更新日:2018年11月22日

インフルエンザや風邪のときに母乳を赤ちゃんにあげても大丈夫?

いくら気をつけていても、どうしても風邪やインフルエンザにかかってしまうことはありますよね。特に母乳をあげているときは薬を飲んでも良いのか、母乳をやめたほうが良いのか悩むママも多いのではないでしょうか。今回は、インフルエンザや風邪のときの授乳について解説します。

監修 : ままのて 医師・専門家
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インフルエンザや風邪は、母乳から赤ちゃんにうつる?

日本産婦人科学会によると、母乳からインフルエンザや風邪に感染することはないようです。ママが風邪をひいてしまった場合、風邪ウイルスに対する抗体を作ります。それが母乳中に分泌されるため母乳を飲んだ赤ちゃんはその抗体をもらうことができます。

母乳を飲んだ赤ちゃんは風邪をひきにくくなり風邪をひいてもひどくならないといわれています。これはママがインフルエンザに感染した場合でも同じことがいえます。

なお、母乳をあげるかを考えなければならないウイルスはHIV(エイズウイルス)とHTLV-1(成人T細胞白血病ウイルス)のふたつといわれています。

インフルエンザと風邪の違いは?

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どちらもウイルスが原因の感染症です。インフルエンザはインフルエンザウイルスによる感染症ですよね。その他にもウイルスは何百種類とありますが、ウイルスに感染して咳や鼻水、熱が出るときにまとめて風邪と呼んでいます。ライノウイルス、コロナウイルス、パラインフルエンザウイルスなどが風邪症状を起こしやすいウイルスとして有名です。インフルエンザも風邪の一種といえます。

インフルエンザの特徴

・いきなり38度以上の高熱がでる
・関節痛や頭痛、筋肉痛、咽頭痛がある
・ひどい悪寒や倦怠感がする
・少したってから鼻水や咳がではじめる
・気管支炎や肺炎、脳症を合併することがある
・インフルエンザは接触、飛沫感染が原因
・インフルエンザウイルスは空気中にただよって長時間生存することができる

インフルエンザC型は一般の風邪と見分けがつきにくく、ほかのインフルエンザと違い症状が軽いのが特徴です。そういったこともあり、抗インフルエンザ薬である、タミフルやリレンザ、イナビルはインフルエンザA型とインフルエンザB型に効くようになっています。

インフルエンザは症状が全身に出るのが特徴のひとつで、潜伏期間は1日から3日多いようです。インフルエンザにかかって3日ほどすると、鼻水や咳がではじめます。ただし、ワクチンを接種していると症状が軽くすんだりと、典型的な症状がでないことも多くなっています。

インフルエンザに効く薬を服用した際、3日目から良くなることが多いですが、インフルエンザウイルスはまだまだ活発なため3日目にほかの人にうつしてしまうことが多いのです。

風邪の特徴

・発熱は39度未満が多い
・喉の痛みがあったり咳が出たりする
・筋肉痛や悪寒もあまり感じない
・風邪の場合、合併症もほとんどない
・くしゃみなどの飛沫感染が主な原因

風邪はインフルエンザと違い、症状は重くなく、鼻水や咳から始まることが多いようです。

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授乳中にインフルエンザや風邪になったときの注意点

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手洗いをしっかりおこなう

母乳をあげるときはおっぱいや乳頭をさわりますね。母乳をあげるときは手洗いをしっかりおこなわないとインフルエンザなどのウイルスが赤ちゃんの口に入ってしまいます。手洗いは風邪の場合でもインフルエンザの場合にも大事なことですね。忘れやすい親指や手首、指と指のあいだもしっかり洗い、母乳をあげているときに赤ちゃんにインフルエンザなどがうつらないように気を付けましょう。

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マスクを着用する

母乳をあげるときは赤ちゃんとの距離はものすごく近いですね。そのときインフルエンザウイルスが含まれた唾液などが飛んでしまうこともあります。そのため、インフルエンザや風邪にかかっているときで母乳をあげる際にはマスクをした方が良いのです。

日本産婦人科学会ではさらに、インフルエンザとわかっていてなおかつ母乳育児をする場合、清潔なガウン(パジャマ)を使用すると良い、と書かれています。マスクはかわいい柄のものを選んでも良いですね。

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母乳をあげるのをやめない

ママがインフルエンザや風邪にかかった場合、母乳を介してインフルエンザや風邪の抗体が赤ちゃんにも移行するといわれています。母乳をあげるのにはこういった理由もあるのですが、実はもうひとつ母乳をあげる理由があります。

それは「おっぱいトラブルを防ぐ」ということ。母乳をあげているときは少し時間があいただけでもおっぱいがパンパンに張って痛いと感じることが多いですよね。

インフルエンザなどに感染しているときは身体がとてもつらいので、母乳をあげるどころではなくなるのですが、もしがんばれればおっぱいのトラブルを防ぐためにも母乳をあげたいですね。

赤ちゃんへ母乳をあげるのをお休みしてしまうと乳腺が詰まって乳腺炎になったり、赤ちゃんに吸ってもらわなくなると母乳の分泌が減ってしまうこともあります。そのため、母乳は続けられるようであれば、続けましょう。

なお、哺乳瓶や乳首は通常どおりの洗浄で問題ありません。

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インフルエンザの薬、風邪薬を飲んでも大丈夫?

