【助産師監修】授乳中のおやつとの付き合い方は?母乳育児中におすすめのお菓子・おやつ
授乳中のママの身体は、いつもより1日に350kcal多くエネルギーを必要とするといわれています。母乳育児中は夜間の授乳による睡眠不足などでも体力を消耗するため、頻繁にお腹が空くという方も多いのではないでしょうか。小腹対策にも、ママの気分転換にも、気になるおやつの話を紹介します。
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この記事の監修

目次
母乳育児中のおやつとの付き合い方
間食でカロリーを補おう
授乳中には普段より350kcal多くのエネルギーを摂る必要があるといわれています。普段よりも350kcal多めといわれても、どの程度か想像しづらいですよね。
「日本人の食事摂取基準2025年版(※1)」によると、妊娠していない30~40代女性が必要とするエネルギーは1日の身体活動レベルで変わります。身体活動レベルは低い・ふつう・高いにわけられ、デスクワークが中心の人、軽い運動や散歩などをする人はふつうに該当します(※2)。
身体活動レベルがふつうの人が1日に必要とするエネルギー量は2,050kcalです。授乳中はここに350kcal分を上乗せする必要があります。白米は200gで312kcal(※3)、一般的なバターロールは1個あたり92kcal(※4)、オレンジは可食部200gで96kcalです。
授乳中は「食べても食べてもお腹がすく」というママは少なくありません。一方で、子育てに追われて食事に時間を割くのも難しいものです。理想的な食事量を満たすためには、1日3回の食事をバランス良くとり、途中で間食を挟んでカロリーを補うのがおすすめです。
■推定エネルギー必要量
年齢 | 低い | ふつう | 高い |
|---|---|---|---|
| 18~29歳 | 1,700 kcal/日 | 1,950 kcal/日 | 2,250 kcal/日 |
| 30~49歳 | 1,750 kcal/日 | 2,050 kcal/日 | 2,350 kcal/日 |
| 身体活動レベル量 | 自宅にいてほとんど外出しない、一日のうち座っていることがほとんどの人 | デスクワーク中心の仕事の人、軽い運動や散歩などをする人 | 立ち仕事や移動が多い仕事、または激しい運動をしている人 |
※厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2025年版)」、農林水産省「食事バランスガイドとは 一日に必要なエネルギー量と摂取の目安」をもとに作成
お菓子を食べると母乳の質が悪くなる?
お菓子を食べると母乳の質が悪くなるといわれることがありますが、科学的根拠はないようです。以前は、脂っこいものを食べると乳管が詰まるといわれたり、ママが食べたものが母乳の味やにおいに関係するといわれたりしていました。しかし現在は、母乳の質や量はママの食事内容の影響を受けないという考えが主流です(※5)。
赤ちゃんのアレルギー予防のために、ママが食事内容を制限しても予防効果がないこともわかっています。ただし、授乳中の赤ちゃんにアレルギーが疑われる症状が出た場合は、医師の指導のもとで食事制限などを行う必要があるか、医師による診断が必要です。気になることがあれば、かかりつけ医に相談しましょう(※6)。
授乳中におすすめのおやつ・お菓子

