普通のコーヒーとはカフェインの含有量が大きく異なるため、コーヒーは飲みたいけれど、カフェインはできるだけ摂りたくないという方におすすめの飲み物です。最近はコーヒーショップでもデカフェ(カフェインレス)を注文できるところが増えてきました。お友だちとコーヒーを飲むときも、カフェインの量を気にせずに一緒のお店で楽しめるのが嬉しいですね。
食べ物
チョコレートをのぞけば、一般的な食べ物のなかにはカフェインは含まれていないか、含まれていてもごく微量です。ただし、アイスクリームなどの加工品にカフェインを含むものが使われていることがあるので、コーヒー味やチョコレート味のものには注意しましょう。
授乳中でもコーヒーが飲みたい!カフェインが少ないコーヒー5選
カフェインには気をつけたいけれど、それでもコーヒーが大好きという方も多いでしょう。そこで、人気のカフェインが少ないコーヒーをご紹介します。
1. 【辻本珈琲】カフェインレスコーヒー
カフェイン残留率0.1%以下(EU規格)という、カフェインレスのドリップコーヒーです。化学薬品を使用せず、コーヒー豆にも優しい温度や気圧条件でカフェインを抽出しているため、コーヒー本来の風味が損なわれていません。
こちらのお店では、焙煎後およそ24時間以内にドリップバッグ充填加工を行っているということで、挽きたての香り豊かな味わいを安心して楽しむことができます。
2. 【澤井珈琲】カフェインレスコーヒー
科学薬品を一切使わずに、カフェインを99%以上除去したカフェインレスコーヒーです。コロンビア産の高級豆を利用し、カフェインレスでもコーヒー本来の香りや酸味をしっかりと楽しむことができます。
1杯34円ほどとお手頃価格で、カフェインが非常に少ないコーヒーのため、授乳中や就寝前などシーンを選ばずに飲むことができますよ。
3. 【ぽぽたん】ノンカフェインたんぽぽコーヒー
野生のたんぽぽの根を焙煎してコーヒー風味に仕上げた、ノンカフェインのたんぽぽコーヒーです。徹底した品質管理を行っており、農薬を使わずに育ったたんぽぽを使用しています。
普通のコーヒーに比べるとわずかに甘味を感じられるため、カフェインレスコーヒーの苦味が苦手という方にもおすすめです。
4. 【眠れる森】カフェインレスコーヒー
カフェインを97%カットしたカフェインレスコーヒーです。カフェインを除去するときは、生豆に水を浸透させてカフェインを抽出する「水抽出法」という方法を使っているため、化学薬品は一切使用していません。
豆の挽き具合を、粗挽き・ 中挽き・ 細挽き・ 極細挽き・ 豆のままの5種類から選ぶことができるため、ペーパードリップではなく水出しコーヒーを作りたい場合などにも最適です。
5. 【八月の犬】カフェインレスコーヒー
化学薬品を使わず、約97%のカフェインを除去しているカフェインレスコーヒーです。コーヒーの酸味を感じられる深煎りタイプで、ミルクや砂糖をいれてもおいしく飲めます。
こちらは粗挽き・ 中挽き・ 細挽き・ 極細挽きの4種類から選ぶことが可能です。注文後に店舗で焙煎し即日発送してもらえるので、煎りたての新鮮なコーヒーの香りを堪能できます。
授乳中のお酒やタバコの影響は?
カフェイン以外にも、授乳中の摂取に気をつけたいものとして、お酒やタバコがあげられます。まず、ママがお酒を飲むと、アルコールは母乳に移行することがわかっています。(※3)赤ちゃんはアルコールを代謝する能力が未発達なため、アルコールの影響を受けやすく、正常な発達の妨げとなる可能性もあります。カフェインの摂取以上にリスクが高いため、お酒の摂取はできるだけ避けた方が安心です。
喫煙は、母乳量の低下による乳児の発育・発達不良、小児呼吸器疾患、乳幼児突然死症候群などを引き起こす可能性が高くなることがわかっています。(※4)赤ちゃんを守るためにも、授乳中は禁煙を心がけましょう。
カフェインと上手につきあって楽しいコーヒーブレイクを
コーヒー特有の苦味や酸味、何よりあの焙煎された豆の香りは、育児に追われて休む暇もないママの心を癒してくれます。飲む量や回数を制限したり、口にあうカフェインレスコーヒーを探したりするなどの工夫をして、授乳中もコーヒータイムを楽しんでくださいね。