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市販の薬について

市販の薬の説明書をみるとほとんどの風邪薬に「母乳をあげている人は使用しないか、母乳をあげるのを避けること」と記されています。

また日本産婦人科学会のガイドラインでは「母乳をあげているママが服用しても子どもへの影響はほとんどないが、絶対安全性がエビデンスとして示されているわけではない」としています。

これらはつまり、今のところ副作用は報告されていないものの長期的に見ると母乳をあげているときにインフルエンザや風邪の薬を飲んだ場合の研究結果が十分ないのでなんともいえないということです。基本的には内服しても問題ない薬剤でもこのように記載されてしまうことが多いようです。

風邪薬に含まれるアセトアミノフェンやイブプロフェンは大丈夫ですが、無水カフェインは母乳から赤ちゃんに移行し、副作用をもたらす可能性があります。無水カフェイン、と書かれているとカフェインフリーかと勘違いをしてしまうかもしれませんが、実はコーヒーなどに含まれているものと同じなのです。薬として使用する際に「無水カフェイン」となります。

風邪をひいたけれど母乳をあげたいときもあります。使用するときは薬局の薬剤師の方に「母乳をあげているのですが」と聞いてから飲む方が安心ですね。なお、漢方薬にも副作用はあります。

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医師から処方された薬について

インフルエンザとわかった場合は「抗インフルエンザ薬」と呼ばれるタミフル、リレンザ、イナビルと発熱などを抑えるカロナールが主に処方されます。

日本産婦人科学会によると、下記のように書かれています。

母親がオセルタミビル・ザナミビルなどの投与を受けている期間でも母乳を与えても良いが、搾母乳とするか、直接母乳とするかは、飛沫感染の可能性を考慮し発症している母親の状態により判断する.

引用元:www.jsog.or.jp

オセルタミビルは「タミフル」、ザナミビルは「リレンザ」のことを指します。ふたつともインフルエンザと診断されたときに使用されることが多い薬ですね。

抗インフルエンザ薬であるリレンザやイナビルは吸入するお薬で、インフルエンザウイルスがつきやすい気道に直接働きかけるのでインフルエンザウイルスが体内に入りにくく、母乳にもほとんど移行しません。

抗インフルエンザ薬タミフルも母乳の中に出る量は少なく、赤ちゃんへの影響もほとんどないとされています。

また、カロナールはアセトアミノフェンが成分となっているので母乳をあげているときに服用しても大丈夫です。とはいえ、医師には必ず母乳をあげていることを話してくださいね。

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母乳育児中にインフルエンザ予防接種は受けられるか

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インフルエンザワクチンは不活化ワクチンといい、生きたインフルエンザウイルスは含まれていません。そのため母乳中にインフルエンザウイルスが出ることもなく、赤ちゃんにも影響はないとされています。

インフルエンザにかかると、風邪とは違って起きていられないほど症状が重くなることがあります。そのため予防のためにインフルエンザワクチンを接種しておいた方が良いでしょう。ですが、インフルエンザワクチンを接種したからといって、インフルエンザにかからないわけではありません。油断せず、手洗いやマスクの着用、換気などに気を配ってくださいね。

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医師によっても意見はさまざま

インフルエンザなどの感染症になったとき、母乳をあげて良いかお医者さんによってもいろいろな意見があるのも事実ですが、つらい症状を我慢して母乳をあげるのも大変ですよね。

・薬を飲むなら「母乳をあげた後」が良いタイミング
これは、薬は服用後30分くらいで効き始めるようにできているからです。3時間ぐらいは薬が効いているのでそのことを考えると、「母乳をあげた後すぐ」が良いようです。

一番良いのはインフルエンザや風邪にならないことですよね。

手洗いやマスクの着用のほか、1時間に1回は換気をしましょう。また、インフルエンザなどのウイルスは乾いた空気が大好きというわけではなく、乾燥してしまった喉や鼻に住み着くものです。特に冬は空気が乾燥するので湿度にも気を付けてくださいね。

なお、インフルエンザウイルスは発症後長いときで2週間はインフルエンザウイルスを排出し続けるそうです。治ったからといって油断しないように気を付けてくださいね。

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