干し芋
甘いものを食べたいという欲求も満たしてくれる上に、食物繊維豊富なため便秘が気になる産後ママの味方ともいえる食品です。さらに、干し芋にはビタミンや貧血予防に必要な鉄分が豊富に含まれています。最近は種類も多く、いろいろな食感のものが選べるのもうれしいですね。
果物
授乳中のママは、1日の食事目安量に加えて、1サービング分の果物を追加で食べることが推奨されています(※7)。1サービングとは、みかんでいうと1個、りんごでは半分、桃だと1個分に相当します。小さい果物は1個、大きい果物は半分と考えると良いでしょう。果物はビタミンや食物繊維が豊富です。おでかけしたときの小腹対策に、ドライフルーツを携帯するのもおすすめです。
サンドイッチ・おにぎり
小腹が減ったからといって甘いものが食べたいとは限りませんよね。妊娠前は糖質制限をされていた方も、授乳中はいつも以上にエネルギーを消費するため炭水化物は必要となります。サンドイッチはチキンやベーコンの入ったもの、おにぎりは鮭おにぎりなどを選ぶとタンパク質もプラスできます。
ヨーグルト・チーズ
タンパク質に加えカルシウムも摂れる乳製品は、授乳期のママの強い味方です。赤ちゃんに必要なカルシウムは、ママが食べたものだけではなくママの骨からも補われて母乳になります。つまり、ママの健康のためにもカルシウムは十分に摂る必要があるのです。
ヨーグルトは水を切って、水切りヨーグルトとして食べると、一味違った濃厚な味わいが楽しめます。フルーツやお気に入りのジャムを添えて見た目もおしゃれにすると、気分もぐっと盛り上がりますね。ヨーグルトは授乳期のおやつにも大活躍です。
和菓子
種類にもよりますが、和菓子には、あんこ、ゴマ、きな粉、よもぎなど栄養豊富な材料が使われているものが多くあります。あんこの原料の小豆は、植物性タンパク質が豊富でビタミンや食物繊維も多く含まれます。ゴマは、貧血予防になるミネラルやビタミンEに加え、カルシウムも多く含まれます。また、脂質をコントロールしたい方には、洋菓子より和菓子の方がおすすめです。
赤ちゃん用のお菓子
赤ちゃん用のお菓子は添加物や油分、塩分が控え目なので、罪悪感なくスナック類を食べたいときにおすすめです。上の子どもがいる場合、一緒に食べられるのも良いですね。
母乳育児中に気をつけたいお菓子・おやつ

チョコレート
チョコレートはカフェインが含まれているので「授乳中は控えなければ」と思う方も多いのではないでしょうか。日本食品標準成分表によると、ミルクチョコレートのカフェイン含有量は微量なため、影響がないと考えてよいでしょう。ただし、一般的な50mgの板チョコでカロリーは275kcalとなり、量のわりにカロリーが高めです。食べるとしても、量は控え目にしたほうが良さそうです。
ケーキやポテトチップスなど糖分・塩分・脂肪分が多いもの
糖分や塩分、脂肪分が高いお菓子を食べると乳腺炎になる、と耳にしたことがある方がほとんどではないでしょうか。しかし、最近の研究により、食べ物と乳腺炎の因果関係はないと考えられています。
乳腺炎は母乳がスムーズに排出されないことや感染症が原因なので、乳腺炎の予防のために食事制限をするよりも授乳の仕方やおっぱいをしめつけない服装をすることが大切です。とはいえ、塩分や脂肪分の摂りすぎはママの健康や美容にもよくありません。バランスの良い食事を心がけましょう。
お餅・赤飯
昔は栄養不足で母乳が出ないこともあったため、白米より栄養価の高いお餅や赤飯を食べることをすすめられたことがあったそうです。一転、欧米的な食生活は栄養が過剰なため、「乳腺炎の原因になるから避けるように」と指導されることが多くなったといわれています。
現在のところ、食べ物と乳腺炎の因果関係は示されていません。しかし、「お餅を食べておっぱいがはった」と感じるママもいるようです。お餅や赤飯が乳腺炎の原因になるわけではありませんが、気になるときは様子をみながら少しずつ試してみてはいかがでしょうか。
授乳中のおやつに関する体験談
授乳育児中のおやつに関して、ままのてに寄せられた体験談を紹介します。
授乳期は、無性に甘いものを食べたくなりました。しかし、糖分が気になったので、甘味を控えたヨーグルトを食べていました。おすすめは、水切りヨーグルトにシリアルやグラノーラを加えたものです。
プレーンヨーグルトを冷蔵庫で水切り、クリームチーズのようになった状態のものに、シリアルやグラノーラを加え、はちみつやジャムで甘さを加えます。これを食べていると、市販のお菓子を買わずに済みました。
ママの身体に良いものをバランスよく
ママが摂取する食べ物は、母乳の質や量に影響しないという考え方が現在の公的な見解です。異なる意見が出ることがあるかもしれませんが、気にしすぎるとそれがストレスになり、ママの体調に影響してしまいます。
授乳中であっても、1日の食事と間食の中で、炭水化物、タンパク質、ビタミンやミネラル、カルシウムなどをバランスよく摂取できていれば、「何を食べてはいけない」「これは身体に悪い」と気にしすぎる必要はないでしょう。母乳を作るのにはたくさんの水分が必要ですので、おやつのときには水分補給も忘れないようにしてくださいね。



